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どんな悩みも水無月くんにお任せ!!  作者: たかべー
新・相談部始動編!!
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人生で大切なことはすべてマンガ・アニメから教わった!!

 マンガ・アニメは素晴らしい文化だ。何十年も前に生まれてから、数多くの作品が誕生し、今では数えきれない程にまでなっている。ジャンルも様々なものが存在するのも魅力的だ。SF、バトル、コメディ、ラブコメ、日常、スポーツ、推理、異世界など探せば必ず自分好みの作品を見つけることができるだろう。そんなマンガ・アニメだが、一昔前では、大人が見るのは恥ずかしいという風潮があったらしい。マンガ・アニメは子どもたちが読むもの、観るものと思っている大人が多かったらしい。そして、大人でマンガ・アニメが好きだという人たちはヲタクと呼ばれていたらしい。しかし、多くの人たちは、〇ブリや〇ィズニーを観ているのに、それらを好きで観ていてもヲタクとは呼ばないらしい。なんともよく分からない基準だな、と思った。

 そのような風潮もいつからか変わりだし、今では多くの人がマンガ・アニメ好きを公言しているだろう。実際、日本の映画興行収入では、上位にアニメが多数ランクインしている。洋画を除けば、アニメ映画が独占するだろう。さらに、日本のマンガ・アニメは世界的にも人気を博しているようだ。俺の大好きな〇ラゴンボールは、世界の人々を魅了し、ある国では、〇めはめ波大会まで開催されているようだ。忍者を題材にした〇ルトは、フランスで絶大な人気があるらしい。また、世界の名だたる科学者もマンガ・アニメ好きな人が結構いるらしい。俺が読んだ外国人著者の本では、〇ィズニーの凄さを語っている人が何人かいた。日本人著者の場合は、日本のマンガ・アニメを語っている人もいた。

 そんなに多くの人を魅了するマンガ・アニメに俺も虜にされている。俺は基本いろんなジャンルの作品を観ている。何を選ぶかはその時の気分次第だ。王道のバトルものを見る時もあれば、ラブコメを見る時もある。スポーツもので熱くなる時もあれば、日常ものでほのぼのとすることもある。小学生の頃はよく一人で妄想し、嫌いな奴を敵に見立てて、ボッコボコにしていたこともあれば、〇アスの真似をして、相手に絶対服従の命令をしたこともある。そして現実の辛さに負けそうになった時は、〇ちうさなどの可愛い女の子を愛でて、あぁ、こんな世界に行きたいなぁ、と現実逃避をしながら癒されたこともある。そんな風に、俺はマンガ・アニメから、人生で生きていくのに必要な勇気、希望、忍耐、やさしさ、癒しなど、多くの大切なことを学んだ。人生の途中で迷った時、マンガ・アニメは生き方を教えてくれる。さらに、マンガ・アニメには名言もたくさんある。某動画サイトでアニメ名言集を見て、元気づけられたことも何度もあった。

 このように、俺も今までたくさんの作品に助けられた。それは素晴らしい作品を生み出してくれている原作者さんや制作に携わっている人たち一人ひとりのおかげだ。マンガ・アニメ業界のことはあまり詳しくないが、結構厳しい環境だと聞いたことがある。そんな中で日々頑張っている人たちに俺は感謝を送りたい。あなたたちが作っている作品で、多くの人が笑顔になっていることを知ってほしい。そして、マンガ・アニメを作っている人たちも笑顔になってほしいと俺は願っている。


 1月のある休日、俺はベルさんと桔梗さんに誘われたので、待ち合わせ場所に向かっていた。10分前に到着したが、すでに二人とも待っていた。

「おはよう! 二人とも早いな!」俺はあいさつした。

「オハヨウだってばよ! ワタシも今来たところだってばよ!」ベルさんがテンション高めに返事をしてきた。

「お、おう…」明らかに何かの影響を受けているベルさんに圧倒されたので、俺は桔梗さんに視線を移した。

「クックック、漆黒の闇の中から目覚めし我が力、今日は存分に味わうがよい!(おはよう、今日はよろしく!)」桔梗さんはいつも通りだった。

「あぁ、よろしく!」


 それから俺たち三人はある場所に向かっていた。

「それにしても、今日は珍しい組み合わせだな! ベルさんと桔梗さんの二人と出かけるなんて」俺は気になっていたことを話題にした。

「ハイ! 師匠にはいろんなことを教えてもらってマス!」ベルさんが元気な声で答えた。

「へぇー、桔梗さん、いつの間にベルさんの師匠になったんだ?」

「クックック、どうしてもと懇願されたのでな」桔梗さんは誇らしげな顔をして言い、「我が弟子はすごいぞ! 素晴らしい能力を持っている!」とベルさんを自慢していた。それを聞いたベルさんは顔を赤くして照れていた。

「へぇー、そうなのか。どんな能力なんだ?」

「人を魅了する力だ! ある時はセイレーンのように綺麗な歌声で…。またある時はサキュバスのように妖艶な感じで…」と桔梗さんは例えながら答えた。

「たしかにそうだな!」桔梗さんに言われて俺も納得した。ベルさんが魅力的なのは前から知っていたが、このように例えられると、分かりやすかった。ベルさんは人を惹きつける能力が高いことを改めて理解した。

「この前の戦場でも、我が弟子は多くの人を惹きつけておったのだぞ!」桔梗さんはさらにベルさんのことを褒め称えていた。

「へぇー、そんなに! 何人くらい魅了したんだ?」

「そうだなぁ…。ざっと500人以上はいたと思うぞ!」

「5っ! 500人!! そんなに多くの人の前で一体何したんだ?」俺は予想以上に人数に思わず驚いてしまった。

「ん? これだ!」そう言って桔梗さんはスマホの画面を俺に見せてくれた。その画面には、コスプレ姿のベルさんがたくさんのカメラを持った人たちに囲まれている写真が映っていた。

「これって、もしかして〇ミケか?」

「何……だと……。汝も知っておったのか!」桔梗さんは某マンガ風に言った。

「まぁ、俺もマンガやアニメは好きだからな」俺は率直に答えた。

「なっ! 我は全然知らなかったぞ! 汝、そんなこと一度も言っておらぬではないか! いつから好きだったんだ?」

「え? そうだったか? 結構昔から好きだけど…」

「なっ!!」桔梗さんは驚愕の事実を知らされたような顔をして固まってしまった。

「それよりも、ベルさんがマンガやアニメを好きだったということを俺は知らなかったけどな」

「そうデスか? ワタシも2年前くらいから好きでしたよ!」

「そうなのか! 何がきっかけで好きになったんだ?」

「それはもちろん、翔サンデスよ!」

「え!? 俺?」

「ハイ! 翔サンデス!」

「俺、マンガやアニメをベルさんに勧めるようなことしたことあったか?」

「いえ、勧められたことはないデスが、翔サンと関わるようになってから日本の文化に興味を持ったので、その時に日本のマンガやアニメも好きになりまシタ!」

「そういうことか! じゃあ日本に来た時はもうすでにマンガやアニメ好きだったんだな!」

「ハイ! まさか翔サンも好きだということを知らなかったので、一緒と知って嬉しいデス!」ベルさんは笑顔でそう言った。

「そうだな! 好きなものが一緒って分かると、なんだか嬉しくなるな」俺も軽く微笑んで返した。

「それに、師匠に初めてあった時は、ワタシ、ビックリしまシタ! 日本にはこんなにもマンガやアニメを愛している人がいるということに!」

「それは俺も同感だな。ここまで本気でやっている人はそうそういないと思うから…」

「師匠はワタシのことを褒めてまシタけど、師匠の方がすごかったデスよ!」そう言いながらベルさんは自分のスマホの画面を見せてくれた。それは、黒色を基調としたコスプレ姿の桔梗さんがベルさんに劣らないくらいの多くの人に囲まれている写真だった。ベルさんのスマホには、桔梗さんの堂々としたコスプレ姿が何枚も撮られていた。

