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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第8章 少年王とアマテラス織田自治神皇国・九州地方平定戦と島津4姉妹没落と終焉っ!!
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第75話 少年王と織田・和紗の野望・大公立志伝とアマテラス神皇国九州平定戦役への出陣っ!! 11

マギアンティア世界統一暦・1555年・11月15日・午後15時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・南九州島地方・アマテラス神皇国・島津大名王家・島津大名王家国領地・薩摩国・島津大名王家首都・鹿児嶋市・島津大名王家居城・鶴山城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 雫ヶ岳・田原坂の戦いに決着が付き、阿蘇山に出現したサイボーグ・ザウルスのアパトボーグサウルスのはぐれ個体を打ち倒してから3日後のこと。


 キリヤ公国連合国の先進4地域と呼んで居るナデシコ・ビクトリナ・新トウキョウ・キリヤ公国本国から成るキリヤ公国連合国特殊部隊。


 それとキリヤ公国秘密工作諜報情報部局のキリヤ公国忍び衆の連合部隊は、密かに島津家の本拠地である薩摩国・鹿児嶋市・鶴山城とその周辺へと潜伏していた。



「こちら城内に潜伏中の甲斐稲荷隠密衆の葛葉よ。」


「次女の島津・弘美が肥後国から戻って来たわ。それと三女の衣恵与も昨日に成ってようやく、居城だった日向国南部地方・穆佐院・高城むかさいん・たかじょうを放棄して、島津家本領地である大隅国の大隅城へと帰国して来たらしいわ。」


「最後に、例の王子様のボーヤの位置は、もう特定が出来て居るから、救出するなら何時でも良いわよ。」


 甲斐稲荷隠密衆の頭領である鎌田葛葉は、狐の獣人族の忍び集団の頭領で、長身で妖艶なお姉さん。


 艶やかロングヘアーの黒髪と色香で人を誑かすのが得意で、魔忍術を用いて様々な美女に化ける能力も有して居る。


 普段は公王都キリヤ市内の官庁街の公安局で、マフィアの様な地下組織や他国のスパイの取り締まりや省庁の秘書をしたり、キリヤ城でメイド仕事をしたり、繫華街でキャバクラ関連の仕事に就きながら情報収集をしたりと、何かとキリヤ公国を裏から支えてくれて居た。


 甲斐国の武田家で雇われて居た歩き巫女とも呼ばれる甲斐稲荷隠密衆を率いて居たが、武田・春夜・信玄の姪っ子である武田・寿和・勝頼と考えの違いからトラブルを起こしてまう。


 そんな武田家一族との内紛に成り掛けていた所を忍び仕事で、幾度もやりあった服部楓からの誘いで、一族を率いてキリヤ公国へと渡海してしまった経歴の在るケモナーなお姉さんである。


 そんな彼女と部下達は、城内で人間族の侍女に化けて、この戦が始まる少し前から潜伏活動をしていた。


 特殊部隊は五日前から潜伏を開始し、キリヤ公国秘密工作諜報情報部局との重要な作戦計画に備えて居た。


「こちら作戦指揮所、了解っ!!」と締め括ったのは、キリヤ公国秘密工作諜報情報部局の局長である服部楓である。


 彼女とその指揮下に在るキリヤ公国秘密工作諜報情報部局と共同作戦部隊であるキリヤ公国連合国特殊部隊は、キリヤ公国連合国軍・総司令部を取り仕切る国防大臣の足柄・一輝や総司令官である山本五十鈴等の軍幹部のトップ達から在る命令を受けて居た。


「作戦指揮所から各部隊へ、今夜、竜珠王国の皇太子ショウ・ユン救出作戦を決行するっ!!各自決行準備と撤収作業に掛かれっ!!」


「「「「「了解っ!!」」」」」


 両部隊は、作戦開始すると決めた楓の命令を実行するべく、ひっそりと行動を開始して行くのであった。



マギアンティア世界統一暦・1555年・11月15日・午後21時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・南九州島地方・アマテラス神皇国・薩摩国・鹿児嶋市・鶴山城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 それは鶴山城の東側に在る二の丸御殿の奥座敷に幽閉されるかの様にして、島津家へと逆らえない様にする為に、人質として留め置かれて居る竜珠王国の皇太子ショウ・ユンが住まわされていた。



