石家肉舗
「肉舗」
肉屋。
「目の前で何をぶつぶつ文句言ってんのかと思いきや、まさか小哥(燕順)だったとはな」
「はは。いや、お恥ずかしい」
男の案内で目的の家に辿り着いた燕順は門前に馬を繋ぎ、濡れそぼつ笠と簑を脱いで客間に通された。
男はすぐに燗をつけた酒を用意し、燕順は冷えた身体にそれを染み渡らせる。
「ま、アレを見りゃあ誰だって愚痴りたくなるがな。小哥はいつ建康に来た?」
遅れて、煮込んだ牛肉が大皿に盛られて出される。
「今朝、渡江(※1)しました」
「んーじゃあ、雨が降り出した頃合いも知ってるだろ?4日も5日も降り続いてたってんならまだしも、朝もとっくに明るくなってから降り出した雨でアレだ。てか、4日も5日も降り続いたら、こんなボロ家なんぞ屋根まで浸かっちまわぁな」
「はは、それはいくら何でも…しかし、いつもああなんですか?」
出された牛肉に箸をつけながら燕順が尋ねた。
「んん、玄武湖を干しちまってからってもの、雨が降りゃあその度にあんな感じだ。まあ、干拓を考えた奴にゃあ考えた奴なりの理屈があんだろうが、この辺りに住む人間から言わせりゃ迷惑もいいところだよ、全く…」
顔を顰めて男は頷く。
「大伯(※2)」と呼ばれた男の姓は石、名を平。
前回、燕順が建康府を訪れた折、石仲に紹介された彼の兄である。
「二伯(石仲、※3)はお元気ですか?」
「おう、元気も元気。ピンピンしてらぁな」
「以前、別れ際に『暫く旅に出る予定がない』と聞いたので、便りもなく、いきなり訪ねてしまったんですが…」
「何、んな事ぁ気にすんなって。今はちょっと頼まれモンを配達に行ってるだけさ。その内、帰ってくるよ」
この石家の家業は肉屋だ。無論、建康府で唯一でもなければ随一でもない。
だが、それは表向きの話であって、世の中には表があれば裏もある。
建康府で裏家業に手を染める人間の中に「塩賊」としての石平を知らぬ者はいないだろう。
燕順は荷の仕入れから売り捌くまでを全て一人で行っているが、この石家では、この地で石平が荷を仕入れ、それを石仲が行商の中で売り捌いている、という訳だ。
「元気がねえのは俺の方さ」
奥から新たに燗をつけた酒を卓へ運び、石平は淋しげに笑う。
「…体調が優れないんで?」
「ん?あー…いやいや、嬶がおっ死んでからってもの、どうにも元気が出なくていけねえやな。若ぇ娘の一人や二人囲って、四人目でも拵えてやろうかと思ってたんだがなぁ」
湿気た空気を振り払うかのように、石平は冗談を交えて呵呵と笑い飛ばすが、今度はそれに燕順が淋しく苦笑を返す。
甲斐甲斐しく燕順の世話を焼く石平だが、奥へ入る度に、燕順に気を遣わせまいと他の音に紛れ込ませて咳き込む声が、幽かに客間まで漏れ伝わっていた。
「お元気じゃないですか」
「ハッ、俺ももう50を過ぎてんだぞ?いつお迎えが来てもいい歳だよ」
それに気付いていない風を装い、燕順は会話を続けている。
「戻ったよ、兄さん」
「おっ!?噂をすれば、だ。二郎(石仲)、お前に客だぞ!」
「…客?」
石仲が客間に顔を出すと、燕順は立ち上がって恭しく礼を捧げた。
「燕小哥じゃないか!」
「二伯、お元気そうで」
これぞ正に『遠くに在れば遥か十万八千里、近くに在れば正に目の前』(※4)といったところだ。
「別れ際に『また会いに来る』と言ってくれたが、まさかこんなに早く来てくれるとは!」
