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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第8章 少年王とアマテラス織田自治神皇国・九州地方平定戦と島津4姉妹没落と終焉っ!!
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第68話 少年王と織田・和紗の野望・大公立志伝とアマテラス神皇国九州平定戦役への出陣っ!! 4

マギアンティア世界統一暦・1555年・11月8日・午前11時09分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・第三連合地方・キリヤ公国連合国加盟国・アマテラス織田自治神皇国・大友家領・九州地島方・北九州地方・筑前国・宝満地方・宝満町・宝満城・宝満城本丸館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 戦いの舞台は、立花家領の奥深くに在る立花山城から南へ5キロ地点にある立花家領の中間防衛拠点の要所たる山城、宝満城。


 西南部からの敵軍の侵攻を防ぎ、本拠地であり北の要所である立花山城と南部の最前線の要所たる岩屋城と連携して、敵の侵攻を防ぎ、大友家の本拠地への西回り口を防ぐ城門の役目を先に述べた三城が担って居た。



 その一角たる宝満城では、立花・雪花・道雪が島津軍の侵攻を防ごうとして、宝満城に立て籠もって早一月。


 3千人は居た将兵達は、とうとう五〇〇名を残すのみと成って居た。


 宝満城に向い迫って居る3万3千の島津軍を前にして、獅子奮迅の戦いをする立花・雪花の統率力を前にした島津軍の猛者たちは、その士気の高さと団結力に舌を巻いて居た。


 本丸館の脇に建てられて居る天守閣にまで、追い詰められた立花・雪花は、完全に敵軍勢に、取り囲まれてしまって居た。


 その姿格好は、額に鉢巻をしつつ、赤紫色の鎧武者姿をした彼女は、雷切丸と呼ばれる先祖伝来の家宝の刀一本で、迫り来る島津軍の将兵達を相手に獅子奮迅の奮戦の戦いぶりを見せ付けて居た。


「はぁはぁはぁはぁ・・・・・・」


「とうとう追い詰めだぞ雷神道雪っ!!」


「はぁはぁはぁ、んはっ!まだまだよっ!これからが姫武士としての底力を見せる時っ!!」


「ほざけっ!!息も絶え絶えで、一目で精魂尽き果て居る様に見えるぞっ!!」


「者共っ!!雷神道雪を討ち取れば、名誉も恩賞も思いの儘ぞっ!!」


「それっ!!止めだっ!!掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」


 味方は少数、敵は大軍。


 これこそ正に、多勢に無勢の状況である。


 だが、立花・雪花は諦めて居ない。


 助かる見込みのない戦いで彼女が、この戦場で見せ付けるのは、姫武将としての誇りを後に続くであろう妹である薫に向けて、己が戦いぶりを見せ付ける事だけを考えて必死に戦って居るのだ。


 そう、雪花は、義妹である高橋・紹子と共に、次なる世代たる若者たちが創る次代に・・・・・・その者達が平和に生きられる泰平の世に繋ぐ時代を創る為にも、己が命を投げ出す・・・・・死を覚悟してこの戦いに挑んで居た。


 そうすれば、立花家と薫、それに加えて主家である大友家を生き残らせられる時間を少しでも稼ぐため・・・・・・・・・・・・・・


「えいっ!!やっっ!!せいやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!」


 斬っても斬っても斬っても切りの無い敵兵。


 そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ぐはっ!!」立花・雪花の腰に一部隊を率いていた侍大将と配下の足軽兵の長槍が突き刺さる。


「こぷふっ!!」と血が口と腰から出血して流れて出て居た。


(これまでね・・・・紹子、先に逝って居るわ。薫どうか無事で・・・・・・・・・・・・)


 その30分前・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 立花・雪花・道雪が攻め込まれた島津軍に追い詰められようとして居た丁度その頃。


 キリヤ公国連合国と、その加盟予定が決まって居るアマテラス織田自治神皇との連合国軍であるアマテラス九州平定征伐連合国軍。


 その第二連合国軍の指揮官と成って居た明智・十華・光秀は、龍造寺家への救援隊として付き従えて居る筒井順慶・松永・真澄・久秀。


 稲葉良道・斉藤利光・明智秀満・波多野秀治・京極高次・高知兄弟等を併せた2万5千人が、龍造寺家救援隊として、北九州北部を肥前国に向かって進軍して居た。


 続いて肥前国に向かって居るのは、第五連合国軍の徳川・千代・家康が率いる2万人の軍勢が、徳川家本国領国の三河国の岡崎城を新発して、清州・岐阜・安土・大津・皇都・平庵京・大阪・姫路にて休息。



