第36話 少年王と激突っ!ビクトリナ南洋大戦っ!2
マギアンティア世界統一暦・1555年・10月3日・午前8時36分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・マーリーナ海洋海域地方・ビクトリナ共和国・フォーチュン諸島周辺海域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5分後、キリヤ公国連合国軍の空母機動部隊を直接率いて、マギウス・ギアース王国艦隊の竜空母艦隊を潰しに向う勇治達。
キリヤ公国連合国軍・空母機動部隊は、次々と急降下突撃攻撃を敵艦隊へと加え始めた。
「こう言う台詞を一度は、言って見たかったんだよね。」
操縦席内では、モビィーアーマーに備え付けられているロックオンシステムのロックオン完了の音が鳴り響く。
「邪魔だっ!落ちろっ!」
丸で何処かの宇宙世紀に登場して来る白い悪魔的なロボットに搭乗して居るパイロット見たいな台詞を言いながら、勇治はビームライフルの発射ボタンを3回連続で押して行く。
銃口から赤い閃光が3発速射された。
ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!
ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!
すると狙い定めた敵竜空母の艦橋と甲板と動力炉部分に対して、勇治は正確に撃ち貫いて見せた。
初撃の一撃で生じた爆発が辺りに響き渡ると、他の艦では将兵達が空を仰いで見上げる姿が見られた。
「凄いっ!」
「ええ、模擬戦装置で直に戦いを見ていて、相当な腕前だと思って居ましたが、実戦でも此処までの確実な戦い振りとは・・・・・」
セレジアとマリアの二人は、勇治の出鱈目な強さに呆れと感心を寄せていた。
「私達も負けていられないわ。」
「はっ、我らも続くぞっ!」
二人と近衛騎士団もビームガンとライフルを撃ち放ちつつ、竜空母を沈めて行く。
ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!
ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!
ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!
ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!ズッキューーーーーーンッ!!
ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!
ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!
ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!
ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!ドッカーンッ!!
その後には、ジェットファイター部隊がビーム砲とミサイルを撃ち込みつつ、空爆を仕掛けて行った。
其処に遅れて艦攻戦闘機部隊の魚雷攻撃とゼロ戦部隊も急降下爆撃を加えて行く。
「くそっ、あれがキリヤの小僧か?」
「此処のビクトリナ共和国とか言う国を治めている生意気な女が、持って居る魔導騎兵か?」
「どうやらその様ですな。まさか空を飛び、地を高速で駆け、水中を縦横無尽に泳ぎ回り、此方側の攻撃が届かぬ距離から攻撃を仕掛けて来るとは・・・・・・」
「異界の魔導騎兵は非常識だっ!」
「あんな重い物っ!どうやったら飛ばせると言うのだっ!?」
「どうすれば速く駆け、水中を自在に泳ぎ、遠距離から攻撃を撃てると言うのだっ!?」
シェニッアーは、初めて目にするSF兵器を見て狼狽して居た。
ビクトリナ共和国軍のリアルロボット兵器たるモビル・アイゼンは、3種類のバックパックパーツと多様な武装付け加える事で、戦場を選ばない優れた量産兵器として確立されて居る人型歩行兵器である。
