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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第7章 少年王と魔王織田・和紗・信長との対峙とアイヌル民族解放血盟団の反乱の終焉編
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エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 大公立志伝っ!立身出世への旅立ちっ! 12

マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・美濃国・稲葉山城北西部付近・長良川周辺地域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 美濃国の大名王である斉藤道三は、後継者として育てて来た筈の嫡子である斎藤義竜に反乱を起こされ、稲葉山城で攻防戦を繰り広げつつ、約10日間ほど粘ったが、義竜軍に押されてしまい。



 やむ負えず稲葉山城の北西部に位置する直轄領地内に在る大桑城おおがじょうへと撤退する。


「このバカ息子めがっ!!長きにわたり目と手塩に掛けて育ててやった恩を忘れたっ!?」


「何時もっ!!!何時もっ!!!無茶苦茶なやりたい放題なやり方と傲慢と偏見な態度にほとほと呆れ果て居た。」


「剰えっ!虚け物と評判の織田・和紗・信長を一代傑物と褒め称えるとは、耄碌して居る処かっ!!血迷って居るとしか言いようが無いっ!!!」


「これから貴方の様な年寄りの世で無くっ!」


「この俺の様な若者が世を引っ張って行くのだっ!!」


「その為に表舞台から退場して頂くっ!!」


「ぬかせっ!!青二才がっ!!お主様な盆暗なんぞ束になって掛かって所で織田・和紗・信長殿の敵では無いわっ!!!」と道三は、義達との舌戦での応酬が終る。

 

 因みに舌戦とは?戦前に行わる大将又は弁舌に優れた軍師や総大将に任された武将等が、敵将との成激しい口論を繰り広げる事を指して居る。


これ一つで全軍の士気の乱高下が決まる場合が在るのだ。


 三国志の諸葛亮・孔明や舌戦で肝を潰した話や張飛・翼徳が長坂の戦いで、目をいからせ鉾を横に構えながら「燕人(えんひと)張飛とはこの俺だ!死にたい奴からかかって来い!」と呼ばわると、曹操軍の武将達はあえて張飛に近付く者はいなかったと言う話は有名なエピソードとして語り継がれて居る。



 そんな舌戦を終えた道三、その背後には彼を慕う3千人の将兵達に号令を命じた。


 対する斎藤義竜の指揮下には、彼を美濃国の新たな国主とするべく集まった7千人もの家臣達と美濃国の旧主だった土岐頼純に仕え、道三に由って追放されたり、逃げ延びたりして居た者達が4千人。


 加えて近隣地域から野武士等を含めた者達から成る傭兵軍が9千人が加わり、都合二万人もの軍勢が道三軍とぶつかり合う。



 因みに土岐頼純とは?


 10年前に美濃国の守護大名王家の当主だった人物で、先代の頃から仕えていた斉藤道三の力を背景に美濃国を纏めようとするが、実権は常に道三の手に在った為、それを何とかしようと道三に反旗を翻す。


 だがしかし、織田家・朝倉家からの援軍を使っての稲葉山城への総攻撃に失敗し、逃げる途中で捕縛され、美濃国から追放処分とされ、その後の行方は分からないらしい。


「全軍突撃せよっ!!狙うは義竜めの首じゃっ!!掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」



「悪道当主っ!道三を討ち取りっ!真の美濃国の大名王が誰であるのかを天下に知らしめるのだっ!!総員掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」


「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」

 




「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



 稲葉山城から僅か3キロの北西部を信濃国地方から流れて来る長良川では、道三軍と義竜軍の武力衝突による銃声と怒号が飛び交う戦場と化して居た。




 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



 刀と槍がかち合い、金属音が鳴り響く。


 銃声と怒号がぶつかり合い、川面の激しい水飛沫は血が混じり合い飛び散る。


 それは・・・・すれ違う親子の悲しい親子喧嘩による殺し合いであった。




マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・美濃国・可児郡・明智城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 美濃国の大名王である斉藤道三は、後継者として育てて来た筈の嫡子である斎藤義竜に反乱を起こされ、稲葉山城で攻防戦を繰り広げて居た頃のこと。


