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第二十六話 レーナと共闘

 


 

  驚いているレーナの隣から国王様が声をかけてきた。


  「マグダレーネを危険に晒したくないのだが」


  「それは分かっています、ですがこの作戦にはレーナの協力が必要不可欠なのです」


  「しかし」

 

  「待ってお父様」


 

  レーナが国王様の声を遮って声を出した。


  「私がボニフェースを止める役に立てるなら是非協力したいです、それにまだどんな作戦かも聞いていませんし、危険か判断するのは聞いてからでも遅くありません」


  「マグダレーネの言う通りだな、レン、作戦の説明をしてくれ」


  「分かりました」



  俺は国王様達に思いついた作戦を説明して聞かせた。





  俺の作戦を聞いた国王様は訝しげな顔で俺を見ていて、レーナは顎に手を当てて何か考え込んでいるようだ。

 

  「本当にそれで倒す事が出来るのか?」


  「あくまで倒せるかも知れない作戦なので絶対ではありません、レーナいけるか?」



  するとレーナは考えるのをやめて俺に言ってきた。



  「はい、大丈夫です。それにその作戦なら私もいけると思います」


  「ほんとに?レーナ」

 


  リアナがレーナに問いかける。



  「はい」


  「とりあえず、この作戦で行こう、駄目だったらまた別の方法を考える」




  するとレーナが国王様に向き直って真剣な顔で話しかけた。



  「お父様、作戦に参加させて下さい、これは私にしか出来ないことです」



 

  国王様は悩んだ後に結論を出した。



  「分かった、すまんな私には手伝える事が無いが気おつけてくれ」


  「はい、ありがとうございます、お父様」


  「よし、それじゃあいくぞ、抑えてくれて助かった‼︎試したい事があるから騎士達は一旦下がってくれ‼︎」



 

  俺の声を聞いた騎士達は一旦距離を開けて離れた、レーナの回復がなくなっていたため騎士の数は最初30人ほどいたが今はその半分ほど以下になっている。だが騎士達は何とか死人を出さずにボニフェースを抑えていたようだ。


 

  俺はボニフェースの右側に移動して離れた場所から攻撃を開始した。



  「マジック・ゲート」




  俺は岩を高速で飛ばしてボニフェースに当てた。肉が軽く抉れる程度でそれもすぐに治ってしまった為にダメージはなさそうだ、だが俺に注意を引く事が出来た。ボニフェースは俺の方に触手を伸ばして攻撃しようとしてきたが俺は触手が俺に到達する前に次の行動にうつる。


  「マジック・ゲート・ショットアイアン‼︎」



  俺は2発の鉄の玉をボニフェースの顔の位置にある2つの目玉を狙って撃ち出した。流石に高速の鉄の玉を避ける事は出来なかったのか目玉に命中した。



  「があぐああっ‼︎」


  「あいつ喋れたのか」



  ボニフェースは目を抑えて呻き声の様なものをあげた。驚いた為か俺に向かっていた触手を引っ込めた。



  「リアナ‼︎」


  「分かってるわ‼︎フロスト・ゲージ‼︎」



  俺とは逆側の位置に移動していたリアナの使った魔法の効果でボニフェースの周りに氷で出来た金網の檻が出現してボニフェースを閉じ込めた。すでにボニフェースの目は回復しており、金網を殴ったり触手で叩いたりして外に出ようとしている。



  「レーナお願い‼︎私の魔力が尽きる前に‼︎」




  リアナは地面に手をついて氷の檻に魔力を流し続けている、そのため氷の檻の強度が格段に上がり壊れてもすぐに修復していてボニフェースはなかなか出られないでいる。



  「はい‼︎ギガヒール‼︎」




  レーナはボニフェースの正面からボニフェースに向かって回復魔法を使った。作戦を知らない騎士達はレーナのその行動に驚いているようだ。ボニフェースも自分に害がないレーナの行動を不思議に思ったのか檻への攻撃を中断してレーナの事を見ている。だが少したつとボニフェースの体に変化が起き始めた。ボニフェースの皮膚が溶けて崩れ始めたのだ。



  「があああ‼︎‼︎」



  異変を感じたボニフェースは呻き声を上げながら檻への攻撃を再開した。



  「くっ、はぁはぁ」



  魔法を発動し続けているレーナがきつそうに息をきらしている。リアナも辛そうだ、だがその甲斐あってボニフェースにまとわりついていた肉がかなり溶けて崩れ落ちて攻撃の威力もかなり落ちている。



  「レーナ‼︎リアナ‼︎もう少しだ‼︎頑張れ‼︎」


  「があ……がああ………」

 


  ボニフェースの呻き声が大分弱々しくなってきている。2人とも答える余裕もないようだが、ボニフェースは張り付いていた生物兵器が溶け崩れてもはや原型を留めていない、やがて体が全部溶け崩れて沈黙した。



  「はぁ、はぁ、終わった……」



  レーナは魔法を解除してそう言うとそのまま気を失い倒れそうになった為急いで受け止めた。


  「マグダレーネ‼︎」



  国王様がレーナが倒れたのを見て急いで駆け寄ってきた。



  「大丈夫です、ただ魔力の使いすぎで気を失っただけです、どこか休めるところに運んであげて下さい」


  「分かった」



  国王様は騎士に指示を出してレーナを連れて行かせた。


  「お疲れ」


  「リアナもお疲れ様、リアナは大丈夫なのか?」



  いつのまにかリアナが近くに来ていて声をかけてきた。


  「ええ、私は大丈夫よ、少しくらくらするけど途中から攻撃の威力が大分落ちて魔力を温存できたから」


  「相変わらずリアナは凄いな」


  「そんな事ないわよ、それでボニフェースは?」


 


  リアナはボニフェースだった物を見ながら言ってきた。


  「ああ、流石にあそこまでなったら再生はしないだろ、ボニフェースも一緒に溶かされて死んでるな、いや取り込まれた時点で死んでたのかも知れないけど」


  「それでレン、さっきのはどうゆう事か説明して貰える?」


  「私にも是非聞かせてほしい」



  リアナに続き国王様も俺に問いかけてきた。作戦説明の時は時間が無かった為やる事を説明しただけでどうなるかとどうしてそうなるかを説明していなかったのだ。



  「分かりました、レーナにも説明しなければならないと思うので一緒でも構いませんか?暫く待てば意識は戻ると思うので、動けなくても話しを聞くくらいはできるでしょう。」


  「分かった、では騎士に案内させるのでその部屋でマグダレーネが起きるまで少し待っていてくれ、私はやらなければならない事があるのでな」



  そう言うと国王様は1人の騎士に部屋に案内する様に言うと他の騎士に指示を出し始めた。恐らく今から色々と後始末をするのだろう。


  「それではついてきて下さい」



  俺とリアナは騎士の後に続いて部屋を出た。



 



 



 



 

 


 

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