エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 尾張の大虚けと岡ヶ狭間の戦いっ!!12
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・駿河国・駿府市・駿府城館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
織田・和紗・信長は、複雑に絡み合った勢力達らが巻き起こした事が原因で勃発し、尾張国が内乱状態に陥ってしまった国内統一平定を成し遂げた。
その一報は、尾張国内乱を引き起こさせた張本人である今川義本と太原雪斎の二人。
今川義本とは、東海地方随一弓取り武将とも言われて居る東海地方の覇者にして、出陣に至るまでの手配りが上手く長い為に、出立での腰の立ち上がりが重く遅い事から、その二つ名には・・・又の名を駿府の穴熊とも言われて居る人物。
怒れば怖く、直ぐに5万、6万人もの軍勢を招集出来るだけの国力と財力を誇り、彼は、その大軍勢を基にしてアマテラス神皇国の天下統一と言う目標を胸にして、皇都・平庵京への上洛し、天下に号令を発する野望を成し遂げんと目論んで居る。
その今川義本の軍師である怪物僧侶・太原雪斎は、ブッタ教の僧侶で在りながら、あらゆる分野で多くの知識を学んだ人物として知られ、今川義本の幼い時の養育係としても抜擢された事が縁で、軍師にも取り立てられた人物である。
「ふむふむ。信長めは道三の力を借りて、母親や弟・・・有力一族。更には守護大名王家であった斯波義統をも尾張国から追放し、尾張国を統一したか・・・・・・」
「美濃国の道三の横槍は予想通りでしたが、よもや信長が勝つとは予想外の出来事に御座いました。」
「怪物僧侶・太原雪斎と謳われるお主の予想と知略を裏切らせれるのは、流石は美濃国のマムシと言うべきと言った所であろう。」
「はっ!ですが、道三や信長達らは・・・・一体全体、如何やって兵力をかき集めたのでしょうか?」
「美濃の斎藤軍は、明智家や美濃三人衆である稲葉・氏家・安藤らの軍勢から成り立った構成軍でしが、我らが尾張国内の反信長勢力に仕掛けた調略策を仕掛けた時点での情報に由れば、信長軍は信勝勢力守護大名王・斯波義統派閥軍に比べて、圧倒的に少ない寡兵だった筈。」
「一体、如何した事なのでしょうな?」
「それもこれもマムシの謀略であろう。」
「あの虚け姫に、それだけの器量がある筈も有るまい。」
「彼のマムシに取って虚け姫は、尾張国を牛耳る為の傀儡に過ぎないのだ。」
「裏から上手く虚け姫を操り、この度の大勝利を得たのであろう事が、この騒動の顛末であろう?のう・・雪斎?」
「そう見るべきなのが妥当な所でしょうな?」
(だがしかし、何故だろうか?この私の感が訴えて居る。何かを見落として居ると・・・・・・)
(杞憂に終われば良いが、念の為にもう一手を打って置くべきであろう。)と雪斎は考える。
ベテラン軍師である雪斎の感が、危険信号を発して居るが、それが何なのかは分からずに居た。
「お館さま。尾張国での計略は半分程度の成功に終わりましたが、今の織田家は内乱が起きた事で疲弊し切って居り、更には美濃国・斎藤家内にも一つだけ問題を抱えて居るとの情報を得て居ります。」
「ほうほう、それは面白い。雪斎、お主は又もや面白い一手を思い付いたか?」
「はい。斎藤家内では、美濃国のマムシと謳われる道三が国政の実権を握って居りますが、それを不満に思う嫡子である義竜による派閥が着々と力を付けて来て居る聞き及びまする。」
「ほほう、其処まで聞くと、流石にこのワシでもその先は分かるぞっ!!」
「雪斎、お主はその反マムシ勢力に油と火を注いで、反乱を煽るのであろう?」
「流石はお館さまですな。その通りに御座います。」
「此処でマムシを討てば、その後ろ盾を失った虚け姫なんぞ、只の小娘に過ぎません。」
「その通りじゃ、マムシを消せば尾張国・美濃国の二か国は落ちたも同然よ。」
「これで皇都・平庵京へとワシが上洛する道が開けると言うもの。」
「全く雪斎のやる事は、全くもって末恐ろしいのじゃ、くっくっ、相変わらずお主も悪よのう・・・・・・・・・」
「はっはっはっ、何を仰って居らまするか、これも今川義本様の御威光が在っての事で御座いまする。」
「何を言うかっ!はっはっはっはっはっ!はーっ!はっはっはっはっはっはっ!!」
「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」と笑い合う二人。
此処に日本の時代劇ドラマではお馴染みの「越後屋、お主も悪よのう」と言う悪代官と悪徳商人達の悪巧みの様なワンシーンのやり取りをしてしまうのもお約束。
こうして、今川義本と太原雪斎の二人は、内乱で疲弊した尾張国を攻略する布石が道半ばで終わった事を修正するべく。
今度は美濃国・斎藤家内で燻って居る道三と義竜 離間計による内紛を勃発させる仕掛けを施そうと、次なる暗躍を開始するのであった。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・美濃国・稲葉山城・斎藤義竜館内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