 次に毛利本国領である中国地方を通り抜けて、岡山・広嶋・山口を経由し、最後に下関市を通ってから九州地方へと上陸を果たした。


 その後は筑前国から豊前国東周り、途中から西へと転進経由し、筑後国を中部北地域方面のルートの街道にて、肥前国へと向かって居た。


 その途上で島津軍と遭遇戦が想定されて居たが、徳川軍には有名な猛将・智将が揃って居り、難無く突破が出来るだろうと思われて居るので、連合国軍参謀本部は安心して、徳川軍を派遣して居た。


 その中部北地域方面ルートたる豊前国から南東周りの街道を使って進軍して居た徳川軍に、後方の連合国軍参謀本部からの命令を携えて伝令官がやって来て居た。


「えっ!!宝満城が危ないんですか?」


「はっ!アマテラス九州平定征伐連合国軍・先鋒軍司令官付参謀総長の黒田・隆孝たかよし様から、徳川様への命令変更です。」


「直ちに徳川軍は、宝満城へと向かい。立花・道雪殿を救出されたしとの事です。」


「ですが、陸軍である我らが、此処から10数キロ先の宝満城へと急いでも、今から間に合うか如何かは分かりませんですし、それに忠勝を別働隊として派遣して居ます。」


「それ故に神速をもってして動ける部隊は、今の我が徳川軍には・・・・・・・・・・・・・・・」


「それならば、ご心配には及びません。」


 パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタと言う羽音を響かせて、ナデシコ・ビクトリナ・新トウキョウ・キリヤ公国本国軍から成るヘリコプター大隊が現れる。


 公帝戦争後からキリヤ公国連合国内では、ヘリコプター部隊の編成を進めて居た。

 

 今はその教練を取り仕切って居るのは、ビクトリナ・新トウキョウが中心と成って編成を進めて居た。


 キリヤ公国本国とナデシコ内では、元々教官や搭乗経験者が居ないので、ナデシコ陸海航空隊の仕官達が、一から乗りこなすべく、訓練の為にシミュレーターを使って試験訓練をし、実地訓練を重ねて居たが、ビクトリナの登場でヘリコプター部隊の編成が叶う事と成る。


 今ではキリヤ公国連合国の陸海空軍の主力航空隊の一つに成って居た。


 徳川・千代も織田家がキリヤ公国連合国へと加盟すると言うので、色々な事を学んで居る。


 そんな理由も有ってか、ヘリコプターと言う乗り物の事も、最近になって覚えたばかりでは在るが、この時の彼女は初めて実物を見て、アレならば間に合うかも知れないと思ったようである。


「なるほど、ヘリコプターですか。あれならば間に合うかも知れませんですね。」


「徳川様には、先発隊を編成の上で、宝満城へと直接乗り込んで、立花・道雪殿を救出するのが本作戦の任務と成ります。」



「了解しましたですっ!」


「直虎、康江っ!!貴女達を宝満城救援隊の先発隊として派遣しますっ!立花・道雪殿を必ずお助けするのですよっ!!」


「はっ!!」


「必ずやっ!!」


「徳川軍の本隊は、このまま宝満城へと転進し、場外の敵を一掃するですっ!!」


「全軍っ!!いざっ!!南へと転進っ!!」と徳川・千代は、旗下の徳川軍に号令を発した。


「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」と鬨の声を上げて、徳川軍は南への街道へし転進を開始する。


 てな感じで徳川軍は急遽、宝満城へと至る街道の在る北方面ルートへと転進し、宝満城へと向かう事と成った。


それから30分後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


輸送ヘリ部隊と護衛の戦闘ヘリ部隊は、宝満城へと到着する。


「間も無く到着しますっ!!」


「何とか間に合いそうだな。」


「ですね。しかしながら下を見るに、立花方の戦況は、ギリギリの様子。」


 宝満城の上空に到着すると、キリヤ公国連合国・先進4ヵ地方地域領と呼んで居るナデシコ・ビクトリナ・新トウキョウ・キリヤ公国本国から成る近代化銃歩兵隊による先行部隊が、ローブ降下で地上へと降り立つ。


