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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第6章 少年王とスーパーロボットと神風を呼ぶ女っ!神宮寺舞華参上っ!編
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第51話 少年王と不遇な大皇女と新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区の編入 2

マギアンティア世界統一暦・1555年・10月23日・午前9時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・ローレライ大海洋海域・新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区・トウキョウ都地区・霞が関・新トウキョウ地方自治州区中央内閣府官邸・記者会見場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 キリヤ公国連合国への加盟を決めた東方日本地域現地内では、その国名地域がまだ公式には変更されては居ない為に、未だに日本国と呼称して居る現地政府。



 キリヤ公国連合国側は、事前に相手側の了承を取って、東方日本地域と仮呼称をしていた。



 これは日本人である桐谷勇治が、異世界の何処かに在る故郷や東方日本地域を含めた全ての日本と言う国名・地域に名前の呼び分けをしたいが為の処置であった。


 その名称変更を含めたキリヤ公国連合国との全ての外交交渉の日程が終わった事を発表するべく、東方日本地域内に措いて、国民に向けて重大な発表が、交渉終了後の三日後に在ると報道発表をした。


 首相官邸内の記者会見場では、中泉総理は緊張感の有る顔付きで、テレビカメラに向かって重大な決定を国民全員に伝えた。


「本日は日本国民の皆様に重大な決定をお伝えします。」


「キリヤ公国連合国との一連の外交渉会議での交渉の全てが終り、国交条約に向けての合意文書が纏まりました事を国民の皆様へ、ご報告を申し上げます。」


「その詰めの話し合いと文書作成が終る四日後に、キリヤ公国連合国との国交友好基本条約の締結調印式にて、我が国はキリヤ公国連合国の連合国加盟体制の地方自治州区として加盟編入する事を決めました。」


「ええっ?」


「何だってええぇぇぇーーーーーっ!!」


「そんなっ!!」


 ざわざわとざわつくマスコミ各社の人達。お茶の間やテレビニュースを見て居た全ての日本国民達の全員が驚愕の声を上げていた。


「何故だと思いの方々がたくさん居られるでしょうが、日本国政府としては、今の状態では国を維持して行く事は、困難であると言わざるを得ません。」


「薄々感じて居られると思いますが、異世界転移によって、我が国の経済は何とか保って居る様に見えますが、事実上は経済基盤は破綻して居ると言っても良いでしょう。」


「それは地球世界時代の様な貿易先を失い、国家体制と国土の7割を消失してしまった事に起因して居ります。」




「それだけでは有りません。」


「貿易先が無いと言う事は、当然の事ながら食料調達の問題や資源供給網の消滅で、国家の維持をして行く事が、不可能な所まで追い込まれて居るのです。」


「そして、極め付けが国防軍の7割の消失です。」


「今現在の我が国はキリヤ公国連合国軍が、平和維持軍として駐留しなければ、無防備であり、とても危険な状況下に在ると言えます。」


「戦力として、一個国防海軍艦隊群で艦船数40隻。」


「航空隊が200機。陸上車両部隊の車両数が5000両。」


「その他3軍の航空機が200機。」


「総兵力が5万人とブレイブ・ガード・フォース隊の機体が300機前後と部隊員人数が4千人と成って居ます。」


「更にこの異世界での世界情勢は混沌を極めて居り、キリヤ公国連合国との外交会談に措いて、それが嫌と言う程に思い知らされました。」


「これが万が一、日本列島の全土が転移して居たのなら、キリヤ公国連合国とは同盟友好条約を結ぶ程度で済んだ事でしょう。」


「今や関東甲信越地方と東海地方・伊豆・小笠原諸島地方吞みの国土だけでは、国体が維持できない所まで追い込まれて居るので有ります。」


「何よりも、経済・食料・軍備の3つが崩壊寸前の状態では、如何に優れた技術と道具を有し、作れる力が在ったとしても、こんな状態では如何ともし難いのです。」


「正面のモニター画面をご覧ください。」


「これがこの異世界の世界地図です。」


「これはキリヤ公国連合国からの提供をして貰った物ですが、我が国が転移して居る地域は、此処ですっ!!」


 東方日本地域の国民達は、中泉総理が示した地図に注目すると、列強国の囲まれて居る事をテレビニュースやインターネットの動画投稿サイトを見て、この時に初めて本格的な国防危機を知った瞬間だった。


