エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 尾張の大虚けと岡ヶ狭間の戦いっ!!9
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・駿河国・駿府市・駿府城館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
織田信秀が破傷風による感染症が原因で無くなる少し前の事である。
東海地方随一弓取り武将とも言われて居る東海地方の覇者にして、出陣に至るまでの手配りが上手く長い為に、出立での腰の立ち上がりが重く遅い事から、その二つ名には・・・又の名を駿府の穴熊とも言われて居る今川義本。
怒れば怖く、直ぐに5万、6万人もの軍勢を招集出来るだけの国力と財力を誇り、彼は、その大軍勢を基にしてアマテラス神皇国の天下統一と言う野望を胸に、着々と皇都・平庵京への上洛準備を進めていた。
その為に、軍師である怪物僧侶・太原雪斎の仲介を経て、隣国である武田・北条と同盟条約を結んで居た。
それが世に言う甲相駿三国同盟である。
これは軍師である怪物僧侶・太原雪斎が提唱した献策で、武田家・北条家・今川家らが、それぞれの理由で相争って居た事を解消し、各々目的と敵対勢力と戦う為に編み出された苦肉の同盟国計画の事である。
武田信虎の弟である武田信友を北条・九江・早雲の婿に迎え、その妹である早紀姫を今川義本の嫁入りさせ、最後に今川義本の妹である今川瑞穂を武田信虎に嫁入りさせた。
この三国同盟の効力のお陰で、武田家は信濃国と上野国へと侵攻計画を画策し、北条家は関東地方を北侵攻計画を進められ、最後に今川家が上洛西侵攻計画を進められる事が出来るのであった。
「ほう・・・・信秀の奴目が間も無く、くたばるとな?」
「はっ!間違いないとの報せを尾張に潜り込せている間者どもからの確かな情報筋です。」と答えるのは、今川家の軍師である怪物僧侶・太原雪斎であった。
太原雪斎は、ブッタ教の僧侶で在りながら、あらゆる分野で多くの知識を学んだ人物として知られ、今川義本の幼い時の養育係としても抜擢された事が縁で、軍師にも取り立てられ居た。
更に付け加えるのならば、徳川・千代・家康と今川・鞠華・氏真の養育を行ったのも、この人物である事も付け加えて置く。
後に徳川・千代と今川・鞠華の二人は、キリヤ公国連邦共和国の立ち上げる発起人たる有力者にも成るのだから、世の中の先々の行く末と言うのは分からないものである。
何故なら今川義本本人は岡ヶ狭間の戦いで、若き日の織田・和紗・信長に討たれてしまい、彼亡き今川家は没落し、その後の今川家当主と成った娘や旧臣達らは、数奇な運命の中で生き残りながらも、栄光へと歩む事に成るのだからである。
「ふっ!」と扇子を折り畳む義本。
「これで尾張が意図も簡単に素通り出来るのう、のう雪斎?」
「はっ!それは喜ばしい限りでは有りますが・・・・・」
「何じゃ、なにか不安でも在るのか?」
「はい。懸念すべきは美濃国のマムシ、斉藤道三と尾張国の虚け姫と称される二人の考えや動きが、全く読めない事に御座います。」
「それは其方の考え過ぎでは無いのか?確かにマムシの爺めは厄介じゃが、尾張の虚け姫は、大馬鹿者との専らの評判と聞くぞ?」
「それに両国の軍勢を合わせたとしても、3万に届くかどうかでは無いのか?」
「それに比べて我が今川家は駿河国・遠江国、そして従属させて居る松平家の三河国を合わせた三カ国を合わせると実に7万5千を優に超えて居る。」
「考えによっては、武田家と北条家も加えれば、10万を超える事にも成るのじゃぞ?」
「其れ等を考えれば、たった二カ国、それも同盟を結んで日が浅い斎藤・織田両家に何が出来ると言うのだ?」
「はっ!仰って居られる通りなのですが・・・・・・・・・」
「雪斎、お主が事に当たる際に、とても慎重なの理解して居る。」
「お主の一番弟子は目の前のこのワシぞっ!」
「その目が曇って居ると言うので在れば、お主がダメである言う事に他ならないじゃぞっ!」
「全くその通りなのですが、万が一にもと言う事が在るのが戦と謀略と言うもの。」
「其処で尾張国に離間の計を仕掛けようと考え居りまする。」
「ほう・・・・それは、実に面白いのじゃ。」
「・・・・して、如何なる離間を仕掛けるのだ?」
「はい。尾張の虚け姫は変わり者との評判は、殿も東海地方の民草でさえ聞き及んで居る事実で御座いますれば、先ずは跡取り娘である織田・信長を跡継ぎ候補から追い落とし、その実権を奪いまする。」
「奪うじゃと?」
「はい。信長の弟に在る長男、織田・勘十郎・信勝を織田家中達によって押し上げさせ、織田家を傀儡国にして見せましょう。」