「これも、すごいな!」

「そうデスね!」

俺とベルさんは頭を抱えたまま固まっている桔梗さんに視線を送った。

「なっ、なんだ? 二人とも我を見つめて?」俺たちの視線に気づいた桔梗さんがようやく動きを再開した。

「いや、やっぱり桔梗さんはすごいなぁ、と思って」俺は率直に思ったことを言った。

「そうデスね! 師匠はカッコいいデス!」ベルさんも俺の意見に同意した。

「なっ、なんだ急に…。褒めても何も出ないぞ」桔梗さんは顔を赤くして照れているようだった。


 それからしばらく歩いていると桔梗さんが「着いたぞ!」と声を出し、目の前のビルを見上げた。

「Oh! こんなところにあったんデスね! アニ〇イト!」ベルさんが同じように見上げながら言った。

「ここに来るのも久しぶりだなぁ」俺は懐かしさを感じながら見た。

 そう。俺たちの目的の場所は、アニ〇イトだったのだ。ベルさんが行きたいと言い出し、桔梗さんを誘い、桔梗さんも人気声優さんのトークイベントがあるということで承諾し、なぜか俺も誘われて、特に用事もなく断る理由がなかったので、一緒に行くことにし、今に至る。到着するとすでに何人か並んでいたので、俺たちも列に並んで開始時間まで待つことにした。

「あれ? そこにいるのはロングムーン?」突然前に並んでいた全身白で統一した服装をしている女の子が振り返り、桔梗さんを見ながら言った。

「おぉ! セブンスター! 偶然だな、汝もこのイベントに参加しておったとは!」桔梗さんが少し驚きながらも彼女の声掛けに答えた。どうやら桔梗さんの知り合いらしい。

「もちろんだ! わらわを誰だと思っている! セブンスターこと、七星北斗ななほしほくとだぞ!」彼女は堂々とした態度で自己紹介をした。

「クックック、そうだったな! 我が戦友、セブンスターよ」

「まさかこんなに早く再会するとは思わなかったわ! ロングムーン」

 そう言って二人は固く握手をして再会を喜んでいるようだった。それにしても、セブンスターにロングムーンとは。名字をそのまま英語にして呼び合っているようだ。随分単純な呼び方だなと思ったが、俺も昔、自分の名前で考えたことがあるので他人のことを言える立場ではなかった。俺は水無月だから、ウォータームーンレスという感じになるが、カッコ悪いと思ったので、名乗ったことは一度もなかった。

「ところでロングムーンよ。今日は仲間を連れているようだが……」セブンスターこと七星さんは、ベルさんと俺の方に視線を向けた。

「あぁ! この二人は…」ロングムーンこと長月桔梗さんは、ベルさんと俺の説明をしようとしたら、七星さんが突然「なっ! かっ、彼女は…」と大きな声を出して、遮ってしまった。

「彼女はもしかして、青鈴せいりんか?」七星さんがベルさんを見て、驚きながら

尋ねてきた。

「Oh! ワタシのこと、ご存じなんデスね! 嬉しいデス!」ベルさんが笑顔で答えていた。

「ままま、まさか! 本物の青鈴さん?」七星さんは信じられないという様子で、再度確認していた。

「ハイ! 本物デス! ワタシが青鈴デス!」ベルさんは嬉しそうに答えていた。

「おおお、お会いできて光栄です! あああ、あの! あああ、握手してもいいですか?」七星さんが畏まった様子でベルさんに懇願し、ベルさんも笑顔で快く対応していた。この間に、俺は桔梗さんに事情を確認することにした。

「桔梗さん、せいりんってなんなんだ?」俺は小声で桔梗さんに尋ねた。

「ん? あぁ、汝は知らないのだな。せいりんとは、青に鈴と書いてせいりんと読む。我が弟子の二つ名だ! ブルーベルという名前だからな!」桔梗さんは小声で答えてくれた。

「あぁ! そういうこと! でも、彼女はどうしてここまで畏まった感じになってるんだ?」

「さぁな。我もよく分からぬが、もしかしたら、この前の〇ミケが原因かもしれない」

「何かあったのか?」

「いや、特に何かあったわけではないが、我が弟子の人気がすごくてな。少しSNSを騒がせたようなのだ」

 桔梗さんの話によると、この前の〇ミケでベルさんがコスプレを披露すると、その魅力によって一気にファンが増え、現地とSNSで一時トレンドを独占するほど、話題になったらしい。SNSのコメントには「金髪の女神現る!」「ついに女神降臨!」「やっぱ金髪碧眼美少女が最強!」などの感想が溢れていたようだ。そのように、突如現れたベルさんを崇拝するファンが多くいるらしく、七星さんもその一人のようだった。七星さんに視線を送ると、ベルさんと握手し、感激しすぎて気を失いかけているようだった。

「なんだか可愛い人デスね! 翔サン!」ベルさんが笑いながら俺に同意を求めてきた。

「ん? 翔さん…?」気を失いかけていた七星さんが、急に目を覚まし、俺を見つめてきた。

「ん? あぁ、俺は…」俺は自己紹介をしようとしたが、七星さんが「そなた、まさか…」と言ったので、遮られてしまった。

「そなたがロングムーンの言っていた闇執事のフライか?」七星さんが俺を見つめながら、真面目な顔をして尋ねてきた。

「え!?」俺は聞きなれない言葉に思わず驚きながら、桔梗さんに視線を送ると、桔梗さんは冷や汗をかいて焦っているようだった。

「フン。ようやく会うことができたな。わららは、ロングムーンの戦友であり、親友でもあるセブンスターだ! そなたのことはいろいろ聞いている。以後よろしく」七星さんはそう言いながら、握手を求めてきた。

「あ! はい。よろしくお願いします」俺はとりあえず作り笑顔で握手に応じながら、「あの、ちなみのどんなことを聞いているのですか?」と桔梗さんが七星さんにどんな情報を伝えているのか確認するために質問をした。

「ん? そうだなぁ。よくできる執事だと聞いているぞ! 知識が豊富で運動神経も抜群、そしてなにより、やさしくて謙虚でとても気遣い上手だと」七星さんは率直に答えてくれたようだった。桔梗さんに視線を送ると、冷や汗を流しながら、顔を赤くしていた。表情を見たところ、何も聞かれたくないという感じだったので、桔梗さんには後から話を聞くことにして、俺はこの状況に乗ることにした。

