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隣り合わせの背中合わせ。

作者: 泉末広

対面するざわめきとやすらぎ。

間をゆらゆら、錆びて色の剥がれたブランコ。

吹かない風に頬杖。

もったいつける歩みに松葉杖。

殺風景にもほどがある、少年期の夕暮れ時。

あらゆる影が焦りに傾き、秘匿の群集は口だけ傾け余裕で笑う。

背中合わせのときめきとわななき。

間でぬるぬる、剰って色の変わったシーソー。

弾まない雨に腕組み。

出し惜しみする生死にわるだくみ。

蜃気楼でも目に余る、老年期の夕暮れ前。

あらゆる影絵が夜へと独走し、自失の群衆は眼だけ歪めて真相語る。

ぎい、ぎい、冷ややかな摩擦で火傷する。

ぎい、ぎい、生々しい摩擦で大火傷する。

ぎし、ぎし、刺々しい摩擦で疲弊する。

ぎし、ぎし、生易しい摩擦で憔悴する。

終わりを待ちきれない帰路はどこに向かう。

始まりを待ちきれない帰結はどこから向かう。

よろこびとかなしみは滑り台の淵で手を結ぶ。

ぎい、ぎい、冷ややかな摩擦で傷つきたい。

ぎし、ぎし、生々しい摩擦で窶れたい。

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