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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第7章 少年王と魔王織田・和紗・信長との対峙とアイヌル民族解放血盟団の反乱の終焉編
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エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 大公立志伝っ!立身出世への旅立ちっ! 10

 マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・清州市・清州城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 稲生の戦いの戦いに勝利した織田・和紗軍は、7500人の軍勢で清州城へと侵攻し、清州城を包囲しつつ取り囲んだ。


 その中には500人の軍勢を率いて支援にやって来た明智・十華・光秀の姿が在った。


 現明智家当主である叔父の明智光安が那古野城やその近辺の城の留守を預かって貰って居るので、安心して和紗達は清州城攻めを行う事が出来て居たのであった。


 その様子を見た母親たる伊那は、絶句してしまう。


 あれほど破天荒で奇行が目立つ娘に、この様な才能が有った事に驚愕してしまう。


「旦那様が言って居られ事が本当だったとは、これでは私自身、母親失格と言わざるを得ないですね。」


 信秀は、妻である伊那に言って居た。


「絶対に和紗を怒らせるな。アレは天下を取る程の才が有る娘だ。決して舐めては為らぬ。」とね。



 一方の和紗は、城下の真東に本陣を置くと、弟の信勝を傀儡とする母親の伊那を始めとする一派に対して、止めの一撃を刺そうとして居た。


「サルっ!!犬千代っ!米実っ!光秀っ!」


「「「「ははっ!!」」」」


「我が母上であっても容赦をするなっ!降伏を申し出るまで果敢に攻め立てよっ!!」


「「「「ははっ!!」」」」と四名らは、清州城の四方に散らばり、それぞれの軍勢を指揮しながら攻め掛かる。



 その日の夕刻、清州城は織田・和紗軍による総攻撃が開始された。



 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!



 鉄砲隊が清州城の四方から撃ちかかり、激しい銃弾が城壁に撃ち中てられた。



「申し上げます。」と入って来たのは、陽菜の幼馴染みで配下でも在る蜂須賀・頃代であった。


「頃代か?」


「はいっ!!前野恵那からの繋ぎです。」


「お市様。信包様。楽三・信益様らの清州城からの脱出を成功させたとの事です。」


「ご苦労だ。二人には手間を取らせたな。」


「いいえ、裏方仕事は得意ですので、然程の手間では在りませんでした。それでは・・・・」と頃代は立ち去って行く。


 頃代と恵那は、清州城に潜り込みをさせて居た手の物に命じて、お市・信包・楽三・信益と言った兄妹達を戦に巻き込まれ前に、清州城から逸早く脱出をさせる事を命じて居た。


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!




 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!


 ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!



「・・・・・・・」と鉄砲が清州城に撃ち込まれ、銃声が鳴り響く様子をじっと見て居る和紗。


 本音では、とっと降伏しろ糞ババぁっ!と母には言いたいのであるが、反乱を起こした手前、両者は簡単には折れる訳には行かず。


 その攻防戦は三日三晩ほど続き、見かねた信秀の弟である信光がそろそろ意地の張り合いを止めろと説得を受けた伊那の方が折れる事で、清州城を開場。


伊那は信光に預けられる事で、織田家の内乱は幕引きと成ったのであった。


 マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・美濃国・稲葉山城内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 稲生の戦いと言う尾張国の内戦が終わり、和紗は反乱や内乱を起こした者達らを容赦なく罰して行く。


 尾張国を支配する守護大名王家であった斯波義統も尾張の支配権を取り戻そうと兵を挙げたが、和紗軍に敗れて尾張から追放処分とされた。



 次に東尾張地方の一城を任されて居た山口家の当主である山口教嗣と弟の教友。

 それら二人と共に今川家へと寝返ろうとして居る坂井家の坂井大善らは討ち取られ、味方に付いた者達を尽く討ち取って居た。


 今川家の策略で嗾けられた松平軍すらも散々に蹴散らし、和紗の母である織田伊那が後見人とする信勝軍も瓦解してしまう。


 その後は織田信秀の弟である織田信光へと伊那や弟達等は預けられ、領内織田一族や国人衆らの締め付けを図った。


 その中には岩倉城の領主である織田信安と織田信賢親子を含めた織田一族と山内独立自治支藩王国を建国する事に成る山内・伊右衛門・一豊の父である山内盛豊等が、この織田家お家騒動で討ち取られ、一豊らは路頭に迷う事に成ってしまうのであった。



