表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

ニンニクの登場

私は活動先に行っても、やることがありませんでした。活動先に行くべき日はきちんと行きましたが、

活動先で、何かボランティア活動をしていたわけではありません。毎日ネットサーフィンの連続です。


自宅に帰ってもネットサーフィンしか余暇活動はありませんでした。自宅では、エロ画像やエロ動画をネットサーフィンしながら、手コキをし、自らを慰めていました。


私はこんな奴なので、彼女はもちろん、女友達も今までいません。それは日本でも南米でも変わりませんでした。また男友達もいないのも、日本でも南米でも変わりませんでした。男にも女にも、日本人にも南米人にも相手にされず、独りぼっちな私でした。


私が青年海外協力隊員として南米ボリビアに来てしばらく経った時でしょうか。新たな隊員が派遣されてきました。名前はニンニク。私より年下で、態度がでかく礼儀のない奴でした。ニンニクと一緒に派遣されてきた智也は、賢そうなやり手だと思ったのですが、ニンニクはただのアホとすぐに分かりました。


このアホなら私の思い通りに動くと思い、ニンニクには親しく接していたら、案の定、私の「金魚のフン」になりました。してやったりです。私が行動するところにはニンニクがいましたし、私はよくニンニクと行動を共にしました。ニンニクも私のことを親分のように慕ってくれたと思います。


ボランティア先で何もすることがなく、邪魔者のように扱われている私にとって、ニンニクはありがたい存在でした。


またニンニクは派遣されてすぐにケツ割って、ボランティア先に行かなくなりました。そんなニンニクを他の隊員は白い目で見ていましたし、完全に孤立した存在になっていました。そんなアホなニンニクに私は救いの手を差し伸べたのです。


類は友を呼ぶ。これは私とニンニクのためにあるような言葉です。金魚のフンみたいについて来て、自分の思いどおりに動くニンニクは貴重な存在だったのです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