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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第9章 少年王と彼女達との夏休みと南方からの使者っ!!
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エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・追い詰められた武田家と武田・春夜・信玄の決断っ!?割れる姉妹たちと武田家臣軍団の行く末はっ!? 1 

マギアンティア世界統一暦・1555年・11月7日・午後13時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部甲州地方・武田大名王家国・武田大名王家本拠地・武田大名王家領・甲斐国・甲府盆地地方・甲府市・躑躅ヶ崎館・謁見の間にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 勇治はトウキョウ都立赤十字記念病院にて、アマテラス神皇国・九州地方・筑後国西側の1割の領土と肥前国一国を含めた島諸島等を治める大名王家、龍造寺家当主である龍造寺・信美・信隆と対談。


 龍造寺家当主である龍造寺・信美は、当主である本人と龍造寺家、そして家臣と領民達の庇護をキリヤ公国連合国と織田家に求めて来た。


 その結果、キリヤ公国連合国・第三連合地方に属するアマテラス神皇国に国土を持つキリヤ公国連合国加盟国である伊達・毛利・上杉諸侯藩王らは、勇治からの要請を受ける形で、龍造寺家への援助を決定。


 次期キリヤ公国連合国へと加盟する予定の織田家も、九州地方統一平定戦争に向けての予定準備を前倒しにして、島津家討伐軍を派遣する事を決定する。


 勇治達を含めたキリヤ公国連合国の首脳元首達一同は、マギアンティア世界統一暦・1555年・11月2日・午後12時00分頃。


 キリヤ公国連合国・第三連合地方・新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区・トウキョウ都地区・青坂迎賓館で、キリヤ公国連合国内外へと向けた記者会見が行われた。


 新トウキョウ地方自治州区は、準独立自治国権限を持った自治州として、キリヤ公国連合国への加盟が決定


 次に新トウキョウ地方自治州区に続いて、我がキリヤ公国連合国は、第9番目の加盟地域と成る予定の国家、アマテラス織田自治神皇国の加盟予定を正式発表が為された。


 そして、それはアマテラス神皇国の5代目の将軍王朝・アマテラス織田自治神皇国の次期将軍王への就任宣言が、織田・和紗・信長によって布告される事にも成ったのである。


 それはアマテラス神皇国地方に残る島津家・武田家・北条家に対する最終勧告を突き付けられる事にも成ったのである。


 キリヤ公国の本土にして、キリヤ公国連合国全ての連合加盟諸国の首都である公王都キリヤ市。


 その公王都キリヤ市には、マギアンティア世界各地から多くの様々な階級層や種部族達らが、様々な理由で集まって来て居た。


 その中には武田四天王内では最年少で、武田家軍師である山本・晴幸・勘助の弟子でも在る姫武将、高坂・春日・昌信旗下の密偵達が入り込んで居た。



 高坂・春日・昌信は、武田四天王の一人で、通称は春日はるひと読む。


 武田四天王内では最年少で、武田家軍師である山本・晴幸・勘助の弟子でも在る姫武将。


 武田家内とアマテラス神皇国諸国内からは、武田四天王の逃げの春日と言われ、逃げるのが得意のでは無く、情報収集と撤退戦術。


ゲリラ戦術に防衛戦術、奇襲攻撃を得意として居る事に由来する。



 小柄な体系とショートカットヘアースタイルの小柄な姫武将で、性格は控えめで大人しいが、意地の悪い戦術を得意として居る。



 武田家には、狐の獣人族の忍び集団であり、聞く歩き巫女とも称されたる化け忍術の達人集団。


その頭領である鎌田葛葉と甲斐稲荷隠密衆と言う元々居た忍び衆達が居た。



 武田・寿和・勝頼 と考えての違いから内紛のトラブルを起こしてしまい、其れが元で鎌田葛葉と甲斐稲荷隠密衆達等は、祖国から逃げ延びて来た来た際に助けてくれた武田家には恩義が有った。


 そして、長きに渡り武田家に尽くして働いて来たのに、待遇と扱いが悪く成ったと言って、出て行ってしまった。


この事に武田・春夜は、流石に姪っ子である武田・寿和を叱り付けた。


 しかしながら、出て行ってしまった鎌田葛葉と甲斐稲荷隠密衆達ら呼び戻す事は適ない。


 何故なら彼女たちは、再就職先にキリヤ公国と桐谷勇治の下へと行く事に成ってしまったからだ。


 そんな高坂・春日は、武田家内とアマテラス神皇国諸国内からは、武田四天王の逃げの春日と言われ、逃げるのが得意のでは無く、情報収集と撤退戦術。


ゲリラ戦術に防衛戦術、奇襲攻撃を得意として居る事に由来する。



そんな彼女が得意として居る一つに、情報収集と言うのが在る。


 高坂・春日は、キリヤ公国が国外へと進出を始めた・・・・アマテラス神皇国地方へと移民募集と人材募集を求めて居ると言う時点から、徐々にキリヤ公国本国へと密偵を忍び込ませて居た。


