第103話 少年王と夏休みと南方大国からの使者っ!!23
5位の島津・利美・歳久は、化け物揃いの某将達が揃う中で、着実に勝ちを得て居たが、手の内を知られて居る鍋島・尚美に徹底的に打ちのめされ、その対戦を観戦し、それを研究されてしまった松永・真澄にコテンパンにやられてしまう醜態を晒してしまう。
「島津・利美さん。残念ながら5位と言う結果は如何言う心境でしょうか?」との質問が聞かれた。
「実に残念に思います。相手が誰でも在ろうともと・・・言いたいですが、つい、この間まで戦って居た直美殿には敵いませんね。」
「それを研究されてしまった真澄さんにも、コテンパンにやれてしまいましたが、名を売る事には成功しました。」
「これからも日々精進し、キリヤ公国連合国の為にお勤めに励んで行きたいと思います」とコメントをして居た。
その放送を見て居た旧島津家領のアマテラス地方・薩摩国と大隅国やキリヤ公国・キリヤ列島地方・リュウキュウ島諸島・リュウキュウ諸島地方自治州区に在地する旧島津家の者達は、久々に聞く島津・利美が轟かせた島津家の名を聞いて、大喜びをして居た。
「流石は利ちゃんね。あの化け物揃いの某将達の中で5番の順位を取るなんて・・・・・・・」と謹慎中の島津家・長女、島津・久実・義久は大いに喜んで居た。
「利姉ちゃんって、ホンと凄いなぁ~」と目を輝かせて言う末妹の島津・衣恵与・家久。
二人は謹慎用の屋敷で、現代日本人と変わらぬ生活保護を受けながら、中央・地方の政界執務での政治から遠ざけられる処置を取られる罰則を受けさせられて居た。
社会奉仕と言う名のリュウキュウ諸島地方自治州区内に措けるインフラ整備事業の監督官をさせられ、毎日汗だくになりながら働いて居た。
その中で旧島津家の幹部家臣達は、キリヤ公国本国から聞こえた島津・利美の勇名を聞いて、何時か利美が島津家を復権させてくれるかも知れないと大いに期待を寄せて居た。
6位と成った山本五十鈴は、総合力での実力からこの定位置と成った様だ。
これでは総司令官とは言えないのではと言うかも知れないが、総司令官又は総大将と言うのどっしりと構えて、戦場の盤面絵地図を良く広く見通し、各所から戦況と各部隊指揮官かの具申や報告を上手く処理して、采配を振るうのが役目である。
頭が良すぎても悪すぎてもダメなのだ。
その点、五十鈴は誰とでも分け隔てなく話せ、意見と聞く耳を持った素晴らしい司令官の資質を持った人物であるし、各自治国と自治州等の軍司令官や軍幹部らの信頼関係も厚い。
今回は総合力が試される戦技将棋盤。
海軍司令官である五十鈴は、陸戦で苦戦を強いられてしまたった為に、この結果と成ってしまって居た。
逆に言えば、海戦では無敵過ぎる程の力を発揮して居た。
「総合力ではベストテン入りか、私もまだまだね。」と言って居たが、戦績成績としての評価は、決して悪く無いと軍事評論家達等も太鼓判を押してくれて居る。
7位入りした宇佐美・宇佐・定満は、知の宇佐美・宇佐・定満とも言われ、剣信の軍師で鋭い観察眼とエグイ策を講じる人物。
剣信がキリヤ公国へと渡海すると決める時に付き従った直臣の一人で、キリヤ公国連合国軍での地位は中佐と成って居る。
第一武士軍団の参謀長でもあり、その実力は確か物とキリヤ公国連合国内でもエグイ戦略家として注目を浴びて居る人物の一人だ。
「くっくっ!!五十鈴や松永の小娘には手を焼かされ、他の小娘共等にも出し抜かれるとは、わしも焼きが回ったかのう。」
「そんな事は有りませんませんわ。」
「ええ、陸戦盤では手を焼かされのは此方です。宇佐美さんは、まだまだ実力在る御仁ですよ。私も教わりたいくらいです。」と五十鈴と真澄の両名は健闘を称えて居る。
今回の第4回大会では、総合力の高い参謀や司令官、指揮官が上位に付いて居る。
得意不得意と言った分野での勝敗が良く出て居たせいか、軍部要職に付いて居る物が、地方軍の参謀に負ける事は珍しくないと言え、キリヤ公国連合国軍の実力と人材の質の高さを示して居たと言える結果と言える。
誰も実力が無いのでは無く、それで居て実力が劣って居る訳でも無い。
得意な盤面で勝ちが強く成り、不得意な盤面では弱くなると言うは当たり前と言える盤面が良く見えて居たからだった。
8位の山本山権八と9位のジェシカ・クローディアの二人が戦った戦技将棋盤の盤面は、海戦と上陸戦であった。
