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3 天からの贈り物1



ねえ、レリア、コリア、君らは僕らの愛し子なんだよ。って言っても、僕らは地界のことに深くは関与できない、いろいろ抜け道はあるけど。


二人に贈り物があるんだ。気に入ってくれたら嬉しいな。


……ほら、そろそろ目覚める時間だよ。世界が大変な時に送ってしまったけども、僕は本当に願ってる。


二人の人生に数多の幸、あらんことを。






「うーん、まぶしい」


「すーすー」


朝日を浴びて、レリアは目覚めた。隣ではまだコリアが安らかな寝息を立てて眠っている。


今日の夢はなんだか揺りかごに揺られているような、不思議な温かさがある夢だった。どこか幸せだったことは覚えている。


「贈り物、かあ……」


産まれてからお祝い事と贈り物にはとんと縁がなかったが、今日は二人の七つになる誕生日だった。


ただの夢の中の話なのに、不思議と心に残っていて、レリアは胸の前でぎゅっと手を握った。


なんだか良いことが起こりそうな気がする。


「う、うーん、レリア、おはよー」


コリアが起きてきた。いつも寝起きがあまりよくないコリアも、今日はどこかふわふわしている。


「コリア、おはよー。今日はなんだか気分が良さそうね」


「うん、なんか幸せな夢見たーー。贈り物くれるんだって」


「あら、私と同じ夢を見たのね」


ふわふわ笑うコリアがかわいすぎて、思わずぎゅーーっとする。コリアも返してくれた。


「お誕生日おめでとう、コリア」


「うん、お誕生日おめでとう、レリア」


二人でそうして額を合わせてふわふわ笑っていると、コンコン、とノックの音が聞こえた。

思わず二人して顔をこわばらせる。


「……どうぞ」


静かに戸が開き、思った通り、ジェスが洗顔用の桶と朝のモーニングティーを持って部屋に入ってきた。


「おはようございます、レリア様、コリア様。洗顔用の桶と、モーニングティーをお持ちいたしました」


きょとんとする二人の前にジェスは近寄ってきて、二人に洗顔の仕方を教え、モーニングティーを渡す。


今までとは全く違う扱いに戸惑いながらも、レリアはお澄ましをして、モーニングティーをたしなんだ。コリアが吹いた気がするが無視だ、無視。


ジェスはどこか微笑まし気に見つめながら、二人が飲み終わるのを待ち、そしてしゃがみ込み二人に視線を合わせた。


「ーー私から祝われるのは不本意かもしれませんが、レリア様、コリア様、誕生日おめでとうございます。お二人が生まれてきてくださったことに感謝を」


そういって敬礼するジェスを見て、レリアとコリアは面映ゆいような、むかつくような何とも言えない心境を味わった。


「……ありがとう、ジェス」


「僕からも、ありがとう」


そう言った二人の顔を見つめてジェスはふわりと笑った。その笑顔は今まで見たどこか作り物のような笑顔と違い、優しさが感じられるもので、なんとなく二人はばつが悪くなって目をそらした。


ジェスは立ち上がると「食事の用意ができております。食堂にご案内いたします」と二人の朝の支度を手伝い、最も、二人とも自分の事は大体自分できるので、着るものを持ってきたりしただけだが、二人を食堂に連れて行った。


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