エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 大公立志伝っ!立身出世への旅立ちっ! 17
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・岡ヶ狭間地方・岡ヶ狭間村・尾張・三河街道付近地域・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地・今川家アマテラス神皇国平定軍・今川義本本隊軍。今川義本本陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1545年・6月6日・午後19時10分頃・・・・・・・・・・・・・・・・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地では、今川軍の義本本隊軍である3万6千人が周辺地域に分散配置される形で、夏でも涼しいとされて居る岡ヶ狭間盆地にて休憩に入って居た。
暫くはこの地にて、尾張国攻略平定に関わる一切を取り仕切る陣所とする積りである。
「いや~流石は地元住民達の言う通り、涼しい風が流れてくるのう。」
「いやはや、本当に涼しいとは、そよ風程度の風が流れる程度と想像をして居りましたが、予もや本当に涼しく過ごせる土地は、この雪斎目から鱗が落ちる思いで御座いまする。」
「雪斎も知らぬ事もが有るとはのう。世の中には本当に様々な事柄が在る物だ。」
初夏の猛暑に辟易をして居た義本は、岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地地域の涼しさに当てられ、すっかり上機嫌と成って居た。
「殿っ!!」
「何じゃ?」
「ご夕食の支度が整いました。」
「おおっ!!そうか、そうか。雪斎よ、将兵達や雑兵達にも酒や料理を振る舞え、尾張国平定の前祝いじゃっ!」
「・・・・・・そですな。この暑さで将兵達も雑兵達も参って居る様子。」
「少しでも英気を養う為にも、大いに飲んで喰って、疲れた体の憂さを晴らすのも一興でしょう。」
雪斎は暫し考えてから義本の提案に同意する。
彼は暫し考えたのは、敵の襲撃に付いての事で在るが、此処までの戦で和紗がこれと言う一手を打てずに、敗戦を繰り返して居る事に安心し、義本の提案に同意をしてしまう根拠と成ってしまう。
これが岡ヶ狭間の戦いでの義本と雪斎たちの最大にして致命的なミスと成ってしまう事に成ろうとは、露ほどにも思って居なかったのであった。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・岡ヶ狭間地方・岡ヶ狭間村・尾張・三河街道付近地域・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地・今川家アマテラス神皇国平定軍・今川義本本隊軍。今川義本本陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1545年・6月6日・午後21時00分頃・・・・・・・・・・・・・・・・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地では、空模様が崩れ始めていた。
「殿っ!!!空がっ!」と言う小姓の声に空を見上げる義本。
「おおっ!!一雨が来そうじゃのう。」
「殿っ!これで将兵達も明日からの戦いに備えられると言うもの。これで初夏の蒸し暑さからは解放されますなぁ~」と言いながら雪斎は、喜びの感想に浸って居た。
「申し上げますっ!」とやって来たのはも偵察活動をして居た部隊からやって来た伝令官であった。
「苦しゅうない。申せっ!」
「ははっ!!近隣地域で抵抗をして居りました織田方の将兵達らは、この地域での抵抗を諦めたのか、善照寺砦へと撤退して行く様に御座いまするっ!!!」
「ほほう、それは吉報じゃな。」
「雪斎っ!信長めの将兵達どもは、先の反乱騒ぎでの手傷が癒えぬと見えるのう?」
「その様に御座いますな。」
「うむ。ご苦労であった。下がって一杯を飲んでから己が部隊へと戻れっ!!!」
「ははっ!!失礼を致しまする。」と言って、伝令官は引き下がる。
丁度その時である。
天空に稲光が激しく、稲津が地上へと打ち推され、辺り一帯に大雨と強風が吹き荒れ始めて行く。
ピカッ!ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロッ!!!
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ピカッ!ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロッ!!!と言った具合に、5度も空が光り雷鳴を鳴り響かせ、稲妻を地上世界に降り落とすと、パラパラと雨が降り出し、終いには豪雨が降り付ける。
「はぁ~涼しい雨風じゃ、酒も進むと言うものじゃ!!」
「これ、将兵達に風邪などを引かぬようにと、注意をして回るのだっ!」
「ははっ!!」と言うと、使い番の武士達は辺り一帯に駐屯して居る部隊へと向かうべく出発し、それぞれの方向へと散開して行く。
「雪斎も心配性じゃのう。」
「これも殿を勝たせる為に御座います。」
「分かって居る。さぁさぁ、一口だけでも飲むが良い。」
「ははっ!!頂戴を致しまする。」と雪斎は、義本からお酌をして貰い、濁り酒をグイッと飲み干して行くのであった。
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その間にも大雨は降り続け、稲妻とチョットだけ強い大風に扇がれた今川軍は、その日の夜はとても涼しい夜を過ごす事に成る。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・岡ヶ狭間地方・岡ヶ狭間村・尾張・三河街道付近地域・岡ヶ狭間山・岡ヶ狭間盆地・遠江国東部中部地域・頭陀寺地方領主・松下家軍・松下・佳代・之綱陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1545年・6月6日・午後21時05分頃の事である。