 稲生の戦いを終えた明智光安を総大将とする斎藤軍は、美濃国は居ると軍勢を解散し、自領地へと引き上げて行く。


 明智光安と明智・十華・光秀の二人は、道三に尾張での顛末を報告するべく稲葉山城へと入った。 


 稲葉山城に在る道三専用の居室館に通された二人は、道三と面会を果たす。


「二人共、表を上げよ。」



「「ははっ!!」」


「尾張での救援と内乱の鎮圧、それに松平軍の撃退とご苦労であったな。」


「はっ!!」


「光安、光秀。如何であった義娘である信長は?」


「はっ!!噂に違わぬ虚け振りにて、その才は天下に轟く事は間違い無いと言う道三のご慧眼には、只々感服するばかりで御座いました。」


「彼の信長様は、瞬く間に尾張での反乱を鎮圧し、松平軍を我らに撃退を指せると言う手腕は、恐ろしくも頼もしい御仁である事かと思われまする。」


「ふむふむ。光安はあの義娘良うーく分かって居るな。」


「光秀は如何じゃ?」


「はいっ!!供に戦い、ワクワクするような高揚感を覚えました。御直臣の方々らの団結も信頼関係も強く。」


「特に身分や出自の上下を関係なく人材を登用し、育成して行くと言う考えは、アマテラス神皇国地方では余り見られぬ手腕振りにて、特に木下陽菜なる若手の人物は、登用して間もないと言うのに数千の兵を集めたり、財政管理、各種物資調達と言った働きを見せて居りました。」


「木下陽菜?」


「尾張国・中央から東に在る中村と言う村の百姓の娘に御座いまする。」


「ほう、百姓上りがこの度の戦にて、大手柄を上げる程の働きを見せたか?」


「何でも去年までは今川家の国衆の一人で在る松下家に仕えて居たと聞きましたな。」


「ほうほう、それが織田の虚け姫の所に居ると言う事は、大方の所は居づらく成ったのであろうな。」


「と言いますと?」と光安が聞き返す。」


「噂に聞く程度だが、遠江国の東部に在る松下家は、気風は穏やかで、現当主で姫武将たる松下・佳代・之綱は、とても聡明な人物で領民からも慕われる名君であると聞く。」


「その様な人物の下で働いて居たにも関わらず、今の時点で信長の下で働いて居ると言う事は、追い出されたと言うよりは、家臣達の中て木下とやらとの軋轢が生まれ、出て行かざる負えなくなったのであろうな。」


「成程、流石は道三さま。」


「しかしながら、惜しむらくは松下・之綱じゃな。百姓上り小娘が天下に轟くだけの才が有るのに手元に措けぬとは、世間と家との柵とは儘らぬものじゃのう。」


「道三様、それは一体、如何言う意味なのでしょうか?」と明智・十華は聞く。



「ふっふっふっ、それはのう。その木下とやらが居れば、アマテラス神皇国の都たる平庵京へと攻め上り、足柄室町幕府将軍王朝を助けて、天下に号令を発せられると言う事じゃ。」


「えええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と叫んでしまう明智・十華。


「それ程の人物なのですか?」


「そうじゃ、何せ金の使い方と大切さを理解して居るからのう。」と、道三は締めくくった。


 其処へ、斉藤道三の嫡男で、ちょっと大柄な体形を持った人物で、とても厳つい風貌の顔付きをして居る斉藤義竜がやって来た。


「父上っ!!」


「何じゃ義竜っ!いきなり現れ居ってっ!!」


「尾張や三河は、織田家の内乱のせいで、疲弊し切って居ります。」


「今なら簡単に攻め取り、今川家との戦いに有利と成る絶好の好機。今こそ挙兵して攻め上れば、意図も簡単に2カ国を平定を出来ましょう。」と提案する義竜。


「バカ者がっ!!」


「松平ならまだしも、たった今助けたばかり織田家を騙し討ちにするとは何事ぞっ!!」


「その様な策を取るなら、慎重に事を進めねば、いざと言う時に誰もわしらの事を信用してはくれなくなるなるじゃぞっ!!」


「それに信長は、彼の者の父親である信秀殿から託された大事な義娘である。」


「その約束を果たさずに騙し討ちをするとは、武士の矜持以前に人のする事ではないっ!!!」


「この愚か者がっ!!」と怒鳴り付ける道三。


 そう言われた義竜は、真っ赤な顔付きで無言のままその場から立ち去って行くのであった。


「何んとも愚かな愚息じゃ、これから如何すれば良いのかすら見通せんとは、嘆かわしい限りじゃっ!」と嘆く道三。


 明智光安と明智・十華・光秀の二人は、道三と義竜の不仲振りを垣間見てしまった事で、斉藤家の行く末を案じられずには居られなかったと言う。


 斎藤家の内乱たる長良川戦いまであと数か月前の出来事であった。


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