第48話 少年王とスーパーロボットと神風を呼ぶ女 4
マギアンティア世界統一暦・1555年・10月21日・午後14時13分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・ローレライ大海洋海域・旧日本国(仮呼称東方日本地域・小笠原諸島近海・ユーラシアン大陸東方地域から南東600キロメートルのローレライ大海洋の沖合)・日本国国防軍・第一国防海軍艦隊群・旗艦・航空母艦赤城山にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本国国防軍・第一国防海軍艦隊群は、小笠原諸島沖合で待機をして居た。
ナデシコ自治統合海軍・第4戦隊からキリヤ公国本国へと連絡が行き、往復で東方日本地域・・・・・旧日本国政府は、キリヤ公国連合国地中央政府とコンタクトを取って居た。
その結果、東方日本地域政府は、キリヤ公国連合国から使節団と、国家元首である勇治と首脳会談と国交交渉を行う事が決定された。
そして、日本国国防軍・第一国防海軍艦隊群は、今後の行方占う重要なお客様であるキリヤ公国連合国使節艦隊を出迎える為に、待って居るのだった。
出迎えの日本国国防海軍の編成は、航空母艦赤城山1隻・ミサイル級巡洋艦6隻・ミサイル型駆逐艦6隻と成って居る。
日本国国防海軍・第一国防海軍艦隊群の司令長官である山本山権八司令長官は、航空母艦赤城山の艦橋から、南の方角を睨んでた。
出迎えの13隻の艦隊は、艦船方向を北向きにしつつ、輪形陣を組んで待機して居た。
「山本山司令っ!!来ましたっ!!時間通りです。レーダーに多数の所属不明船舶を南方向に捕らえました。」
「ほう、予告通りにやって来るとは、正確な統制の取れた海軍を持って居るようだな。」
50歳を迎えたばかりの国防海軍司令長官たる山本山大将は、南から現れた海軍艦隊の規律の正しさに関心する。
「件の艦隊より通信が入りました。繋げます。」
「お出迎えを有り難う御座います。此方はキリヤ公国連合国統合海軍艦隊です。」
「そして、私がキリヤ公国連合国統合軍の3軍の総司令官である山本五十鈴と申します。」と五十鈴は、キリヤ公国連合国全軍としての正式名称を名乗って挨拶をした。
公式な場での名乗りは、これが初と言う事に成る。
何だかんだで、名乗る機会が無かったからだ。
キリヤ公国連合国軍を公式に名乗る場合は、3軍を纏めては、キリヤ公国連合国統合軍と言う。
各方面軍・陸海空軍・自治国家軍または俗称として言う場合は、キリヤ公国連合国軍で構わない事に成って居るからだ。
これは統合運用して居ると言う意味も込められて居ると言う、ややこしい言い回しで在るが、世間一般からキリヤ公国連合国軍と呼ばれて居る。
「山本五十鈴総司令官閣下と桐谷勇治公王陛下の我が国への来訪を歓迎する。」
「勇治陛下からです。お世話に成りますと仰って居ます。」
「本土までは、我々がしっかりとエスコートしましすとお伝えください。」
「はい。了解しました。それでは後ほど・・・・・・・・・・・・・・・・」
通信が終わると山本山大将以下、日本国国防海軍・第一国防海軍艦隊群の幹部や士官達は、出迎えたキリヤ公国連合国自治統合軍の全容姿を見て絶句する。
第一戦隊・撫子型戦艦・1番艦・撫子。長門型戦艦・長門、伊勢型戦艦。伊勢。
重巡・高雄、愛宕。
空母・赤城、加賀。
軽巡・川内、神通、那珂、矢矧。
駆逐艦・吹雪、白雪、初雪、深雪、松風。
第一キリヤ公国海軍艦隊・特戦空母・出雲以下出雲級空母3隻・ミサイル級巡洋艦7隻・ミサイル級巡洋艦7隻・ヘリコプター搭載空母3隻から成る合計21隻。
重巡洋艦安房を旗艦とした、巡洋艦2隻、駆逐艦4隻から成る里見艦隊。
毛利独立自治安芸藩王国海軍・小早川艦隊旗艦・巡洋艦厳島、駆逐艦宮島以下7隻
何処かの国へと遠征に出かけるのでは無いか?と思えるほどに強大な海軍、いや大軍勢を有する国家だと言う事に驚愕して居た。
「これ程とはな。」
「司令、あの艦隊を相手に戦って勝てますか?」
「短期的には・・・・・いいや、局地戦で勝てると言いたいな。」
「だが、今の我が国の状態では、一週間の抵抗が、やっとだろう。」
「今の現政府と神宮寺重工業とが建造と組織したって言うマイカ・カイザーやブレイブ・ガード・フォースでもですが?」