「商いも順調で、だいぶ落ち着きましたから」
「あの女好きの…李、じゃなくて…張…でもなくて…そう、王!王小哥(王英)は元気か?」
「はは、アイツは元気が有り余ってるくらいですよ」
「おい、二郎。濡れた身体でいつまでも立ち話をしてねえで、とっとと着替えてこい。話はその後でも遅かぁねえだろ?」
石仲が着替えのために奥へ入る。と、何を思ったか、石平は店先に向かっていそいそと片付けを始めると、そのまま店を閉めてしまった。
「あの…大伯、良いんですか?」
「良いんだよ。折角、小哥が訪ねて来てくれたってのに、いちいち客の相手なんかしてられるか。そもそもこの雨ン中、わざわざこんなトコまで足を濡らして肉を買いに来る客なんざ、そうそういやしねえって」
「いや、まだ時間も早いし、この辺りの住人は困るんじゃ…」と言い掛けて、燕順はそれを飲み込んだ。
店主が良いと言っているのだから、あれこれ口を出してせっかくの好意に水を差すのも無粋な話だ。
衣服を替えた石仲も加わると宴席は更に盛り上がり、大いに飲み、大いに笑えば、まるで油紙に火でも点いたかのように、久しぶりに顔を合わせた三人の世間話はいつ果てるともない。
特に宋国中を股に掛けて商いを行う燕順や石仲の話は、建康府から出ない石平にとって何よりの娯楽だ。
「小哥、相変わらず江湖の好漢と交流を持ってんのか?二郎がここんトコ建康から出ねえもんだから、話のネタが無くってな。最近は誰と会ったんだ?」
「いえ、この前戻ってからは、ずっと青州に籠りっきりで…」
「何だ、つまらん」
「兄さん、つまらんって事はないでしょ。小哥にだって都合があるんだから…」
「御期待に沿えませんで。あ、いや…」
石平は生まれも育ちもこの建康府である。そして、石仲と違って長々と留守にする事もない。と、くれば…
「この建康府に四人の好漢が居ると聞き、この旅で出会う機会があればと思ってたので、もし御存知なら話を聞かせてもらえると有り難いのですが…」
「おう、知ってる事ならいくらでも答えるぜ?何でも聞いてくれよ。その四人ってのは?」
燕順が順に挙げていく。
「まずは『鉄笛仙』の馬麟という男です」
「ああ、アイツかぁ…」
途端に石平は苦笑いを浮かべて酒を呷った。
「噂ほどの男ではないんですか?」
「いやいや、そんな事ぁねえと思うぜ?大滾刀(※5)を使わせりゃあ、数十人が束になっても敵わねえほどの腕前だって話だし、なかなか義理にも篤いって噂なんだが…会うとなるとちょっと、な」
「…?」
「小哥、町で噂を聞かなかった?」
「ああ、そう言えば…」
石仲に促され、燕順は酒家での会話を思い出す。
「何でも、遊び歩いてるとか…」
「そう、それだ。あちこちの妓楼で女を口説き捲って、ここらの花街じゃなかなかの有名人さ。今はその内の一人に入れ揚げて、てめえの家にも満足に寄り付きゃしねえって話だぜ?いきなり訪ねてっても会えるかどうかは運次第、ってトコじゃねえかな」
「そうですか…」
「まあ、小哥が建康にいる内に見掛けりゃ、俺も声を掛けてみるがな」
「有り難うございます」
腕が立って女にだらしがないとは、これはまたどこかで聞いたような話だ。
「んで?二人目は?」
「…え?ああ、二人目は『活閃婆』と綽名される王定六という男なんですが、御存知ですか?ここへ来る途中、酒家で聞いてはみたんですが、どうにも素性が分からなくて」
「んー…王定六…王定六…」