シェニッアーは、キリヤ公国連合国軍の勇治が作り上げた汎用人型量産兵器であるモビィーアーマーと言う名のロボット兵器と共に攻撃を仕掛けて来たビクトリナ共和国軍のリアルロボット兵器部隊の性能を見て、自国よりも高性能であるかも知れないと、思い知らされた。
空戦専用のフライヤーパック、水中戦専用のマリンパック、陸戦専用のランダーパックの3種部隊は、シェニッアーが率いるマギウス・ギアース王国艦隊に襲い掛かり、攻撃して来た機体の射撃兵器の命中率は9割を超えて居たという驚愕の性能を誇って居た。
其処へやや遅れる形で、キリヤ公国連合国軍の主力軍たるナデシコ自治統合海軍艦隊が、その姿を現して居た。
マギウス・ギアース王国艦隊の進路方向に合わせる様にして道を塞ぎ、東方向に全艦隊を輪形陣にて横向きにし、砲台の全てを敵艦隊であるマギウス・ギアース王国艦隊へと向けていた。
「敵艦隊ですっ!」
「何だと?!アレが全て戦艦だと言うのかっ!?」
「我が国の戦艦の大きさを軽く2倍は超える大きさだとっ?!」
マギウス・ギアース王国艦隊の前に現れたキリヤ公国連合海軍艦隊は、勇治がついつい他国に自慢したく成るほどの、強力な大きさを誇る艦隊だ。
特に大和型戦艦と同等の撫子型戦艦3隻は、敵からすれば出鱈目な大きさを誇っていた。
対するマギウス・ギアース王国艦隊の船体の大きさは、地球世界年代の第二次世界大戦当時の重巡クラスの大きさが最大で在るので、とてもでは無いが太刀打ちできない代物ではない。
「馬鹿なっ!!」
「あれがマギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部の4割近くの国土を支配する小大国クラスの実力に過ぎない軍隊だと?!」
「へっ、陛下っ!あの様な艦隊と兵器群を持って居ると成ると、既にキリヤ公国連合国なる小国は、列強大国以上の力を有して居る事に成ります。」
「ゲルニアン帝国が敗北して居る言う話も頷けると言う物。」
「だが、あんな異界から現れた成り上がりに、この俺が負ける訳にはいかんっ!!」
「此処は何としてでも押し通るぞっ!!!」
中央世界第一文明圏大陸世界の様子など、地方の大国を始めとする国々とって所詮は遠国の噂話に過ぎない。
正確な情報を手に入れようとすれば、多額の費用が掛かるだろう。
そんな様々な地方大陸地域国家としての弊害的な要因が有るが故に、この世界の多くの国家群が、成り上がりキリヤ公国連合国を小国と過小評価と言うレッテル貼り付けて、弱小国である決め付けていた。
その実力は地球世界のアメリカ合衆国軍どころか、地球全体の軍隊を相手にしたとしても、平然と叩きのめせる位の実力を何時の間にか有して居ると言う事実すら知らぬままに・・・・・・・・・・・・・・
「ははっ!戦艦には戦艦をが定石。数はまだまだ我が軍の方が有利。」
「我が国が誇る魔導戦艦隊をぶつけますっ!!必ずや陛下と我がマギウス・ギアース王国に絶対の完全なる勝利をっ!!」
「陛下は、この隙に敵の守りの薄いフォーチュン諸島なる島へっ!」
「揚陸隊を用いて、陸戦での戦いで、敵の本拠地を押えてしまえば、如何なる軍隊と言えども継戦能力を失います。」
「うむ。貴様も抜かるなよっ!」
「敵の本陣さえ叩けば、我らの勝利は確実だっ!!」
「物共っ!上陸戦とも成れば、此方の数が優勢だっ!フォーチュン諸島成る島への突撃上陸で、一気にっ!!この地を制圧するのだっ!!」
「「「「「うおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!!!」」」」」
マギウス・ギアース王国軍の将兵達は、王の激励に応えるかの様にして、鬨の声を上げて士気を高めた。
だがそんな意気軒高であり、格下に過ぎない相手で有っても、山本五十鈴と言う総司令官は、容赦なく敵を叩き潰して見せた。
「各艦隊っ!目標マギウス・ギアース王国戦艦艦隊っ!照準合わせえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「距離一万五千っ!」
「主砲及び各砲塔に砲弾装填良しっ!!各砲撃ち方っ!!準備良しっ!!」
「各砲っ!うちーかたーはじめっ!」
「了解っ!各砲っ!うちーかたーはじめっ!」
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ヒュウウウゥゥゥゥゥゥーーーーーーー・・・・・・・・・・・