 その密偵から緊急連絡が入った。


 高坂・春日は直ぐに主である武田・春夜・信玄に、武田家・評定衆会議の召集開催を進言する。


「先ほど高坂・春日がキリヤ公国連合国の中心地、公王都キリヤ市に潜入させて居る密偵から連絡が入ったわ。」


「春日・・・・」と言いながら、武田・春夜が目配せをすると、高坂・春日は五日前、即ちマギアンティア世界統一暦・1555年・11月5日と言う日付が入ったキリヤ公国の新聞社である読切キリヤ新聞社の新聞を会議に参加する全員に配った。


「春日さん。これは何かしら?」と聞き返すのは内藤・凜乃・昌秀と言う姫武将で、通称名は凜乃。


 動かざる事は山の如しと言う武田軍団・四天王の旗印でも在る風林火山の中で、白色の布地に山の文字を書かれた旗印を掲げた武田四天王の一人である。


 その見姿とは、背格好は160センチで特に目立った身体付きをして居ないが、可愛らしい笑顔で三つ編み団子と三つ編みのツインテールまヘアースタイル。


 柔らかい口調で話すご近所のお姉さんタイプ。



 春日は、内藤・凜乃からの質問に直ぐに答えた。


「それはキリヤ公国、特に先進4地域と呼んで居るナデシコ・ビクトリナ・新トウキョウ・キリヤ公国本国と言ったキリヤ公国連合国でも特に文明が進んで居る4地域で発行販売をして居る情報誌です。」


「まぁ、我らの国で言えば、かわら版とでも言えば分かり易いかも知れませんね。」


「ふむふむ。しかし、春日よ。良くこれだけ詳しく書かれて居る情報誌をキリヤ公国本国から国外に持ち出せたな?」と聞くのは、馬場・春香・春信と言う姫武将。


 武田家の筆頭家老にして、武田四天王の一人であり、軍部統括大将。実質的に武田軍の総指揮を取って居る姫武将で、豪快で大らかで決断に富んでいる人物。


 

 武田軍団・四天王の旗印でも在る風林火山の中で、水色布地に風の字を旗印にし、敵軍や進軍地への素早い行軍を得意として居る。



 ウェーブが掛かったロングヘアースタイルと175センチの身長で、巨乳持ち。しかしながら、武将としての整った格闘技センスを持った筋肉力を持ち合わせて居るが、少しも女性的なボデイスタイルを崩して居ない身体付き。


 一人称は拙で、とても年寄り臭い口調で話し、豪快で大らかで決断に富んで居る性格をして居る。


「ええ、それくらい程度なら国家機密には当たらないらしく。読み終えたら大抵はちり紙に使われるか、新たな紙材として再利用されるらしいとの事ですので、どうせごみに成る物と言う理由から、我らの常識からすれば機密に等しい物でも、この様に手に入れられると言う事に成ります。」


「それに彼の国では、これらの最新情報を元に商売や先々の事を決める指針にしたり、国家の現状を国民が知る機会にも成って居るようなのです」と、新聞に関する数々の利用面での利点を説明をして居る春日。


「こんな情報誌がごみだと?まぁ、結局どんな物でも最後には、何でもごみに成るのは理解が出来るが、こんな情報は、あたしら武田家に取っては重大な事が多く乗ってのにだぜっ!!可笑しなことも在るもんだな。」と首を傾げて居るのは、山県・虎三・昌景と言う姫武将だ。  



 通称は虎三とらみと読む。武田軍団に措いて、侵略する事を火の如くとは、山県・虎三・昌景事を指して居る武田四天王の一人。


 彼女が武田軍団の先鋒軍を務めて以来、駿河国・信濃国・飛騨国・上野国を含め、織田家領や上杉軍との戦いでも一歩も退く事無く戦い続けて居た。


 その強さは武田騎兵軍団による突撃戦術であり、山県・虎三が先陣を切って槍と大弓を射放ち敵軍を食い破る事が、武田軍の必勝法であった。


 その見姿は、艶やかなロングヘアースタイルで、だぜが口癖な男口調をし、性格はやや大雑把な性格をして居る。


 背丈と女性らしい身体を持った170センチの女性で、ややスレンダーな身体付きだが、バストサイズは美乳スタイルである。


「それだけ新聞と言うのは、彼の国内の中でも先進4地域内では、とても一般的な物なのでしょう。それを誰でも読めると言うのは、様々な階級層に位置して居る人々に取っては日々の生活の中で役に立つ事なのでしょうね。」



