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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第7章 少年王と魔王織田・和紗・信長との対峙とアイヌル民族解放血盟団の反乱の終焉編
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エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 尾張の大虚けと岡ヶ狭間の戦いっ!!21

マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・岡ヶ狭間地方・岡ヶ狭間村・尾張・三河街道付近地域・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地付近の間道にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



マギアンティア世界統一暦・1545年・6月7日・午前7時30分頃の事である。


遂に和紗と織田奇襲攻撃軍は、岡ヶ狭間山の西部の小高い丘の上から岡ヶ狭間盆地を眺めて居られる場所へと到着する。



和紗が率いる奇襲攻撃軍は、義本の本陣に目掛けて、一斉に一直線に駆けて攻め掛かる。



 丘を駆け降りる軍勢は、南東方向へと駆けて行き、居合わせていた雑兵達に斬りか掛かって迫り来ていた。



「狙うは総大将っ!!!今川義本の首っ!!ただひとおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!!!」


「者共っ!!!いざっ進めえええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーっ!!」


「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」


「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



 織田軍の少数精鋭から成る3千人の将兵達は、一気に今川義本の本隊軍の本陣所へと目掛けて駆けて行く。


 それから遅れること10分が経過した頃の事で在る。



岩倉織田家家老である山内盛豊の息子である山内・伊右衛門・一豊と家来衆である二人を引き連れて、父親の仇である和紗を討たんと、岡ヶ狭間盆地の近くを通りかかって居た。


 その辺り一帯では、昨晩からの長雨が続き、視界が悪い上に足場が泥濘で居る為に歩き難くかった。


「殿っ!!北東部の辺り、確かあそこは岡ヶ狭間盆地と言う盆地。」


「何やら騒がしい様子。」と言うのは、山内家の家臣である祖父江新右衛門は、主君である一豊に、己が知って居るこの辺り一帯の地理情報を交えて騒ぎの方向に指をさして言って居た。



 その風貌は数々の映画やドラマでコミカルな登場人物を演じる事で有名な前○吟と良く似て居たりする。


「この騒ぎ・・・・戦場だな。おいっ!!新右衛門っ!!近付くと碌な碌な目には遭わない。此処は退き返すか道を変えるぞっ!!」と言うのは、同じく山内家の家臣である五藤吉兵衛は、面倒事には巻き込まれたくは無いと同輩である新右衛門に言う。



 その風貌はフォークソンググループ・海○隊のボーカル・リーダーで、「このバカチンがっ!!」とか言うセリフが有名な芸能人と瓜二つに見えてしまう様な顔だちをして居た。



 彼らは岩倉織田家家老である山内盛豊の家臣であり、先の尾張国内乱での戦いに参加せず、山内盛豊一家の護衛を請け負って居た為に難を逃れていた二人は、一豊が父親の敵討ちをするのだ言って聞かない故に、一豊の母親からお目付け役としてお供をして居たのである。


「これは好機かも知れんぞっ!!」


「これ程の大騒ぎだ。大将首と成る者同士が直接に指揮を取って居るのやも知れんっ!!もしかしたら、信長が義本を討ち取らんとして奇襲を仕掛けて居るやもっ!!」と、近くの戦場と成って居る岡ヶ狭間盆地へと駆けて行く一豊。


 その風貌は、三分間だけ時間を下さいと言う鑑識官を演じた俳優さんと良く似て居るかも知れない。


「殿っ!!そんな馬鹿な事が在る訳が・・・行ってしまわれた。」と呆気に取られる新右衛門。


「吉兵衛っ!!」


「分かって居るっ!!殿おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」



 吉兵衛と新右衛門の両名は、我先にと駆け出して行った一豊の後を追い掛けて行く。


 これが山内一豊の運命を変える出会いと成ろうとは、当の本人も思いもしなかったのであった。



 マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・岡ヶ狭間地方・岡ヶ狭間村・尾張・三河街道付近地域・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地・織田・和紗・信長・今川本隊奇襲攻撃軍直営部隊付近の草むらにて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


 怒号が飛び交う戦場に、足軽歩兵達から長槍を構え突き合い顔を突き合わせた所では、槍と刀の鍔迫り合いによる金属音がぶつかり合う。


 義本の近衛軍である旗本軍は、大混乱に見舞われてしまう。



 今川義本は、3万6千人もの軍勢で防備を固めつつ、前進をして居たが、休息の為に岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地へと全軍でその周辺地域に陣所を築いたのがそもそもの間違いの始まり。 



 彼の周辺地域には3万人も居たが、その本隊軍である6000人しか居なかった。


 そして、織田・和紗・信長は、尾張国のあらゆる地域を知り尽くし、抜け道たる間道の位置も把握は完璧であった。



 今や岡ヶ狭間山の盆地と言う狭き岡ヶ狭間盆地は、言わば狭き土俵とも言うべき場所で、今川義本と今川軍は意のままに踊らさせて居ると言えた。



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」




 両軍の怒号が飛び交い。




 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 刃先がぶつかり鍔迫り合いの金属が奏でられて居た。



 其処へ遠江国人衆領主連合軍から井伊軍と松下軍が救援に駆け付けて来た。


キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!