「あれは量産を前提としてして居ない特機だ。」
「それに向こうにも、軍事ロボットが、存在すると聞く。」
「既にその姿を我らと縦須賀基地総監部でも確認して居るのだ。」
「それも小型タイプの量産型だ。」
「金と燃料を大量に喰らう特機と量産型兵器、何方かが上と成ると、長期戦を想定するなら後者だろうな。」
「ですが、我が国にも量産式の特機、量産型マイカ・カイザーが造られ始めて居ます。」
「だがな、現状では量産型マイカ・カイザーも大量生産するのには、資材を多く消費するのだぞっ!!」
「それに加えて、特機部隊であるマイカ・カイザーズ隊のマイカ・カイザーとブレイブ・ガード・フォース隊を前面に押し立てた戦争をしたとしても、あのキリヤ公国連合国軍は、総戦力の4割から3割を失う覚悟を恐らくはして来るぞっ!!」
「其処までの戦力を有して居ると言うのですか、彼の国は?」
「ああ、転移した我々が現れて五日、初日に初動で方面隊艦隊を派遣して、この世界の中でも、逸早く我々と接触を図って居る。」
「と言う事は、彼らは優秀な目と耳を持ち、優れた装備と将兵達を有して居る軍隊を持った国家だと言う事だ。」
「それと彼の国に措いて、連合国制を敷いて居るのに、素早い対応と統一された国体制方針を持った政府が在ると言うのは侮り難い事なのだ。」
「それ程までとは・・・・・・」
「まぁ、何せよ。向こうは全世界に遭った国際連合で、取り決められた国連軍の様な物を治安維持での出動目的で、我が国へと軍隊を派遣して来て居るのだ。」
「早々全面的な戦争への突入は、滅多な事では有り得んよ。」
日本国国防海軍・第一国防海軍艦隊群の幹部将校達は、キリヤ公国連合国軍の様相と機動力に、畏怖と舌を巻きつつ、戦争へと突入する事を国防を担う者として恐れて居るのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・10月21日・午後14時17分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・ローレライ大海洋海域・旧日本国(仮呼称東方日本地域・小笠原諸島近海・ユーラシアン大陸東方地域から南東600キロメートルのローレライ大海洋の沖合)・第一キリヤ公国海軍艦隊・特戦空母・出雲艦橋内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方の勇治達はと言うと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ちょっと驚かせちゃったかな?」
「仕方が無いわよ。今度もゲルニアン帝国を始めとする列強国の介入される訳にはいかないものっ!それにまたまた面倒なのは目に見えるわ。」
今回転移地域として現れたのは、パラレルワールド日本国たる東方日本地域。
其処への外交交渉へと向かう同行者達の一人として、キリヤ公国連合国宰相であるリィーゼ・メイルシュルフラッドが、また面倒なのは嫌だとハッキリと言って居た。
その彼女は、キリヤ公国軍・第一キリヤ公国海軍艦隊旗艦・特戦空母・出雲の艦橋の席に付きながら、キリヤ公国連合国軍艦隊を取り囲む様にして、監視護衛の任付いて居る日本国国防海軍・第一国防海軍艦隊群を眺め見て居た。
「リィーゼの言う通りよ。ホンと勇治は優し過ぎるわ。」
「少しは相手が、私達の事を疑念を抱いて居ると危惧するくらいは、予測して欲しいくらいだわ。」
勿論付いて行くと言い出して聞かない勇治の婚約者たるセレジアも、護衛付きで同行して居た。
其の護衛隊には、幼馴染みにして、近衛騎士団長であるマリアナ・テレジアも護衛指揮官として、一緒に成って同行し、同じく艦橋に居る。
まぁ、先に述べた二人は、婚約して居る次期正妃であるから、勇治と同行する理由も有るし、訪問先の向こうにも、たった二人の皇族が居るとの事である。
そんな理由から勇治は、渋々他国の王族としての親善訪問も兼ねて、この外遊の同行を許可して居たのである。
「お二人とも、今回は日本国と言う国が相手なのですよ。」
「勇治が張り切って居るのも、疑う事したく無い事も頷けるというもの。」
「梅さん。今回は僕の故郷では無いですよ。」
「でもパラレルワールドの一つの異世界から転移した日本国の一部が来て居いて、それを助けたい思いから、今回は直接乗り込む事にした理由なんですけどね。」