石平が短い鬚(顎ひげ)を指で弄りながら頭を捻る。
「いやぁ、ピンとこねえな。城内の者じゃねえんじゃ…おっ!そういや、確か江沿いに一軒だけ王姓の酒家が在ったが…」
「…?兄さん、江沿いに王姓の酒家なんて在ったっけ?」
「在るんだよ!林ン中の目立たねえ場所にな」
「小哥、知ってるか?」
「二伯が知らないくらいなんだから知りませんよ」
燕順が渡し船に揺られながら見た景色を思い浮かべれば、確かに南岸の渡し場に向かって左手にはそれほど背の高くない山があり、麓には林が広がっていたような気もする。
しかし、渡し場からはそれなりに距離もあった上、渡江してすぐに雨が降り出し、視界の悪い中をひたすら府城を目指したため、ただでさえ土地勘がない燕順の記憶があやふやであるのも仕方ないところだ。
「んで、酒家んトコの息子が確か『六郎』と呼ばれてた筈だ」
「なるほど、確かにそれなら…」
「定六」と名付けられたくらいなのだから、排行(※6)は六番目なのだろう。であれば、当然「六郎」と呼ばれるに決まっている。
「しかし、そんな有名なのか、その『六郎』って奴は。聞いた事ねえけどな…二郎、知ってるか?」
「いや、俺も聞いた事ないよ。聞いた事があれば覚えてると思うんだけど」
「まあ、俺も風の噂に聞いただけですからね。人の噂は宛てにならない事も多いですから」
「ま、それもそうだがな」
話が一段落ついたところで、石平が椀に残る酒を飲み干す。
卓の酒がなくなり、石仲が奥から新たに燗をつけた酒を持ってきた。
「おっ!ほれ、給仕が新しい酒を持ってきたぞ。話を続けようじゃねえか」
「兄さん、コレは小哥のために出したんだから。あんまり飲み過ぎないでよ?」
「うるせえ!久しぶりに小哥の顔が見れたってのに、遠慮しながら飲む道理が何処にあるってんだ」
「まあまあ、二伯も大伯の事を心配してるんですよ」
「ほれ見ろ!お前に毒されて、小哥までつれねえ事を言い始めちまったじゃねえか」
三人は呵呵と笑い合う。
20以上も歳の離れた二人に対し、燕順は王英や鄭天寿とはまた違う、何とも言えぬ心地好さを感じている。
「特段、父に愛されなかった」とは思わないが、しかし「父は厳しかった」と燕順は思い返す。
それも仕方のない話だろう。父の商いを手伝って宋国中を旅から旅と渡り歩くような環境では、躾も自然と厳しくなる。
商いの知識は無論の事、言葉遣いや地方ごとの習慣など、覚えなければいけない事は山ほどある。当然、武の腕も磨かなければならない。
それらは全て燕順の身を守る為だ。商売人として独り立ちしたところで、言葉遣いも満足でない、商いの知識もないとなれば、その世界で生き抜いていけるはずもない。
最低限、自分の身を守るほどの腕がなければ、商売仇に目を付けられ命を失う事もある。
その厳しさがあったからこそ今の燕順がある。それは疑いようがない。
そして、燕順は父に感謝もしている。
しかし、一方で燕順には、父とこうして酒を酌み交わし、他愛なく笑い合った団欒の記憶が終ぞない。
そういった家族の団欒で得られる安息のようなものを、この二人といる事で与えられているのだろう、と燕順は一人得心する。
不意に、青州の弟妹達の顔が燕順の脳裏に浮かんだ。
と同時に、突然それまで思い悩んでいたものがフッと胸に落ちた気がした。
【青州を出る前から抱いてた不安も、この二人に感じてる気持ちも、実のところ、その源泉は同じなんじゃねえか?