夜の21時を回り始めた頃のこと。


 この世界では機械仕掛けの時計や近代化が進んで居ないと深夜まで仕事をする事が無い為に、城内は寝ずの番を務めて居る見回りの警備兵以外は、スヤスヤと眠っている時間である。


「さて・・・・・・」


 ショウ・ユンの住まう奥座敷の侍女長とその部下達たる侍女達らは、甲斐稲荷隠密衆の手によって数日前に入れ替わる様にして捕らえる。


 魔忍術を駆使して化けた甲斐稲荷隠密衆の頭領である鎌田葛葉は、配下の部下達と共に、二の丸御殿を占拠し、何時でも連れ出す準備を整え終えて居た。


 夜の廊下を歩きながらショウ・ユンの住まう奥座敷へと向かって行く人影が在った。


 その女は「時間ね。」とポツリと呟く様に言うと、ドロンと煙を立てて、茶褐色染みた黒髪のサラサラしていたストレートロングヘアーのクールビューティーなお姉さんから、スラリとした背丈の長身で、妖艶な艶やかロングヘアーの黒髪の狐耳と九つの尻尾が生えたお姉さんの姿へと変身を解いた。


 整った腰元侍女の和服はすりと脱ぎ捨てると、妖艶なくノ一衣装へと早変わりして見せた。


「ユンのボーヤは?」と近くに居て、侍女に化けていた変身を解いて居た配下の者達に聞く葛葉。


「はっ!ぐっすりと眠って居ます。夕食時のお茶に刷り込ませた睡眠薬が、良く利いて居るのでしょう。」


 葛葉達は、ユンが暴れ騒ぐの警戒して、夕食後のお茶にちょっとだけ、睡眠薬を混ぜ込んで置いた。


「相変わらず潜入工作をさせたら手際が良いな葛葉。」


「私達には真似できないやり口だよね。」と霧奈と楓の二人がすうっと静かに現れた。


 この二人に掛かれば、厳重な警戒態勢を敷いて居る島津家の本拠地たる鶴山城の警備網をすり抜ける事など、造作も無い事であった。


「あら、それって褒め言葉かしら二人とも?」


「そうだ。私らには魔忍術で、そんなに細かく変身術を使っての潜入工作なんて真似は出来ないからな。軽く見た目を変えたり、小道具や着替えを使った変装をするのが限界さ。」


「流石は元武田家の歩き巫女にして、大華天帝国・クーロンの住まう亜人族の九尾狐族の末裔一族だよね。」と楓と霧奈たちは言う。

 

 彼女達の魔忍術では、完璧な成り代わり変身なんて事は不可能だった。


 大華天帝国・クーロンの住まう亜人族の九尾狐族は、智略と謀略に長け、擬態変身・獣化変身・強力な魔法能力・数百年は生きると言われて居る不老長寿が特徴的な者達であった。


 そんな九尾狐族の末裔である甲斐稲荷隠密衆もまた、智略と謀略に長け、擬態変身・獣化変身・強力な魔法能力の事を魔忍術と称して、生きる術として使いこなし来た歴史が有った。


 もっとも、甲斐稲荷隠密衆一族の者達は、何百年前のお家騒動のせいで、天帝一族を飛び出した来たって所までしか知らないらしい。


「あら、表立って言ってないのに、アタシ達の事を良く知ってるじゃない。」


「今は同僚の事だからな。勧誘する上で裏を取って置くのは当然の事だろう?」


「もっとも、何百年前のお家騒動のせいで、天帝一族を飛び出した来たって所までしか知らないけどね。」


「ふふふっ、くくくくくっ!!アハハハハハハハっ!」


「其処まで下調べして居るのも大したものよ。でも我が一族の裏切りに付いては心配無用で、大丈夫よ。」


「これでもあたしは、ユウ様に弓も刃も向ける積りは無いわ。」


「武田の小娘どもより、あたし達の事を高く買い上げてくれるお方ですもの。」


「何なら身も心も捧げると誓約魔法で宣誓し、妾としてお子種を賜って、寿命が長い我らが桐谷公王家一族を永遠に陰から支え続ける事を誓っても良くってよ。」


「むっ!!それは楓のお役目ですっ!!」と楓も対抗意識を剝き出しにして言う。


「おいおい、楓。此処で張り合うなよな。」


「そうですわね。あたしは其処の変態と違って、マトモな性格をして居る方と自負して居ますから。」


「むぐぐっ!!男達相手なら誰彼を構わずに夜伽を共にする女狐が、どの口が言うですかっ!!」と怒り反論しつつも、此ればかりは、本当に反論できないドМ変態の楓であった。