「そのやり口、松平家の先々代たる松平清康の時にも仕掛けさせ、次には松平広忠にも仕掛け、遂には竹千代が幼い事を良い事に、今や松下家は我が今川家の思いのままと化した手口、そのままでは無いのか?」
「全く雪斎のやる事は、全くもって末恐ろしいのじゃ、くっくっ、相変わらずお主も悪よのう・・・・・・・・・」
「はっはっはっ、何を仰って居らまするか、これも今川義本様の御威光が在っての事で御座いまする。」
「何を言うかっ!はっはっはっはっはっ!はーっ!はっはっはっはっはっはっ!!」
「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」と笑い合う二人。
此処に日本の時代劇ドラマではお馴染みの「越後屋、お主も悪よのう」と言う悪代官と悪徳商人達の悪巧みの様なワンシーンが垣間見れたような気がした。
こうして、今川義本と太原雪斎の二人は、織田信秀が破傷風による感染症が原因で亡くなる事を見越して、織田家へと離間計による内紛を勃発させる仕掛けを施そうと暗躍を開始するのであった。
マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・西三河及び東尾張地方にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
織田信秀が破傷風による感染症が原因で亡くなり、尾張国を支配する守護大名王家であった斯波義統の家老一家たる織田家の統治に揺らぎ見えていた。
信秀の継室であり、和紗の母でも在る織田伊奈は、密かに今川寄りの姿勢を持って居る山口家や坂井家などと言った者達の口車に乗っかる形で、和紗を討伐せよの御触れを出してしまう。
それを待ってましたと言わんばかり、東尾張地方と西三河地方の織田家家臣と松平家家臣達は、一斉に兵を挙げた。
序でにと言わんばかり、尾張国を支配する守護大名王家であった斯波義統も尾張の支配権を取り戻そうと共謀に乗ってしまう。
こうして、若き和紗は、四方を敵に囲まれる四面楚歌と成り果てしまう・・・・・かに見えたが・・・・・・・・・
「今だっ!掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と鬨の声を上げるのは、現明智家当主である叔父の明智光安の配下として、この戦いに臨む明智・十華・光秀の姿が在った。
その明智軍と共に派遣された援軍の中には、美濃三人衆と呼ばれる西美濃に領地を持つ稲葉一徹・氏家卜全・安藤守就らの軍勢の軍旗がはためいて居た。
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「ぐえっ!!」
「ぎやあああああぁぁぁぁぁーーーっ!!」
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「ぐえっ!!」
「ぎやあああああぁぁぁぁぁーーーっ!!」
明智家を始めとする斎藤軍は、道三に命じられ、叔父の明智光安を斎藤軍の援軍総大将として、織田・和紗軍の援軍として東尾張地方方面戦線の戦いに参戦して来て居た。
東尾張地方と西三河地方の連合軍は、今川家の支援を受けて、和紗が本拠地であり、統治地域でも在る那古野城城下へと攻め入ろうと画策する。
だが、そんな目論見が在るなんて事は、それを相手取る和紗も道三も百も承知なこと。
戦とは初期段階の諜報戦で得た情報を元に作戦計画を練り、7割方を勝に収めるのが常識である。
和紗と道三の二人は、お互いに連携して、侵攻して来た連中に対して、鉄壁の罠を張らせて居た。
「お家騒動に託けて、裏口から火事場泥棒をを目論むとは怪しからんっ!」
「道三様も大層なご立腹である。」
「者共っ!道三の義娘である信長様のご後背をお守りし、穴熊たる今川軍の侵攻計画を防ぐのだあああああぁぁぁぁーーーーーっ!!」と最前線で指揮を執る明智・十華の叔父の明智光安は、将兵達わ鼓舞しつつ、この戦いの意義を説いて居た。
だって、そうでも言わないと同盟して日が浅い両家の将兵達は納得が出来いからであった。
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「ぐえっ!!」
「ぎやあああああぁぁぁぁぁーーーっ!!」
「くそっ!!こんな所に待ち伏せの罠だとおおっ!!一体、何処から反乱計画の情報が洩れて居たのだっ!!」と言うのは、東尾張地方の一城を任されて居た山口家の当主である山口教嗣である。
弟の教友と共に今川家へと寝返ろうとして居る坂井家の坂井大善らと共に、織田・勘十郎・信勝を当主に押し上げて、傀儡政権を目論んで居たが、大分前から和紗に目を付けられて居たと言う事に気が付いては居なかったようである。