「お会いできて光栄です。申し遅れました。僕はお嬢様の執事をしております、フライという者です。よろしくお願いします。セブンスター様」俺は姿勢を正し、丁寧な口調と軽い微笑みで、改めてあいさつをした。幸いジャケットにスラックス、黒のコートに革靴という服装だったので、なんとなくそれっぽい感じを装うことができたようだった。中はロンTだったが、最近は執事もビジネスカジュアルを推奨しているということにした。俺は一時期ハマっていた執事を題材にしたマンガ、アニメで培った知識を元に役を演じ切ることにしたのだった。

「おぉー! これが執事というものかぁ! カッコイイな! ロングムーンよ」とりあえず七星さんが信じてくれたようなので、安心した。

「え!? あ、あぁ。当然であろう。我がどっ…。ん、ん。我の優秀な執事であるぞ!」桔梗さんも状況を察知して流れに乗った。

「Oh! 今日の翔サンはButlerデスか! カッコいいデスね!」ベルさんもとりあえず流れに乗ってくれたようだった。

「ありがとうございます。青鈴様!」俺は胸に手を当て、頭を少し下げ、お礼を言った。

 そんなやり取りをしていると、周りが少しザワついていることに気づいた。周りの人たちは、ベルさん、桔梗さん、七星さんの三人を見ながら、小さな声で何か言っているようだった。聴き耳を立ててみると「あれは彗星のごとく現れた、可憐なゴールデンミューズ!」、「あの黒装束は間違いない。伝説のブラックマジシャン!」、「あの純白の姿はまさか、癒しのホワイトエンジェルか!」と言っている声が聴こえた。どうやらこの三人のことを言っているようだった。おそらく色から判断して、ゴールデンミューズ(金の女神)がベルさんで、ブラックマジシャン(黒の魔術師)が桔梗さん、ホワイトエンジェル(白の天使)が七星さんで間違いないだろう。周りの反応からして、この三人は結構有名人のようだった。並んで待っている途中、三人に気づいた女性ファンの何人かがサインをお願いしていた。七星さんは慣れて様子でスムーズに対応しており、桔梗さんは慣れない様子で恥ずかしそうに対応しており、ベルさんは初めてなのに、ノリノリで対応していた。


 それからしばらくすると、大人気声優二人によるラジオ公開生放送が始まった。パーソナリティは男性声優と女性声優の二人で、軽快なトークからスタートし、観ている客を盛り上げていた。それを桔梗さんは感激しながら、七星さんは一言も聴き漏らさないというような真剣な顔で聴いており、ベルさんはワクワクしている様子で観ていた。そして始まってから30分程経ったところで、話の流れからパーソナリティの女性声優が「マンガ・アニメが人生の全てである、という人は手を上げて!」と観客に質問をして、挙手を求めてきた。その質問に桔梗さんと七星さんは即反応して挙手をし、ベルさんと俺も周りと同じタイミングで手を挙げた。

「あれ!? もしかして、あなたたちは、ブラックマジシャンとホワイトエンジェル?」女性声優が桔梗さんと七星さんのことを知っており、存在に気づいたようだった。

「え? どうしたの急に?」男性声優も気になったようだった。

「ほら! あの先頭にいる二人! 知らない? 巷ではブラックマジシャンとホワイトエンジェルって呼ばれている二人だよ!」女性声優は二人を指さしながら男性声優に教えていた。それに対して二人は手を振って返事をしていた。

「その名前は聞いたことあるけど、こんな可愛い子だったなんて知らなかった!」男性声優は二人の姿を見て驚いているようだった。

「ハッ!! もしかしてその後ろにいるのは、この前の〇ミケで彗星のごとく現れた、ゴールデンミューズ!」女性声優が驚きながらベルさんの存在に気づいたようだった。

「え!? それなら俺も知ってるぞ! 東京ビッグサイトに突如舞い降りた金髪の女神ってSNSでトレンドになってたぞ!」男性声優も少し興奮した感じで言っていた。

「どうやらベルさんのことを言っているみたいですよ!」俺は小声でベルさんに言った。

「え? そうなんデスか?」ベルさんは、自分ことが言われていることに気づいていない様子だったが、「じゃあ手を振らないとデスね!」と言って、声優二人に笑顔で手を振っていた。

「おぉー! どうやら本物みたいですね! 後でサイン貰おうっと」女性声優はそう言いながら笑顔で手を振り返していた。

「俺も!」男性声優も手を振り返しながら、そう言った。

「いやー、実は私、この三人のファンなんで、今すごく嬉しいです! まさかここで逢えるとは思っていなかったですよー!」女性声優は感激しているようだった。

「そうだったんだ! え? 三人は僕たちの放送を観るために来てくれたの?」男性声優が三人に視線を向けて質問してきたので、三人とも頷いて返事をしていた。

「えーー!! そうなんだぁ! なんだか嬉しいなぁ! 今日はいつも以上に張り切っちゃおう!」女性声優が袖をまくって、気合を入れていた。

「何? その言い方だと、いつもは手を抜いているってこと?」男性声優がからかうように聞いていた。

「そんなことないよー! いつも頑張っているけど、今日は200%の力で頑張るっていうこと!」女性声優が弁解していた。

「そっか! じゃあ僕も頑張らないとな! というわけで…」男性声優が脱線していたトーク内容を上手くまとめて、本来の放送内容に戻っていった。

 ここまでの三人の様子を伺うと、桔梗さんは感激し過ぎて頭がフラフラしており、七星さんは「わらわのことを知っていた! わらわのことを…」と小さな声でとても早口で繰り返しており、ベルさんは「なんだかとても楽しいデスね!」と笑顔で言っていた。

 そして公開生放送が終わり、余韻に浸りながら帰り始めると「ちょっと待って!」という声が後ろから聴こえた。振り返ると、パーソナリティの女性声優と男性声優が近づいてきた。

「あの! サインをもらいたいんだけど、いいですか?」女性声優が畏まった感じでお願いしてきた。

 どうやら先程の発言は社交辞令ではなく、本気のようだった。桔梗さんと七星さんは驚いて固まってしまっていた。

「ハイ! もちろんいいデスよ!」ベルさんが笑顔で答えた。

「ありがとうございます!」女性声優の表情が明るくなり、色紙とマジックを渡してきたので、ベルさんはそれを受け取りスラスラっとサインを書いていた。そして固まっていた二人も我に返り、照れながらもサインを書いていた。そして逆にサインをお願いして、貰っていた。


 その後は、アニ〇イト内を四人で見て回り、クリアファイルやキーホルダーなど各々好きな作品のグッズを買っていた。商品を見ていると、Vチューバーとコラボした商品も売っていたので、つい五月さつきさんのキーホルダーを買ってしまった。まだ発売されたばかりの新商品だった。

