エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・追い詰められた武田家と武田・春夜・信玄の決断っ!?割れる姉妹たちと武田家臣軍団の行く末はっ!? 3
マギアンティア世界統一暦・1555年・11月25日・午前10時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部甲州地方・武田大名王家国・武田大名王家本拠地・武田大名王家領・甲斐国・甲府盆地地方・甲府市・躑躅ヶ崎館・謁見の間にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
武田・春夜は、主戦が主流と成ってしまって居る武田家を滅亡させない為に、生き残りを賭けて一族衆を分ける決断を決めた。
春夜は主戦が主流と成ってしまって居る故に、何れは何らかの形でキリヤ公国連合国と織田家と武力衝突と成ったしまう事を危惧して居るが、武田家当主と言う立場から、一戦もせずに相手に膝を屈するのは武門の恥と言う体裁からは逃れられない。
キリヤ公国連合国中央政府とアマテラス織田自治神皇国政府は、アマテラス神皇国地方内で、武力闘争の継続をする事を続ける事を国是として居る大名王家の一角たる武田家を野放しにはして置けず、講和・加盟・宣戦布告の3つの内のどれかを一つを選ぶ事を勧告して居た。
これにはアマテラス神皇国内で武力闘争を続けて居る島津家・北条家も例外では無い。
手始めにキリヤ公国連合国中央政府は、アマテラス織田自治神皇国政府と九州地方の反島津家を掲げて居る大名王家からの救援要請の求めに応じて、アマテラス九州平定征伐戦に出兵を決めて、キリヤ公国本国軍と加盟自治諸国に出兵を命じる。
その結果は島津家に取って、散々たる物であった。
キリヤ公国連合国によるアマテラス九州平定征伐戦に措ける戦勝との一報は、アマテラス神皇国地方内で唯一の独立大名王家国と成ってしまった武田家と北条家へは、激震と成って齎されて居た。
キリヤ公国連合国と戦争へと突入した島津家の敗戦っ!
それはある程度の国力を有し、織田家とキリヤ公国連合国に逆らう事さえしなければ、お家の独立を保てると考えて居た2家に取って、猶予の無い喫緊の課題と成って居た。
アマテラス神皇国の5代目の将軍王朝・アマテラス織田自治神皇国として名乗りを上げた織田・和紗・信長は、キリヤ公国連合国への加盟国と成る事を表明し、未だに抵抗と領土争いを続けている島津家、武田家、北条家の三家に対して、織田に従うか、それとも死力を尽くして戦うかを選べと宣告されて居る。
その内の一つである島津家は、ゲルニアン帝国との密貿易とその従属国であも在った竜珠王国を武力占拠し、ゲルニアン帝国との二重従属外交させる事で、船舶による海外貿易による莫大な利益と鉄砲や大砲を大陸から仕入れる事で、軍事力の増強を図る事に成功した。
それに加え、竜珠王国からは天城諸島・奄美諸島と二地域を割譲させ、砂糖や貝殻やサンゴ等の素材を使った装飾品の生産地を手に入れた事で、お家に莫大な資金による収入の増加により、経済基盤の確立をさせる事にも成功して居た。
こうした積極的な内需拡大による政策と外交戦略により、いよいよ島津家は九州地方の統一平定戦に本腰を入れて行く事に成った。
祖の矛先は中立独立地域であった龍造寺家や織田家への臣従を申し出て居た大友家とその従属国の大名王家にちょっかいを出し過ぎた事で、キリヤ公国連合国と織田家との武力衝突とに至った。
その背景にはゲルニアン帝国のヒットラン皇帝の影がチラ付いて居たからであった。
キリヤ公国連合国は、70万人以上もの大兵力と大規模な兵器群の投入により、九州島地方で暴れ回る島津家を制圧に成功する。
その次は関東甲信地方と目されて居たが、それに至るまでの猶予はあった。
上杉・剣信と信濃国・上田城で別れてからはや6ヶ月が経とうとして居た武田家では、当主である武田・春夜・信玄の名の下に緊急武田家・評定会議か開かれて居た。
その議題とは、キリヤ公国連合国の名の下に行われたアマテラス九州平定征伐戦、詰まりは島津家討伐戦争であった。
「お館様っ!!」と、会議前に慌てて現れたのは、高坂・春日・昌信。
武田四天王の一人で、通称は春日と言う姫武将であった。
武田四天王内では最年少で、武田家軍師である山本・晴幸・勘助の弟子でも在る姫武将。