「勇治君、私も楽しみにして居るんだ。随分前に貴方を拾った時に、色々と聞かされた故郷の話は面白かったわ。」
「魔法とは違った技術体型を極めた国家か。」
「ナデシコやビクトリナなんかは、発展過程をすっ飛ばしたせいか、今一その発展過程が判り難くかったわ。」
「今度、転移して来た土地は、文明の度合いが、その中間に位置して居る聞く。」
「見聞を広める為にも、是非とも現地を視察して置きたいな。」
「レイラさんも物好きだね。首脳会談が終わって、自由な視察が認められたら、大体の街並みは同じ筈だから、案内して上げるよ。」
「それは是非とも頼みたいわ。」
キリヤ公国の宮廷魔導師にして、文部総合技術省大臣も兼任して居る魔導師レイラとキリヤ公国連合国外務大臣である結城・梅晴の二人も、国家首脳陣の一人として同行して来て居る。
彼女は魔導師であるのと同時にガリアナ王国の王立魔導大学で学問を治めて居た。
其れなので色々と学術的な話が、好きだったりする為に、日本国の本格的な科学文明が見られる事にワクワクして居た。
レイラが知って居る科学文明の在る地域はキリヤ公国本国以外だと、ナデシコ地方自治州区とビクトリナ独立自治共和国のみである。
何れの地域も別の意味で、中途半端な科学文明社会だったので、今一その凄さが分かり難かった。
技術関係も現代時代・・・年代的に言えば1990年代から2000年間の時代をすっ飛ばして居るせいで、技術知識を一から理解するのには少々難儀していた。
そんなレイラ以外の他にも同行者として、キリヤ公国・公王執務官邸で官房長官を務めている長野・業乃官房長官。
護衛官として同行して居る上泉・伊澄第一護衛官と柳生・冬香第二護衛官の二人。
ナデシコ自治統合海軍・第一戦隊と遠征軍や全軍の総司令として出撃の定番と成って来た、山本五十鈴と第一戦隊副司令官・烏柿肇大佐のコンビ。
キリヤ公国連合国・アマテラス神皇国地方の代表者団の外交交渉全権大使兼護衛艦隊の司令官として、派遣される事に成った毛利独立自治安芸藩王国の小早川・隆美。
フェリス侯爵独立自治領国からは、フェリス侯爵王家長女にして、フェリス侯爵独立自治領国宰相を務めているロイチェル・フェリス。
他には各地域の外交団官僚達が、出雲に乗船して、勇治と共に同行して来て居るのだ。
マギアンティア世界統一暦・1555年・10月21日・午後16時20分・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・ローレライ大海洋海域・旧日本国(仮呼称東方日本地域)・神奈川県・縦須賀市の日本国国防海軍・縦須賀基地総監部基地湾港内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方の相模湾では・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「黒島っ!!草鹿っ!!貴女達二人の指揮下にある第四戦隊は、現時刻を以って新潟県地方方面海域に移動して貰います。」
「「はっ!!」」
「良い、二人の第四戦隊は、転移して来た東方日本地域を列強国の圧力から守る事よ。日本政府には話を付けて有るわ。」
「了解っ!!これより第四戦隊は、転移東方日本地域・新潟県沖合いに移動する。」
「第四戦隊っ!!全艦出港っ!!」
ぼおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!と汽笛を一斉に鳴らすと、慌ただしく出港支度を始めたナデシコ海軍の仕官達。
艦隊は千葉県沖合いを回り、一路、艦隊進路を北回りにして、新潟県の沖合い海上へと向かって行った。
第四戦隊に移動命令を発した山本五十鈴の狙いは、北西に位置して居るゲルニアン帝国の介入をさせない為である。
キリヤ公国連合国軍の総司令官である山本五十鈴は、転移地域を守るだけの戦力が十二分に揃った事で、キリヤ公国連合国の軍事防衛の責任者として、作戦目標地域の保護国として確保したと判断する。
それにより東方転移地域・日本をキリヤ公国連合国の威信に掛けて、何所の国も介入されない様に、この地域全体を取り囲む様にして海軍艦隊を展開させた。
この素早い動きをマギアンティアの世界中の諸外国に向けて、同地域をキリヤ公国連合国が、保護する事を示す決定を見せ付けたのであった。