「そなた、五月さつきが好きなのか?」七星さんが聞いてきた。

「え!? あ、あぁ! じゃなくて、はい!」急に聞かれたので、少し焦ってしまい、巣が出てしまった。気づかれないように買ったつもりだったが、俺が買ったところをどこからか、見ていたようだった。答えを聞いた七星さんは、俺をジロジロ見ながら怪しんでいる様子だったが「そうか…」と一言だけ言った。

「セブンスター様は何を買われたのですか?」俺は話題を逸らすために、質問をした。

「わらわか? わらわは…」そう言って七星さんは買った物を全品見せながら、その作品の凄さを語り始めたので、作戦は成功し、俺は話を聴くことに徹した。早口だったので聞き逃さないように集中して耳を傾けた。その時、明らかに話の途中だったが、七星さんは話を途中で止めてしまった。その様子は、やってしまった! というような感じだったので俺は七星さんの思考を推測して、声を掛けることにした。

「セブンスター様は、その作品がとてもお好きなのですね」俺はなるべくやさしい口調で言うように気をつけながら言った。

「ッ! どうしてそう思うのだ?」七星さんは警戒しているようだった。

「好きでなければ、そんなに作品の凄さを話すことはできません。話を聴いていると、セブンスター様がその作品を愛しているのが、よく伝わってきました」

「わらわの話を…聴いてくれたのか?」七星さんが少し驚いた顔をして聞いてきた。

「はい。全て聴いていました。え? もしかして悪かったですか?」俺は全力で集中しており、逆に七星さんの話しか聴いていなかったので、何か失礼な態度だったのかもしれないと思い、焦った。

「わらわの話……。つまらなくないか?」七星さんは少し悲しそうな顔をして言った。

「とんでもございません! とても面白かったです。セブンスター様が楽しそうにお話しされるので、僕も楽しくなって、その作品を観たいと思いました」

「そっ、そんなはずない! わらわの話はいつもつまらないのだ!」七星さんが少し大きな声で言った。

「セッ、セブンスター様?」

「ハッ! す、すまない…」七星さんはすぐに落ち着きを取り戻し、謝ってきた。

「ん? どうしたのだ? セブンスター?」桔梗さんが並んでいるレジ列から顔をひょっこりと出して尋ねてきた。

「なっ、なんでもない! 気にするな!」七星さんはそう言って移動したので、会話はここで終わってしまった。

「少し…気になりマスね…」ベルさんが後ろから近づいて来て言った。どうやら、俺と七星さんの会話を聴いていたようだった。

「あぁ、もう少し話しを聴きたかったけど、俺が失言してしまったから、もう話してくれるか分からないな…」俺は失敗したと思って、諦めかけていた。

「大丈夫デス! ワタシに任せてくだサイ!」

「何か手があるのか?」

「ハイ! 諦めるにはまだ早いデスよ!」ベルさんは何かいい作戦を思いついている様子で、全く諦めていないようだった。

「そっか! 俺はどうすればいいんだ?」俺は諦めかけていた自分を反省し、頼もしいベルさんの作戦を成功させるため、全力で力を貸すつもりで尋ねた。

「翔サンはいつも通りにしていればいいデス!」ベルさんはあっさり答えた。

「え!? いつも通りって、どんな風に?」

「いつも通りデス!」なぜかベルさんはそれ以上詳しく教えてくれなかった。作戦内容を尋ねたが、「翔サンなら大丈夫デス!」と答えるだけだった。俺は作戦内容を知らないままベルさんの作戦に乗ることになった。


 アニ〇イトで買い物を終え、帰ろうとした時、ベルさんが「ちょっとカフェに寄りまセンか?」と提案してきた。何か考えがあるのだろうと思ったので、俺はすぐに賛成し、二人も少し遅れて賛成した。俺たちはそれぞれ飲みたい物を買ってから席に座った。話はベルさんが仕切り、最初に桔梗さんに話を振った。桔梗さんは、買ったものを紹介しながら作品の素晴らしさを語り始めた。その姿は、先程の七星さんのように早口で楽しそうだった。七星さんは食い入るように桔梗さんの話を聴いており、所々頷いていたので、桔梗さんと好みが似ているのだろうと思った。

 次は、ベルさんが買ったものを紹介しながら、作品愛を語り始めた。その話を桔梗さんと七星さん頷きながら聴いていた。そしてベルさんは次に俺に話を振ってきた。といっても、俺はVチューバー五月さつきさんのキーホルダーしか買ってなかったので、五月さつきさんについて語ることになった。絶対に正体をバラしてはいけないので、最大限の注意を払いながら当たり障りないことを話した。その姿が挙動不審だったようで、桔梗さんに「汝、何かを隠しながら話をしておらぬか?」と疑われてしまった。「え!? 何も隠していませんが…」と苦し紛れに弁解すると、なんとか納得してもらえた。

そして最後に七星さんの番になったが、話すのを躊躇っているようだった。

「ん? どうしたのだ、セブンスター? 汝は何を買ったのだ?」桔梗さんが躊躇っている七星さんに純粋な顔で尋ねた。

それで焦った七星さんは、ドリンクを掴み損ね、テーブルに倒してしてしまった。幸いフタありだったので、少量しか零れず誰も濡れずに済んだ。俺は反射的にハンカチを出し、テーブルを拭いたので、床を汚すこともなかった。

「あああ、すっ、すまない。そなたのハンカチが…」七星さんはさらに焦っているようだった。

「お気になさらず。セブンスター様の服が汚れなくて良かったです」俺は軽く微笑んで七星さんを落ち着かせようとした。

「し、しかし…」七星さんはすぐに落ち着きそうではなかった。

「あ! ワタシ、ちょっとトイレに行きたくなりまシタ! 師匠、一緒に行きまセンか?」ベルさんは状況を察知して流れを変えようとしていた。

「そうだな。我も行くとしよう」桔梗さんもなんとなく何かを察した様子だった。

「そっ、それならわらわも…」七星さんも一緒に行こうとしていた。

「いや、みんなで行くとフライが一人で寂しくなってしまう。セブンスターは一緒に待っていてくれないか?」桔梗さんが七星さんに言った。

「そっ、そうだな…。分かった…」七星さんはあっさり引き下がった。

 そして二人は七星さんに心配そうな視線を送りながら、トイレに向かった。これがベルさんの考えていた作戦だと察した俺は、心の中で感謝した。先程の失敗を取り返すために、俺にチャンスを与えてくれたからだ。先程の件もあり、七星さんは居心地が悪そうな感じだった。このままでは沈黙が続き、せっかくのチャンスを不意にしてしまうと思ったので、俺から話しかけることにした。

「あの、セブンスター様。先程のお話の続きをお聞きしてもいいでしょうか?」俺はしっかりと執事の役割を演じながら話し始めた。

「………」七星さんは何も答えなかったが、何かを言いたそうな感じではあった。

「では、今から僕が独り言を言うので、もし不快に思われたら止めてください」

「………」七星さんは何も言わなかったが、独り言を言うのは許可されたと判断した。

「まず初めに、先程はセブンスター様に不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。心から謝罪致します」