「5・4・3・2・1っ!だんちゃーーーく・・・・・今っ!」
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
「着弾地点修正の必要性無し。」
「了解っ!!続けて撃てっ!!」
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
将来の戦いに備えて、第一次未来近代化改装を施されて居る戦艦撫子を始めとする各砲座は、正確に敵戦艦を長距離から撃ち討ち貫いた。
レーダー照準式に換装し終えたナデシコ自治統合海軍艦隊の戦艦達は、防御力だけでなく、非常に優秀な目と耳を得た事で、弱点らしい弱点と言う物が、殆んど無く成って居た。
今なら航空攻撃やミサイル攻撃ですら、楽々と防ぐ事も可能と成って居る。
一方のマギウス・ギアース王国艦隊は、数で勝って居る事を活かして、ナデシコ自治統合海軍艦隊を自国の戦艦艦隊で足止めをしよう展開して行く。
味方艦隊が足止めをしつつ、その隙を突いてシェニッアー達の陸上部隊が、マダデースネ島への強襲制圧を敢行しようとしていた。
戦いはいよいよ中盤戦の山場に差し掛かり、激しい陸上迎撃戦が始まろうとしていた。
マギアンティア世界統一暦・1555年・10月3日・午前9時12分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・マーリーナ海洋海域地方・ビクトリナ共和国・フォーチュン諸島地方・タスマーラン島近海・ビクトリナ共和国艦隊にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ニュジェンーランドから南西に50キロ近海に、タスマーラン島と言う島がある。
タスマニア島に良く似た島だが、タスマニア島と比べても、その島の面積は約5倍ほどの広さくらいは在るだろう。
その近海に南回り方向から迫るドラリュウス帝国軍は、魔導空挺戦艦2500隻、空挺竜空母3000隻、揚陸空挺戦艦が3000隻、兵力が600万と言う大軍が迫って居た。
迎え撃つビクトリナ共和国艦隊は、タスマーラン島の陸戦部隊と共に、迎撃作戦を開始しようとして居た。
「総司令っ!第一波のミサイル攻撃全弾命中を確認しました。」
「ですが・・・・効果のほどは・・・・・」
「やっぱり焼け石に水か・・・・・・」
ビクトリナ共和国軍の副司令のネイレス・ガーネットは、異世界転移と新国家としての国体改革に伴い、中佐から中将へと特別昇進し、政府行政の2番目地位である副総督の地位と成って居た。
ビクトリナ共和国は、元居た世界の王族達に遠慮して、国家元首の地位たる名を総督とする事を決めた。
彼らの立場に立って言うのなら、ビクトリナ王族に遠慮して為に、大統領や国家主席、首長等では地位が高すぎると思った為である。
「総司令っ!ナデシコ自治統合海軍艦隊とキリヤ公国連合国艦隊の一斉攻撃が開始。」
「モニターをマダデースネ島基地から送られる映像の物に切り替えます。」
「おおっ!?」
切り替わったモニターでは、勇治とその後に続くセレジアとマリアのコンビが、次々とモビィーアーマーで敵艦を撃沈して行く姿を映し出していた。
「おいおい、冗談だろ?」
「キリヤ公国連合国の人型機体は、陸戦兵器主体だって聞いて居るのに・・・・・・・・・・・・」
「空中戦をして居るだと?」
「あれは・・・・サポートユニットですか、我らにして見れば、全くの無駄だと言いたい所ですね。」
「ですが、即席で作り上げ、此処まで性能を有するのならば、全く問題ない様ですね。」
ビクトリナ共和国軍の幹部達は、勇治と彼が組み上げたモビィーアーマーの性能と奮戦振りを見せ付けられて、驚愕の声を上げていた。
「ふっ、言うだけの事は有るな。」
ジェシカは自信たっぷりに余裕だよと言っていた勇治の顔を思い起こして居た。
「あれが模擬戦紛いのゲーム機械で練習して居ただけの少年の動きなのか?」
「丸でエースパイロットではないか?」
「ネイ、あの少年をその辺の子供とは、一緒にしない方が良さそうだ。」
ネイは勇治の奮戦ぶりを見て、出鱈目過ぎるとの声を上げていた。
一方のジェシカは、特に驚く様子もない。
勇治の事が何故か信用できる存在だと思って居たからである。