 降り立った4部隊は、四方に散会して着陸地点を確保する為に銃口を四方に向けて防備に入った。


「着陸地点を確保っ!!」


「了解っ!!各隊へっ!!降下開始せよっ!!」と先任制で銃歩兵部隊の隊長を任された新トウキョウ国防軍の一佐が部隊長命令を下す。


 それを見付けた島津軍の将兵達は迎え討つ態勢を取った。


「敵の援軍かっ!!」


「ちっ!!空から直接城の本丸付近へとやって来るとは・・・・・・・・・」


「何と面妖なっ!!」


「下に降ろさせるなっ!!」


 島津軍の将兵達は、空からやって来たキリヤ公国連合国軍を迎え討たんと降下地点へと殺到しつつ襲い掛かる。


「島津軍が降下地点に群がって来やがったっ!!」


「奴らめ、降下した先行部隊の迎撃に来る気かっ!!各隊ドアガンよーいっ!!」


「戦闘ヘリ隊っ!!先行地上降下部隊っ!!応戦だっ!!」


「決してっ!!敵を降下地点に近付けさせるなっ!!」


「もたもたするなっ!!撃てっ!撃てっ!!撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


 輸送ヘリに備え付けて居たドアガンやガトリング式ミニガン。


 先行して居た降下部隊の銃弾、それに戦闘ヘリ部隊からは、機関砲の雨を撃ち放つ。


 銃撃を受けた島津軍の将兵達は、たちまち血達磨と化してしまった。


「くっ!!連射式の種谷島だとっ!!」


「何て威力と連射力だっ!!」


「こなったら狙撃でっ!!ぐふっ!!」と火縄銃で狙撃に自信が有る足軽兵が火縄銃を構えるが、キリヤ公国連合国軍の先進4ヶ国地域派遣部隊の中には、腕利きのスナイパー部隊が編成されてやって来て居た。


 その者達が火縄銃の狙撃手を見逃す筈は無かった。


 銃を構えると、次から次へと容赦なく討ち取って行くので、利口な奴は銃撃姿勢を取る事を躊躇った。


「狙撃は何処からだっ!!」


「分かりませんっ!!」


「ぐううぅっ!!」と島津軍の前線指揮官の武将は、新手であるキリヤ公国連合国軍の到来して来るのをむざむざと何の抵抗も出来ずに、只々見て居るしか無かったのであった。



 降下地点を確保防衛しつつ、島津軍と戦いながら突き進む降下部隊は、立花・雪花・道雪の行方を捜し追いながら本丸付近一帯を中心にして、城内を家探して居た。


 そんな中で、ビクトリア軍・宝満城救出派遣部隊・第一小隊の一行は、とある足軽兵と出会った。


「はぁはぁはぁはぁ・・・・・・」


「大丈夫かっ!!」と聞くビクトリア軍・宝満城救出派遣部隊・第一小隊の部隊長。


「はぁはぁ、はい・・・・・」


「立花・道雪殿の居場所知らないか?」


「貴方達は?」と聞く足軽兵。


 見慣れない銃歩兵隊と鎧武者と足軽兵を見た彼は、その異様な風体を見て何所の誰なのかが分からずに訪ねた。


「キリヤ公国連合国軍の者だ。貴君らの援軍にやった来た。」


「ああ、本当に、来てくれたんです・・・ね。」


「道雪さま・・・・・天守閣に・・・・・・」と援軍が到着したと聞いた足軽兵士は倒れ込んでしまう。


「良く言ったっ!!天守閣へ急ぐぞっ!!」


「其処の4名の者達は、この者を手当して、後送せよっ!!」


「了解っ!!こちらビクトリア軍・宝満城救出派遣部隊・第一小隊ですっ!!救出保護対象である立花・道雪さんは天守閣に居るそうですっ!!」


「了解っ!!天守閣に近い部隊は集まれっ!!その他の部隊は、残存して居る立花軍の者らを保護せよっ!!」と新トウキョウ国防軍の一佐からの命令が下る。


「衛生隊っ!!2名と護衛3名を残して我らは天守閣へと前進するっ!!」ビクトリア軍・宝満城救出派遣部隊・第一小隊は、保護対象である立花・雪花・道雪を救出するべく移動を開始した。


 

