表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/214

第百七十話 備え

 

  会議室を出た俺達は、そのまま宿に戻った。次の日、俺達は朝からアイリスの元に向かい、会議で決まった事の報告と、その他の相談をした。王達に報告をしなければならない為、俺達は話しが終わってすぐメルラルに向かったので、夕方には戻ってこれた。


  そして、今はまた、昨日の会議室に集まっていた。



  「それでは、アイリスとの話し合いの結果を報告します」


  「ああ、よろしく頼む」



  俺はそう言ったエスモンドに、頷いてから話し始めた。



  「まず、ゲートを閉じる事を伝えてきました。それと、リアナの案、龍に運んでもらう事もやってくれるそうです」


  「おお、これで1つ問題は解決ですね」



  クライヴは嬉しそうに言った。



  「それで、大体装置を発動してから、兵士の人達を拾って平原に向かうと、最速で2時間ぐらいかかるらしいです」


  「2時間か……、レン君達はどう思う?実際に映像を見たのはレン君達だけだから、分からないけど、その魔族相手に本隊無しで、2時間持ちこたえられる?」



  ベナサールの質問に、俺は迷いながら答えた。


 

  「恐らく……、それぐらいなら、ギリギリ大丈夫だと思います。冒険者の方にも手配してもらえるんですよね」


  「ああ、しっかりと伝達する」


  「帝国の方でも、新しく出来た冒険者の支部に伝えておきます」



  帝国には、カルメーラが女王になった後に、冒険者ギルドが設置される事になった。なので今は帝国にも冒険者ギルドが存在する。


  帝国が使っていた、カルメーラしか動かす事が、出来ない魔道具は、もう使っていないらしい。

 その魔道具の効果は空気中の魔力をある程度誘導できるというもので、限界範囲は帝国の領土ぐらいらしいが、俺達が戦ったキング系の魔物はこれで、魔力を貯めて生み出したものだそうだ。それで、なぜ使うのをやめたかと言うと、帝国に魔物が出なかった理由は、帝国の不純な魔力を他の国に、飛ばしていたからだそうで、勿論そんな事をすれば、他の国の魔物が増えてしまう。前は無理矢理やらされていたが、今は他の国の迷惑になるので、やめたそうだ。



  「後は、どの龍がどの国を担当するのかも知らせておきますね。まず魔法国メイカーは闇龍のヴィレムが向かいます」


  「分かりました」


 

  クライヴは頷きながら答えた。



  「獣王国は、光龍のシャロリアが担当です」


  「おう、了解だ」


  「エルフの里と王国はアイリスが纏めて運びます。帝国は水龍のクロムが向かいます」



  王達は頷いて答えた。



  「それで、メルラルなんですが」


  「うちは近いからね、ゲートが確認できてからでも、自分達で移動した方が早いから」


  「はい、俺もそう思ったので、龍は必要ないと判断しました」


 

  これで、一応は大丈夫だな。


 

  「これでアイリスとの、話し合いの結果は以上です」


  「それじゃあ、会議もこれで終わりでいいだろう。魔族との戦いまで、連絡を密にとり、しっかりと備えをしよう」


 

  今日の会議はこれで終わりとなった。



  「これで国に戻れますね。私達は早く移動用の乗り物を作らなければなりません、コルシム頼みますね」


  「お任せください」


 

  クライヴ達には、龍に運んでもらう時の、乗り物を頼んだので、そのぶん大変そうだ。



  「俺もさっさと戻らなきゃな、まあゼントなら大丈夫だと思うが」


  「お前よりも、頭がいいものな」


  「うるせえ、俺はただ苦手なだけだ」



  エスモンドとゴルガーが、軽口を言い合っている。この2人はかなり仲がいいようだな。



  その後は解散となり、俺達は宿に戻った。今日はメルラルと緑の大樹を往復したので、フレアの背に乗っているとはいえ、かなり疲れていたようで、俺はすぐに眠りについた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