第74話 少年王と織田・和紗の野望・大公立志伝とアマテラス神皇国九州平定戦役への出陣っ!! 10
マギアンティア世界統一暦・1555年・11月12日・午前11時46分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・肥後国・キリヤ公国連合国側・第一防衛線・肥後国北部・阿蘇地方・阿蘇町・東阿蘇集落・阿蘇神宮にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
阿蘇山に出現したサイボーグ・ザウルスのアパトボーグサウルスは、山頂から阿蘇神宮の在る麓の方向へと歩き出して居た。
「ギャオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーンンッ!!」と吠えたアパトボーグサウルスは、丸で何所に何が居るのかを知って居るのか、真っ直ぐに阿蘇神宮へとズシンッ!!ズシンッ!!ズシンッ!!ズシンッ!!と地響きを響かせながら歩いて行く。
その様子を見て居た舞華とカイザーは、想定外の事態に対して、物凄く気まずそうに叫んだっ!!
「舞華っ!!不味いぞっ!!」
「うん。このままだと確実に此処に来るねっ!!」
「舞華っ!!たった今、ブレイブ・ガード・フォース隊本部から緊急連絡が在った。」
「如何やらあの巨大ロボットは、元々我々の居た世界に居るとされて居る。ダイノザウルス帝国とか言う異種族文明が、作り出したサイボーグ兵器らしい。」
「えっ!!そんな話って僕は全然聞いて居ないよっ!!」
「どうやらアレが出現するまで、本部上層部は半信半疑な情報だったらしいぞっ!!」
「6500万年も前に、巨大隕石落下から生き残る為に地下へと逃れた先史文明の生き残りとか言う話だったらしくっ!!」
「余りにも突拍子もないオカルト染みた話だったせいか、信じて居るのはごく一部の古生物学者達と現物化石を見て、対抗戦力を研究して居たロボット研究機関の関係者くらいにしか、信じてらては、居なかったらしいぞっ!!」
「それで本部の情報局部は、僕に詳しい内容を報せて居なかったんだね?」
「それは別に良いとしても。でも、何で今頃に成って、このアマテラス地方の阿蘇山に?」
「その詳しい理由は分からないそうだが、恐らくは日本近海で異世界転移に巻き込まれた、はぐれ個体ではないのかと言うのが、専門研究機関での現時点に措ける見解らしいんだっ!!」
「今、対抗戦力専用のスーパーロボットをナガノ地区・五月宇宙開発研究所から出動させたとの連絡も来て居る。」
「予定では45分程度で、此方に現着予定との事だっ!!」
「その間は、我々だけで食い止めるぞ舞華っ!!」
「うんっ!!行くよっ!!カイザーっ!!バトラー・ドラゴンズチームも、僕達の後に続いてっ!!」
「ダイバーチームとBGFダイバーズ隊は、この場を護衛してねっ!!」
「よっしゃー!やってるぜっ!!」
「了解っ!!」
「舞華隊長っ!!お気を付けてっ!!」とBGFダイバーズ隊の部隊長は答えた。
舞華は、既に完全合体して在るマイカ・カイザーに颯爽と乗り込んで、バトラー・ドラゴンズチームと共に阿蘇山へと向かう。
これが新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区を中心とした大事件、新トウキョウ転移事変へと繋がる第一歩と成る事を舞華や勇治達キリヤ公国連合国の者達は、まだ知らなかった。
「ギャオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーンンッ!!」
アパトボーグサウルスは、尚も雄叫びの咆哮を叫びながら前進を続けて居た。
其処へ舞華達、ブレイブ・ガード・フォース本隊ロボット部隊のマイカ・カイザーズ隊のエースロボットであるマイカ・カイザーに、バトラー・ドラゴンズチーム等は、アパトボーグサウルスの目の前に立ち塞がる。
「赤龍、蒼龍、黄龍、緑龍っ!!轟龍合体だよっ!!」
「「「「了解っ!!」」」」と4機は応えたっ!!
