表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
C型血の少女は、誰も救わないと決めた  作者: くじら


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

126/143

第47話:ただいまのある日常







私は高三になった。


あの日から、季節はいくつも過ぎた。


今、アリアは私の家にいる。



「ただいま〜!」


「と〜!と〜!」


トタトタと覚束無い足取りで駆け寄ってくるアリア


「おかえり〜」


ニコッと笑いながら両手を広げる姿はまさしく天使


「ただいまアリア」


アリアは一歳になった。


能力の影響で幼くなったから、正確な年齢は不明。


ただ、観察した限りでは一歳半くらいだと思う。


アリアを抱き上げながらリビングへと入ると母が目を逆立て怒ってくる。


「透っ!先に手を洗いなさいって何回言えばわかるの!?」


「はいはい」


「「はい」は一回!」


保育園の先生をやってた母は口うるさく毎回怒ってくる。


「あいは、いっかい!」


「アリィ、透お姉ちゃんの真似しちゃメッよ」


「メッ!」


最近のアリアのブームは母の口真似だ。


あの日、アリアを家に連れ帰った日、母は困惑した表情だった。



それもそうだろ。いきなり赤子を連れ帰って来て、妹として育てて欲しいなど、普通に考えてもおかしな話しだ。



組織の人間――エリスまで連れてきて、ようやく母は納得した。


今となっては遠い昔のようだ。


だけど、どういう訳か、あんなに困惑してた母が次の日にはコロッと態度を変え受け入れた事には驚いた。


そして、母や私より、この家には一番の伏兵が潜んでた。


「あ、明日、お父さん帰ってくるから」


そう言った母は苦笑いする。


出張が多い父親が明日帰って来るのだ。


何が問題だと言うと。



見て貰った方が早いだろう。



次の日、夕方頃。



「ただいまぁ!」



問題の父親が帰って来た。



真っ先に私や母へ向かうことは無く。


向かった先は洗面所。



そして一心不乱に手を洗い。満足したのか息を一つ吐き出しクルッと振り返る。



そして、今か今かと足踏み状態のアリアを目に入れ


「アリィ〜ただいまぁ!あぁ〜可愛い!天使!僕の天使!会いたかったよぉ!」


アリアをギュッと抱き上げ高い高いをする始末。


そう、何を隠そう、一番の伏兵は父親だった。


「もぉ、可愛すぎてやばい!」



まぁ、確かに今のアリアは天使が降臨したと言っても過言ではない。



母が週に三日だけパートに出てるからその間、保育園に預けられてるアリア。


保育園でもアリアは人気らしい。


園児たちの取り合いになる、と母が笑っていた。


「ん〜なぁに?ねぇねぇの所に行きたいの?」



しかし、残念ながら、アリアの一番は父親では無く。


「と〜!ちゅき」


私だ。


もちろん、アリアの言う「と〜」とは私の事だ。


どうやら父のお髭に問題があるみたいで、父の髭をペシペシ叩き「やっ!」と不満を漏らすアリア


そんな姿でも超絶可愛いんだが



父はこの世の終わりとばかりに落ち込む。



ガーンとショックを受け萎れる父


「そんなにねぇねぇが良いのか……僕、あんなに貢いでるのに……」


母に背中を支えられながらソファーへ腰を降ろす父


因みに貢いでるとは出張先々で買い集めた玩具やお菓子や服なんかだ。



余談だが、その貢物を買い漁る度、母親に小言を言われるまでが毎回のパターンだったりする。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