第41話 ~P×Pバトル・後半戦《マイスターVSイシュタム》
妄想必須、最低PS3並の映像で。
今日も元気に思うがままに。
いつもが如く、誤字があるかも(オイ
感想返信はこの後で。
不穏で禍々しい気配の童女、こ奴はなかなかの使い手!ヒーローたるワシは、その者が持つオーラを感じ見ることが出来るんじゃい!強敵と戦い続けたが為に得た、力ってわけなんじゃい!まぁ、称号効果なんだけどのぅ!その称号とは勿論、最近手に入れたコレじゃい!
〔グランベル王国勇者候補〕グランベル王国に貢献した者へ与えれる称号。命ある者が持つとされるオーラを見ることが出来る。そのオーラとは、自身に対する相手の感情を表すモノである。【〈カリスマ〉の効果上昇・オーラの視認可能】
この国の王女様を助けたらもらえたんじゃい!助けた後に、城へと呼ばれてのぅ!国王様から直々にもらった名誉なわけじゃい!もらった瞬間から見えるようになったのぅ、オーラっちゅうもんが。お陰様で、誰が味方で誰が敵か分かるようになったんじゃい!因みに国王様は緑で友好的、助けた王女様はピンクで好意を。こんなおっさんに好意だなんて、恥ずかしいのぅ!
・・・そんなわけで、オーラが見えるワシは警戒する。この童女はワシに敵意を向けているからのぅ、その敵意も尋常じゃない!なんと言っても、真っ赤じゃからのぅ、オーラが!
「・・・巷じゃ私、もやしっ娘と呼ばれています。・・・それは否定しません、・・・事実ですから。・・・だけど、体力最低常に一撃死の私ですけどぉ・・・!弱いと決めつけるのはダメダメですよぉぉぉぉぉ・・・!!」
ぬぅはぁっ・・・!童女のオーラが、オーラの質が変わった!?赤に紫が加わったのぅ、・・・これは闇?違う・・・これはぁっ!
「病みじゃとぉぉぉぉぉうっ!!」
不穏で禍々しい気配とは、病みじゃったのか!?初めて対峙するオーラ、一筋縄ではいかない戦いになりそうじゃい・・・!
「・・・私が病み魔法の使い手だと、よく分かりましたねぇ?みんな闇と勘違いしますけど・・・、オジさんは強いですねぇ・・・?まぁ・・・いいです、・・・オジさんを排除するのみでぇすからぁ・・・!!」
おおぅ童女よ、凄い目力じゃい!この目はブラザーに匹敵するのぅ!じゃが、じゃがのぅ!
「どんなことにもパンツ介入!その病みを打ち破り、ブラザー守るがワシの使命!ワシが、ワシこそが、パンツマンじゃい!!」
気合一発、パンツパワー!正義の力で病み払いじゃい!!
未知なる相手に考えなしの行動は厳禁じゃい!!じゃが、手を出さねば分からぬ。故に・・・!
「先手必勝!小手調べのライトショットじゃい!」
ユラユラ揺れる童女に、ライトショットを三連射じゃい。ワシのは、ヘタな魔法使いより威力があるからのぅ。しかもタイミングをずらしとるから、避けるのも難しいんじゃが・・・どうじゃい!
「・・・ギャン!!」
犬のような叫び声を上げて、童女は三連射の全てを食らった。・・・って全て食らったんかぃ!ゴロゴロ転がってる童女に目を剥く。・・・あっ!止まったのぅ。このまま消えるんかぃ?
「全然効いてないし・・・!全然効いてないのに、衝撃で転がる・・・。フヒ・・・!流石はもやしな私。」
おぅ!転がっていったのじゃが、ユラユラ起き上がったのぅ。効いてないと言っていたけど、本当なんじゃろか?
「フヒヒヒヒ・・・!オジさん、次は私からイクよ・・・?フヘヘヘヘヘ・・・!!」
童女が両手をこちらに向けた瞬間、
「気狂いの反弾・・・!」
その言葉と共に、淀んだ何かがワシに飛んでくる。しかも三発じゃい!先程のお返しかのぅ、ならば・・・、
「ヒーローは逃げんのじゃい!同じように受け止・・・ぶべらっ!!」
正面から受け止めようと思ったのじゃが、思いの外重い一撃じゃい。・・・その内の一発が鳩尾に。・・・ぬぅおぅっ!只の童女かと思ったが、猫を被っとったんかぃ。ダテにやばいオーラを纏ってないのぅ!
