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バグモンスターのチートスキルで、ログアウト不可のVRMMOを攻略するようです。  作者: さめちゃん。
序章 ~始まりの冒険と謎のスキル~
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謎の通知と新スキル

ちょうど時刻はPM9:00。俺はドラゴンを抹消させた。

画面の右下に、『クエストが進行しました』というポップアップウィンドウが表示されていた。

状況が飲み込めず、脳が混乱していた。


「あなた、さっきのスキルは何なの? 見たことの無いスキルだったけど」

「俺もわからないよ。気づいたらスキルスロットにセットされてた」

「そんなことより、キースとあんたの相方は無事なのか?」


既にキースのステータスウィンドウは消えていた。

「私の方は駄目そう、ひまちゃんのステータスウィンドウが消えてる。あんたの方はどうなの?」

「俺も同じだ」

俺は咄嗟にプレイヤー名をキースに設定し、whisperチャットを送ってみた。

『キース無事かー?』

すると、すぐに返事が返ってきた


『おーこれで聞こえる?こんな機能あるんだな』

キースの声が聞こえてきた。どうやら無事なようだ。

『さっきの連れの女の子と一緒に訳のわからない所にワープしちゃった様なんだ、とりあえず周りにモンスターがいっぱい居るから、安全な場所に着いたら連絡する』

そう言うとキースからの連絡が消えた。


「どうやら、俺の友達と、お前の友達は変な場所にワープしたらしい」

天使の女の子は心配そうな顔をしていた。

「ひまわりはネトゲ初心者だから心配なんだけど、大丈夫かしら」

「キースもMMOは初プレイだから心配だけど……」


ドラゴンは倒したが、やはりダンジョンから出られる様子では無さそうだった。

「とりあえず、このダンジョンを攻略してさっさと戻ろう。俺の名前はマーシュとりあえず暫定的にパーティを組もう」

「わかったわ。私はロゼ」


パーティを登録すると、ロゼのHP、MPバーが表示された。


「ところで、ロゼの種族はなんて名前なの?」

「私の種族はタイタニアス。天使っぽい見た目なようね。私のステータスの上がり方からするに、多分魔法系の種族だと思う。マーシュはどういうスキルを持っているの?」

「俺はマナ自動回復と自動ガード性能が初期スキルだった。後は魔法と防御を伸ばそうと思ってるから、関連ツリーを埋めてる感じ」

「私は回復魔法強化と、魔法効果持続、状態異常魔法強化の3つ。完全に魔法職ね。プレゼントボックスから出たスキルが魔法効果持続だったわ。マーシュはさっきのスキルがプレゼントからのスキルなの?」

俺はそう言われてインベントリを確認すると、プレゼントボックスは消失していた。

「多分そう、気づいたらBOXが無くなってた」

スキルカードの【リバースラーニング】の情報を表示しても、発動条件が【左手が対象に触れた時に発動】としか書かれていなかった。


「スキルカードを見ても、効果が書いてないんだよね。バグスキルなのかな?」

とりあえず敵に使ってみたら?とロゼに言われたので、試しに近くに居たクイール相手に剣で攻撃してターゲットを取ってから使用してみた。

クイールに左手をかざしながらスキルカードを発動する。

「リバースラーニング!」

……しかし何も起こらなかった。

クイールはマーシュが触れていた左手に噛みつき攻撃を仕掛けてくる。

咄嗟にクイールを振りほどいたが、ダメージを受けてしまった。


「あーもう、ヒールのカードあんまり無いんだから無駄に使わせないで!」

そう言うと、ロゼは俺にヒールをかけてくれた。通常のヒールとは違い、ヒールの効果が継続するバフが付与された。

俺を攻撃していたクイールは、ターゲットをロゼに変更した。

「ヒール使うとすぐタゲ拾っちゃう」

このゲームは回復魔法を発動すると、モンスターのヘイト値を稼いでしまい、攻撃のターゲットになりやすくなる仕様がある。


ロゼは向かってくるクイールに剣を突き立てる。俺も同時にクイールの背後から剣を突き刺した。

きゅぅい~と断末魔を上げてクイールは革を残し消滅した。

「これじゃ埒が明かないわ。私もヒールのカードがもう底を尽きたわ」


脱出するにしても、ダンジョンを攻略するのはリソースがあまりにも無さ過ぎる。

「どうする? 脱出出来ないならいっその事モンスターに倒されてリスポーンするか?」

「あんまりやりたくない手ね」

途方に暮れていると、急に通知メッセージのアイコンが光った。

「何か通知来た」

そう言って通知を確認する。


──

送信者名: 繧ォ繧ェ繧ケ

繝悶Ν繝シ繝峨Λ繧エ繝ウ繧帝幕謾セ縺励◆蝣ア驟ャ縺ァ縺

──

謎の文字化け文字の通知文にプレゼントボックスがついていた。

俺はそのプレゼントボックスを開くと、中にスキルカード【蒼龍の炎】が入っていた。

【蒼龍の炎】

消費MP 50 カードを投げた場所を中心に広範囲の青い炎で攻撃する。


スキルをスロットに装備し、早速近くにいたクイールに使ってみる。

「蒼龍の炎!」

すると、先程戦っていたドラゴンが使っていた物と同様の青白い炎を放つことが出来た。

メラメラと燃える炎の音にかき消され、断末魔すら聞こえずに消滅した。

「スキルツリーに無い魔法じゃない! どうやって覚えたの?」

どうやら、リバースラーニングでモンスターを倒すと、そのモンスターが持っているスキルが後で届くようだ。

「文字化けしてる通知メッセージに付いてた。とりあえず攻撃魔法スキルが1つあれば、戦闘は何とかなりそう」

1発打つたびにMPが0になるが、マナ自動回復のお陰で、1秒毎に20%のMPが回復する為、5秒待てばこのスキルが発動できる。

「でも、回復出来ないと厳しいんじゃない?」

確かにそうだ。クイールやゴブリンは弱いモンスターではあるが、戦いながら進んだら、ダンジョンボスに到達する前にHPが無くなるだろう。


「誰も居無さそうだし駆け抜けますか。付いてきてよ、道はわかってるから」

「ちょ……ちょっと!」

俺はロゼの手を引いて、街道を走った。


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