「「「「システムチェェェェェェーーーーーーーーーンジっ!!」」」」
「「「「トランスフォーメーションドッキングッ!!」」」」
赤龍が頭部と右腕へと変形し、蒼龍が同体と左腕へと変形し、黄龍が2足の足部分へと変形して、頭部がロケットランチャー発射装置へとドッキングし、最後に緑龍が飛行ユニットとして背中に合体する。
「轟龍合体っ!!ドラゴンバトラーあああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっ!!」
合体が完了したバトラー・ドラゴンズは、スーパーロボットモノのお決まりの名乗りを上げると、脚部の軽く噴射ノズルを吹かして着地する。
遂に遂にっ!!此処に轟龍合体っ!!ドラゴンバトラーは完成するっ!!って、彼の有名怪盗の3代目がリーダーシップを取って居る某有名アニメに登場する名射撃手を担当して居るクールで渋い声優によるナレーションが入りれば、完璧なシチュエーションと成るだろう。
「行くよドラゴンバトラーっ!!」
「おうよっ!!」とドラゴンバトラーは、荒っぽい口調で応えた。
「ギャオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーンンッ!!」
「んん?熱源を感知っ!!」と超AIの高性能電子頭脳に由り、カイザーは危険を即座に察知した。
「もしかして、あの体勢って、お決まりの火炎放射器なの?」と舞華は予想する。
「させるかよっ!!ぶっ飛びなっ!!ドラゴンランチャーあああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
ドラゴンバトラーは、ダイナマイト1万5000本もの威力を誇るロケットランチャーを肩部分にドッキングして居る。
黄龍の頭部に当たる発射口から撃ち出した。
ドラゴンランチャーのロケット弾は、口を開けて火炎放射器を撃ち出そうとして居たアパトボーグサウルスのどてっ腹に命中する。
チュドーンっ!!と大爆発するアパトボーグサウルス。
「ギャオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーンッ!!!!」
「どうだっ!!」と得意げに誇りながら叫んだドラゴンバトラー。
だが・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ギャオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーンッ!!!!」
「おいおいっ!!嘘だろうっ!!」とドラゴンバトラーは、自らの必殺兵器すら耐えて見せたサイボーグ恐竜を見て、驚きの声を上げてしまう。
「ドラゴンランチャーをマトモに喰らって立って居るって、どんだけ防御力が在るだっ!!」と舞華は驚く。
「舞華っ!!どうやらそれなりにダメージは負って居る様だっ!!」とカイザーは、カメラを使ったアパトボーグサウルスの表面装甲の分析結果を舞華に言う。
「それでも私とドラゴンバトラーの二機だけでは、少々キツイと言わざるを得ないがな。」
「それ程なの?」
「ああ、その為に我々は、あの様な奴らと戦うべく、開発されたスーパーロボットのだからっ!!」
「今こそっ!!我らの本当の使命を果たす時っ!!豪速けえええええぇぇぇぇぇーーーーーーんんっ!!」
カイザーは、必殺武器である豪速剣を取り出して構えた。
其処へ応援にやって来た者達が現れる。
「その通りだぜっ!!」
現れたのは、流山真礼・矢作隼・来馬美咲の三人が乗り込んだ戦闘機マシーンである真っ赤なチェンジャー1号機・真っ青なチェンジャー2号機・深緑色のチェンジャー3号機と共に、戦闘現場へと到着する。
彼女達こそ、対ダイノザウルス帝国への対抗戦力として採用された高校生2年生で、元々は五月宇宙開発研究所の雑用係のアルバイトをして居ただけの女の子達だったが、シュミレーターで遊んで居る所を五月耕三博士が叱り付けたが、その結果内容を見て彼は驚く。
彼女に取っては只の遊びでは在った物の、三人のシュミレーターでの結果で、パイロット適性が非常に高かかったりする。
そんな感じでスーパーロボットのメインパイロットにさせられたと言う馬鹿げた話だが、大人顔負けの操縦テクニックを彼女達3人組は持って居たのであった。
因みに3人はゲーセン好きでもあるゲーマーだった事もロボット操縦に向いて居た要因の一つであった。
「真礼くんっ!!隼くんっ!!美咲くんっ!!分かって居ると思うが・・・・」
「分かって居るって五月のおっさん。」
「高校生としては、それなりに高いお給料貰って居るからには当然、真面目にやるよ。」
「そうで御座るっ!!」
「それではメイン形態のチェンジャーロボ・1(ワン)へと合体だっ!!」
「了解っ!!チェェェェェーーーーーーーーーーーーンジっ!!チェンジャーロボ・1っ!!ドッキングオンっ!!」と真礼は叫んで、合体レバーをONにした。
三機のチェンジャーマシーンは、一つのマシーンロボットへと合体するっ!!