「全体的に能力が低い私ですが・・・、魔力的関係では負けませんよぅ・・・!ミニドリルより凄いんですからぁ・・・。」
ミニドリルっちゅうのが分からんが、童女が強力な魔法使いってことかぃ。それならば、ワシの魔法なんざ効く筈もないのぅ。加減をしたら、ワシが負けることになるやもしれん。全力全開パンツパワー!突撃じゃい!
地を蹴り壁を蹴り、天井を駆ける。縦横無尽に動くワシに、もやしっ娘の童女に見切れるかのぅ!童女を見てみると、全然ワシを捕捉出来ておらん。目を回し掛けとるんじゃなかろうか?ならば・・・天井を蹴ってからのぉ~・・・、
「急降下マイスタァァァァァキィィィィィィィック!!」
天井を蹴って勢いをつけたこのアーツ、受けきることが出来るんかぃ?・・・否!ワシを捉えられん童女に受けきることなど不可能じゃい!これで終いじゃい童女のぉぉぉぉぉっ!ここで、こちらに目を向ける童女。今更気付いても遅いん・・・!!
「フヒ・・・!」
笑いおっただとぅ・・・!?気でも狂ったんかぃ・・・?そう思いつつも、ワシのアーツが童女を・・・、
「飢餓の魔手ぅ・・・!」
ガシィィィィィィッ!
蹴り抜くことが出来ずに、突如現れた黒い手に掴まれる。それどころかワシのアーツを吸収し、その反動を使って・・・、
「叩きつけるのでぇぇぇぇぇす!!」
ドゴォォォォォォォォォン!
「・・・ぐぅはぁっ・・・・・・!!?」
ワシは黒い手によって、壁へと叩きつけられた。凄まじい威力じゃい、これ程のダメージなんぞ殆んど受けたことが無いわぃ。黒い手はワシを叩きつけると、何事もなかったかのように消えた。地に落ちたワシは、己にライトヒールを。回復したことを確認した後、先程のことを考えてみる。
なんじゃったんじゃい、あの黒い手は・・・。童女はワシの動きを捉えておらんかった、・・・のにワシを捕捉。カウンターの一撃を、モロに食らったんじゃい。完全に死角からのマイスターキックを、直前に認識して反撃。ワシの姿を捉えておらんかったら、童女には反撃など出来る筈がないわぃ。気配察知を持っておる?・・・それはないのぅ。持っておるなら、捉えられんでも目を回し掛けることなどしない。・・・最初の反撃でマーキングされたんかのぅ、・・・それだと気配察知と同じようなもんじゃし。うーむ、本当になんなんじゃい!分からん、分からんのぅ!分からんのなら、考えることは不要じゃい。戦っておれば、自ずと分かる筈じゃい。
「やりおるのぅ童女!このワシに痛撃を食らわすとは!本当にもやしなんかぃのぅ!」
さほど効いてないような素振りをする、現に回復したしのぅ。
「・・・もやしですよぅ、私は本当に。激しい動きなんか・・・、出来ませんからねぇ。・・・現に私、あまり動いてませんよぅ?ヘタに動くと息が上がりますしぃ・・・?実際、最初の攻撃で転がされて・・・、フヒィー・・・疲れますしぃ・・・?」
・・・よく見ると、顔が青く肩で息をしとる。・・・もやしであることは確実かのぅ、本当に体力が無さそうじゃい。HPとかメチャ低そうじゃし、・・・そうじゃのぅ。童女の体力が少ないのであれば、途切れずに攻撃をし続ければ効果がありそうじゃい。体力切れで行動不能!ワシの必殺技が炸裂!ワシの大勝利!・・・これでいくかのぅ!持久戦は回復の出来るワシが有利、体力無さげの童女には不利。悩んどっても仕方なし、思い立ったら突撃じゃい!
ワシは怒涛の突撃を続けた、続けたのにのぅ・・・!
