第八十九話 情報の整理
俺達が情報収集を開始して、2時間がたったので、集合場所に戻ってきた。
「おお、早いな、もう居たのか」
俺は既に集合場所に居た、リオンとリアナにそう言った。
「私達もさっき来たところよ」
「そうか、それじゃあどっか落ち着ける場所で、集めた情報の整理をするか」
俺達は、宿で今日泊まる部屋を借りて、俺の部屋で情報の整理をする事にした。
「それじゃあ始めるか、まず最初に言わなきゃならない事がある、さっきこの街の貴族と揉めてな、護衛の兵士を全員倒しちまったんだ、だからその貴族が仕返しにくると思う」
「もう少し詳しく説明してくれないかい」
俺はリオンにそう言われて、俺達がアンブローズと揉めた理由と、俺がしようとしている事を説明した。
「なるほどね、私もアンブローズを倒すのは賛成よ、それと私達も似た様な理由で兵士と揉めてね、多分そっちも仕返しにくると思うわ」
「多分その兵士からアンブローズに、話しがいくと思うから、俺達は同じ格好をしてるから、仲間だって気づいて一緒に来るかもしれないな」
俺はリアナにそう返した。
「それと、アンブローズを倒すとこの街の管理者が居なくなるけど、それは商業ギルドがなんとかするって言われた、俺達が起こした騒動を聞いた、この街の商業ギルドのギルドマスターが、部下に俺達を呼びに来させて、そう提案して来たんだ。商業ギルドも色々とやられてたみたいで、俺達に随分協力的だったぞ」
商業ギルドの事は、詳しく知らなかったが、冒険者ギルドと似た感じの組織で、仕事を斡旋したり、商業ギルド自身も、色々な物の買取や販売をしているらしい。
「そう、それなら遠慮なくやれるわね。それじゃあ次は、私達が集めた情報ね、私達の集めた情報にも、アンブローズの事があったわ。あいつは自分が貴族だから、平民には何をしてもいいと思ってるみたい、今までも、何度も気に入った女性がいると、無理やり屋敷に連れ込んでるみたいね。それと兵士もアンブローズの味方で、こいつらも平民は自分達よりも下と思ってて、色々と好き勝手してるみたいね。後この街の戦力は兵士だか見たいよ」
「アンブローズが冒険者を金で雇うとかする事は無いのか?」
すると、俺とフレア以外の3人が不思議そうな顔をしたが、すぐに何かに納得したのか、元の顔に戻った。
「そっか、レンはこの世界の常識を知らなかったんだよね、みんな知ってる事だから説明するのを忘れてたよ」
「どういう事だ?」
俺はリオンにそう聞いた。
「帝国には、冒険者ギルドが無いんだよ、ギルドに登録する時に、ギルドはあらゆる国にあるが、国の管理下には入らない、みたいな説明をされたかもしれないけど、帝国は例外なんだ。確か15か16年前ぐらだったかな、それまでは帝国にも冒険者ギルドがあったんだけど、今の帝国の国王が冒険者ギルドを無くさせたんだよ」
「でもどうやって冒険者ギルドを無くさせたんだ?冒険者ギルドは国じゃ、手出し出来ないだろ?」
するとリオンは、俺の言葉に頷きながら答えてきた。
「勿論国は冒険者ギルドに直接命令する事は出来ない、だけど冒険者ギルドに依頼を持って来るのは、この国の住民と国なんだよ。だから帝国の国王は、住民達に冒険者ギルドの使用を禁止したんだ。住民達は国にそう言われたら、従わない訳にはいかない。そして冒険者ギルドには依頼が来なくなり、依頼が来ないギルドに、冒険者は集まらない。そしてギルドの営業が出来なくなり、帝国の冒険者ギルドは無くなったんだ。帝国の国王は、それを冒険者ギルドやそこに所属する冒険者にバレないように、徐々に依頼を減らしていったんだ。帝国は冒険者ギルドの営業が悪化したのは、冒険者ギルドが原因で、そっちが勝手に潰れただけだって主張してるから、冒険者ギルドは帝国に仕返しが出来ないんだ」
「なるほど、そんな方法を使ったのか、ん?」
俺はリオンの説明を聞いて冒険者ギルドが無い理由は納得したが、また新たな疑問が浮かんだ。
「なあ、それじゃあ、魔物とかの対処はどうしてるんだ?冒険者が数を減らさないと、そこら中魔物だらけになるだろ?」
「それが理由は分かっていないんだけど、冒険者ギルドが無くなった年から、帝国での魔物の出現率が極端に下がったんだよ、それと、出てくる魔物もゴブリンとかの弱い魔物ばかりらしい。それの対処は、街の兵士がしてるみたいだね。周りの国なんかじゃ、新しい魔導具を開発したか、転換期よりも前の魔導具を見つけて、それで魔物の数を減らしたんじゃ無いかって、言われてるけど実際のところは分からないらしいよ」
リオンはそう説明してくれた。
「なるほどな、兵士達があんなに弱かったのも納得だ。王国の兵士と違って、弱い魔物の相手ばかりしていて、それに訓練もろくにして無いんだろうな」
「確かに、王国の兵士の方達よりも、かなり弱かったですね」
「ああ、確かに弱すぎて、拍子抜けしたぞ」
俺が納得していると、レーナとフレアがそう言ってきた。
「そういえば、私達が倒した兵士も、フロスト・アローを、手と足にくらったぐらいで、絶叫してたわよ」
「これなら、結構簡単に終わりそうだな。今日はもう暗くなってるし、流石に来ないと思うが、一応気をつけよう。多分あいつらも、装備を整えたりしてから来ると思うから、戦闘は明日になると思う」
俺の言葉に全員が頷いた。その後1階の食堂で、夕食を食べてから。それぞれの部屋に戻り就寝した。




