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『やりたいことがないまま進路希望を出す』  作者: 柚木 いと


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登場人物紹介

登場人物紹介


■ 主人公

安藤あんどう あつし/高3


公立高校の3年生。成績は中の下〜中くらい。

部活は「とりあえず」で入ったサッカー部の補欠。


「これが大好き!」というものがないまま、ここまで来たタイプ。


進路希望調査票に「第一希望:」「第二希望:」が並んでいるのを見て、

何一つ埋められないまま固まる。


表向きは「まあ、どこかには行くっしょ」と笑っているが、

内心ではかなり焦っている。



---


■ クラスメイト


村上むらかみ 悠真ゆうま


敦の幼なじみで同じクラス。成績は上の中くらい。

「特に夢はないけど、文系だし、この辺ならつぶしが効きそう」と

偏差値ベースで志望校を決められる器用なタイプ。


敦から見ると「なんだかんだで上手くやっているやつ」。



---


桐谷きりたに 亜美あみ


敦と同じクラスの女子。

保育士になりたくて、短大の保育科を第一志望にしている“夢持ち”側。


家の経済状況は厳しく、「夢を貫くか、現実を取るか」で自分も悩んでいる。

はっきりものを言う性格で、敦に対しても遠慮なく突っ込んでくる。



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■ 先生・大人たち


西尾にしお 先生せんせい


敦のクラス担任で、国語教師。進路指導も兼任。


「とりあえずどこかには行け」とは言わないタイプだが、

「何も考えずに流されるだけ」の進路選びはさせたくないと思っている。


敦に「やりたいことがないなら、やりたくないことから書け」と提案する。



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山本 さん(やまもと さん)


近所の個別指導塾で働く若手講師。

かつては「学校の先生になりたい」と思って教育学部に進学したが、

教員採用試験に通れず、今の仕事に落ち着いている。


「夢に一度負けた側」の大人として、敦にリアルな話を聞かせる。



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石田いしだ 店長てんちょう


敦がアルバイトをするコンビニの店長。

高卒ですぐ働き始め、そのままコンビニ業界にずっといる人。


「特別な夢はなかったけど、この仕事は結構好き」と言えるタイプで、

“やりたいことはないけど、これは嫌じゃない”で続けてきた大人の代表。



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宮崎 さん(みやざき さん)


西尾先生の元教え子。

一度は一般企業に就職したものの、数年で退職し、

その後、専門学校を経て別の職業に就いた。


「一回社会に出てから進路を変えた大人」として、

敦に「やり直しもアリ」という現実を見せる役どころ。



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■ 家族


安藤あんどう 


父・母・妹の四人家族。


両親は「大学に行けたらいいな」と何となく期待しているが、

ガチガチに進路を決めつけるタイプではない。


ただ、その“なんとなくの期待”が、

敦にとってはプレッシャーにもなっている。


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