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八本の剣を身に宿す漆黒の勇者  作者: 漆黒の勇者
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1話

2章が始まるんじゃ

 ーーーーーーーーーーー

 《リース王国》


 かなり曖昧だが……俺には前世の記憶がある。

 前世の俺の名はシャドウ。ちなみに今の名前はシェイドだ。何の因果か名前が似てしまっている。

 そのシャドウは体内に八本の剣を宿していたようだ。

 俺は現在15歳だが、今の俺の価値観で行くとシャドウってやつは相当狂っていたように思える。

 ふと気づくと、そこには目的地の見上げるほどの巨大な建物が見えた。


「……着いた」


 ここは警察の学校だ。警察になるにはここに通わなければならないのだ。

 俺は15歳の誕生日にシャドウの記憶が蘇ってすぐに、ここに来ることを決めた。

 俺に前世の記憶が蘇った原因が、ここにあるはずだったからだ。


 そうして物思いにふけっていると、校門を通ったところで女の子と衝突してしまった。


「あ、悪い」


 透き通るような茶色の短髪をたなびかせながら倒れる女の子に手を差し伸べると、


「いえ!だいじょーぶですー!」


 と言って校門を出ていってしまった。

 俺はその女の子が、警杖を携帯していたことから、入学試験を受ける者だと思ったんだが。

 校門から出ていくということは違ったのだろうか。


「……まあいいか」


 俺は入学試験申し込みの受付に向かって再び歩き出した。


 ーーーーーーーーーーー


 《警察学校1F受付》


「あの、入学試験の申し込みをお願いしたいんですけど」


 俺は空いている受付の男性に話しかけた。

 男性は愛想良く笑って応えた。


「はい。では必要は情報の確認を行いますので、私の質問に正直にお答えください」

「わかりました」


 入学試験の申し込みが当日なのも少しおかしいと思ったが……必要事項の確認が口頭ってどうなんだ。

 まあ必要ならやるしかないが。


「あなたのアビリティは何ですか?」

「『剣と鞘』だ」

「?  分かりました」


 警杖とは、使用者の特殊能力(一般にアビリティと呼ばれる)を発現させる警察の武装である。現在の警察のトップが開発した。

 俺は15歳の誕生日にシャドウとしての記憶を知ってから、今まで無かったアビリティを得た。

 まだ全く使いこなせていないが……剣に関係がある能力だったのだ。

 ちなみに、前世の知識には警杖なんてなかった。森にこもりすぎて情報に疎かったのだろう。

 それにしても。なんだ? 今、この男性の目が少し光ったような……


「嘘をついていないことを確認できましたので、アビリティの確認はこれで完了です。あとはこの書類に個人情報を」


 ……『嘘を見破る』アビリティ?ということなのか。聞いたことも無い。かなり珍しいはずだ。

 そう思いながら、個人情報を書こうとした時だった。

 俺の肩が突然掴まれ後ろに引っ張られる。


「おい……冷やかしなら帰れ」

「……なんだと?」


 俺は非常に戸惑いながらも、手を払い除けた。

 いきなり俺に話しかけてきたのは、青色の髪を結って肩に垂らした露出のやたら多いやつだ。髪も長く可愛い顔立ちをしているが、声は変声期を迎えた低い声なので男なんだろう。


「誰だおまえは」

「俺はユーザだ!『変異』のアビリティを持っている」


 俺にはなぜ難癖をつけてきたのか見当もつかなかった。

 身振りで話の続きを促すと、ユーザは恨めしそうに話を始めた。


「お前みたいに、聞いたこともないアビリティを言って入学しようとするやつは多いんだよ」

「そうなのか、俺は嘘は言ってない。以上だ」

「てめぃ、舐めるなや」


 俺が面倒になってすぐに会話を終わらせようとすると、ユーザは目線を鋭くしながら握りこぶしを作って指をポキポキとならした。


「珍しいアビリティを騙って利用するやつが俺は許せないんだよ」

「そうか……じゃあ見せてやるよ」

「あ?」

「出でよ」


 俺がそう呟いた瞬間、ユーザの手の甲から剣山のように何本もの針が飛び出し、拳を包んでいた左手を突き刺した。


「何ィ! イテーーーー!」

「それが俺のアビリティだ……俺は自分が触れたところから自由に刃物を出せるらしい」

「て、テメェ!」

「俺は剣を自由に出せる。理解したか?俺は嘘を吐いていなかったろう」


 ユーザは俺を強く睨みつけ、殴りかかろうとしてきた。

 その時だった。


「やめなさい」


 受付の男性が俺たちの間に立つ。

 目で追えなかった……?


「あなた達の試験会場は同じです。すぐに戦うことになります。ここで戦う必要はないんですよ」


 男性は不敵に笑って、ユーザに紙を手渡した。


「とりあえず保健室で治療を受けてください」

「チッ」


 ユーザは渋々といった感じで廊下の方へ歩き出した。


「あなたは書類を埋めてから会場へ向かってください」

「……分かりました」


 この男、底が知れないな……俺の目的の障害にもなるかもしれない。注意しておこう。

 俺は個人情報を書き込んで、受験票をもらい会場へ向かった。

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