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フリーダマン(freedoman)  作者: ペーパードライブ
2/5

ヤンキーの在り方(2)

 「じゃ、行くぞー」

 「はい。」

 「うっす。」


 ポケットに手を突っ込んだリーダ一格の男は2人の手下をひきつれて、校門を出て行く。


 「こらー、てめーら! まだ授業中だぞー!」


 ひどい形相をした竹刀を持った大柄の男が迫ってきた。


 「兄貴、あんなの気にする必要ないっすよ!」

 「そうです、大将。あんな教師、返り討ちにできます。」

 「ひっ、ん、んー、お前らー、走るぞ一!」


 男は、言うやいなや、男2人をおいてまっさきに走り出した。おいこら、そんな大層な格好して教師から逃げんのかーい!


 「あっ、待ってくださいよー。兄貴一!」

 「うるせー!さっさと走りやがれ、このやろー!」


 言われて後の2人もモヒカンを追って走り出す。


 「ちっ、あいつら、逃げやがってー!」

 

 3人はコンビニの前までたどりついた。


 「はーはー、お前らー、無事かー。」

 「はい。」

 「うっす。」


 男は息を切らせながら、やっとのことで口を開く。対して丸尾、田中は全く息を乱していない。

 

「大将、このくらい走ったくらいで、かなり息が荒くなっているようですが、体調が悪いのですか?」


 丸尾がモヒカンに不思議そうに問う。


 「うっ!実は、今熱が40℃あってな。それで大幅に体力が落ちているのかもしれんな。」


 …いやいや、何真剣な表情で言ってんの。やめとけ、ばればれな嘘をつくな、嘘を。今、「うっ!」とか驚いていただろうが! 元から体力がないだけだろーが! そんなんで騙せるかい!


 「そ、そんなにっすか!今すぐ家に帰って休んでくださいよ!」

 「いや、気にするな。俺レベルになるとこのくらいどうってことないっ!」


 挙をグッドマークにし、どや顔で…、ってもういいわ!どんだけ、どや顔大好きだよ!それかっこいいと思ってんのかー!全然かっこよくねーよ、かっこつけてるようだがよー。うざいだけだよー!


 「さすが、兄貴一! 男気はんぱないっすー!」


 なんだ、ただの「バカ!」な信者か…。


 「それより、走りながらコンビニに向かっていたんだ。さぁ、ボランティアだ。俺が先にやってくる。お前らはここで待っていろ。3人でいけばあやしがられるかもしれんからな。」


 リーダ一格の男はコンビニに入って行く。


 「大丈夫かな大将、40℃も熱があったらさすがに…。」


 丸尾が「大将」の身を案じていた。大丈夫!彼は元気だから!体力ないだけで…。

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