「………!」七星さんは何かを言おうとしていたが、躊躇っているようだった。

「僕はどうも失言が多いようで、いつもお嬢様に怒られてしまいます。それに、つい自分の話ばかりしてしまい、相手方を退屈させてしまうことも多々ありまして…」

「……そっ…そうなのか…?」七星さんがようやく口を開いた。第一関門クリアだ。

「はい。自分の好きなものを相手にも好きになって欲しいという気持ちが強すぎて、つい熱く語ってしまいます」

「そっ…それは…わらわも…同じだ」七星さんが俺の意見に同意を示した。第二関門クリアだ。

「そうでしたか! セブンスター様に同じだと言われて、少し安心しました。ありがとうございます」

「そっ…それも…同じだ。わらわも少し…ホッとした」

「そうですか! お役に立てたようで嬉しく思います」俺がそう言うと、七星さんも少し柔らかい表情になっていたので、この調子で続くように願いながら「それにしても、先程のセブンスター様のお話は聴いていてとても楽しかったので、ぜひ二人にも聴かせたいです!」と本題に入ることにした。

「………」俺の言葉を聞いた七星さんは、再び暗い表情になり黙ってしまった。

「先程も言いましたが、セブンスター様のお話を聴いて、とても面白そうだと思い、興味が湧きましたので、今度観てみたいと思います」

「そなた……わらわの話で…本当に興味を持ったのか?」七星さんが恐る恐る聞いてきた。

「はい。セブンスター様はプレゼンがお上手なのですね! 作品愛を語りながらも、決してネタバレすることはなく、登場人物一人ひとりの魅力や作品の世界観、BGMや作画の良さなどがとても分かりやすく伝わってきました」

「………」七星さんは何も言わなかったが、モジモジしているのが分かった。

「個人的に特に気になったのが、ストーリです。主人公が様々な困難に遭遇しながらも、それを乗り越えていく展開は、僕も好きです。時には諦めたくなるようなことが起こって、一人ではどうしようもなくなると、信頼のおける仲間が助けてくれる。そんな作品を見ると、とても励まされます!」

「そっ…そうだ! わらわもそこが一番好きだ!」七星さんの眼に光が灯ったように見えた。

「そうでしたか! セブンスター様と僕は好みが似ているかもしれませんね」

「そっ、そうだな! ちなみに…」七星さんはそれから再び作品愛を早口で語りだした。どうやら本来の七星さんに戻ったようだった。一通り話し終えると「ふぅー」と息を吐き満足している顔をしていた。

「本当にセブンスター様は楽しそうにお話しますね!」

「それはそなたが話を聴いてくれるからだ。ちゃんと聴いてくれているから、わらわも楽しく話せるのだ!」

「そんなことはございません。セブンスター様のお話が魅力的なのです」

「謙遜するな! そなたの聴き方が上手いのだ!」

「では、その言葉、ありがたく受け取らせていただきます」

「わらわの話をここまで聴いてくれたのは、そなたで二人目だ。一人目はそなたの主であるロングムーンだ」

「そうでしたか…」

「わらわは昔からマンガやアニメが好きだった。でも、あまりにも好きすぎて、周りとの温度差が激しくてな。一度話し出すと止まらなくなるのだ。そのせいで、みんなに嫌がられ、気が付いたら一人になっていた…」七星さんが過去を話しだしたので、俺は余計な口を挟まないように聴くことに徹した。

「それでも何度か同じ趣味を持っている人を探して、友達になろうとしたけど、失敗ばかりだった。みんな、わらわの話はつまらないと言って、まともに聴いてくれなかったのだ。それでわらわは少しずつ心を閉ざしていった…。でも…」

「でも?」俺は繰り返して続きを促した。

「わらわが諦めかけていた時に出会ったのだ! ロングムーンと!」

 それから七星さんは、桔梗さんとの馴れ初めを話しだした。七星さんの話をまとめると、心を閉ざしかけていた七星さんが、ある日一人でゲームセンターに行って遊んでいると、桔梗さんが突然声を掛けてきたらしい。七星さん曰く、当時の桔梗さんと今の桔梗さんは全然変わっていないということだった。さすがの七星さんも最初は警戒していたらしいが、話していくうちに意気投合し、定期的に会うようになったらしい。桔梗さんは七星さんの話を毎回ワクワクした様子で聴いてくれるので、一緒にいて楽しかったらしい。そのエピソードを聴いて、俺はすぐに納得した。なぜなら、その光景は今日何度も見かけており、今も昔も変わっていないようだったからだ。そんな状況でも七星さんはなんとなく察していたらしい。お互いに語り合う友達がいないから、惹かれ合ったのだと。七星さんはそれでもいいと思っていたらしい。しかし、高校に入学してから桔梗さんに変化が現れ始めたことに七星さんは気づいたらしい。そう。桔梗さんに友達ができたということに。そして特に大きな変化が起こったのは、夏が明け、少しずつ涼しくなり、秋が訪れようとしていた頃らしい。その頃から、桔梗さんが生き生きとし、学校を楽しんでいるように見えたらしい。七星さんが理由を尋ねると、桔梗さんは「面白い人がいる部活に入ってから、学校が楽しくなった!」と答えたらしい。たしかに、相談部はキャラの濃いメンツが揃っているから面白いな、と俺も桔梗さんの意見に納得した。桔梗さんの話では、俺がよく登場するらしく、七星さんも何度も聴かされたようで覚えたらしい。その時に、桔梗さんが俺を執事に任命した、という見栄を張ったらしい。

 それを知った七星さんは、桔梗さんに対して嫉妬の感情を抱いたらしいが、それよりも、また一人になってしまうのではないか、という恐怖の方が大きかったらしい。七星さんは、桔梗さんが部活で忙しいだろうと思い込み、自然と会う回数を減らしていったらしい。一人になるのが怖くて嫌なはずなのに、七星さんは自分から遠ざかっているようだった。そのことに自分でも気づいていたが、どうすればいいのか分からない、といった様子だった。

「わらわにとってロングムーン、いや、長月桔梗は大切な友達だ! 長月がそなたらを選ぶのなら、わらわは潔く身を引くつもりだ」七星さんはそう言っていたが、声が震えていたので、おそらく本心ではないだろうと推測した。