「さて、新聞に付いてはそれくらいで良いわ、春日。みんな、その新聞の最初の項目、見出し項目に書かれて居る物を読んで見なさい。」と言う武田・春夜。


四天王たちを始めとする武田家の幹部達一同は、驚愕の顔つきで読み込んで居た。


「これは・・・・」


「お館っ!!」


「お館様。」


 四天王たちが主たる武田・春夜に、何かを言いたげに怒りを露わにした顔付きで見つめていた。


「そう、遂に織田・和紗・信長が、アマテラス神皇国の5代目の将軍王朝・アマテラス織田自治神皇国の開府建国と次期将軍王への就任宣言布告をマギアンティア世界中にしたようね。」


「全く、あの虚け魔王らしいものだ。」と呆れて居る武田・春夜。


「しかしながら、お館っ!!このまま大人しくして居る積りなのかよっ!!少なくとも、このあたしは納得が行かないぜっ!!」


「だって、そうだろう?上杉・毛利・伊達の連中が、アマテラスの天下取りから抜けたってのは、まぁ、今さら致し方がないさっ!!」


「連中は連中で、アマテラス内での武力闘争に利益が無いと言い切って、キリヤ公国を頼りにする形で、独立しちまったんだからなっ!!」


「でもよぉ、織田・徳川の連中はよぉ・・・・つい、この間まであたしらと殺り合って居たのに、今更ながらキリヤ公国連合国への加盟するなんて卑怯だぜっ!!」と山県・虎三は怒る。


「虎三。止めないかっ!!興奮しすぎだぞっ!!」


「だってたぜっ!!春香の姉御っ!!」


「それでもだっ!!何も織田・徳川、それに長宗我部、三好と言った織田家を中心とした政権樹立に賛同する大名王家諸国が、キリヤ公国連合国へと加盟するのも、決して卑怯な事では無い。」


「何故なら連中も、我らも独立自治国家だからこそ、自分達で決めた事だからだっ!!」


「ぐううぅっ!!」といきり立つ山県・虎三。」


「問題なのは、この先に書かれて居る事だ。そうですね、お館様?」


「春香の言う通りよ。」



「キリヤ公国連合国と織田家は、新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区と言う新加盟地域で、島津家・武田家・北条家の大名王国に対して、最終勧告を布告して来たわ。」


「まだ抵抗と領土争いを続けて居るアマテラス神皇国内の島津・武田・北条の3大名王家を含めた独立領主達に対して、織田家に従うか、それとも死力を尽くして抗い戦うか、それが嫌なら、キリヤ公国連合国の盟主王である桐谷勇治公王に仲介を頼んで、身の振り方を決めるべし。」



「これは・・・・」


「是非も無いようですね。」


「くそっ!!生意気なっ!!」


「はぁ~、頭が痛い。」


 四天王たちは揃って頭を悩まされてしまう織田・和紗・信長からの最終勧告への返答。


 無視すれば、討伐戦争へと発展し、融和外交を取れば、アマテラス神皇国地方の天下取りへの道が閉ざされ、領土の拡張政策が無くなってしまう。


 かと言ってキリヤ公国連合国と盟主王である桐谷勇治やアマテラス織田自治神皇国と織田・和紗・信長の何方かに頭を下げ、臣従をする事は恥辱だとも言えた。


 まだ、大決戦の戦いの末に負けた訳でも無い武田家が、他国に臣従する事等と言う事は以ての外であった。


 況してや、アマテラス神皇国地方・第三将軍王朝・源家の一族である源義光を祖とする家柄である武田家が、簡単に膝を屈する事などはと・・・・息巻く、武士としてのプライドが在るからでもあったからだった。


 しかしながら、キリヤ公国連合国へと加盟する前からアマテラス織田自治神皇国と織田・和紗・信長の織田政権が進めて来た、アマテラス神皇国地方の天下平定統一は、彼の国の国是であり、アマテラス神皇国地方の覇権を巡って対立をして来た武田家・北条家・島津家らは、キリヤ公国連合国との外交交渉で国家として生き残るには、三択ある内の一つを選ぶしか無い。