激しい海上海戦を演じる事に成った二人は、ジェシカの参りましたと言う一言で終わった。
「いやー、最後に空母機動部隊の航空隊を隠し部隊として盤上に措いて置き、サイコロの出た目が一番高い数字の時に旗艦に差し向けて、止めを刺されるとは・・・・・・・・」
「はっはっはっ、ジェシカさんもお若い、お若い。思い切りの良い戦法をお取り為される。」
「年の功と言う訳ですね。」
「まぁ、今回はそう言う事でしょうな。対航空ロボット戦の経験が少ない此方も冷や冷や物でした。その分、旗艦をガラ空きに成る隙を誘ったのが、偶々上手く行ったと言う所です。」
「全くもって、してやられました。」とジェシカは山本山権八を褒め称える。
山本山は、この大会を通じて、キリヤ公国連合国・戦技将棋盤・模擬演習大会の全体大会を通して、男性幹部初めての入賞と成った。
山本山の上位入賞と言う事実は、キリヤ公国連合国に加盟して間もない新トウキョウでの国防は、絶対的に揺るぎない物である事も、マギアンティア世界の諸外国にも示した事に成る結果であった。
以下の5名は、各種陸戦や市街地戦等で激しい攻防戦を繰り広げる戦いを見せ付けていた
10位・真田・幸恵・幸昌
11位・板垣妙子
12位・足柄・一輝・宗輝
13位・細川・藤夜・悠斎
14位・織田・和紗・信長
15位・結城・梅晴・春宗
真田・幸恵と板垣妙子は二人は、市街地戦でゲリラ戦での戦い。
妙子は陸軍が苦手とするゲリラ戦術に翻弄されてしまう醜態を晒したが、二回戦では得意の野戦で幸恵との戦いに勝利し、挽回した物の。
三回戦目の攻城戦で幸恵に裏を書かれて敗北してしまう。
「流石はアマテラスの戦略・戦術の大家と聞く真田。完全に翻弄されてしまったよ。」
「此方こそ、お得意の機甲師団戦では、圧殺されてしまいました。」
「得意な事で勝って居るだけさ、だからこそ幸恵には、ここぞと言う盤面で信頼して居る。」と妙子は、コメントして居る。
陸軍司令官と陸軍中隊司令官と言う戦いの相性の悪さが、良く見えたこの模擬演習は、改めて互いの実力を良く見られたと満足した二人なのであった。
足柄・一輝・宗輝と細川・藤夜・悠斎の旧足柄幕府同士の戦いは、両者拮抗した実力であったが、一輝の無茶苦茶な動きに翻弄された藤夜が、総大将の駒を取られて敗北に期した。
「ううっ!分かっては居ましたが、相も変わらず一輝さまも、お人が悪い。」
「はっはっはっはっはっ!!元家臣とは言え、他の旧足柄幕臣達も見て居る。」
「藤夜にだけ負けると言う無様な姿をこの私が晒すと思ったかっ!!」と言って居たが、運よく偶々上位に入った一輝は、旧臣にだけ負けるのはカッコ悪いと言う意地から勝ち残っただけで、幸恵と妙子にボロボロに負けていた事を付け加えて置く。
織田・和紗・信長と結城・梅晴・春宗の両名は、激しい野戦築城戦と言う盤面で戦い。
和紗が持ち前の悪運の強さとサイコロの引き良さと鋭い野生感で勝ちを得て居た。
「腹黒キツネよ、中々粘るな。」
「早々、尾張の大虚け殿には、引けを取らない実力は在る積りです。」
だがしかし、梅晴は上手いこと、和紗の徹底した攻めに対して、的確な戦術と戦略でいなし、カウンター戦法で反撃して居たが、手持ちの駒が少なく成った事で降伏を選んだのであった。
上位決定最終戦での戦い政実は、上位最下位決定戦で梅晴と戦うが、最後は政実に奇襲攻撃を仕掛けると言う荒業で、勝ちを得る事に成功する。
「梅晴殿、この度は勉強をさせて貰いました。」
「いいえ、此方こそ。奥州独眼竜の実力、確かに堪能させて頂きました。その将来が楽しみです。」と互いの健闘を称えて居る。
そんな大会が終って日が浅い中で、キリヤ公国連合国・戦技将棋盤・模擬演習第5回大会が開催されて良い様に、大会に備える軍幹部達。
蒲生・桜花は、先の大会では余り良い成績を残せなかった為に、大会上位に入った幸恵に指南を兼ねた対戦をして居た。
「さて、私ばかり相手をして居たのでは、練習には成りません。」
「お次は左代殿、お願いします。」と近くで二人の模擬戦を見て居た島・左代・清興を誘う幸恵。
「面白そうだな。一手、お相手をしょう。」と幸恵の席と入れ替わる。
「お願いします。」と頭を下げる桜花。
その後、この3人等の戦技将棋盤の打ち合いは、公王都・メイル市駅に到着するまで続いて行くのであった。