「あら、それは仕事としてよ。そうと割り切って、抱かれて居るし、そのお相手する時も、相手の望む虚像で楽しませて上げて居るのよ。」


「互いにお相子な関係なのだから、その事に付いては誰にも文句は言われたくはないわ。」



「まぁまぁ、その辺して、二人共。さっさと仕事を済ませるぞっ!!」と霧奈は二人を宥めて、喧嘩に成りそうな所を収めた。



 こうして伊賀栗衆・甲賀霧隠衆・甲斐稲荷隠密衆の者達は、竜珠王国の皇太子ショウ・ユンを闇に紛れて連れ出して居ったのであった。



 鹿児嶋市から5キロ離れた山向こうの海岸で待機していたキリヤ公国連合国特殊部隊とヘリコプター部隊と共に待機して居た。


「ご苦労様です。」とナデシコ軍の特殊部隊の大佐は、敬礼をしながら、現れた忍び衆達を出迎えた。


「此方こそ、直ぐに撤収作業に入って下さい。」


「了解しました。総員っ!!撤収作業開始っ!!」


「「「「「了解っ!!」」」」」


 皇太子と忍び衆を回収すると、そのままヘリコプター部隊と共に海上で待機してたヘリ空母艦隊へと移動し、艦隊は竜珠諸島・竜珠王国・王都・那覇市へと向かうのであった。




 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月17日・午前10時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・ローレライ大海洋・アマテラス列島地方・竜珠諸島・沖名和本島・竜珠王国・王都・那覇市・朱里城・朱里城内国王執務室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 

 時を同じくして、アマテラス列島地方の最南端にして、アマテラス神皇国内で元々からの唯一の独立国であった竜珠諸島に在る竜珠王国では、島津家の支配から脱却しようとして居た。



 それと時を同じくして、竜珠諸島の本島である沖名和島の周囲を取り囲むかのようにして、キリヤ公国海軍の揚陸艦隊含む戦闘護衛艦隊とナデシコ自治統合海軍・第一戦隊等の連合艦隊の姿が現れた。


 空母艦隊からは キリヤ公国軍の最新鋭兵器であるジェットファイターとモビィーアーマー量産型機体・ガム。

  

 ビクトリナ独立自治共和国軍の人型ロボット兵器であるモビル・アイゼンとBF-18型ホーネット戦闘機。


 第三連合自治方面軍・新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍が誇る量産型特機である量産型マイカ・カイザーとKRY式・F-35K戦闘機。



 ナデシコ自治統合空軍を中心とした主要国に配備が始まっているKRY式・F-1型戦闘機とKRY式・F-4戦闘機ファントム等の航空兵器が、大空を埋め尽くすかのように舞って居た。



 これに驚いた竜珠王国の宗主国を自負して居るゲルニアン帝国の大使と竜珠王国を支配下に置いて従属国、或いは家臣と見なして居る島津家の大使である浅倉章介の二人は、大慌てで朱里城へ登城して来た。


 その道すがらで見た物は、キリヤ公国連合国が遂にゲルニアン帝国と島津家の二重従属統治外交政策を取って居る竜珠王国へと攻め込んで来たのだと、大慌てで、戦場と成るであろう王都・那覇市から逃れようと、那覇市民やマギアンティア世界各国の交易商人達が、慌ただしく逃げ出して居く光景を目の当たりにしてしまう。



「ショウ・レイ国王陛下っ!!」と一国王に対して、少々無礼な口調で呼び掛ける竜珠王国の監視命令を任務とする大使の二人。


「おおっ!!友好大使の方々・・・・如何なされた?」


「何を仰って居られる。」


「その通りですっ!!ゲルニアン帝国大使殿と話し合った結果、両国の駐留軍と貴国の竜珠王国軍共に、キリヤ公国連合国軍を撃退しようと言う事とに成ったっ!!」


「直ぐに戦支度の準備をっ!!」


 