「なんちゅう鉄壁じゃい・・・!ワシの攻撃が全て返されるのはのぅ・・・!」
あの謎の黒い手によって、ワシは攻めあぐねていた。出す技を返されまくって、反撃を食らって、手足も出んとはこのことじゃい!童女は動かないからじゃろうが、いつの間にか疲労も無くなっているようじゃい。攻めずに反撃を徹底していたのはこの為かぃのぅ、・・・このままではジリ貧じゃい。童女も同じだと思いたいのじゃが、どうなんじゃろぃ。
「ハフィー・・・、何とか息を整えました。・・・力も頂いていますしぃ、ちょっとだけ・・・反撃?こちらからぁ・・・イキますよぉ・・・。・・・・・・恥辱の霧ぃ・・・!」
童女が反撃ではなく、初めて自分から攻撃してきたわぃ!童女を中心に淀んだ霧が噴出してくる。なんじゃいこの霧は!普通の霧でないのは分かる、分かるが防ぐ術が無いんじゃい。勢いが凄くて、充満するのを見ているだけになってしまう。ヤバイのぅ・・・、ブラザーと嬢ちゃんにも影響があるやも!
「・・・安心してください、・・・この霧は私の周囲にしか充満しませんよぉ。ですのぉで・・・、ティル様達には影響ありませんから・・・。離れてますしねぇ・・・ですがぁ。・・・オジさんは例外ですぅ、・・・霧さん霧さんオジさんも包んじゃえー・・・!!」
ワシの顔を見て察したのか、軽く霧の情報を教えてくれた。ブラザー達には影響なし、例外がワシ!?ぬぅおぅっ!霧がワシを包み込み、視界を奪いよる!ワシの体に纏まり付くような感じが、・・・不快じゃい!振り払うように手を動かすが、霧は一向に消えやしない。えぇ~い!童女はどこじゃい!!見えんのじゃい!!
――――――――――――
巷で有名なヒーロー、パンツマンことマイスターさんと戦っているのは私、イシュタムって名前なのです。本来の私なら、P×Pバトルに参加するなんてことはないのです。そんな暇があったら、スキル検証で腕を磨きつつ、ティル様情報を集める仕事があって忙しいのです。たまに前線組のお手伝いをしますが、基本は一人行動。ティル様情報を集めるのに、一人行動が一番なのです。決して、人と関わりたくないというわけではないのです。まぁ他にも色々あるのですが、どーでもよいことなのでほっとくのです。・・・えーと、なんです?
・・・・・・おぉ!そうなのです!オジさんと戦っているのです。何故戦っているのか?そんなの決まっているのです。ティル様のお姿をこの目に焼き付ける為、運が良ければ触れる為、なのです。ティル様情報を入手、そして接触。隙あらば会話、写真も入手出来るかも。ティル様の非公式ファンクラブに載せるのです。私も幸せみんなも幸せ、幸せずくめで悪いことなど何も無いのです。勿論、ティル様ご本人に写真の使用許可を貰うのです。勝手に使うのはダメなのです、ファンクラブの鉄則なのです。破ったら追放なのですから。だから私は参加したのです、安全第一の尾行が力を発揮したのです。ノーンさんには負けないのです!・・・んーと、なんです?
・・・・・・あぁ!そうなのです!ティル様との接触を邪魔するオジさんを、マイスターさんを倒さなくてはならないのです。オジさんは強い人なのです、普通だったら私はもやしなので一撃死になるのです。恐いのですが、そうそう一撃死になんてならないのです。スライムさんから始まり、色々なモンスターさんに殺られまくったのには理由があるのです。私の固有は〈闇〉、・・・違うのです〈病み〉なのです。このスキルは酷いのです、このスキルのせいでもやしなのです!
〈病み〉:体が病んでいる為に、どんなに鍛えてもHP・STR・DEFは上がることがない。AGL・DEX・LUKは上がりにくい。逆に、MP・INT・MEDは非常に上がりやすい。病み魔法が使えるようになる。病みのスキルLVが上がらないと、魔法を習得することが出来ない。病みLVは敵の攻撃を受ける、または殺される、或いは自身を追い込まないと上がらない。回復系のアイテム・魔法・アーツの効果が0.5倍になる。
説明文が長いのです、酷い能力なのです!どちらかというと〈病み〉ではなく、〈マゾ〉なのです!とにかくこのスキルのせいで、最初の内は死に戻りまくりだったのです!・・・大変だったのです、けれど今は強いのです!病み魔法も沢山覚えたのです。この魔法でギッタンギッタンの、メチャメチャの、ボッコボコにしてやるのです!・・・・・・なんです?
