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1-5話 出会う
歪み 歪んだら
もうもとに
戻ることはない
‐オニゴッコ‐
声のした方を向くと
わかっていた通り恋人である健太が鞄を手に
私達を見ていた。
私はつい、健太が通りがかった事に感謝したくなった。
一人だったら「彼」
確か、白梅さんだっけ?
の相手はできそうにない。
そんな風に思っていると
「何やってるんだって聞いてんだけど?」
健太は私達が二人とも
答えないことが
気にくわなかったのか
顔をしかめながら
さっきより少し強めの口調で
もう一度問いかけてきた。
私は慌てて
答えようと口を開くが
「貴方には関係ありませんよね?」
白梅さんの方が先に答えてしまう。
「何、言ってるんですか!白梅さん」
そう言おうと
視線を白梅さんの方に戻すがすぐにそれを後悔した。
白梅さんは
いつもの笑顔じゃなく
無表情でどこから取り出したのか日本刀を構えていたからだ。