 それから救出派遣部隊である徳川軍とキリヤ公国連合国軍の合同部隊は、散会し居た部隊と合流し、更に城内の奥へと進んで行く。


「何処だっ!!」


「何処に居るっ!!」と天守閣付近の敵を討ち破りつつ、立花・雪花の行方を家探しするが、島津軍と立花軍の死体や負傷者ばかりが目に付く。


 激しい攻防戦での戦いのせいか、両軍共に疲れ気味の様子で、最奥まで攻め入って居るのは、手柄を上手く掠め取ろうとして、進軍して来て居る武将なのだろうと推察される。


 そんな状況で在るが故に、天守閣館付近では、城外や他の城郭とは違って静かなものであった。


そんな時である「上だっ!!」と誰かが叫ぶ。


 天守閣館の最奥で、天守閣へと続く階段の上から漏れ聞こえる、斬り合いの激しい声が聞こえたので、其処では無いのかとと叫んだらしい。


 そして・・・・・・・・・・・・・・・・キリヤ公国連合国軍の先進4ヶ国地域派遣部隊の銃歩兵隊が最上階に突撃し、威嚇射撃をして見回すと、道雪と思わしき人物の腰に槍を突き立てられ居た状態を発見する。


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!

 

ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


「キリヤ公国連合国軍だっ!!全員動くなっ!!」と叫ぶのは、銃歩兵部隊指揮官である新トウキョウ国防軍の一佐であった。


 彼はキリヤ公国連合国の先進4地域と呼んで居るナデシコ・ビクトリナ・新トウキョウ・キリヤ公国本国から成る見た目も装備もバラバラだが、何れも最新の装備で固められた近代化歩兵隊を率いて居る。


 それに続く戦国時代武装装束で現れる井伊・榊原隊から成る徳川軍先発隊も、新トウキョウ国防軍の一佐の後に続いて、天守閣の最上階へと突入した。


「あっ!!あれが道雪殿か!!」と直虎は、事前に聞いて居た特徴を見て本人だと断定する。



「おのれええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーっ!!」と直虎は怒りから叫ぶっ!!


 雪花が殺され掛けて居る姿を見た直虎は、劣化の如く怒り島津軍の武将に斬り掛かった。


「立花・道雪っ!!討ち取っ、がはっ!!」と島津軍の武将が突如として倒れた。


 雷神とも謳われる武将である立花・雪花を討ち取り、名声を高め得られると思い、油断した事で背後に居るキリヤ公国連合国軍の事なんぞ、気にも留めて居なかったからだった。



 そして、彼は突如として現れた真っ赤な鍬形兜と鎧姿をした姫武将に斬り掛かられ、絶命してしまうのであった。


 真っ赤な鍬形兜と鎧姿をした女武将は、雪花を殺そうとして居た武将を討ち果たすと、すぐさま雪花を抱き抱えた。


「道雪殿っ!!道雪殿っ!!」


「はぁはぁはぁはぁ・・・・・・・・・・」


「直虎っ!!道雪殿は大丈夫かっ!!」と榊原・康江が、島津軍が立花軍とは別に現れたキリヤ公国連合国軍に対して、抵抗を試み様と立ち向かって来る。


 康江は味方と共に乱戦状態と成り、敵と斬り合いながら直虎の様子を気に掛けつつも、雪花の様子を聞いて来て居た。


「康江っ!!不味いっ!!道雪殿がっ!!誰かっ!連合国軍の救護隊をっ!!」


「康江っ!!絶対に敵を近付けさせるなっ!!」


 直虎は冷静沈着に対処して行く。


「分かったっ!!」


「ああ、薫、紹子・・・・・・」


「しっかりっ!!道雪殿おおおおぉぉぉぉーーーっ!!」


 報せを受けてヘリで待機して居たキリヤ公国連合国軍で、新トウキョウ国防軍から派遣されて来て居た衛生隊の者達が、担架と救急キッドを持って駆け付ける。


「担架だっ!!急げえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と天守閣の入り口近くの守備に付いて居るナデシコ兵が大声で叫ぶ。


「不味いっ!!これは出血が酷過ぎる。」


「この槍傷のせいかっ!!」と言いつつ止血処置を行おうとするが・・・・・・・・・・


「失礼してっと・・・・・・」と鎧を脱がしつつ、着ていた着物も破り、女性らしい身体つきが露わに成ると衛生隊の軍医は青ざめた表情に成った。


「こりゃあ、失血性ショックも起こして居るぞっ!!」


「それに傷口内部も酷い、神経細胞がやられて居るかも知れない・・・・・・」


「衛生長、この様子だと相当量の輸血が必要です。応急処置用に前線に持って来て在る分の輸血パックでは、全然足りませんよっ!!」


「此処じゃだめだっ!!急いで応急処置をして、後送して手術室が在る様な施設で、直ぐに手術しないと死んでしまうぞっ!!」


 新トウキョウ国防軍の衛生隊の者達は、雪花の傷を見て、生死が危ないと一目で悟った。

 