武田家内とアマテラス神皇国諸国内からは、武田四天王の逃げの春日と言われ、逃げるのが得意のでは無く、情報収集と撤退戦術。
ゲリラ戦術に防衛戦術、奇襲攻撃を得意として居る事に由来する。
そんな彼女が得意として居る一つに、情報収集と言うのが在る。
「春日、その様子だと最悪の報告が来たようね?」
「はい。」
「まぁ、良いわ。皆も揃って居る事だし、このまま武田家・評定衆会議を執り行います。」
当主である武田・春夜が会議の始まりを告げると、一族一門と家老・上級武将達は、座ったままで一礼をすると会議が始まる。
「春日、皆に例の報告を・・・・」
「はっ!!然るマギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午後9時05分頃。」
「島津家、キリヤ公国連合国とその加盟連合諸国に、無条件降伏っ!!」
「「「「「???!!」」」」」
「島津家当主である島津・久実・義久殿は、キリヤ公国連合国・盟主王たる桐谷勇治公王に深々と頭を下げて、臣下の礼を取ったの事です。」
「おいおい、冗談だろう?」
「開戦からたったの3週間で、あの天下に号令を発せられると謳われた、島津四姉妹を有する島津家が敗戦?」
「・・・・お館様。これは不味いのでは無いかと・・・・・・」
武田家四天王たちは、各々のキリヤ公国連合国に島津軍が全力で挑めば、二月くらいは戦えると予測して居たが、それは的外れと成ってしまう結果となった。
「この山本・晴幸、不覚を取りました。まさか竜珠王国と島津領等への海上封鎖が、あそこまで厳重であったとは・・・・・・・」
前回の対キリヤ公国連合国対策への評定会議に措いて献策された、北条家とは共闘態勢を取りながらも、これから戦と成ってしまう島津家の支援と同盟条約を結びつつ、反キリヤ公国連合国に措ける大名王家諸国連合態勢の構築策を打ち出した山本・晴幸の狙いは、キリヤ公国連合国の圧倒的な物量戦術と近未来式軍隊の前に無力化されてしまう。
「それを言ったら、このわたしも、目算が甘かったと言わざるを得ないわ。」
「やはり、春日の報告に在った通信装置と言う機械式遠距離通信機器と超文明的な兵器の数々が在るせいで、キリヤ公国連合国は、我々の持ちえず、知らない遥か先に在る戦の仕方で、晴幸の献策ですら防がれてしまった。」
「お館様、これではいよいよ以ってして、我ら武田家は、キリヤ公国連合国との危機的な状況に追い詰められたと言う事に成ります。」
「幸いな事に、島津家への同盟条約と後方支援の申し出ると言う目論見は露見をしなかった事は良う御座いました。」
「本当ね。アレが露見をして居たら、キリヤ公国連合国中央政府と信長は、予算度外視で、武田家討伐にやって来た所よ。」
武田・春夜は対キリヤ公国連合国への対抗策が露見せずに済んだ事にホッと一安心をする。
「お館っ!!これはひょっとしたら、軍師殿の献策が外に漏れたんだぜっ!!」
「虎三っ!!滅多な事を言う物では無いっ!!」
「だってよぉっ!!春香の姉御っ!!つい二週間前に、陸深様が武田家と甲斐国から追放処分にされたんだぜっ!!」
「これを疑うのは当然の事なんだぜっ!!」
「虎三っ!!不確かな事を言って、一門衆の一人である陸深様を貶めるでないっ!!」
「けどよぉ・・・・・・」
「虎三、残念ですが、陸深はわたしとの意見の違いから、仲違いをしてしまいました。」
「お互い生まれて初めての大喧嘩でしたが・・・・・まぁ、謀反の疑いや内通の疑いが在るとの訴えが、春日の隠密部隊からも有りましたので、その意味も込めて国外追放としましたが、表向きには、このわたしとの冷却期間が必要だろうと、国外へと出しました。」
「今は北条家の九江叔母上の所に置かせ頂いて居ります。」
「お館様。陸深は本当に内通の疑いがあるのですか?」と春香は、春夜に問い掛けた。
「臆測の域を脱しませんが、あの子の事です。」
「余程、織田家・キリヤ公国連合国と戦に成るのは武田家の為、領民達の為には為らないとの考えから、内通では無く。独自に外交交渉の話し合いをして居たのを疑われたのかも知れませんね。」
「それに事前交渉に関する外交交渉の話し合いを一々内通をして居るでは無いかと疑って居ては、何の交渉や話し合いをする事すらまま成りません。」
「あの子への疑い話はこれまでと致します。」
「・・・・・そうですか、為らば致し方ありません。」と春香は、何かを悟ったらしい。
ひょっとしたら春夜の思惑を山本・晴幸共々、最初から知って居るので、口裏を合わせてくれて居た。