チェンジャーロボ・1の出で立ちは、丸で猛牛の様な角を有した真っ赤な鎧武者に酷似しており、腹部にはビーム光線の発射口、肩には近接武器のハルバードの収納スペースが設けられ、形状記憶ナノメタル合金技術力を用いた合体変形機構システムにより、普通ロボットでは有り得ない合体変形が可能と成って居た。
身長40メートル重量が240トンのスーパーロボットは、ジャバリュウム鉱石を用いたジャバリューエンジンを動力源とした世界初の合体ロボット。
この合体変形機構は、ブレイブ・ガード・フォース計画で、マイカ・カイザーの技術開発の基礎に成って居る合体型ロボットのプロトタイプ。
チェンジャーロボ・1は、真っ赤なチェンジャー1号機を頭にしたロボット形態の事で、主要兵装はチェンジャーハルバード。
チェンジャービーム。チェンジャー・ハルバード・ブーメランなどが在り、シンプルで強力無比な武装を誇って居る。
ネーミングセンスがやや古臭いのは、シンプルな方が分かり易いからと、年老いた科学者達は、揃いも揃って口を揃えて小難しい名前を付けるのを嫌って居る様だった。
「さぁてっと、チェンジャーロボに乗っての初仕事、ちゃっちゃと終わらせて帰るぞっ!!」
「チェンジャーハルバードおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーっ!!」
真礼は機体の肩から、チェンジャーハルバードを取り出す。
このハルバードは、形状記憶ナノメタル合金技術力を使って居るので、ナノメタルの生成力が続く限り何本でも取り出す事が可能だが、その力の源であるジャバリューエンジンが壊れてしまうと途端に弱くなる弱点を有して居る。
「ちょっと、ちょっと、行き成り現われて、好き勝手な事をしないでよっ!!」
「ああんっ!?てめえが神宮寺重工業のご令嬢だろうが、BGF隊の司令官様だろうと、俺達にゃ、知ったこっちゃ無いんだよっ!!」
「給料を貰っている手前、このトカゲは俺達の獲物だっ!!」と言って真礼はチェンジャーロボを突っ込んで行かせた。
「全く荒っぽい奴らだな舞華。」
「全くだよ。こうなったら仕方が無い。初実戦の子達だっ!!僕達はフォローに回るよっ!!」
「「了解っ!!」」とカイザーとドラゴンバトラー等は応えた。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァっ!!」と威勢良くハルバードを振り回しながら相手に叩き付けた。
ガキーンと言う金属音が大きく響き渡る。
「手ごたえが在りやがるが・・・・・・・・固えぞっ!!コイツっ!!」
「ふむ。どうやら想定して居た装甲強度の予測データよりも、2割回しに装甲強度が在る様だ。」と五月博士は分析する。
「真礼くん。BGF隊情報局は、今後の為に出来るだけ原形を留めた状態で、機能停止させて回収する様に依頼が来ている。」
「ちぇっ!!面倒くさいな。ビームでドッカーンって方が、倒すのに楽だってによっ!!」
「おいっ!!舞華っ!!」
「あのね、さっき君達の履歴書を見たけど、僕の方が年上なんだけどな。」と舞華は呆れ顔で言う。
「うるせーなっ!!今はそんな事なんて、どうでも良いだろうがっ!!」
「俺は他人行儀なのが嫌いなんだっ!!」
「それよりも、アンタと其処のドラゴンロボットで奴を押さえてくれっ!!」
「何か策が在るんだね?」
「ああ、隼っ!!」
「なるほどな。そう言う事か」と隼は付き合いの長い真礼の言いたい事を悟った。
「それじゃあ合体解除して2号モードに切り替えるぞっ!!」
「「了解っ!!」」
「オープンっ!!チェンジアウトっ!!」
3機は分離して、真っ青なチェンジャー2号機を先頭にしたロボット形態へと合体変形するべく空中で舞う。
「チェェェェェーーーーーーーーーーーーンジっ!!チェンジャーロボ・2っ!!ドッキングオンっ!!」
隼は、クールビューティーに勇ましく叫んで、合体レバーをONにした。
三機のチェンジャーマシーンは、一つのマシーンロボットへと再び合体するっ!!
