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「笑っている」  作者: シーエヌ
1/5

その1

僕には何も出来ない。

周りからは「ノブは出来る奴だ」とか

「ノブさんはそつなくこなしている」なんて言われている。

僕には何もない。それが事実である。

出来るだけ悪く思われないように、最低限のことは出来るように過ごしている。

あまり印象に残らないのかもしれないが、小さなミスはたくさんしているし、

ココロの中ではいつもビクビクしている。

それでも周りからはそう思われていない。

僕はそれがとても苦しかった。


この世界にどうして生まれてしまったのだろうか・・・。

大人になるにつれ、そう考えるようになった。

とにかく自分に自信がないのだ。

違う生まれ方をしていたら、違う家に生まれていたら・・・

もしかしたら僕の人生は華やかだったかもしれない。


中学に上がってすぐ、僕は躓いた。

小学生までは何もしなくたって出来ていたテストも、中学生になると途端に難しくなったし、全く点数も取れなかった。

軒並み100点を取っていたテスト達も、軒並み50点になった。

僕には勉強をするという癖が身につかなかった。

周りの友達は塾に通っていたり、自宅でテスト勉強をしていたようだけど、僕はいつも笑っていた。


僕の進学したのが、和平中学校という学校だが、地元にはその和平中学しかなかった。

僕の地元は緑に囲まれているし、「良さはなんですか?」と聞かれても

「空気の良さです!」と答えるしかないような田舎だ。

トマトやイチゴ農園があればいいのだが、農業にも無縁な土地だった。

もちろん一家に一反ある為、お米に困るようなことはなかったが。

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