「七星様は本当にそう思いですか?」

「あぁ……わらわは…」七星さんは本心を隠し通そうとして苦しんでいるように見えた。

「先程、七星様は、お嬢様のことを大切な友達とおっしゃいました。それは変わりませんか?」

「当たり前だ! 長月がいたから今のわらわがいる。長月には返しきれない恩があるのだ!」

「それなら、恩を返すまでお嬢様とお友達でなければいけませんね」

「それは……。でも、わらわと一緒だと長月に迷惑がかかるかもしれぬ。せっかくできた長月の友達が離れて行ってしまうかもしれぬぞ」

「そんなことはございません。現に僕や青鈴様と今日一日一緒に過ごしたではありませんか」

「……」七星さんは何も言わなかった。

「それに、大切に思っているのは、七星様だけではなさそうですよ」そう言って俺は七星さんの後ろに視線を向けた。

「何を悩んでいるかと思えば、まさか我のことだったとはな! 嬉しい感情と怒りの感情が半々だぞ!」途中から話を聴いていた桔梗さんが、七星さんの後ろからやってきた。

「なっ! なっ、長月! いや、ロングムーン! いっ、いつから聴いていたのだ?」七星さんは顔を赤くして恥ずかしそうに尋ねていた。

「ん? わらわにとってロングムーン、いや長月桔梗は大切な友達だ! ってところからだ!」桔梗さんは七星さんの物まねをしながら言った。

「なっ! そんな前から!」七星さんは顔を赤くして恥ずかしそうにしていた。

「汝が我のことをそんなに大切に思っているとは、嬉しかったが、正直驚いたぞ!」

「そっ、それは、なんていうか……その……」

「しかし、我は同時に怒りも抱いている!」桔梗さんの目つきは鋭くなり、怒りの感情を表しているようで、七星さんは怯えているようだったが、俺から見ると可愛かった。

「どっ、どうして?」七星さんは恐る恐る桔梗さんが怒っている理由を尋ねていた。

「それは、七星が我のことを勘違いしているからだ!」

「え?」七星さんは心当たりがないというような顔をしていた。

「汝は、我が七星を見捨てると思い込んでいるようだな!」

「……!」

「我はそれが腹立たしいのだ!」

「そっ、それは……」

「七星! 我にとって、汝は大切な友達だ!」桔梗さんは感情的になりながらもはっきりと言った。そして「七星は我に恩があると言っていたが、それは逆だ! 我の方こそ、七星に恩がある。助けられたのは我の方だ!」と七星さんの発言内容を訂正していた。

「そんなことはない! わらわがいなくても、長月なら友達を作ることができた! 現に今はたくさんいるではないか!」

「それは、最初に七星が我と友達になってくれたからだ! それで我は勇気をもらうことができた! 七星が我を認めてくれたから、今の我がいるのだ!」

「………!」七星さんは初めて知ったような様子で驚いていた。

「だから、これからも一緒に遊んだり、話したりしたいと思っている!」と桔梗さんは言い、そして「汝はどうなんだ? 七星…」と尋ねた。

「わらわは……。わらわも……」

「大事なことだからもう一度言うぞ! 七星は我の大切な友達だ!」桔梗さんは先程より少し声量を上げてはっきりと言った。

「わらわも、これからも長月と一緒に遊んだり、話したりしたい!」七星さんがようやく本音を言えたようだった。

「クックック、ようやく本音を言えたようだな! セブンスター」桔梗さんは笑顔で言った。

「そなたもな、ロングムーン」七星さんは笑顔で答えた。

 発言からして、どうやらいつも通りの二人に戻ったようだったので、安心した。遅れてきたベルさんが二人の姿を見て、穏やかな表情を浮かべながら隣に座った。

「どうやら上手くいったみたいデスね!」ベルさんがクールな態度で小さな声で言った。

「あぁ。ベルさんがチャンスをくれたおかげだ。ありがとう!」俺は小さな声で感謝した。

「いえいえ、ワタシは何もしてまセン! 翔サンのお手柄デス!」

「いや、俺は一度諦めようとしていた。それをベルさんが止めてくれたから、今の結果に繋がったんだ! しかも俺に挽回のチャンスまでくれて…。すべてベルさんの作戦通りにいったんだな!」

「エ!? あー、それは、ちょっと違うというか、そのー、なんていうか…」急にベルさんの歯切れが悪くなった。

「ん? どうしたんだ?」

「すみません。ワタシの作戦は結構前から失敗していまシタ!」ベルさんが頭を下げて謝ってきた。

「え!? どういうことだ?」俺は驚いて尋ねた。

「じっ、実は…」そう言ってベルさんは本来の作戦を説明してくれた。

 ベルさんの考えていた作戦は、最初の語り合いで、七星さんに思いっきり作品愛を語ってもらうという単純な作戦だったらしい。しかし、思いのほか七星さんが話すのを躊躇ったので、作戦内容を考え直さなければならないと思い、咄嗟にトイレに行くことにしたらしい。桔梗さんを誘ったのは、一緒に作戦を考えるつもりだったらしいが、いつの間にかいなくなっていたので、結局一人でトイレに籠って考え始めたらしい。それから少しして良い案が思い浮かんだので、いざ戻って来てみれば、すでに解決しており、驚いたらしい。

「翔サンは本当にすごいデス! ワタシ、信じていまシタ!」ベルさんは笑顔で言った。

「いや、今更そんなこと言われても、少し複雑なんだけど…」

「エへへ」ベルさんは、やっちゃった、というようなジェスチャーをしており、その姿がとても可愛かったので、すべて許すことにした。というより、俺の勝手な勘違いなので、許すも何もないのだが…。

「ちなみに、ベルさんが思いついた良い案ってどんな内容なんだ?」

「え? そっ、それは…秘密デス!」ベルさんは誤魔化した。

「二人で何コソコソ話しているのだ?」桔梗さんが、俺とベルさんのやり取りに気づいて尋ねてきた。

「あ! いえ、何でもございません。お嬢様」急に声を掛けられても咄嗟に返答できることから、執事役にもすっかり馴染んできたように感じた。もしかしたら、俺は役者の才能があるのかもしれない、と少し期待した。

「そっ、そうか。それならいいんだが…」桔梗さんはまだ少し照れているようだった。

「フフ! いろいろ大変デスね。フライサン!」ベルさんが少しからかうように言った。

「とんでもございません。僕は楽しんでおります。青鈴様」どんな時でも冷静に前向きに受け止める。それが一流の執事である。多分…。

「ハハハ! ほんと、いい執事をゲットしたな! ロングムーンよ」七星さんが笑顔で言った。


 カフェを出た後、桔梗さんと七星さんがゲームセンターに寄りたいと言い出したので、俺とベルさんも了承し、向かっていた。俺はチャンスだと思った。俺は以前、桔梗さんにボコボコにされてから、密かに特訓をしており、結構腕を上げていたのである。今日はそのリベンジをするために、心は少し燃えていた。おそらく七星さんは桔梗さんといい勝負をすると言っていたので、かなりの実力者だと想定される。ベルさんは何回かしかしたことがないと言っていたので、今回は申し訳ないが、サンドバックとなっていただこう。

まず初めは格闘ゲームをした。いろんな組み合わせで対戦した結果、俺は全員に全敗し、三人はそれぞれ拮抗した勝負をしていた。桔梗さんは俺の腕が上がっていることに気づき、途中から本気を出し始め、圧倒されてしまった。というより、前回の勝負では手を抜いていたということだ。七星さんは最初から全力だったので、手も足も出せずに完敗。そしてなぜかベルさんも最初の二人との対戦でコツを掴み、あっという間に強者の仲間入りをしてしまった。これでは分が悪いと思い、ゲームを変えることにした。