「義本さまっ!!義本さまっ!!何処にいいいいぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーっ!!」と佳代は叫ぶ。


 近くでは井伊直盛が、向かって来る織田方の雑兵達を相手に槍を振って居た。


其れ等が通り過ぎるのを見送ると、一豊たち一行は草むらから姿を現れした。



「新右衛門っ!!如何やら大当たりだった様だぞっ!!」と満面の笑みで言う和人は、ヤマ勘が当たった事を得意げに言う。


「まさか本当に織田軍が義本軍の本隊軍へと奇襲を仕掛けて居るとはっ!!」


「近くに信長も居る筈だっ!!」


「殿っ!!だったら尚のおの事っ!!信長殿の戦を邪魔するのは得策では在りませぬっ!!」


「何だとっ!!」


「信長殿は私信無く、尾張国の民草の為に義本公に挑んで居られるのです。」


「それを横から火事場泥棒の如くお首を討ち取られるのは、武士として卑怯者の誹りを未来永劫の彼方まで言われる続ける事にも成りましょうっ!!」と諫言する吉兵衛。


「吉兵衛の申す通り。この様な大事な戦場に水を差すのは道理が通りが通りませぬっ!!此処は退き返し、後日改めて敵討ちを申し出られば宜しいか存じます。」


「馬鹿を申すなっ!!それでは何も出来ぬかも知れないでは無いかっ!!」


 山内家譜代家臣である二人の諫言は一々最もな事だったが、それでは一豊が信長に敵討ちを挑めないかも知れないと言う不安が残る事に成る。


・・・・・・と言うか、敵討ちををさせてくれと言って、はい、そうですかと言う大将は居ない。


 一豊が怒るのも無理は無かった。


 その時である。



「押せっ!!押せっ!!おせええええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」


「義本の本陣は目の前だっ!!他の首は討ち捨てだああああああぁぁぁぁぁぁーーーーー!!」と、怒号の声を張り上げて、将兵らに檄を飛ばす和紗。


 彼女は一豊から見て、その背を背後にして見せていた。


「信長っ!!」


「ああっ!!殿っ!!」


「不味いっ!!お止めせねばっ!!」と吉兵衛と新右衛門らは、急ぎ一豊の後を追い掛けた。


「うおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」と一豊は、和紗に向けて槍を刺しにかかった時である。


「織田・信長っ!!隙在りいいいいぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーっ!!」と襲い掛かる義本の旗本小隊が現れた。



 和紗は、防備態勢に入るべく後ろに振り返る。


「ぐはっ!!」と言う声上げて倒れてしまうのは、旗本小隊の足軽大将。


 彼は偶然にも鉢合わせてしまった一豊の槍に討ち取られてしまった。


「殿っ!!」と言う旗本小隊の足軽たち。


「おのれっ!!織田の侍かっ!!」と逆上して一豊に矛先を切り替えた小隊の者達。


「くそっ!!討ち損じたっ!!」


「殿っ!!だから言ったでは在りませぬかっ!!」


「吉兵衛の申す通りっ!!無関係な戦場に首を突っ込むと、こう成りますぞっ!!」


 駆け付けて来た二人は、槍を構えて襲い掛かって来た者達と戦いを開始する。


 一豊も乱戦に入り、3人ほど討ち取った辺りで、4人目の脇腹に槍が食い込んでしまう。


「くそっ!!槍がっ!!」と一豊は槍を懸命に抜き取ろうとするが、刺さった場所が悪かったのか、如何しても抜き取れ勝った。


「この下手くそがああああああぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!」と、それを見かねた和紗は、一豊の槍を切り落としてやった。


「なっ?!」


「借りは返したぞっ!!」と不敵な笑みを浮かべると、更に義本軍の陣所の奥地へと駆けだして行く。


「・・・・・・」


「はぁはぁはぁ・・・・・・」


「殿っ!!何んとか成りましたなぁ~」



 吉兵衛も新右衛門も、とっさの戦闘と成った事でへとへとに疲れ切って居た。


「あれが信長・・・・・」


「しかしながら尾張国の虚け姫の噂話は、本当にその通りの様ですな。」


「全くだな新右衛門。今や虚け姫と言うのは、彼の姫を称える異名とも成って居る。」


「殿、今の話は尾張国の中だけの話に過ぎませぬ。ですが、これが彼のお方の策略であると思われます。」


「でなければ、義本公に奇襲を仕掛けて居る事の説明が付かない。」と吉兵衛は締め括る。


一豊一行らが、そんな話をして居る時である。



「今川家・当主っ!!今川義本公が首はっ!!この毛利・鈴・信介が討ち取ったああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」



 大音声だいおんじょうで叫んだ毛利・鈴は、敵の総大将を討ち取った事を敵味方問わずに示すべく、岡ヶ狭間盆地の戦場全体へと高らかに叫んだっ!!


「おおっ!!討ち取ったのかっ?義本公の首をっ!!」と吉兵衛は驚きの声を上げていた。


今川軍旗下の者達に取って敗戦が確定して瞬間である。


「皆の者っ!!」


「服部・小鞠・小平太っ!」


「毛利・鈴・信介っ!」


「両名の奮戦により今川義本と太原雪斎らを討ち取ったっ!!残るは敗残将兵に過ぎない今川の将兵どもだっ!!」


「残らず討ち取れええええええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と和紗は追撃と掃討戦を命じた。


「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」と雄叫びを上げる織田軍の将兵達。


「そろそろ引き上げましょう。信長殿を討ち取る積りで近付いたと知られた面倒です。」と吉兵衛は言う。



 だがしかし、それを言うのは少々遅かった様である。



「其処の人達っ!!」と声を掛けて来たのは、木下陽菜であった。


「・・・・うん、信長様が言って居られた方々に間違いないね。」


「見た所、飛び込みの傭兵として戦に参加した見たいだね。」


「いや、俺は・・・・・・」と黙り込む一豊。


 彼は自分がやろうとして居た事の手前、飛び込み傭兵と勘違いされた事に付いての弁明を言うか如何かを迷ってしまう。


「悪いけど、其処に倒れている人達の首実検と褒章授与が在るから、勝手には帰らないでね。」と言う陽菜は、木下隊の者達に、一豊達一行を別命が在るまで待たせる事にしたのであった。


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