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バグモンスターのチートスキルで、ログアウト不可のVRMMOを攻略するようです。  作者: さめちゃん。
序章 ~始まりの冒険と謎のスキル~
4/13

最後のスキル枠

グォオオオオオ

目の前に青白く光る巨大なドラゴンが立ちはだかる。

この街道に全くふさわしく無いデザインのモンスターであることは、見た瞬間に理解できた。


「おいおい、このゲームバグりすぎじゃねーか!」

キースは青ざめた顔で悲観していると、ドラゴンの上に赤いマークが灯る。

交戦状態になってしまったが、どう考えても勝てる相手ではない。


「さっさとダンジョンから出よう!」

そう俺は言うと、キースとダッシュで街道をダッシュで逆走する。


街道の入り口まで戻りエリアから出ようとしたが、前のマップへの移動先が消失したかの如く、見えない壁にぶち当たった。


「痛てぇ!」

見えない壁に激突した俺は、後ろを振り返ると、滑空してきたドラゴンをギリギリでかわした。


「何その凄いドラゴン!?」

そう言うと、近くに居た女性パーティのヒューマノイドがこちらに声をかけてきた。


「宝箱を開けたら急にポップしたんだ!逃げたいんだけど、前のエリアに戻れねぇ!」


「ひまちゃん! 近づくのは危険だよ!」

そう天使の少女が言うと、ドラゴンのターゲットがヒューマノイドの女の子へと向く。


「あ……私の方に来ないでー!」

そう言うと、ヒューマノイドの女の子は持っている剣をぶんぶんと振るう。

青白いドラゴンに攻撃はヒットしたが、全くHPが減っている様子はない。


「トレインはマナー違反だって!とっとと別の方へ逃げましょ!」

天使の少女はそう言った。


「別の方って言っても、一本道だから逃げ場はねーよ!」

八方塞がりの俺たちを余所に、ドラゴンは体当たりを繰り出してくる。


地響きと共に迫りくるドラゴンのタックル攻撃を、キースとヒューマノイドの女の子が受けてしまい、大きな川に吹き飛ばされる。

キースとヒューマノイドの女の子のHPバーが一気に無くなったが、数ミリだけ残っていた。恐らく誰かのパッシブスキルが発動したのだろう。


「キース! 早くヒール、ヒール!」

俺はそう指示をしたが、すぐにドラゴンが川の方に向きを変え、大きく息を吸い込み、青白い炎を吐き出す。


二人が炎の中で燃えた。それと同時に青白い光と共に二人は消えてしまった。


そして、画面がプツッと消えた。


◇◇


また、奇妙なオルゴールが鳴る。

「このイベントは何なんだよ!」

苛立って俺は叫んでいた。

光り輝くカオスが語りかけてくる。

『……あなたの左手で……ドラゴンを……私を元の場所に連れて行って……』


またガラスが割れる演出が起きて、元の場所に戻される。


「こんな状況でボッ立ちしてる暇無いでしょ!」

天使の少女はドラゴンを引きつけてくれていたようだ。


俺はふらふらとしながら、ドラゴンに近づく。スキルカードはさっきまでの戦闘で3枚消費していた筈なのに、何故か1枚だけスキルカードがセットされていた。


それに気づいたドラゴンは、俺に向かってタックルを繰り出してきた。

ズゴゴゴゴオと大きな地響きが響き渡る中、俺はスキルカードを投げた。


──「リバースラーニング!」

急速にMPが消費される。


迫りくるドラゴンに俺は左手を思いっきりぶつけた。


その瞬間、青白いドラゴンは鳴き声も上げず、モデリングがバグった様に歪み、まるで居なかったかの様に姿を消した。


【マーシュ】

種族 ヒューマノイド

LV 2

HP 200

MP 50

ATK 11

MATK 17

DEF 21

MDEF 21

AGI 5

LUK 7


所有スキル

───

パッシブ【マナ自動回復++】

パッシブ【自動ガード性能++】

パッシブ【知力増加】

アクティブ【リバースラーニング】


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