「ご覧の通り我が国は、軍事覇権列強国に取り囲まれて居ります。」


「それら1ヶ国、1ヶ国は大したことは有りませんが、もしこれ等が同時多数に攻め掛かった来た場合は、一、二度なら何とか成るでしょう。」


「ですが、更に攻め掛かってきた事を想定した場合は、国防省の予測では、とても防ぎ切る事は、難しいとの予測判断が出て居ります。」


「以上の情勢等から、我が国は無理な国家独立維持を断念し、キリヤ公国連合国の特別地方自治州区として再出発する事で国内を立て直します。」


「そして、一日でも早く国民全員が安心して暮らせる社会を取り戻そうと奮闘して参りたいと思います。」


「我が日本国政府は、この決断に際し、内閣内で閣僚と良く話し合いつつ、キリヤ公国連合国への加盟する事を閣議を決定。」


「次に国会内で両院で話し合い決議し、最後の国家の意志として、キリヤ公国連合国中央政府へと加盟するとの申し入れしました。」


「そして、我が国はキリヤ公国連合国と連合国を組むに当たって日本国大皇室家は、キリヤ公国公王家の一族の一員として、家族縁組みをする事に成りました。」


「将来的には、翠さまは桐谷勇治陛下の正妃のお一人に成られるか、義妹として我が国の正当な継承者一族の御家を起こされる事と成ります事を国民の皆様に報告申し上げます。」


 ざわざわとざわつく首相官邸内の記者会見場内とテレビニュース中継放送を見守る東方日本地域全体の国民達。


東方日本地域の人々は、突然の新しい時代の幕開け目の当たりする事に戸惑う。


「では日本国は無くったのですか?」


「いいえ、違います。正確には我が国は日本人であり、日本国で在ると言い切れます。」


「ですが、中途半端な国土と成ってしまった我が国は、今後やって来るかも知れない別世界の完全な形での日本国に国名を譲るべくと考えて居ります。」


「其処でキリヤ公国公王・勇治陛下とキリヤ公国連合国中央政府首脳部とも話し合った結果、地方自治州区名を新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区とする事にしました。」


「この地方自治州区名としたのも、新トウキョウ湾岸海洋都市が、我が国で最も進んだ最先端技術都市である事。」


「此処にキリヤ公国連合国の行政庁を置くには、これ程相応しい場所は無いとの結論に至ったからであります。」


「中泉総理っ!!それではキリヤ公国連合国に併合されて居ると言われても、可笑しくは無いじゃないですかっ!!」と記者の一人が声を高らかに上げて叫んだ。


「そうだっ!そうだっ!」


「多額の支援と引き換えに、何か取引をしたんじゃないですかっ!!」


多数のマスコミからの罵声の声に、中泉総理は怯む事無く冷静に答えて行く。


「トンデモないっ!!我が日本国政府は、キリヤ公国連合国中央政府と桐谷勇治陛下には、脅しも恐喝も恫喝も受けて居ないし、何かを強請られても居ませんっ!!」


「それどころか好条件で、独立維持の為の支援をタダ同然にして、ご支援を頂けるとまで提示されて居りました。」


 中泉総理はモニター画面にキリヤ公国連合国中央政府が、東方日本地域政府に提示した支援策案の概要を映し出した。


「嘘だろう・・・・・・」


「こんな好条件をタダだと?!」


「有り得ない・・・・・」


「何か裏があるんじゃ・・・・・・・・」


「何でこんなに良い条件を蹴ってしまうなんて・・・・」


「政府は何を考えて居るんだっ!!」



「だがよ・・・・・さっき言ってた説明じゃ、色々と国としてヤバいって話だったんだろう。」


「だけどさぁ・・・・・・・」


「国が無く成る様な事を態々しなくてもぁ・・・・・・・・」


 様々な事を言い合うマスコミや国民達は、キリヤ公国連合国中央政府の出した提案と東方日本地域政府の説明を聞いて迷う。


 頑なに強硬な姿勢を貫きつつ、独立して苦労するか?


 それともキリヤ公国連合国に加盟して、手厚い支援と準独立自治国家政府として再出発するかである。


 東方日本地域政府の選択は多額の借財と増税をしてまで、独立維持をするよりも、早期に国家態勢を整えられるキリヤ公国連合国に加盟して、手厚い支援と準独立自治国家政府として再出発する道を選ぶ英断を選択したのだった。