「頼むっ!!道雪殿を何とか助けてくれっ!!」と直虎は、涙目で頼み込んで居た。


「とは言いましても、この場で応急処置を施して、大分港の新トウキョウ国防海軍・病院船に運び込むまでに、どれだけ持つかは、この人次第です。」


「これは本当に運次第です。助かっても腰や足等に障害が残るかも知れません。」


「何でも良いっ!!早くっ!!」


「分かってます。井伊さん、ヘリまでの護衛をお願いします。行くぞっ!!」と衛生隊部隊長でもある軍医は、部下達と供に雪花の応急手当をして、担架に乗せて行く。


「承知っ!!連合国銃歩兵隊っ!!井伊・榊原隊は城内の味方を救出しつつ、宝満城から撤退するっ!!」


 銃歩兵隊の指揮権は、新トウキョウ国防軍の一佐に在るが、現場作戦指揮権は徳川軍の二人に在ると決められて居たので、直虎と康江の二人は的確に指示を命じて居た。


「殿はナデシコ軍と新トウキョウ国防軍っ!!」


「「了解っ!!」」と言うと、騒ぎを聞き付けて、新たに現れた島津軍に向けて、小銃を撃ち捲くる銃歩兵隊。


 ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!

 

 ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


 ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!

 

 ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


 ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


 ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!ズダダダダダッ!!


 不利と分かって居ても斬り掛かって来る島津軍の者達と、それを必死になって戦うナデシコ・新トウキョウ国防軍の者達が銃剣術と小銃による発砲で打ち倒す。


 それでも乱戦による隙を突いて来る者達には、徳川軍の将兵らが補佐して戦ってくれて居た。


 上に命令をされて居るからと理由も在るが、この戦いは島津家に取っては、キリヤ公国連合国との総力戦である。


 どの道キリヤ公国連合国の参戦により島津家に勝ち目がゼロと成ってしまって居るので、彼等の戦う目的が勝ち負けの問題では無く、島津家の家名を守ると言う面子を掛けた戦いと成ってしまって居るからであった。


「間も無く家康さまの軍勢も駆け付けられるが、この総力戦のせいか、怪我人が多いなぁ・・・・・」と康江は、ヘリコプター着陸地点へと到着して見た光景を目の当たりすると、負傷者の多さにげんなりとしてしまう。


 もしかしたらヘリコプターが足りないかも知れないと思ったからだ。


「榊原さん。総司令部へ応援要請を出しました。追加のヘリ部隊を含めた航空隊が15分ほどで、此処に到着する予定ですっ!!」


「それは助かるっ!それまでこの場を持たせるぞっ!!」と更なる報告を聞いた康江は、安心すると守備に徹する指揮命令を発して行く。


「はいっ!!」


 新トウキョウ国防軍の者達は、小銃を構え島津軍の足軽兵士達を撃ち払いつつ、負傷将兵達をヘリまで急がせた。


 激しい救出劇ではあったが、立花軍2500名が救出された。


 どうやら筑後国侵攻軍の総大将である島津・弘美・義広の命令で、負傷して動けない将兵を討ち取るには及ばずとの厳命が為されて居たせいか、占拠されて居た一部の一角で幽閉をされて居た。


 其処へキリヤ公国連合国軍がやって来ると、守備をしていた島津家の武将は戦闘の意思は無いと言い、島津・弘美からの命令で動けない負傷者の引き渡しをしてくれたのであった。 


 そして、救出された立花・雪花・道雪は、この宝満城での戦いで、徳川軍の援軍である井伊・直虎・直政と榊原・康江・康政の手勢二千人に救助されたが、瀕死の重傷を負って七日間の間、生死の境を彷徨う事と成った。



 その更に15分後に成って、城外の戦場にようやく現れた徳川軍。


 三つ葉葵の紋所の旗印に、金扇の大馬印と厭離浄土・欣求穢土の御旗を掲げた軍勢が北東方面に鶴翼陣形を組んで居並ぶ。


 その数は総勢1万8千人。


「敵は2万2千ですね~」とニコニコ笑顔とエビの様な2本の前髪のアホ毛とエビの尻尾の様な三つ編みロングヘアーポニーテールをしたお姉さんが言う。


 この人は酒井・継美・忠次と言って徳川家の筆頭家老にして、徳川四天王と呼ばれる精鋭武将の一人。


 知略と危険察知に長け、やや怪しからんバストを有して居る美人お姉さんでもある。

 