そうだとしたら、流石は 武田家の筆頭家老にして、武田四天王の一人であり、軍部統括大将と言えるだろう。
高坂・春日と山本・晴幸、それに穴山・梅林らは、 春夜が悩みに悩んで考え抜いた武田家を生き残らせる戦略。
武田家を幾つかの勢力に分ける事と言う春夜からの提案と相談を一番に、信頼で出来る軍師と親族と言う立場から受けた家臣達で在るので、 口裏を合わせてくれるのは当然の事と言う物なのであった。
「それと、この事を知って居るのは穴山の叔母上、それに春日と晴幸だけよ。」
「・・・・・・わたしは決めました。こうなればキリヤ公国連合国との講和を目的とした外交交渉を進めつつ、決裂した場合は一戦した上で・・・手打ちすると言う形で幕引きを図る。」
「これなら両国の顔も立つ筈です。」
「春香。虎三。主戦派閥は、これで納得なさい。」
「・・・・・分かったぜ・・お館。勝っても負けてもそれで主戦派の連中納得させるてやるぜっ!!」と、不満がある言いかたで渋々承知をする虎三。
「でずが、お館様。それでは並大抵の事では引き分け・・・と言うよりは停戦に持ち込むのは困難な事に成るでしょうな。」
「春日の言う通りです。此処は出来る限り、キリヤ公国連合国との武装軍事力の格差を埋める必要性が有ります。」と白色の布地に山の文字を書かれた旗印を掲げた武田四天王の一人にして、武田・春夜に天下に並ぶもの無しの副将と言わしめた姫武将、内藤・凜乃である。
尤もな問題点への指摘を言ってのけて居る。
「特に鉄砲や大砲は出来るだけ多く揃えて置くべきです。」
「凛乃の言う通りかと、お館様。キリヤ公国連合国との戦いに成れば、後背の伊達軍は、北条家に任せたとして、上杉軍の侵攻は我が海津城で師匠と共に食い止めるたとしても。」
「お館様のご本隊は、駿河国・遠江国・三河国の何れでの主戦場に措いて戦うキリヤ公国連合国の主力軍は、織田軍・徳川軍と言う事に成ります。」
「そして、その背後には、毛利軍・三好軍・長宗我部軍と続き、更に我ら武田軍も主力軍を率いて、何処かで一戦をするべく、平地が多い地域へ出兵を想定すると成ると、鉄砲と大砲の増強は必須。」
「春日よ。そうは言うが、我が武田家の鉄砲保有数は三〇〇〇丁、大砲三〇門に過ぎない。その辺りの対策を如何するのだ?」
「はい。師匠の申される通りです。我が武田家は騎兵の強さと、足軽兵・足軽武士の組み合わせた合戦場での駆け引きに特化した軍隊です。」
「それが武田軍の強さの秘訣であり、キリヤ公国連合国と織田家の台頭が無かったアマテラス神皇国内に措いて、それでよかったのですが・・・・・6ヶ月前にキリヤ公国連合国が、台頭を開始した時点で状況が一変して居ります。」
「それに状況は更なる悪化の一途を辿って居ります。」
「信長殿は、西アマテラス神皇国内に措いて火縄式鉄砲の製造中止を決められました。」
「なっ!?」と山本・晴幸は、新情報を聞かされ驚きを隠せなかった。
それはアマテラス神皇国内に措いて、種谷島と渾名されて居た火縄銃と大砲の製造をアマテラス織田自治神皇国政府と織田・和紗・信長の名に置いて、一切の製造を禁止。
旧式と見なされた鉄砲と大砲を製造業に従事して居た職人達は失職するか、アマテラス織田自治神皇国とキリヤ公国連合国の自治諸国内にある製造業への転職が求められたのである。
「刀鍛冶業の禁止には至っては居りませぬが、少なくとも民衆達への販売は、調理包丁と日用刃物以外の取り扱いだけと成ってしまいました。」
「・・・・・と言う事は、もう戦ばかり続けて居るだけの大名王家には、鉄砲と大砲が、手に入らなくなくなったと言う事に成るのか?」
「残念ながら、そう成ります。」
「春日、今すぐにアマテラス各地に隠密衆たちを派遣させ、失職して職に喘いで居る鍛冶職人達を雇い入れよ。」
「その辺りは抜かり無く。」
「その辺りは言うまでも無いか?それでは、この私は鉄砲と大砲専用の兵科を創設する事に専念するとしょう。」
「その辺りは晴幸に任せます。」
「任されよう。」
「さて、いよいよ此処からが正念場です。我が武田家が、キリヤ公国連合国に呑まれずに済むかどうかは、皆の働きに掛かって居ます。」
「直ぐに各自に与えられた職務を全うするのですっ!!」
「「「「「ははっ!!」」」」」
武田・春夜は、キリヤ公国連合国への対策を更に進めて行く。
武田家を守り、生き残らせる為に・・・・・しかしながら、それが滅亡に直走ってしまうのは皮肉とし言いようがないのであった。