それは「共に在ってこそ得られる心の平穏」とでも言うべきもんか。
父性を感じるこの二人に覚える安らぎは今、こうして膝を突き合わせて話してるからだ。
とすれば、この旅の中で常に抱いてる、胸を掻き立てられるような不安も、あの手の掛かる弟二人と、小生意気な妹を残して青州を離れるっていう行為そのものに起因してんじゃ…】
実の弟妹を持つ者であれば、「自分がしっかりしなければ」「面倒を見なければ」という、言わば「父性本能」とでも呼べる感情は、幼い頃から持っていて然るべきものだろう。
それは弟妹を得て自然に芽生えるものであろうし、弟妹との歳の差次第では、それこそ物心がつくと同時に兄姉としての自覚を持って弟妹達の世話を焼き、そして互いの成長によって徐々に干渉の度合いを薄めていくものなのだろう。
しかし、血の繋がった弟妹を持たない燕順は、この歳になって初めてそれを得た。
本来ならばとっくに「弟離れ」「妹離れ」をしていてもおかしくない歳である。
【要するに「慣れ」の問題じゃあるまいか。
他の兄姉達は弟妹達の行動に対する干渉か放任かの線引きを、それ以前の似たような経験から得るんだろうが、俺にはその「以前の経験」ってヤツがねえ。だから神経質になってるんだ。
そう考えりゃ、あの鄭郎(鄭天寿)の落ち着きも確かに頷ける。
偉そうに説教を垂れてはみたが、鄭郎にしてみりゃ王弟(王英)と小蝉(李柳蝉)の小競り合いなんぞ、干渉するのも馬鹿馬鹿しい、取るに足らねえ些細な出来事なんだろう。
何となれば、鄭郎は物心ついた時から小蝉の「兄」なんだ。俺なんかより、遥かに「兄」としての経験は長い。
気に病む事なんかなかったんだ。
この道は、きっと弟妹を持つ者なら誰しもが一度は通る。そして俺が今、将にその道を通ってる、ってだけの話だ】
「どしたぃ?急に難しい顔して考え込んで…」
顔を覗き込みながら掛けられた石平の声に、燕順は我に返る。
「ああ、いえ、青州に残した弟達の事がちょっと気になりまして…」
「ん、弟達?小哥、弟がいたのか?」
「いや、血縁ではないんですが、最近、気の合う者達に出会いましてね」
「なぁんだよー、面白そうな話を持ってんじゃねえか。ほれ、聞かせてみな?俺がバッチリ相談に乗ってやるから!」
「兄さん、またそんな安請け合いをして…小哥、気を付けなよ?どうせ適当な事しか言わないんだから」
「この野郎…こちとら、かれこれ50年はお前の兄貴をやってる歴戦の強者なんだよ!」
「歴戦って…俺と兄さんは50年間ずっと戦をしてたの?」
「うるせぇ!文句があんなら、まずは俺の的確な助言を聞いてから言えってんだ!ほれ、小哥。洗い浚い吐いちまいな」
「ええ。実は──」
燕順は王英や鄭家村の面々との経緯を二人に語った。
確かに「兄」としての経験でいえば、燕順など石平の足元にも及ばない。話を聞いてもらって損はない。
「そうか、王小哥と義兄弟の契りをねぇ」
「ええ、まあ成り行きで」
「ん?何だ、二郎。その王英って奴を知ってんのか?」
「知ってるも何も…前回、小哥が来た時にも俺達が知り合った時の話をして、兄さんも聞いてたじゃない」
「…おー、そうだ!そういや聞いてたわ。山ン中で女に欲情して襲い掛かった挙げ句、二郎と小哥に取っ捕まったって奴だろ?」
そこだけ聞けば、紛う事なき変質者だなww
まあ実際、燕順からも紛う事なき変質者に認定されてるが。
「兄さん、それあんまり外で言わないでよ?今はもう小哥の弟なんだから」
「分かってるって。それでな…あーっと、まあ放っときゃ良いんじゃねえの?その王英って奴も含めて、弟妹達はそれなりにいい歳なんだろ?そんな弟が居りゃあ、小哥が心配する気持ちも分かんなかぁねえが…」