 次はレースゲームをした。これも3回したが俺は全部最下位で、三人がそれぞれ順番に一位を取っていた。この時点で俺の心は折れかけていたので、次は太鼓の〇人をすることにした。これは勝負というよりは、一緒に楽しむゲームなので、落ち着きを取り戻せるだろうと思った。が、俺以外の三人はフルコンボだったので、ここでも実力の差を見せつけられて、メンタルが少し落ち込んだ。

「お、お嬢様…。僕、お手洗いに行ってきます…」俺はローテンションで桔梗さんに言った。

「ん? あぁ、分かった!」桔梗さんはハイテンションでゲームをしながら適当に答えた。

 桔梗さんに許可をもらったので、俺は肩を落とした姿勢のトボトボ歩きでトイレに向かった。用を足して、手を洗った後、ポケットからハンカチを取りだした時、そういえば、さっきのカフェで七星さんが零したコーヒーをこのハンカチで拭いたんだった、ということを思い出した。普通ならこの場合の選択肢は、拭くのを諦めて自然乾燥を待つか、ズボンなど服で拭くことが思いつくだろう。しかし、俺にそんな選択肢はない。なぜなら、こんなこともあろうかと、もう一枚ハンカチを…。

「はい。ハンカチ」と言って、七星さんが自分のハンカチを俺に差し出してきた。

「え! あ! 七星様!」急だったので危うく巣が出そうになった。

「これ使って構わないわ。あなたのハンカチは、さっき私のコーヒーを拭いたから汚れているでしょ」

「あ、ありがとうございます。そのお心遣いに感謝いたします。ですが、ご心配には及びません。こんなこともあろうかと、もう一枚ハンカチを持っていますので」俺はそう言って、もう一枚のハンカチを華麗に取り出し、手を拭いた。

「あなた、普段からハンカチを二枚持ち歩いているの!?」

「いえ、いつもではありません。今日はたまたまです」

「そ、そう…」若干七星さんが引いているような気がした。そして少し沈黙が流れた後、七星さんが「それよりも、さっきはありがとね。おかげで心のモヤモヤが晴れたわ!」と言った。

「いえ、僕は七星様のお話を聴いただけです。特に何かしたわけではございません」

「フフフ、あなた、本当に謙虚なのね!」

「僕は事実を言っただけです」

「でも、あなたの能力はたいしたものだわ! 私の家で雇いたいくらい!」

「そのお気持ちだけで、胸がいっぱいでございます」

「それに…なかなかの演技力ね」

「………!」俺は七星さんの発言を聞いて戸惑い、言葉が出なかった。

「そこまで執事になりきれるなら、いっそプロを目指してもいいんじゃないかしら?」

「なっ、七星様は…何をおっしゃっているのですか?」俺は挙動不審な態度で返答した。

「フフフ、もう演じなくても大丈夫よ。最初から気づいていたから!」

「……! はぁ~。そうだったんですね」俺はこの時ようやく、緊張を緩めることができた。一気に脱力感が襲って来たので、首や肩をグルグル回してコリをほぐした。

「あなた……。名前は……なんていうの?」七星さんが唐突に尋ねてきた。

「ん? ………闇執事のフライですけど…」少し考えてから、からかうように言った。

「そっちじゃなくて、あなたの本名のこと!」七星さんは少し怒った感じで言った。

「あぁ、本名ですか! 翔です。水無月翔!」

「水無月…翔…。フフ、いい名前ね!」

「ありがとうございます」

「私は……。わらわは、七星北斗! 素晴らしい作品を創り出し、多くの人を笑顔にすることがわらわの使命である! わらわの仲間として、そなたを歓迎したいのだが…」そう言って七星さんは、右手を差し伸べてきた。

「よろしくお願いします!」俺はそう返答して、七星さんの手を握り返した。この時、七星さんの表情は、パァっと明るくなり、嬉しそうな感じに見えた。

「お! こんなところにいたのか! 探したぞ、二人とも」桔梗さんがそう言い、ベルさんとやってきた。

「オヤ! 随分と楽しそうな顔をしていますが、お二人で何をしていたんデスか?」ベルさんが何かを察知したように面白半分といった感じで尋ねてきた。

「フッフッフッ、わらわとフライは、同盟を結ぶことにした!」七星さんは宣言するように言った。

「どっ、同盟だと? セブンスターとフライが! どうして?」桔梗さんが驚きながら言った。その隣でベルさんは「ワォ!」とこの展開を楽しんでいるようだった。

「わらわの使命を果たすには仲間が必要と思ってな。フライに声を掛けたら、了承してくれたのだ」

「そうだったのか…。まぁ、我としても汝たちが仲良くなるのは大歓迎だ!」そう言って桔梗さんが俺を見てきたので、俺は頷いた。

「その仲間にワタシも入れてくれませんか?」ベルさんが仲間に入りたそうな顔で見つめてきた。

「え!? い、いいのですか?」七星さんが畏まって質問で返した。

「ハイ! ワタシも入りたいデス!」ベルさんは満面の笑みで答えた。

「で、では、よろしくお願いします!」七星さんはベルさんに頭を下げてお願いしていた。俺にお願いする時と随分差があるなぁ、と思ったが、細かいことは気にしないようにした。

「七星がホワイトエンジェルで、我が弟子がゴールデンミューズ、我がブラックマジシャンだから……」桔梗さんが一人ひとりの二つ名を確認しながら俺の二つ名を考え始めたようだった。そして少ししてから「フライは、ダークネスバトラーと呼ぶことにしよう!」と言った。

「Oh! Darkness Butler! いいデスね!」ベルさんは賛成のようだった。

「そうね! なかなかカッコイイと思う!」七星さんも賛成のようだった。

「闇執事だからDarkness Butlerか。直訳だけど、カッコイイな!」

「汝はそれでよいのか?」桔梗さんが俺に確認してきた。

「そうだな。じゃなくて、はい!」巣に戻ってしまっていたので、焦って訂正した。七星さんにはバレているから、もう演じる必要はないのだが、桔梗さんがまだ事情を知らなくて焦っていたので、もう少し続けることにした。それを七星さんは笑いをこらえながら見ていた。

「で、では、次はチーム名だな」桔梗さんが七星さんに気づかれないように、自然と話を進めようとしていた。

「チーム名か…」七星さんも手を顎に当て考え始めた。

「MOONSTARっていうのはどうですか?」俺は思いついたことを提案してみた。

「ムーンスター?」桔梗さんと七星さんが声を揃えて言った。

「はい。僕たちにはそれぞれ月と星が名前に入っているので、それを掛け合わせただけなのですが…単純過ぎでしょうか?」自分で提案しておいて、少し恥ずかしくなった。

「ワタシは好きデスよ! MOONSTAR、カッコイイデス!」ベルさんが一番に賛同してくれた。

「そうだな。我もいいと思う!」桔梗さんが続けて賛同した。

「わらわも文句なしだ」七星さんも賛同してくれたことにより、全員の意見が一致して、今ここにMOONSTARが誕生した。

 ではここで一度、MOONSTARのメンバーを紹介しよう。

まずはナンバー1、伝説のブラックマジシャンこと、長月桔梗。職業、魔術師。特技、呪い(占い)で相手を不幸にする。失敗すると幸せにしてしまう。

続いてナンバー2、癒しのホワイトエンジェルこと、七星北斗。職業、ヒーラー。特技、仲間を元気づけて癒すこと。失敗すると自分のことばかり語ってしまい、相手を不快にさせてしまう。