その姿は烏帽子を被って居るかの様な鎧武者と酷似して居た。
チェンジャーロボ・2形態は高速格闘戦闘を得意として居る形態だ。その右手にはドリルパンチが装備されて居た。
「このドリルで、そのどてっ腹に大きな風穴を開けてやるぜっ!!」
隼はチェンジャーロボ・2の右手のドリルパンチを高速回転させながら、カイザーとドラゴンバトラーに取り押さえられて居た、アパトボーグサウルスの動力炉である心臓部分へとドリルパンチを繰り出した。
キュイイイイーーーーーーンと言う金属音とバチバチバチと言う火花をまき散らす音が響き渡る。
「凄いっ!!」
「刃物で、やり辛いならドリルってな。」と得意けに真礼言う。
咄嗟の閃きの判断に関しては、荒っぽいバカに一理が在った様だ。
「ヨシッ!!開け切ったぜっ!!」
「おいっ!!ドラゴンロボットっ!!心臓を抉り出せっ!!」
「ふっ!!おうよっ!!ドラゴンガントレットオオオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
ドラゴンバトラーは、鋼鉄の腕をドリルパンチでこじ開けられたアパトボーグサウルスの動力炉である心臓部分へと続く、大穴へと突っ込んで行く。
「在ったっ!!せいっやあああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「ギャオオオオオォォォォォーーーーーーーーーーーーンンッ!!」と吠えたアパトボーグサウルスは、絶命するかのようにして、その機能を強引に停止させられた。
「これで心臓も身体も無事に回収ってなっ!!」
「強引だけと結果オーライって訳だね。」
「それじゃあ俺達は帰るぜっ!!後始末は宜しくなっ!!」
「ああっ!!ちょっと少しくらい、後始末を手伝って行ってよっ!!」
「俺達は戦争やガラクタの後片付けに付き合う義理は無えょっ!!トカゲがまた出たら、その時くらいは手伝ってやるからよっ!!じゃあなっ!!」
「悪いな。こいつは、こう言う奴でな。」
「本当にスマンで御座る。我がチームは一蓮托生な故に、これにて失礼で御座るっ!!」
言いたい事を言うだけ言って、立ち去ってしまったチェンジャーチーム。
舞華は近くに来ているBGF隊の部隊を呼び出して、アパトボーグサウルスの回収を手伝わせる事と成った。
回収したアパトボーグサウルスは、後日改めて新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区のナガノ地区・五月宇宙開発研究所にて、その構造機能の解析結果を待つ事に成るのだった。
この騒動の後、この地方では凶悪な邪竜を退治する鋼鉄巨神の逸話が産まれるのだが、それは舞華達の事を言って居る事に成ってしまうのは、この地にロボット兵器の概念が余り知られて居ない事に起因して居た事が、後の逸話が生まれる基と成ってしまうのであった。