今川義本が率いる5万6千人は、織田家が統治して居る尾張国の三河国寄りの東南地域を支配下に置きつつ有る。
しかしながら、今川義本と太原雪斎の二人らには予測計算外の出来事が起ころうとして居た。
昨夜から続く初夏の梅雨による大雨は、降ったり、止んだりとを繰り返しつつも、翌朝にも縺れ込んでしまう事と成ってしまう。
これが岡ヶ狭間の戦い最大の謎と言われて居る所以とも言えると、後世の歴史家・歴史学者らが首を傾げる出来事として長く議論を重ねられて居ると言えた事であった。
流石に雷は止んで居たが、雨は相も変わらず降り続けて居た。
その中を黄色い旗指物の一団が駆けて行く姿が見受けられて居た。
今川義本が率いる5万6千人の内、2万6千人は各地に散った形で織田方の防衛拠点へと攻めたり、包囲をして居たりと、本隊に関する事は、本隊を仕切る武将達に任せきりの状態であった。
残りの3万人は、本隊軍5千人除いて、周囲の木陰が多い雑木林に陣を構え、各々が次の命令が有るまで待機をして居る様子。
そんな中で遠江国東部中部地域・頭陀寺地方領主である松下・佳代・之綱は、遠江国の国人衆領主連合軍の一隊として、岡ヶ狭間盆地内の後方の隅っこに遠江国の国人衆軍と共に陣所を構えていた
頭陀寺地方を領地に持つ松下・佳代・之綱と井伊谷地方を治める井伊直盛と言った二人は、同地方に散らばる国人衆達の間では良く顔が利くと言う事なので、今川義本からは取り纏め役を命じられて居た。
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その間にも大雨は降り続け、稲妻とチョットだけ強い大風に扇がれた遠江国の 国人衆領主連合軍は恵みの雨だと喜んで居た。
「今夜はこれで涼しく過ごせる。明日以降の戦を考えると、この初夏の猛暑は辟易をして居た所だわ。」
「全くですよ。」
佳代と近習である松上勝代は、三河国に入った辺りから始まった物珍しい猛暑にぐったりとして居た様である。
「そう言えば、陽菜は如何して居るのかしら?」
「陽菜ですか?ああ、あの子尾張国の中村の生まれだと言って居ましたね。」
「この戦に巻き込まれなければ良いのだけど・・・・・・・」
「でしたら佳代様。中村の事を我が松下家で保護領とするのは如何でしょうか?」
「中村を?」
「はい。かつて我が松下家に出入りをして居た奉公人が、尾張国・中村出身者の農民であっので、尾張国の中心地域に詳しく、地理にも明るいと言う理由で、中村の地域をこの度の織田攻めの手柄として、松下家で面倒を見たいと申し出るのですよ。」
「・・・・・そうね。それならあの子も家に戻って来やすいだろうし、これであの子を武士にして上げれるわ。」
「そうですよ。陽菜を中村の代官として雇入れば、遠江国の地元譜代家臣達の方は、うるさくは言えないでしょう。」
「良い考えね。よーしっ!!今夜はゆっくり休んで、明日は尾張への一番乗りを目指すわ。」
「出来れば出城の一つは落としたいわね。」
「はいっ!!」
「陽菜、これで貴女にしてしまった償いには成るかしら?出来れば、この戦には関わらない所に居て欲しいわ・・・・・・・・・・・・・・」と佳代は、陽菜の無事を祈りつつ、陽菜が返って居る尾張国と陽菜の行く末を案じるのであった。
そんな松下軍の陣所では、その日の夜はとても涼しい夜を過ごす事に成る。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・東尾張地方・善照寺砦にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1545年・6月7日・午前6時15分頃の事である。
和紗は、今川義本との決戦に備えて、その動きを探りながらも直営指揮下の決戦軍に休息を取らせ為に、善照寺砦にて、その時を待って居た。
そんな中に吉報を持って現れた者達が居た。
その者達は和紗が寝転がる寝所として居た善照寺砦の館の一つへと駆け込んで来た。
「信長様っ!」
「只今戻りました。」
「頃代と恵那か?それで・・・首尾は?」
「上々に御座いますっ!!!」
「間抜けな義本と、頭が良いだけのタコ入道たる雪斎の二人は、岡ヶ狭間山の岡ヶ狭間盆地へと押し込んでやった。」
「他の部隊は今の大雨が続くなら動けない筈です。」と恵那は状況報告を締め括る。
「良くやったっ!!!後でお前たちと実家に、それに雇入れをした者達には、たんまりと報奨を遣わしてやるっ!!!」
「陽菜っ!!!」
「はいっ!!」
「直ぐに陣ぶれだっ!犬千代は申すに及ばすっ!寝こけて居る者共を叩き起こせっ!!!」
「承知っ!!!二人ともっ!!」
「うんっ!!」
「分かったっ!」
木下隊の一同は善照寺砦内で休息して居る者達を叩き起こすべく、散開して行く。
「出陣いいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーんんっ!!」
和紗はいの一番に善照寺砦の城門へと現れると、馬回り衆と赤母衣・黒母衣衆らと言った親衛隊らを引き連れて、砦から出陣して行った。
大雨だった天気は晴れ、少しだけ霧が掛かり始めて居た。
「ふああぁぁぁぁーーっ!!眠い。」
「同じく。和紗さまがおやりに成られる事は、何時も何時も無茶ばかり・・・・・」
赤母衣衆隊長の前田・利美・利家と黒母衣衆隊長の金森・近恵・長近の二人は、深夜近くに就寝し、まだまだ眠いのに朝から戦場へと出陣させられるというブラックな労働を科せられながらも、馬に跨り善照寺砦から出陣して行く。
更には佐々・海未・成政と滝川・咲枝・一益の二人も、鎧武者姿で目を擦りながらも、懸命に馬を操りながら出陣して行くのであった。
「うう、毎度の事ながら、和紗さまは・・・・・・・」
「寝るなっ!!!海未っ!!!こっちだって眠いのに・・・・・」
「だから寝るなっ!!」と言った具合に、丸でコントの様に馬を走らせる二人は、やがてもう一雨に当てられる頃にはスッキリした顔付きへと戻ったと言う。