「小哥、兄さんの言う事をあまり真に受けちゃダメだよ?」
「あのなぁ…俺らが今、青州に小哥を訪ねてるってんならともかく、ここは建康だぞ?青州を出ちまった小哥が、建康であーでもねえ、こーでもねえと心配したからって、どうなるモンでもねえじゃねえか」
「小哥は兄さんと違って面倒見が良いんだよ」
「何おぅ!?」
「俺も兄さんには子供の頃から放ったらかしにされてたなぁ」
「何を言ってやがる!俺だってガキの頃ぁ、二郎が近所の…あの…何つったか、アイツは…まあ、とにかく悪ガキに泣かされて帰って来た時にぁ、そいつをボコボコにブッ飛ばして仇を取ってやったじゃねーか!」
「はいはい、そんな事もありましたね。その節はお世話になりました」
屈託なく笑い合う二人に釣られ、燕順も憂いを潜めて顔を綻ばせる。
「まあ何にせよ、そんな難しく考える事ぁねえよ。いくら気が合うっつったって、まだ知り合って間もねえからちょっと気になる、ってだけの話さ。長く付き合ってりゃ、その内そんな心配なんぞしなくなるって。気の所為、気の所為!」
「ホラ、ね?小哥。結局、俺が言った通り、最後は適当に纏めて終わっただろ?」
「はは、確かに」
だが、今の燕順にはその適当さがありがたい。
確かに石平の言う事にも一理ある。
すでに燕順は建康府に在るのだ。今、ここで頭を悩ませたところで、できる事といえば精々、商いを手早く済ませて帰るくらいしかない。
臓腑の奥に潜んだ病巣のように、今尚、胸の奥底で幽かに漂う不安。
燕順は注がれた酒と共に「心配ない、気の所為だ」と自分に言い聞かせながら、それを飲み干す。
【しかし…それはそれで良いとして、ああも青州を追い立てられるように発ったのは何だったのか。もう少し時間を置いてから発つ事も出来た筈なのに…】
「さて、すっきりしたところで話を続けっか」
新たに湧いた疑問を石平の一言で胸にしまい、燕順は残る二人の好漢について話を続けた。
胸に巣食う不安が、やはり気のせいでなかったと燕順が思い知るのは、この僅か数日後の事である。
※1「渡江」
長江を渡る事。「河」同様、作中の時代(北宋代)にはすでに厳密に使い分けられていなかったようですが、古代中国で「江」は「長江」のみを表す固有名詞だったため、あえて「渡河」ではなく「渡江」としました。
※2「大伯」
一字だけで「(父親と同じかそれ以上の年代に当たる)年配の男性」という意味がある「伯」に、話し相手の石平が長男である事から「長男」を意味する「大」を付けています。「大伯」自体は造語ではありませんが、実際にこういった使われ方がされるのかどうかは定かではありません。
※3「二伯」
上の「大伯」と同様に、話し相手の石仲が次男である事から「二」を付けています。こちらも実際にこういった使い方が通用するのかどうかは定かではありませんが、例えば李姓の男性に対して「李伯(李のおじさん)」といった呼び掛けはできるそうです。
※4「遠くに在れば~」
『水滸伝』第22回。原文は「遠便十萬八千里,近便只在面前」。「会いたいと願っていてもなかなか会えないが、ひょんな時に思いがけず会える事もある(目の前に居る)」といった感じの意味でしょうか。『水滸伝』の回数については「70回本」などで異動がありますが、この小説においては全て100回本の回数で紹介しています。
※5「大滾刀」
大刀の一種。
※6「排行」
兄弟姉妹の長幼順。男女は別々に数えられるそうですが、大家族などでは同姓の従兄弟や従姉妹を含めて数える場合もあるそうです。第二回閑話休題「諱と愛称」参照。