 酒井・継美・忠次。


 榊原・康江・康政。


 本多・八重・忠勝。

 

 井伊・直虎・直政。


 以上の4名が徳川軍切っての精鋭にして、最強と謳われる姫武将達、徳川四天王である。


「各作戦を遂行するべく、各地に徳川四天王が出払ってしまって居るので、この状況は、少々キツイですねぇ~」


「何のっ!!この程度のこと、あの姉ヶ原川の戦いの朝倉軍に比べれば少ない方ですぅっ!!」


 姉ヶ原川の戦いとは、近江国の浅井久政と越前国の朝倉景義を併せた3万8千人と織田・徳川の軍勢を併せて、13万2千人とで激戦を繰り広げた戦いの事である。


 当時の織田・和紗は、早々に浅井軍を粉砕して、朝倉軍を追い帰そうと目論んで居た為、徳川軍に朝倉勢の足止めを頼んだのだが、意外にも和紗は浅井軍に苦戦を強いられてしまう。


 浅井軍の先鋒隊である山崎新平は、自身が最も得意とする馬上弓と槍を用いた先駆け戦法を駆使して、一番手柴田隊を食い破り、二番手前田隊・三番手佐々隊をも突破、その勢いは止まらず、14番手の木下・陽菜・秀吉隊も突破されてしまう。


 そんな中で、朝倉軍3万人を相手に、2万2千人で戦って居た徳川軍は、敵より少ない兵数であるのにも関わらず善戦していた。


 前線では本多・八重、酒井・継美。


 渡辺・華絵・守綱、石川・数実・和正、水野・勝代・勝成。


 奥平・仙千代・貞政らが奮戦する中で、密かに榊原・康江隊から成る千人の部隊が、密かに敵後方の姉ヶ原川上流へと回り奇襲攻撃を仕掛ける。


 その作戦は見事に功を奏して、朝倉軍を大混乱を招いて、ボロボロに崩壊。


 あっと言う間に自国領方面へと逃げ出して、這う這うの体にて撤退して行ったのであった。


 続け様に徳川・千代は、苦戦する織田軍を西側から加勢すると、浅井軍は瓦解し始め、これを好機と取ら得た和紗は、予備兵力である丹羽・稲葉・氏家・安藤らを東周りに戦線投入し、織田軍の中央部では、仙石・久深・秀久が山崎新平を討ち取り、戦の形成を逆転させた。


 この戦いで織田・徳川連合軍は、苦戦しながらも大勝利を収め、アマテラス神皇国内で一躍有名な大名王家として名を馳せたのであった。



「総軍の指揮は継美、貴女に任せるですよっ!!」


「はいはーい、お任せあれえっ!!」


「この戦場を見る限り・・・・・・あの姉ヶ原川の戦いと似た様な感じですね~。」


「それならば、敵を誘い釣り上げる事にするですよっ!!」


「それで宜しいかと、此処は九州ですし、織田・徳川軍の機内での戦い、あの姉ヶ原川の戦いの詳細を詳しく知る者は少ないでしょうからね。」


「奇襲攻撃部隊を任せるのは・・・・・・・・奥平・仙千代としますね~」


「はっ!!」


 奥平・仙千代・貞政。


 後の奥平・仙千代・信政と名を変える出来事が起こるのだが、それはもうちょっとだけ先のお話。


 そんな一騎当千の智将・猛者達の中に、徳川・千代の妹で、この戦が初陣と成る松平・千香・康秀という14歳の姫武将の姿が在った。


 後の結城・梅晴・春宗の養子と成る結城・晴香・康秀である。


「千香、よーく見て置くですよっ!!この様な大戦は、もう早々見られなく成るですからねっ!!」


「はいっ!!姉上っ!!」


 見聞を広め、徳川家一族の若手に戦の何たるかを見せる為に千代は、九州地方平定戦に際して、一族の中でも初陣に向いて居る年頃を迎えたばかりで、一番に歳の近い妹の千香を連れて来て居た。



「さぁ、徳川家のお家芸、野戦を始めるですよっ!!」


 ブオオオオオォォォォォォォ――ーーッ!!と法螺貝が鳴り響くと、配置に就いた両軍は、ぶつかり合う。


「押せ押せえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と島津軍は、数で劣る徳川軍に向かって押せ押せ、イケイケの様子であった。