それも神がかりの加護である魅了効果に由る物から来るとは、流石の彼女達も想像の外であると言えた。
「ネイ、我々も負けては居られないぞっ!」
「ですね。」
「全空母艦隊と全基地部隊へ告ぐっ!待機中のモビル・アイゼン隊っ!全機体スクランブルっ!」
「全空母艦隊と全基地部隊へ告ぐっ!待機中のモビル・アイゼン隊っ!全機体スクランブルっ!」
「各機発進急げええぇぇぇーーーーーっ!!!」
先陣を切ってキリヤ公国連合国軍艦隊の支援に回って居た部隊以外の3千機ものモビル・アイゼンが各武装パーツを付けて、陸海空へと発進して行くべく、各パロット達は機体へと乗り込んで行く。
各部隊は所定の持ち場で、敵軍であるドラリュウス帝国を迎え撃とうと、勇壮な鋼鉄の巨人達は、甲板や発進台へとその姿を続々と現して出撃をして行ったのだった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・10月3日・午前8時35分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・マーリーナ海洋海域地方・ビクトリナ共和国・フォーチュン諸島地方・タスマーラン島近海・ドラリュウス帝国軍艦隊旗艦・ドラグンガーにて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バランは啖呵を切って自分とドラリュウス帝国に対して喧嘩を売ったとしたキリヤ公国連合国とビクトリナ共和国を討伐対象とし、大軍勢を差し向けて、ビクトリナ共和国領内へと迫って居た。
船外では全長が50メートルも有る巨大な竜へと変身して居た竜人族達が、専用の武具を持って、青い大空を羽ばたいて居た。
強い相手と下等種族を狩猟の如く甚振る事を楽しむ戦狂いたるバランは、見た事も聞いた事も戦った事も無い異界の軍隊を相手に戦えると、ワクワク、ウズウズしつつ、興奮して堪らなかった。
「後どれ位だ?」
「はっ!!会敵まで、凡そ3時間ほとかと・・・・・」
「待ちどうしいのう。」
今から思う存分に暴れられると思うと、身体の疼きが押さえられなかった。
だが、彼らは思い知る事に成る。
白兵近接戦の戦いしか、やった事の無い竜人族は、ミサイルや銃砲弾を扱う圧倒的な力を持った敵が齎す、銃砲火とミサイル弾頭の雨の中で戦う己の無力さに膝を屈する事と成るのだから・・・・・・・・・・・・・・
ゴオオオオォォォォーーーーーーーーッ!
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「あれは何だ?」
「如何致した?」
「はっ、鉄の槍の様な物体が高速で我が軍に接近中でありますっ!!」
バランが下士官の報告を受けた時だった。
その鉄槍はあっと言う間に、味方の巨大な肉体へと竜化変身をして居た将兵や屈強な魔導戦艦を一撃で仕留めてしまう。
キイイイィィィィンンンッ!ドッカーンッ!ドッコーンッ!
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「ああっ・・・・・・」
「何なのだっ!!あれはっ?」
「一撃で竜人族の猛者達を?」
「人種如きがだと?!信じられないっ!」
「魔力反応は、何も無かったのにっ!!何故だっ!?」
「狼狽えるなっ!!!」
バランは未知の攻撃で混乱する臣下達に、一喝の咆哮で怒鳴り付ける形で、落ち着かせた。
「敵は小賢しい手段で、我々の戦意と軍備の力量差を埋めようと、必死に足掻いて居るだけだっ!!」
「小手先の策略なんぞっ!!数で押し潰せっ!!敵を蹂躙せよっ!!」
「わしらは常に如何なる戦場と獲物達に挑みっ!全てを平らげ飲み込んで来たっ!今度も変わらんっ!!」
「そうだっ!」
「皇帝陛下の仰られる通りだっ!!」
「何も恐れる事は無いっ!」
「進めっ!進めっ!」
「押し潰し捲くるのだーーーーっ!!」
「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーっ!!!」」」」」
ドラリュウス帝国軍艦隊は、皇帝バランの激励と鼓舞のお陰で息を吹き返し、士気は鰻上りと成る。
ドラリュウス帝国軍の軍勢は、全軍を全速力でビクトリナ共和国軍へと駆けて行くのであった。