エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 大公立志伝っ!立身出世への旅立ちっ! 8
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・美濃国・明智城・本丸館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明智城は、美濃国の南部、美濃国可児郡明智庄長山に在る山城である。
後に織田・和紗・信長に仕える侍大将と成る明智・十華・光秀は、14歳の時に父である明智光綱が領内争い事を鎮める為に、出陣した合戦での手傷が元で、破傷風を患って病死してしまう。
その後、明智家の家督は、父の弟である明智光安が、明智家の家督相続をし、明智・十華は、道三の旗本の一人として仕える事に成った。
・・・・・と言うよりは、先代の当主の長女が、代替わりしたばかりの明智家内に留まり居続けるて居るのは、明智一族内としては、権力争いや諍いの元であるとして、体裁良く外へと追い出されたと言える処置もであった。
明智・十華は、堀田道空から手渡された密書を手にして、実家である明智家の本拠地である明智城を訪れて居た。
久々の実家へと帰郷を果たした明智・十華は、叔父である明智光安の元を訪れた。
その明智光安の風貌の顔付きは、ドジでコミカルな役を演じたり、時にはシリアスな演技を得意とする役者としても知られる俳優の西○雅○氏と良く似て居たりする。
ひょっとしたら「黙れっ!!小童あああぁぁぁーーーーっ!!!」と言った感じの怒鳴り声を叫ぶかも知れない雰囲気が在る顔付きをして居たりする。
「叔父上っ!お久しぶりです。」と明智城の本丸館に在る謁見の間で向き合う十華は、叔父である光安に頭を下げながら挨拶を交わす。
「おおっ!!十華っ!本当に久しぶりだな。」
「はい。父上が亡くって、私がこの明智城を離れて以来ですから、1年は経ちましたから、それ以来かと・・・・・・・・・・・・」
「そうか、兄上が亡くなってから、然程は長くは無いが、月日と言うのはあっと言う間に過ぎ去る物だなぁ~」と感慨深げに言う光安。
「それで、この度は如何なる要件で、帰郷をして来たのだ?」
「はい。道三からの密書を叔父上に渡す様にとのお使いを命じられて、此処にまかり越しました。」と十華は、光安に道三からの密書を手渡した。
「・・・・・・・・成程、相分かった。返答の密書は直ぐに書く。たがな、十華よ。」
「お主は、このままこの地に残れとの道三様からのお達しだ。」
「道三様が?」
「ふむ。詳しい内容は、書状を送ってからには成るが、どうやら尾張の織田家で、ひと騒動が起こりそうだとの内容が書かれて居る。」
「その騒動を鎮める為に、織田家次期当主である信長様から、我が斎藤家への援兵を求めて居るとの事だ。」
「その援軍の指揮を明智家に任せたいらしい。そして、十華には戦場での経験を更に積ませる為に、このわしの補佐を命じるとの事だそうだ。」
「その様なご命令が?」
「まぁ、道三様は、それだけ十華に期待を寄せて居ると言う事だろうな。」
「援軍の準備が整い次第、美濃国三人衆の方々と尾張の国境で合流する。」
「それまで、この地にゆっくりと居れば良い。」
「畏まりました。」
「おおっと、そうだった。偶には義姉上に会って、壮健な姿を見せて上げなさい。」
「そうですね。それでは、お言葉に甘えて・・・・・・」と十華は、母親であり、明智城内の一角に館を構える母親の明智牧の元へと、久しぶりに訪れる事にしたのであった。
それから暫く後、明智軍を中心とした斎藤軍は、夜陰に紛れて尾張の国境を越え、和紗の元へと援軍に向かうのであった。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・尾張国・稲生村・稲村街道付近にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
尾張国・稲生村・稲村街道は清州城から東に7キロ地点に在る農村地域の事である。
そんな農村地域にも雑木林や小さな丘山が在る地点が幾つか在り、和樹側に就くと決めた家臣団らが警戒に当たって居た。
その中に木下陽菜が率いる足軽歩兵師団とも言うべき軍勢が、予め予想されて居た織田信勝軍の侵攻ルートに伏兵を潜ませていた。
陽菜旗下の軍勢の者達らは、元々身分の低い者達で固められて居る為に、農民・町人・商人と言った格好に変装をして居ても、何の違和感を相手側に感じさせずに、諜報活動が出来て居た。
そんな事情から、意図も簡単に織田信勝軍の動きを察知する事が出来て居たのである。
「陽菜ちゃん。各部隊の配置完了だよっ!!」と部下に命じて旗振りの合図を送る頃代。
「こっちの方も配置完了だっ!!」と頃代と同じく合図を送る恵那。
実は和紗は、前もって陽菜達に命じて、尾張国・美濃国南側・三河国西側・伊勢国北東部側で独自に動く在郷の土豪武士・国人衆らに、和紗側に着けば家臣に取り立てると確約をして居たのである。
その軍勢総数は6000人を超え、手持ちの家臣団1500人を合わせると7500人もの大軍と成る。
母親たる伊那は、娘の才覚とそれに付き従う子飼い家臣達を舐めて居た。
眠れる猛き虎は、すれ違つてしまった母親からの一括で、目を覚まそうとして居た・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
織田信勝軍の総大将を任されたのは、信勝の守役として仕えていた柴田・朱里・勝家。
後の織田家の筆頭家老で、とても強い武人として知られて居る人物知られる事に成るが、この時は信勝への義理立てから仕方なく、この内戦に参加して居た。
その隣りには、和紗では織田家の将来が危ういと考えた林秀貞と言う若手武将の一人で、内政に明るいと共に参謀としても優秀が人物が、彼女の補佐に付いて居た。
「林殿。本当に、これで良いのかな?」
「柴田殿、今さら何を言って居られるのですか?」
「だが、これはお互いに臨まれた姉弟喧嘩では無いのだっ!!」
「伊那さまが勝手に始められた戦だっ!!」
「確かに信長様は、破天荒で常人には理解が出来ないお方だっ!!」
「だからと言って、信秀さまが亡くなって直ぐに兵を強引に上げさせ、この様な身内同士の戦などとっ!!」と言い掛けた時である。
「今だっ!!」
「「「「「放てええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」と犬千代・米実・陽菜。
更には佐々・海未・金森・近恵・滝川・咲枝と言った子飼い家臣団らが弓隊と鉄砲隊を揃えた状態で、草むらすら這い出ると、一斉に撃ち掛けて来た。
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
「ぐはっ!!」
「ぐえっ!!」
「ぎやあああああぁぁぁぁぁーーーっ!!」
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
ズダダダダダーーーーンッ!!ズダダダダダーーーンッ!!ズダダダダダーーーーンッ!!
「ぐはっ!!」
「ぐえっ!!」
「ぎやあああああぁぁぁぁぁーーーっ!!」
「くっ!!やはりっ!あの方は、只者では無かったっ!!」
「そんなバカなっ!!」と狼狽える林。
相手はどう見ても大軍である。
尾張国内で和紗側の味方に付こうと言う勢力が、今更ながら居るとは思われない。
一体全体、如何やって揃えたのだろうか?
「今だよっ!!」
「掛かれええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」と言う雄叫び声を上げながら、突撃する足軽兵達。
それらは周辺地域で燻って居た身分を問わない若者達や出世欲を持って居た在郷武士達であった。