ナンバー3、可憐なゴールデンミューズこと、ブルーベル・エイプリル。職業、神? 特技、全知全能。敵味方関係なく、全てを薙ぎ払う暴君。

そしてナンバー4、ダークネスバトラーこと、水無月翔。職業、執事。特技、家事全般。戦闘能力なし。そのため、裏方に徹する影の守護者とも呼ばれている。

という紹介文を俺が思いついたので、三人に提案すると、予想以上に気に入ってくれたようだった。

「では、ムーンスター結成記念に、プリクラを撮ろうではないか!」桔梗さんがハイテンションで提案してきた。

「そうだな! みんなで撮ろう!」七星さんもノリノリで賛成した。

「いいデスね!」ベルさんもノリノリだった。

「え!? いや、プリクラはちょっと…恥ずかしいというか…三人で撮った方が良いと思います」俺はプリクラを撮るのを躊躇った。なぜなら、今まで一度も撮ったことがないからだ。

「何を言っておるのだ! 汝がいなければ、ムーンスターではないではないか!」桔梗さんが言った。

「そうだぞ! ムーンスターは四人揃ってムーンスターなのだ!」七星さんが言った。

「いや、でも、今時スマホがあるのに、わざわざプリクラで撮らなくても…」俺も抵抗した。

「スマホにはスマホの良いところがあるように、プリクラにもプリクラの良いところがある!」桔梗さんは反論しながら、俺を逃がさないように腕を掴んだ。

「こういう時はそんなことを気にしてはいけない。場の雰囲気で楽しむものだ!」七星さんもそう言いながら、反対の腕を掴んだ。

「いや、でも…」俺はそう言って最後の手段であるベルさんに助けを求めた。

「フフフ、諦めてくだサイ! フライサン」ベルさんが笑顔でそう言ったので、俺は抵抗する気力がなくなり、従うことになった。

 プリクラを撮る時、桔梗さんが「こうして撮るのだぞ!」と言いながら、〇ョジョポーズの手本を見せてくれたので、俺たちも真似したり、独自のポーズをしたりして撮影した。撮り終えてから、俺はすぐに出て、残りの作業は三人に任せることにした。出来上がったプリクラを見ると、目が異常なほど大きくされていたり、文字で『MOONSTAR結成!』と書かれていたりして、目が痛くなるほどキラキラしたプリクラになっていた。


 そして帰り道、七星さんとは帰路が違うため、途中で別れることになった。

「今日は偶然だったが、楽しかった! また今度、一緒に遊ぼう!」桔梗さんが七星さんに言った。

「そうね! また遊びましょう!」七星さんも笑顔で答えた。

「ワタシも楽しかったデス! アリガトウゴザイマシタ!」ベルさんが笑顔でお礼を言った。

「わ、わらわも楽しかったです! ありがとうございました」七星さんは畏まった感じでベルさんに答えた。

「またお逢いできる日を、心待ちしております」俺は最後まで執事役をやり切っていた。

「………」なぜか七星さんは俺の言葉を無視した。

「では、またな! 七星!」桔梗さんは早く別れたそうな感じで焦っているようだった。おそらく、早く俺に執事の件を言いたいのだろうと推測した。

「あぁ! またな、長月! 青鈴さん! ……」七星さんは最後に俺を見てから何も言わずに帰り始めた。が、少し歩いたところで振り返り、「また一緒に話そうな、翔!」と笑顔で言ったので、俺も「はい! 必ず!」と返事をした。それを聞いた七星さんはスキップしながら楽しそうに帰って行った。


 七星さんの姿が見えなくなった後、桔梗さんが俺の方に身体を向けた。

「クックック、よく演じ切ったな。我が同胞よ! 我は助かったぞ!」

「喜んでいただけて光栄です。お嬢様」

「ん? もう演じなくとも良いのだが…」

「演じる? お嬢様は何をおっしゃっているのですか?」

「その言葉遣いのことだ。あと、その態度も!」

「僕はお嬢様の闇執事ですので、当然のことです」

「アワワワワ……、ベ、ベルさん、翔が元に戻らないのだが…」桔梗さんが焦った様子でベルさんに助けを求めた。

「エ? 何を言っているのデスか? フライはいつも通りデスよ!」ベルさんも俺のノリに乗ってくれた。

「え! ど、どういうことだ? まさか我は、何か魔法にでもかかっているのか?」桔梗さんは頭を抱えながら困っているようだった。

「どうかしましたか? お嬢様?」俺は桔梗さんの心配をしている風に演じた。

「どうやら体調が悪そうデスね!」ベルさんもノリノリで演じてくれた。

「アーーー、もう、我が悪かった。許してくれ」桔梗さんが我慢ならないといった感じで謝ってきた。

「お嬢様は、何を謝っておられるのですか?」俺は問いただした。

「その、あれだ! 汝のことを勝手に執事と言っていたことを、だ!」

「フフ、ハハハハハ!」俺は我慢できずに笑ってしまった。それに釣られてベルさんも笑い出した。

「なっ、何を笑っているのだ?」桔梗さんが恥ずかしそうにしながら言った。

「いや、ごめん。桔梗さんが面白くて、つい」俺は込み上げてくる笑いを抑えながら言った。

「ホント、師匠は可愛いデスね!」ベルさんも笑いをこらえながら言った。

「なっ、なんなのだ、二人とも! 我をからかって!」

「とんでもございません! お嬢様をからかうなんて、恐れ多くて僕にはできません」俺は再び執事モードになった。意外と切り替えが上手くなっている気がした。

「だ・か・ら、その役割はもうやめてくれぇー」桔梗さんは頭を抱え、空を見上げながら叫んでいた。

それから数日後の放課後、部室で本を読んでいると、桔梗さんが俺とベルさんに声を掛けてきた。

「汝たち、ちょっといいか?」と言われたので、俺をベルさんは聴き耳を立てた。桔梗さんは続けて「今、セブンスターから念が送られて来てな、〇月〇日にイベントがあるから、一緒に行かないか、という誘いがあった。もちろん汝たちも一緒に」と言った。

「Oh! いいデスね! ワタシは大丈夫デスよ!」ベルさんは即答した。

「俺も大丈夫だ」特に用事もなかったので了承した。

「そうか! それなら、全員オーケーだと返事しておく!」桔梗さんは嬉しそうな表情でそう言った。

「久しぶりにMOONSTARが揃いマスね!」ベルさんが笑顔で言った。

「そうだな。闇執事も復活だ!」と言うと、桔梗さんがビクッとした気がしたので、「お誘いいただきありがとうございます。お嬢様!」と笑顔で桔梗さんに声を掛けた。

「それはもうしなくてもいいから~」桔梗さんはあの日以降、俺の執事を嫌がるようになってしまった。



読んでいただき、ありがとうございます。

次回もお楽しみに。

感想も受け付けております。

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