「ゆっくり退きつつ、敵の勢いをいなせながら下がれっ!!」


 それに対して徳川軍は、お得意の野戦戦術で、敵を油断させてから一気に突き崩す算段で居るらしい。



 徳川軍の野戦戦術は、一気に形成を逆転させたり、敵を瞬時に突き崩す事に長けて居るとのアマテラス地方内では、物凄く良い手際であるとの定評が言われて居た。



「むむっ!?」


「大将殿っ!如何なされましたか?」


「不味いっ!!この動きっ!!敵に誘われて居るぞっ!!」と経験が豊かな宝満城攻略軍の総大将は、徳川軍の陣形の動きから、罠であると悟って、配下の者達に向けて叫ぶ。


「ええっ!!」


「退けっ!!退けっ!!退くのだっ!!其処で退かないとっ!」と島津軍の宝満城攻略軍の総大将は、更に危険だと言う警鐘を知らせるべく、必死な想いで叫ぶが、手柄を立てたいと言う思いから、勢いに乗った指揮下の軍勢は言う事を聞かなかった。



 其処へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「それえええええぇぇーーーーーーっ!!一気に突き崩せえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と奥平隊3千人の軍勢が東周りに侵攻して来た事で、島津軍の背後から現れた。


「ええっ?背後からだとっ!!」


「何時の間にっ!!」


「うぬぬっ!!流石は野戦の徳川軍っ!!その手並み見事っ!!」


「申し上げますっ!!」


「どうしたっ!!」


「宝満城の攻略隊は、キリヤ公国連合国軍の別働隊と戦い、撤退した模様っ!!」


「なお、立花・道雪は、討ち漏らしたらしいとの事っ!!」


「くっ!!これまでかっ!!」


 島津軍の総大将は敗北を悟ると、撤退命令の法螺貝を吹かせて、肥後国の隈本城へと退いて行く。


 それを見送った徳川・千代は、旗下の旗本武者達と共に馬上にて勝利の鬨の声を上げさせた。


「えいっ!!えいっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」


「えいっ!!えいっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」


「えいっ!!えいっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」


「えいっ!!えいっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」


「えいっ!!えいっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」


「えいっ!!えいっ!!」


「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」」」」」



 徳川・千代は宝満城一帯の戦場に、キリヤ公国連合国軍が勝利したと告げる勝ち名乗りを上げる叫び声を上げていた。


 これを聞いた他の島津軍は、撤退行動に移りつつある様だった。



「申し上げますっ!!」と通信士も兼ねて居る伝令官が千代の下へと現れた。


「どうしましたですか?」


「立花山城の立花・薫・宗茂様は、上杉・剣信・輝清様が率いらて居られる軍勢が、救援に成功したとの事です。」


「それと井伊様達からは、救出対象たる立花・道雪さま、ご負傷っ!!」


「ええっ?!」


「寸での所で駆け付け所、敵将に槍で一突きにされ、かなりの深手を負われたとの事で、緊急搬送された新トウキョウ国防海軍の病院船で、緊急手術中との事です。」


「新トウキョウ国防軍の医師の見立てでは、道雪様の助かる見込みは・・・・・・・・・凡そ2割程度との事です。」


「そうですか・・・・・・・・」


「千代さま。」と心配そうな顔付きをする酒井・継美。


「戦に勝っても、目的の本懐を遂げられないとは・・・・・・・・」と千代は作戦目的を完全には達成が出来ずに、とても残念そうであった


「所でえ~岩屋城の方は、今は如何なってのぉ~?」と、その他の戦況も気に成った継美は、伝令官に現在の他の戦況具合を聞いて見た。


「はっ!高橋・運紹さまは、今現時点に措いても、最後まで抵抗をして居りますが、未だに島津軍との決着は付いて居らず、間も無くお味方の援軍が到着するとの情報が、キリヤ公国連合国の航空隊からの報告にて、参謀本部経由で此方へと届いて来て居りますが、果たして、それが間に合うかどうかは・・・・・・・・・・・・」



 立花家最後の救援対象の姫武将の一人である高橋・紹子・運紹への援軍の到着が、本当に間に合うかどうかは、運を天に任せるしか無かった。




マギアンティア世界統一暦・1555年・11月8日・午前11時43分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・第三連合地方・キリヤ公国連合国加盟国・アマテラス織田自治神皇国・大友家領・九州地島方・北九州地方・筑前国・宝満地方・宝満町から南西に13キロ地点にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 宝満城攻略作戦に失敗した島津軍の総大将は、残存部隊を纏めながら、2万5千人の手勢を合流する予定地点に集結させ、隈本城へと引き上げるべく、後続部隊の将兵達を待って居た。