 一つ目、アマテラス織田自治神皇国と織田・和紗・信長の新政権に従うこと、詰まりは織田政権に、降伏か臣従する事である。


 二つ目、キリヤ公国連合国に加盟するか、盟主王・桐谷勇治に臣従する事である。


 三つ目、キリヤ公国連合国とアマテラス織田自治神皇国を無視し、一戦するか、戦って武威を示して独立を認めて欲しいと講和交渉に持ち込む事である。


 この中で武田家・北条家・島津家ら三カ国は、条件条項の中で上の二つを選ぶ事は、一族と家臣達らの面子が在る事から選べないと言う事に成り、結果的に国力と軍事力の差が天と地ほどの差が在るにも関わらず、戦争へと突入するしかないジレンマを抱えている事に何れの家々の当主達は悩みと成って居たのである。


「何の返答もせずに無視をすれば、討伐対象。融和を取れば、無難に独立は保たれるが、それで終わり。」


「はたまたキリヤ公国連合国と盟主王である少年王やアマテラス織田自治神皇国と新将軍王を自負する虚け殿に頭を下げるのは臣従。」


「それら全ての選択肢を良しとはしたくは無ければ、我が武田家には、彼の新興大国と成ったキリヤ公国連合国との総力戦しか無いわ。」


「さて、これらの少ない選択肢からどれを選べば良いか、皆の率直な意見が聞きたいの。」と武田・春夜は、評定衆の全員に意見を求めた。


「断固として戦しかないんだぜっ!!お館っ!!」と言い切る山県・虎三。


先鋒軍大将としては、当たり前の意気込みだと言えよう。



「お館様。拙も虎三とは歩調を合わせたく存じます。」


「ほう、此処は威勢の良い若手を諌めるのが、大名王家・筆頭家老の役目では無いのか?」


「本音を言えば、諌めたたいのは、山々なのですが、拙としては、若手の暴走と手綱を握る役を買いたく存じます。」


 武田家の筆頭家老にして、武田四天王の一人であり、軍部統括大将にして、実質的に武田軍の総指揮を取って居る姫武将たる不死身の馬場と称されし馬場・春香・春信は、好戦的で、負け戦とも成って居ない内から相手の膝に屈するのは恥辱であると言う者達が多い事から、その手綱を握る為に、自ら敢えて主戦派に身を置く事の決断を示す。


 正に筆頭家老にして、武田軍の総軍大将と言うべき人物の考えを有する人物と言えるだろう。 


「お館さま。わたしはキリヤ公国連合国との戦は反対ですが、彼の国と一戦もせずには降伏に成るのは、多くの家臣団や国人衆達が納得をしないでしょう?」


「全体的な見地と家臣達の意見を汲んだ貴女らしい考え方だな。」


「中途半端な意見とも言いますが、我が武田家とキリヤ公国連合国との外交交渉の次第と見て居る見地からの意見です。最初から戦に決する等とは、国を担う物としては二流以下と言えましょう。」


 内藤・凜乃・昌秀は、流石は動かざる事は山の如しと言う武田軍団・四天王の旗印でも在る風林火山の中で、白色の布地に山の文字を書かれた旗印を掲げた武田四天王の一人である。


 手堅い意見を堂々と言ってのけ居るが、状況次第では一戦も止む負えず言う副将らしい意見を述べていた。


「春日は、何か意見が有るか?」


「此処は武力よりも、先ずは外交的なやり方を用いた策謀で、戦を避けつつ、万が一にも武力衝突と成った場合にも備えた策を用いる事が寛容かと思います。」


「具体的には、北条家は勿論の事なのですが、今からでも・・・いいえ、今直ぐにでも島津家と同盟国を結び、アマテラス神皇国地方の独立大名王家連合諸国とキリヤ公国連合国と言う対立図を作り、地図上の均衡した関係を築くのが寛容かと思います。」


「キリヤ公国連合国の盟主王たる少年王、桐谷勇治殿は、平和主義を掲げ、戦を嫌う傾向が強いと聞き及びます。」


「戦嫌いだぁ?それは本当か春日っ!!噂に聞けば、ゲルニアン帝国との戦争では、意図も簡単に列強国であるゲルニアン帝国軍撃退しているし、魔導技術大国のマギウス・ギアース王国軍と竜人族って言う、化け物どものドラリュウス帝国ですら勝ち抜いた軍勢を持って居るんだぜっ!!」


「そんな大国の盟主王さまが、平和主義で・・・・戦嫌いだとは、如何いう了見なんだよっ!!」と山県・虎三は、勇治に付いての噂話と春日が調べて来た情報との食い違いに噛み付く。