 島津家の浅倉章介とゲルニアン帝国大使の二人は、兎に角キリヤ公国連合国と戦い、自分達の国々の利権を確保しようと動くとで合意して居た。


 まぁ、この時点で無駄だと分かって居ても、本国からの命令は絶対なので、彼等二人を含めた外交官達は、仕方なくそうするしか無いのであった。



「ほう、あの艦隊と兵器群を見ても、我が王国軍と貴国らの軍勢合わせたとしても、総軍勢が高々4千人しか居ない軍勢で、あのキリヤ公国連合国軍と戦うと仰っるのか?」


「何?」


「国王陛下っ!!お忘れか?我が島津家の手元には、陛下のご子息が人質として留め置かれて居ると言う事をっ!!」


「無論、存じて居るがな。ジュリ・ネイウォンっ!!」


「ははっ!!」と颯爽と現れる竜珠王国の外交官であるジュリ・ネイウォンは、煌びやか大華天帝国・クーロン式の中華風の宮廷衣装に加え、腰には立派な日本刀の太刀一本を下げて、近衛兵と共に現れた。


「これは・・・・・」と武装した竜珠王国軍・近衛部隊の近衛兵が現れた事に、ゲルニアン帝国大使は焦る。


「血迷いましたかショウ・レイ国王陛下っ!!」と浅倉章介は叫ぶ。


「血迷った?違うな。貴殿の方らこそ血迷って居る。この沖名和島の海上周辺を囲む軍勢の力の差が明らかなのは明白。」


「何処に何と言われ様とも、これからの時代はキリヤ公国連合国こそがっ!!第一文明圏の代表する列強国に値するのだっ!!」


「何っ?無礼なっ!!第一文明圏での第一列強国とは、我がゲルニアン帝国っ!!その絶対なる皇帝陛下で在らせられるヒットラン・アドルフラー皇帝陛下に対して、辺境地方の島国の国王如きがっ!!何と無礼な物言いっ!!」


「無礼も何もないわっ!!」


「散々我が国を食い物にして来た癖にっ!!今や落ち目のゲルニアン帝国の皇帝、ヒットラン・アドルフラーなんぞっ!!タダのちょび髭オヤジだとマギアンティア世界では、専らの評判だぞっ!!」


 流石の浅倉も、その事に付いては反論や庇い立てする事が出来なかったし、苦笑しそうな顔つきを必死に我慢して、引き攣った顔付きをして居た。


 だって、本当の事だもの・・・・・・・・・・・・・


「者共っ!!出合え!!出合え!!出合え!!この者共をっ!!ひっ捕らええええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」



 ショウ・レイ国王は、普段は大人しめの弱気な性格だが、この時ばかりは強気に出て居た。


 何せ自分と自国の後ろ盾に、勇治達とキリヤ公国連合国が付いてくれて居るからである。


「ぐぬぬぬぬっ!!」


「ちぃっ!!これは・・・・・既に竜珠王国の背後には、キリヤ公国連合国の手が回って居る?」


 浅倉は悟った。


既に竜珠王国の国内は、キリヤ公国連合国の手中に在ると言う事に・・・・・・・・・・・・・・・・



「こちら五十鈴、キリヤ公国連合国・統合司令官兼海軍提督の名の下に、この海域に集まるキリヤ公国連合国海軍・連合国艦隊に命ずっ!!」


「空砲っ!!うちーかーたっ!!始めっ!!」


「了解っ!!五十鈴総司令官兼海軍提督の名の下に、キリヤ公国連合国海軍・連合国艦隊っ!!空砲っ!!うちーかーたっ!!始めっ!!」と五十鈴の副官である烏柿肇大佐は復唱して叫ぶっ!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!


ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!