 美濃国の東部に在る明智城では、美濃国の本田城主である日根野弘就が3000の軍勢と共に義竜軍として明智城を攻めに来ていた。



 それを迎え撃つ明智光安は、明智軍2000人の兵力で迎え撃つ。  



ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



 刀と槍がかち合い、金属音が鳴り響く。


 銃声と怒号がぶつかり合い、斬り合う侍達の血飛沫が混じり合い飛び散る。


 明智光安は、明智城の本丸館から全体指揮を執りつつ敵の動き良く見て居た。


「うぬぬぬっ!!日根野弘就めっ!!如何あっても我らの動きを封じる積りかっ!」



 明智光安は明智城を半包囲する日根野弘就軍に地団駄を踏みながら悔しがる。


「早くっ!道三さまをお救いせねば為らんと言う事の時にっ!!!」


「叔父上っ!」


「父上っ!」


「十華・・・それに紗枝。」


 光安の前に現れたのは、姪の明智・十華・光秀と娘の明智・紗枝・秀満の二人であった。 


 姪の明智・十華は、今起きて居る状況の報告を光安にする。


「日根野弘就は明智城を包囲する事は叶いませぬが、長良川へと向かいたい我らの足止めくらいは出来ます。」



「それに竹田家・稲葉家・氏家家・安藤家・妻木家らの居住も寡兵で、それぞれの居城を包囲しつつあるとの事です。」



「・・・・明らかに状況は我らの勢力側が不利か・・・・・・」と明智光安は、暫しの間だけ考えを巡らす。


「こうなっては致し方無い。」


「十華っ!紗枝っ!二人は明智一族を引き連れて何処かへと落ち延びよっ!」



「叔父上っ!それはっ!」


「今まで明智家は道三様の恩義に預かって来ていた。それが敵方勢力には面白く無いであろう事は明白。」


「特に義竜直属の家老を務めて居る斎藤飛騨守秀成は明智家を排除したがって居る。」


「それに例え今を凌いだとしても、斎藤飛騨以外の義竜様やその重臣派閥達らが明智家を排除するだろう。」


「そうなる前にお前達は逃げ延びるのだっ!」


「父上っ!父上は?」と聞く娘たる明智・紗枝。


 その事は聞かずとも何と無く分かりそうだが、聞かずには居られなかった明智・紗枝。


「わしは此処に残って敵を出来る限り惹き付けてお主たちを 逃がす為に踏ん張る。」


「それではっ!」と言い掛けたが、父が何をするのかを察しても居た紗枝は押し黙る。


「これでも道三様には色々とご恩が在る身の上だ。そう簡単には逃げる事は憚られる。」



「故に此処で道三様に向かう義竜軍勢を迎え撃つ。それがワシに出来る一番の役目であろう。」と締め括る。



「さぁ、行けっ!二人ともっ!今なら日野根軍も明智城の包囲を仕切っては居らぬ今の内にっ!」


「叔父上・・・・紗枝っ!」


「十華姉さまっ!でも・・・・・」


「此処で我らが叔父上と共に討たれたら明智家はお終いなのだっ!」


「だからこそっ!此処は涙を呑んで逃げ延びなければ為らないんだっ!」



「ぐっ!!父上っ!御免っ!」と紗枝は立ち去る。



「叔父上、おさらばです。」と十華は光安に別れの言葉をのべて立ち去る。


「十華っ!」と光安は十華を呼び止める。


「はい。」


「明智家を・・・・・・紗枝や一族の者達を頼んだぞっ!」



「はいっ!!」と言うと、その場から急いで立ち去って行く。



 それから2時間後、明智城は落城し、城内に立てこもって居た2千名者将兵達は、一部は織田家へと逃げ延び、その他の者達は周辺地域へと逃げ延びていく事に成った。


 明智家当主であった光安は討ち死にをしたらしいとの逸話が歴史書は残って居るが、詳しい最後が如何であったかは判らないらしい。


 この戦いで明智家は滅亡、妻木家は織田家に仕え、西美濃を拠点として居る竹田家・稲葉家・氏家家・安藤家らは義竜と睨み合いが続く事に成ったのだった。



 マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・駿河国・駿府市・駿府城館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 斎藤義竜が父親である道三に反旗を翻し、美濃国の実権をほぼ手中に収めて居るとの一報は、美濃国内乱を引き起こさせた張本人である今川義本と太原雪斎の二人の元へも届いて居た。



「くくくくくっ!!遂に道三めがくたばり負ったっ!」


「おめでとう御座いまする。これで尾張国も美濃国も、義本さまがお取りになったも当然です。」



「さて、雪斎よ。分かって居るな?」


「ははっ!!直ぐに皇都・平庵京へと上洛するべく、今川家の諸将へと陣ぶれ命令を下しますするっ!!」



「とうとう我が今川家が天下に大号令を命じる時が来たっ!」


「今からその時が待ち遠しいのう。」


「はいっ!!その通りに御座いまするな。」

 

「はっはっはっはっはっ!はーっ!はっはっはっはっはっはっ!!」


「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」と笑い合う二人。



 此処に日本の時代劇ドラマではお馴染みの「越後屋、お主も悪よのう」と言う悪代官と悪徳商人達の悪巧みの様なワンシーンのやり取りをしてしまうのもお約束でお馴染みに成ってしまう二人であった。



 今川家が皇都・平庵京へと上洛し、アマテラス神皇国地方内に向けて大号令を命じる障害と成る人物の排除に成功をした今川義本と太原雪斎の二人は、いよいよ上洛戦を開始する。


 しかしながら、それが二人に不幸な運命を齎すとは、この時の二人には露程も想像が出来なかったのであった。



 歴史舞台は、織田家と今川家の最大の岐路の一つと成る岡ヶ狭間の戦いへと向かって行く事の成る。



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