「虎三、これ事実なんです。勇治公王は、若年者ながらも平和主義者で、誰とでも仲良く、気優しいお人柄の人物であると、専らの評判ぶりの名君。」


「民に幸福を、助けを求めて来た者には救済を、訪ねた来た来訪者にはおもてなしをと言った具合に、何事も礼儀を重んじるお方だと言う事なのです。」


「ふむ。拙もその噂は耳にして居る。その人垂らしぶりに、多くの名将・知将・賢者・学士・官吏・技師と言った様々な女性たちを侍らせ、多く者達からの尊敬の念を抱かられて居ると聞く。」


「だからなのだろう。喧嘩を吹っ掛けて来る相手には、とことん容赦が無いのはな。」


「その通りです。今の勇治公王からすれば、婚約を認めている織田信長殿と我らの争いは、私戦でし無い上に、喧嘩を売って来て居るのは我が武田家。」


「正に、春日の言う通りですね。アマテラス神皇国の天下取りを果たすべく、一番の宿敵であった上杉家と上杉・剣信・輝清さまとの戦に専念する為とは言え、一時期は織田家とは不戦条約を結んで居ましたし、その後に上杉家との戦いが無くなったからと、織田信長殿と戦に移るのは、自然な流れとは言え、その状態を続けて居るのは、キリヤ公国連合国と勇治公王に喧嘩を売って居るのも同じ事。」 


「だからこそです。今ならまだ、間に合います。武田家の独立国としての地位を維持する為にも、残存する大名王家諸国との同盟連合を組むべきです。」


 武田四天王内では最年少で、武田家軍師である山本・晴幸・勘助の弟子でも在る姫武将、高坂・春日・昌信。  


 武田四天王の逃げの春日と言われ、逃げるのが得意のでは無く、情報収集と撤退戦術。


 ゲリラ戦術に防衛戦術、奇襲攻撃を得意として居る事から、キリヤ公国連合国と対峙するには、武力では無く。

外交によって均衡を図るべきだとの意見を述べている。


「流石は我が弟子である春日。」


「お師匠さま・・・・・」



「だが、私はお前とはもう一手を先を投じてみせる。」



「流石は私の軍師、山本・晴幸・勘助ねっ!!」


 此処で意見を献じるのは、山本・晴幸・勘助と言う姫武将である。



20歳の時に武者修行の旅に出てアマテラス神皇国内の諸国を流浪し、見聞を広める旅をしていた事が在る。


 その時に兵法を会得して、城取り(築城術)や陣取り(戦法)を極めたと言う。


 10年前に武田家に逗留して居た時に、武田・春夜・信玄から父親の信虎の執政が余りに横暴だからと、武田家の政権簒奪をするから手伝って欲しいと三顧の礼で迎えられ、武田家の軍師と成った。 


 その後は武田・春夜と共に岡ヶ狭間の戦いで討ち死にした今川義本の領地である駿河国と遠江国の2カ国を徳川家と分割攻略する約定を交わして侵攻したり。


 信濃国の攻略や主らしい主の居ない飛騨国を取ったり、北信濃と上野国を売り払うを話を持って来たりと様々な献策を武田・春夜に勧めて居ると言う抜け目のない軍師であった。


 その見姿は、身長165の小柄な体型とボブロングヘアースタイルで、ショートポニーテールをしているヘアースタイル。


 右目に眼帯をした片目の鋭い眼光を放つクールビューティーな姫武将で、淡々と真面目に仕事をこなす性格をしている。


 地球世界の因みに孫子の御旗である風林火山に似たような旗を武田軍の全軍に掲げる様にと武田・春夜へと勧めたのは、山本・晴幸である。

 

「お館様、春日の申す通りの策略だけでも構いませぬが、此処は北条家と共に島津家に、大量の軍資金や補給物資を送り付けると言うのは如何でしょうか?」


「それも一手と思うわ。でも海路は織田家とキリヤ公国連合国が握って居るのに、どうやって島津家の在る薩摩国、九州島地方まで船を出すの?」


「商船に偽装すれば宜しい。北条家の三崎港と下田港。そして、我が武田家の駿河に在る三島港と駿河港から幾つか商船団として向かわせ、最終的な目的地が竜珠王国りゅうきゅうおうこくとの交易だと言い切れば宜しい。」


「そう言ってしまえば、彼のキリヤ公国連合国と織田家らは、我らの船団に対して、手も足も出せますまい。」


「「「「おおっ!!」」」」


 四天王たちは山本・晴幸の智謀に、目から鱗が落ちる想いで驚いた。


「流石はお師匠さまです。わたしも、まだまだですね。」と春日は、師匠への関心の目を輝かせて居た。


「さて、武田四天王と軍師の意見は出揃ったわ。」


「最後に妹である貴女達の意見を聞かせて欲しいわ。」と、武田・春夜は一族衆の席に座って居る妹達に意見を求めた。

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