 ナデシコ自治統合海軍・第一戦隊の司令官であり、キリヤ公国連合国軍の総司令官でもある山本五十鈴は、撫子型戦艦・1番艦・撫子。長門型戦艦・長門。伊勢型戦艦・伊勢の3艦艇。


 それらに加えてキリヤ公国連合国の巡洋艦と駆逐艦から成る護衛艦隊等から、空砲を一斉総射させた。


 その意味は、竜珠王国の国内に巣食うゲルニアン帝国軍と島津軍に対し、即時無条件降伏せよと言う意味である。


 噂の巨大鋼鉄船を見た両軍の将兵達は、指揮官である大使の二人の命令を待たずに、それぞれの大使館の旗を国旗を下げさせ、その代わりに白旗を上げさせて降伏を示す。


 

 それには理由が在った。


 それは城内で、指揮官である二人の大使達が捕縛されたとの報せが来たからである。


 五十鈴達は、2ヶ国の大使館の旗が、国旗から白旗に変わり、竜珠王国旗の旗の真横にキリヤ公国連合国の本国旗であるキリヤ公国旗たる白地に桐花と朝陽の旗が掲げられる。


 この旗が掲げられると同時に竜珠王国は、この時を以ってして、キリヤ公国連合国の10番目の加盟国、竜珠独立自治王国と成った瞬間であった。






 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月17日・午後10時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・南九州島地方・アマテラス神皇国・薩摩国・鹿児嶋市・鹿児島湾及び大隅諸島近海域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 時を同じくして、アマテラス織田自治神皇国海軍を中心としたキリヤ公国連合国海軍艦隊は、大隅国・薩摩国及び大隅諸島などの周辺海域一帯を封鎖。


 その場から一歩的な砲撃戦を開始。


これは彼の木津川の戦い以上に、凄惨な戦いを島津側に強いてしまう。


「各艦隊へ、民家に撃ち込まなければ、何をしてでも構わんっ!!」


「白旗が上がるまで撃ちまくれっ!!」


「本当にやるんすっか?」と、とあるナデシコ海軍の地方艦隊司令官が聞き返す。


「俺が責任を持つ。貴様ら軍人としての仕事をしろっ!!俺と九鬼の命令に従えっ!!」


「・・・・はっ!!」とビク付きながらも、その命令に従ってしまう地方艦隊司令官らは、後で五十鈴達が責任を取ってくれると信じて、和紗の命令に従う事にした。


「無茶苦茶ね。」


「ですが、隆美殿。この場で仕切れる高位の人物が、和紗様くらいしか居ないのも仕方の無いかと・・・・・・」


「暴走しない様にと、五十鈴さんからは、言われては居ますが・・・・・・・」


「我らの手に余る御仁ですね・・・・・・・・・」


 五十鈴が竜珠王国での始末が付くまでの間、隆美と七香の二人は、島津領本土一帯の海上封鎖作戦の副将を命じられていた。


 主に織田・和紗・信長と九鬼隆嘉の補佐と尻拭いをするのが役目なのだが、一番に手に負えない和紗の破天荒な指揮官振りに頭を悩ませるキリヤ公国連合国海軍の地方艦隊の二人。



 そんな事を話し合って居る内にも、キリヤ公国連合国艦隊は、島津領ら向けて一斉に砲撃戦を開始する。


「こちらは鹿児島湾及び大隅諸島近海域に展開する。全てのキリヤ連合公国統合海軍艦隊の指揮を執る事に成った九鬼嘉隆だっ!!!各艦隊へ通達するっ!!割り振られた目的地点に砲撃開始っ!!」



「各艦隊へっ!!うちーかーたっ!!始めっ!!」


「うちーかーたっ!!始めっ!!」





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「誤字修正確認っ!!続けて撃てっ!!」


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「ぐははははははははははははっ!!」


「俺と勇治に逆らうから、こうなるのだっ!!命が惜しかったら、とっと降伏しろっ!!」とマイクを使って大声で言い放つ和紗。



 その日の島津方の将兵達は、アマテラス覇王にして魔王とも恐れられる織田・和紗・信長を恐れ、恐怖に打ち震えながらも、砲撃が止むまでの間。


 事前に地下深くに造られた防空壕へと隠れて、必死に耐えたと言う。


 和紗は五十鈴がやって来るまでの間、時間差攻撃を加えて、敵の士気を地の底の底辺にまで追いやると言うどん底にまで下げ捲る様な砲戦繰り返しすのであった。

 

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