「大将殿、徳川軍やキリヤ公国連合国軍らに、こっ酷くやられましたな?」


「全くだ。噂に聞く東国無双と名高い。本多・忠勝が居なかったから、我らは運良く多くの手勢が生き残れたのが、不幸中の幸いと言う物だ。」


 会敵した徳川軍の中でも一番に厄介な武将が居なかった事と追撃軍を上手く交わした事に、ホッとする島津軍の将兵達。


 彼らは戦で誰も居なく成った田畑と集落の近くの中に在る雑木林へと身を隠しながら辺りを警戒監視をしつつ、一息を入れても居る状況下で、其処を狙い澄ます者達が居る事に気が付いては居なかった。


其処へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「今ですわっ!」


「はっ!!」


「それえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」


「「「「「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」


 ブオオオオオォォォォォォォ――ーーッ!!と法螺貝が鳴り響くと、鬨の声と共に東側に隠れていた軍勢の旗が、突如として、別の雑木林と草むらの中から現れる。



「大将殿っ!!!アレは・・・・・・」


「一つは二つ引き紋、もう一つは赤鳥紋だとっ!!」

 

「それに彼の部隊の大将旗には、丸に梶の葉・丸に立ち梶の葉紋と左三つ巴っ!」


「と言う事は・・・・あのっ!!落ちぶれた、今川家の者共かっ!!」


「今川家?あの岡ヶ狭間の戦いで落ちぶれた事で、アマテラス中でも有名に成ってしまったと言う。あの今川義本の?何故、この九州島地方にっ!?」


「そんな事は如何でも良いっ!現れた軍勢は、凡そ三千人程度と見るが、腐って居たとしても、今川家の手勢だっ!並の大名王家軍とは訳が違う筈だっ!」


「はっ!!応戦しますっ!!迎え討てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」



「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」



 奇襲攻撃を受けた島津軍勢は、直ぐに応戦態勢を取るが・・・・・・・・・・・・



「流石は氏真さまっ!!相変わらず幸運だけは良い様ねっ!!」


「さぁて、お仕事よっ!!者共っ!旧主今川・鞠華・氏真さまが、囮をして居て下さるっ!」


「この隙に敵の横っ腹を突き崩すわよっ!!」


「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」



今川・鞠華・氏真が奇襲攻撃を加えた所に、更なる手勢である者達が現れた。


 右三階松紋と羽柴軍の瓢箪紋の旗を靡かせた松下・佳代・之綱軍は、羽柴軍の遊撃軍として、このアマテラス九州平定征伐連合国軍に参陣して居た。



「大将殿っ!北からも敵軍がっ!!」


「今度は遠江国の出来人っ!松下・佳代・之綱だとっ!!」


「あのもう一つの旗印は羽柴軍の旗ですっ!」


「松下・之綱は、織田家重臣の羽柴家の家老職の一人にして、羽柴・陽菜・秀良の師です。」


「くそっ!!これは厄介な手勢が現れたなっ!!!」 


「・・・・と言う事は、今川の小娘は囮かっ!」


 横っ腹を突かれた島津軍は、大混乱に陥り、総崩れを起こしてしまう。



 其処へ・・・・・・・・・・・・・・・・


「さぁ、仕上げぞっ!!此処で手柄を上げて、各国の国王陛下殿等への良きご報告を申し上げるのだっ!!!」


「掃部っ!」


「ははっ!!者共っ!掛かれええええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」


「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」



 毛利軍遊撃軍として動く、腹黒い備前狐と言わる宇喜多直家が5千人の軍勢と共に、南側から奇襲攻撃を仕掛けて来た。


 明石・掃部・全登が、宇喜多軍の先鋒隊を務め、島津軍へと攻め掛かり、半包囲が完成された。


「うぬぬっ!今度は腹黒い備前狐と言わる宇喜多直家かっ!!ええいっ!!此処は退くぞっ!退けいっ!!退けいっ!!退けえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーいいいぃっ!!!!」


 島津軍の大将は、此処で応戦しても損害を増やすばかりと判断し、予定通りに隈本城へと撤退する。


 この戦いで討ち取られ将兵達は、実に3000人前後と成ってしまう。


 その後も遊撃戦で活躍する事に成る今川・松下・宇喜多の三軍は、キリヤ公国連合国中央政府と勇治からは、特別な報酬が与えられる事に成った。



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