尾張国の内乱が鎮圧され、平穏が戻って三ヶ月が過ぎようとして居た。
今川義本と太原雪斎の二人は、皇都・平庵京へと上洛し、天下に号令を発する為の布石として、美濃国・尾張国を何としてでも我が手に収めんとするべく、東美濃地方や北東美濃地方らの国人衆らを嗾けて、斎藤家内を内乱状態へと陥らせる策謀を仕掛けて居た。
斉藤道三の嫡男で、ちょっと大柄な体形を持った人物で、とても厳つい風貌の顔付きをして居る斉藤義竜は、義本と雪斎二人からの書状を受け取って居た。
「ほほう、義本と雪斎二人は、今川家が支援するから美濃国の主に成らないかと誘うか・・・・・・・」
「義竜さま、その誘いの裏には義本自ら皇都・平庵京へと上洛し、足柄将軍王朝家を意のままに操り、天下に号令を発する為の布石かと・・・・・・・・・・」と言う推察に基づいた見解をのべるのは、義竜直属の家老を務めて居る斎藤飛騨守秀成と言う人物で、通称は斉藤飛騨又は飛騨と呼ばれて居る。
「そんな事なんぞ、言われずとも分かって居る。」
「だが、この俺はアマテラスの天下なんぞに興味は一切無い。」
「只今、俺が最も気に入らんのは、ここ最近に成って誰も彼もが父上や信長ばかりを持て囃す事だっ!!!」
そう、ここ最近に成って西美濃地方や南美濃地方、尾張国や北東伊勢地方に措いて、織田・和紗・信長のお株が急上昇して居た。
だがしかし、名の在る大名王家では、その情報は斉藤道三の策謀と情報操作であると本気で見て居た為に、和紗が実力者である事は嘘で有るとされて居た。
「これ俺の方が信長なんぞよりも遥かに出来る実力者である事は明らかなのに、誰も彼もが信じようとはしないっ!!!」
「それに加えて、あの糞親父めは、虚け姫を褒めてばかりっ!!」
「くそがっ!!もう我慢ならんっ!!」
「其処に、この誘いは有り難い。これで後顧の憂いなく戦を始められるっ!!」
「飛騨っ!!直ぐに俺に味方をすると表明する者達を集めよっ!!」
「遂に立たれるのですか?」
「そうだっ!!これで忌々しいあの糞親父を美濃国主の座から引き吊り下ろしてくれんっ!!」
こうして斎藤義竜は、今川家の支援を受けて、斉藤道三に反旗を翻すべく、挙兵を決意した。
運命を決める長良川の戦いの10日前の事である。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・美濃国・稲葉山城内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
季節は廻りマギアンティア世界は春を半ばに迎えた4月のこと・・・・・・・・・・
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」
美濃国では銃声と怒号が飛び交う戦場と化して居た。
斎藤義竜は、今川家の今川義本と太原雪斎から支援を受ける決断を下し、十分な物資の集積準備と道三に反目して居る国人衆や美濃国守護大名王であった土岐頼純の旧臣勢力を取り込みつつ美濃国の実権と居城である稲葉山城を我が物にせんと反乱を巻き起こした。
美濃北東部地方と東美濃地方に根を張る国人衆は、道三の考える先進的な政策は、革新過ぎてしまって居る故に、旧態依然の体制下に在る領主達には不利益なめんが多く在ったので、大きな不満を抱えて居た。
更には織田・和紗・信長と言う奇才・天才と言うべき者の味方をする事すら理解できないとも考えて居り、今川義本と太原雪斎らの裏工作も功を奏した事で、不満と言う導火線に火が点く事は容易な事であったのであった。
其処に各地に散らばって惨めな暮らしをして居た土岐頼純の旧臣勢力も、かつて道三にコテンパンに打ちのめされた恨みを返さんと二つ返事で美濃国のクーデターに参加してしまう要因と成って居た。
特に美濃北東部地方と東美濃地方に根を張る国人衆と浪人と成ってしまった土岐頼純の旧臣勢力達は、道三を討てば我が世の春を取り戻せると奮起する。
義竜軍の大将を命じられた斎藤飛騨守秀成と副将の日根野弘就らは、稲葉山城の半分程度を乗っ取った所で本格的な反乱の狼煙を立ち上げた。
これには流石の道三も、対応する事が敵わず、必死な抵抗を試みて居た。
「道三さま。」
「道空か!!」
「はっ!!美濃三人衆、竹中家・明智家らは、援軍を派遣するも義竜軍に阻まれて身動きが取れずっ!!」
「ええいっ!!抜かったわっ!!」
「それと・・・信長様が・・・・」
「来るなと言って置けっ!!」
「しかしっ!!」
「美濃三人衆、竹中家・明智家を始めとする諸将・国衆達に伝えいっ!!」
「この美濃国と道三の為を思うのならばっ!!義娘の元へと参じっ!!義竜を討てとな。」
「・・・・・・」
「この美濃国の跡取りは、我が義娘たる織田・和紗・信長であるっ!!」
「あの虚け姫こそっ!!この斉藤道三っ!!真の後継者であるっ!!」
「ははっ!!」と堀田道空は、伝令兵に道三の命令を伝えるべくその場を後にする。
道三は、稲葉山城で10日間粘ったが、義竜軍に押されてしまい。やむ負えず稲葉山城の北西部に位置する大桑城へと撤退する。
後世に措いて、長良川の戦いと呼ばれる凄惨な戦いは、織田・和紗・信長が成長する切っ掛けと成るエピソードの一つとして長く語られる悲劇の幕開けは、この様にして始まったのであった。