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異世界で収納魔法しか使えないけど頑張る‼︎  作者: トキ
第一章 収納魔法

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第十一話 報酬

 


 

  今俺とリアナは街に戻っている途中だ。あの後魔物進行を阻止した事でお祭り騒ぎになりかけたが、ギルドマスターと隊長の制止で場は収まり、今は魔物の生き残りの始末と、氷を壊して素材と魔石を取り出す作業をしている。俺とリアナは1番の功労者と言う事で街に戻ってゆっくり休んでくれ、と言われたのでそれに素直に従う事にした。




  「リアナ体調は大丈夫か?」


  「ええ、ポーションも飲んだし大分回復してきてるわ」


  「リアナは魔力の回復も早いのか?」


  「うーん、今まで他のウィザードの人と行動した事がないから自分がどれくらいなのかは分からないわ」




  そうなのか、でも俺は恐らくリアナの回復は早い方だと思う、リアナがさっき使ったポーションはゲームの様に飲んだらすぐに回復する訳ではなく、あくまで回復を促進させる効果があるだけなのだ、街の道具屋などで売ってるのは殆どがこれだ、ちなみに俺が最初リアナにあげたポーションはリアナが直ぐに回復していた事から考えて即効性の物だったのだろう、まあ神から貰った物なのでそこはなにも不思議では無い。



  「そうか、まあとりあえず早く街まで戻って飯にしよう。朝から何も食べて無いから腹ペコだ」



  「そうね、私もお腹空いたわ」




  そう言って街に戻ったが、街の住人は避難していてまだ戻って来てはおらずそんな状態で店が開いてる筈もなく、俺達はあまり美味しく無い携帯食料を食べるはめになった。



  俺達は避難命令が解除されてからなんとか宿を確保して、その日は今までの疲れが出たのかすぐに眠ってしまった。もちろん俺とリアナの部屋は別だ。







 

  翌朝宿で朝食を済ませた俺達はギルドに向かっていた。




  「魔物の処理はどれぐらい終わったのかね?」


  「600体以上いたんだからまだ結構残ってるんじゃない?」


  「じゃあ今日は俺達もそれの手伝いやらされるのか?」


  「どうでしょうね、昨日感じからすると私達はやらなくていいって言われそうだけど」



  俺達はこの街を救った冒険者としてかなり注目されている、昨日あの場にいた兵士や冒険者が俺達の事を街の人に話したらしく噂はすぐに広まったらしい。










  「おっ、着いたな、とりあえず受付に行くか」





  ギルドに入ると色々な冒険者に声を掛けられた、街を救ったお礼やパーティーへの勧誘など様々だ。適当に答えながら受付に向かい俺達を最初に案内してくれた受付嬢のシェーレがいたので俺達はそこの受付に向かった。



  「おはようシェーレ、昨日の事について聞きたい事があるんだけど」


  「おはよう」



  俺に続いてリアナも声をかける。



  「あっ、レンさんリアナさんおはようございます。聞きました‼︎昨日の話し‼︎お二人とも大活躍だったらしいじゃないですか‼︎」


  「そんな事ないよ、それより昨日あの後どうなったか聞きたいんだけど」


 

  シェーレは興奮気味に話しかけてきたが俺はそのまま答えた。



  「あっ、失礼しました、ガレスさんにお二人が来たら奥に通す様に言われておりますので一緒に来てもらえますか?話しはガレスさんから直接聞いて下さい」


 

  「ガレス?」




  初めて聞く名前だが誰だ?



  「ガレスさんはギルドマスターの事です、ご存知ありませんでしたか?」



  「ああ、ギルドマスターの事か、分かったそれじゃあ案内してくれ」



  「それでは付いて来て下さい」



  俺達はシェーレの後に続いてギルドの奥の扉に入っていった。










  「来たか、待っていたぞ」


  廊下を進んでギルドの二階の部屋に入るとギルドマスターが声をかけてきた。



  「なんの様で呼んだんだ?」



  「まあそう焦るな、とりあえず座ってくれ」



  部屋の中には机を真ん中にそこに向かい合う様に3人用のソファーが置いてあった。俺とリアナはギルドマスターの向かい側に座った。




  「まずは自己紹介でもするか、俺はガレスこの街カルダムのギルドマスターをやってる、まあ気づいてるかもしれないが元冒険者だ」



  「俺は昨日登録したばかりのFランク冒険者のレンだ。」


  「Fランク冒険者のリアナよ」



  自己紹介をしてガレスの話しを聞いた。



 

  「今日来て貰ったのは色々と話さなきゃならない事があってな、まずは昨日の報酬だが、まだ聞いてないらしいから説明すると緊急依頼に報酬は支払われないんだ。俺達冒険者は国からは独立した組織として国からの徴兵などが免除されている、だけどその分魔物による街や国への甚大な被害を出すであろう事案には無償で対処しなければないんだ。まあ簡単に言うと人同士の争いに参加しないんだから魔物の対処はしっかりしろって事だな。まあ緊急依頼なんて滅多に出るものじゃないからあんまり気にしなくていい」



  「てことは俺達は一銅貨も貰えないと?」


 

  「いや、そう言うわけじゃない、倒した魔物は倒した奴の物だ、大型の魔物なんかを協力して倒した場合は全員で山分けになるんだが、昨日のはほとんどお前らだけで倒したしな、仕留め損なったのなんか極一部だったし。だから昨日の魔物はお前らの物だ、だけど剥ぎ取りなんかをした冒険者や兵士にもそれの作業代は払わなければならないからその分は差し引かせて貰うがな。それで素材や魔石はどうする?そのまま欲しいのなら渡すが、売るのならこっちで換金して解体料や冒険者や兵士への作業代などを引いた金を渡すが?」


 

  俺は別にいらないから金を貰えば問題ないな。



  「俺は金でいいが、リアナは素材か魔石で欲しいがあるか?」


  「いいえ、私も欲しい物はないわ」


  「わかった、それじゃ後日報酬は支払わせて貰う、まだ解体が半分も終わってないからな」




  俺はガレスのその言葉に聞こうと思っていた事を思い出した。



  「俺達もその作業の手伝いに向かった方がいいのか?」


  「いや、お前らは行かなくていい、行ったとしても他の奴らに休んでてくれとか言われて作業させて貰えないと思うしな」



  やっぱりか、まあ楽できるなら問題ないけど。




  「それとお前らに領主様が直接会って礼を言いたいと仰っていてな、お前らには領主の館に行って貰いたい」



 

  解体作業よりもこっちの方が面倒臭くないか?







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