「国民の皆さんには、色々と思う所があるでしょう。」


「ですが、キリヤ公国連合国の公王で在る桐谷勇治陛下は、異世界の日本国のご出身であり、生粋の日本人で在ります。」


「なので彼の公王陛下は、最初から我々に対して、無償の援助を行いつつ、相互防衛条約を結ぶ事で、我が国と国交友好基本条約を締結するお積りでした。」


「桐谷勇治陛下は、決して我が国を併合しにやって来た訳では有りません。」


「寧ろ、無償で助けに来てくれたのです。」


「私と政府は悩みました。」


「国内が不安定。国防も不安定。経済・食料も不安定。」


「そして、大皇室家の継承問題も在ります。」


「何よりも幼い翠さまに、これ以上のご負担に成る様な事はしたく無い。」


「それが最終的な政府の意思決定の決定打と成った一因の一つです。」


「決めようと思い至ったのは、国民皆様にも記憶に新しいと思いますが、晩餐会の時の事です。」


「哀れな境遇で在らせれる翠様に抱き付くセレジア・キリヤ公国次期第一正妃さまが、是非とも自分の妹にしたいとのお言葉を仰られた時に、閃きました」


「割れて居た国論を一つにするには、此れしか無いのだと。」


「キリヤ公国連合国は、転移災害に遭った国々が集まり、寄り合って助け合う連合国の集まりです。」


「その筆頭者なのが桐谷勇治陛下なのです。」


「翠さまを・・・・・・・そして、我が国を大事にしない訳が有りませんっ!!」


「どうか、どうかっ!!どうかっ!!これからの未来を切り開く為に、日本国政府と私の決断に、どうかっ!!どうかっ!!ご賛同を頂きたいっ!!」


「これは私、日本国政府の国家を預かる総理大臣としての切なる願いなので有ります。」


 最後の一言を言い終えた中泉総理。


 その演説は総理官邸内の記者会見場内で、拍手喝采を浴びる歴史的な演説と讃えられた。


 こうして、現地政府たる東方日本地域政府は、四日後にキリヤ公国連合国に加盟編入と新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区政府の設置を宣言。


 キリヤ公国連合国は8番目の連合国加盟地域を編入させたのであった。



 新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区の自治州都行政庁は、東京湾海上に建設された新トウキョウ湾岸海洋都市とし、政治中枢が置かれるのは引き続き東京都とされた。


 その東京都は、名前をトウキョウ都地区へと変更される。


 新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区内全土のみ限定では在るが、漢字での表記が許可されて居る。


 これはナデシコ地方自治州区を含めた漢字表記での地名が似てしまう事や同名である事を避ける為の苦肉の策でも有る。



 その他はカタカナ形式にサイタマ県地区・グンマ県地区・チバ県地区・イバラキ県地区・トチギ県地区・カナガワ県地区・シズオカ県地区。


 アイチ県地区・ヤマナシ県地区・ナガノ地区・ニイガタ県地区・イズ地方及び南海洋諸島地区(伊豆地方・伊豆諸島・小笠原諸島の統合地区)と少しでも混同しない様にしてあるのだ。


 キリヤ公国連合国以外の他国や漢字表記の名前が聞き成れない連合国加盟地域への配慮が伺えた明記法と成って居た。



 新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区の軍部の立場は、第三連合自治方面軍・新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍と成り、第三方面軍と言う組織名が付けられたのも。


 政治的な配慮が伺える処置が取られて居ると言えた。



主な国防自衛軍の方面隊管区に付いて・・・・・・・・・・・・・


 第一方面隊管区 中央自治州都・新トウキョウ湾岸海洋市・地方自治州区中央都・トウキョウ都地区・カナガワ県地区・イズ地方及び南海洋諸島地区(伊豆地方・伊豆諸島・小笠原諸島の統合地区)


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛陸軍・東南部地方方面隊・第一師団


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛海軍・第一艦隊


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛空軍・第一航空戦隊


 第二方面隊管区 サイタマ県地区・グンマ県地区・トチギ県地区


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍・北東部方面隊・第二師団


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛空軍・第二航空戦隊


 第三方面隊管区 チバ県地区・イバラキ県地区


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛陸軍・東部海岸方面隊・第三師団


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛海軍・第二艦隊

 

 新トウキョウ地方自治州区国防自衛空軍・第三航空戦隊

 


 第四方面隊管区 シズオカ県地区・アイチ県地区


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛陸軍・西部方面隊・第四師団


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛海軍・第三艦隊


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛空軍・第四航空戦隊


 第五方面隊管区 ヤマナシ県地区・ナガノ地区・ニイガタ県地区


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛陸軍・北西部方面隊・第五師団


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛海軍・第四艦隊


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛空軍・第五航空戦隊



 新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍中央司令部直属・国防軍都市特務防衛隊・ブレイブ・ガード・フォース隊と成って居る。



 万が一、遠征軍の派遣が要請されれた場合は、要請内容と新トウキョウ地方自治州区中央議会に由る審議が為され、ブレイブ・ガード・フォース隊が主体と成った国防軍の派遣が為される事が取り決められた。


 それは只でさえ少ない国防軍をキリヤ公国連合国内の法律に基づく要請で、国防軍を国外へと大軍で、遠征軍させるのは難しいからである。


 新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍としては、遠征軍派遣の人数は1万前後が限界であり、ブレイブ・ガード・フォース隊が主体なら6千人前後まで減らせられる事が出来て、お得だからと言う事情も在ったからである。


 そして、新トウキョウ地方自治州区国防自衛軍の総司令官に第一国防海軍艦隊群の司令長官である山本山権八司令長官とし、実働機動部隊の隊長には神宮寺舞華を指名をする事に成った。



 その舞華は実働機動部隊の主力軍として、キリヤ公国本土軍へと派遣が決まる。


 彼女はブレイブ・ガード・フォース隊と共に新トウキョウ湾岸海洋都市・特別地方自治州区と公王都キリヤ市の行き来する毎日の始まりと成ったのだった。




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