んん・・・?・・・そうなのです!オジさんと戦っていたのです、忘れてはいけないのです。〈警戒〉と〈防衛本能〉により、オジさんをあしらっているのです。ヒーローと戦えていることが凄いのです、タフなオジさんはもっと凄いのです。病み魔法の特性として、最初は反撃しかしていないのです。オジさんは気付いていないのです、力を吸い取られているのに。〔飢餓の魔手〕は、反撃魔法なのです。相手の力をそのまま返す強力なヤツなのです、ついでに少しだけ力を吸い取るのです。吸い取った力は溜めておき、特定の魔法で使うのです。そして今がその時なのです、恐いのでオジさんを封じるのです!
「ハフィー・・・、何とか息を整えました。・・・力も頂いていますしぃ、ちょっとだけ・・・反撃?こちらからぁ・・・イキますよぉ・・・。・・・・・・恥辱の霧ぃ・・・!」
この霧を食らうのです、食らっちゃうのです!・・・なんです?口調が違うです?・・・そういう仕様なのです、気にしちゃダメダメなのですよ。
オジさんが霧に隠れたのです、私も霧の中。強いオジさんですから、〈気配遮断〉で気配も消せば完璧なのです。少しは見付かり難くなる筈なのです、そこから私は追撃なのです。病みポイントはまだあるのです、オジさんのお陰なのです。
「因みにその霧はぁ・・・、そう簡単には消えません・・・。フヒヒ・・・私には見えますよぅ、オジさんの姿がぁ・・・。フヒヒ・・・食らうといいでぇす・・・、舞う毒蛾・・・!」
〔気狂いの反弾〕でマーキングされているのです、確実に当ててドクドクにするのです。ドクドクになれば、オジさんは焦るのです、HPも減っていくのです、霧の真価に気付き難くなるのです。良いことずくめなのです、・・・どうです?
「なんじゃいこの蛾は・・・!おぉう・・・!毒じゃい、毒になっとるんじゃい!!」
問題なく効いているようなのです、よかったのです。後はジワジワ待つのです、霧が消えるまでにもう少し時間があるのです。・・・不安なのです、・・・!!そうなのです、保険は大事なのです。
「・・・暴れられても困るんでぇ、・・・足を止めて貰いますよぉ。・・・停滞する影・・・!」
足を固定して動けなくするのです、効けば安心の保険なのです。・・・どうです?
「何処かにいくんじゃい、この蛾めっ!・・・ぬぅおぅっ!足が動かんのじゃい!・・・うぇっぺっぺっ!!」
バリバリ効いているのです、効果は抜群なのです。・・・後は地面に這いつくばって、気配を更に消すのです。仕事するのです、〈気配遮断〉。・・・ニンニン♪
暫くすると、霧が消えていくのです。効果時間の終わりってことなのです、自ずと毒に足止めも消えるのです。オジさんはどうなったのです?這いつくばって気配を消していた私は、起き上がってオジさんの方を見るのです。・・・おぉ!片足ついてゼェゼェ言っているのです、満身創痍のヒーローなのです!ティル様には劣るですけど、カッコいいのです!
「・・・やっと消えたんかぃ、えげつない童女じゃい。・・・だがワシは負けん、ヒーローは諦めんのじゃい!・・・最後まで戦うのが、ワシの正義!!」
啖呵を切って立ち上がるオジさん、・・・凄い闘気?なのです?・・・プレッシャーなのです!今すぐごめんなさいをしたくなる迫力なのです、だけどここまでやったのですから最後まで・・・なのです!
「・・・堪えたことは褒め称えたいことですが、・・・満身創痍で何が出来るのでぇすかぁ?フヒヒ・・・終わりにしますよぉ、・・・この戦いを。・・・今の最強魔法を受けるのでぇす、・・・病みの爆刃!」
この〔病みの爆刃〕、私の病み魔法で付いた傷、ポイントが多ければ多い程威力が上がるのです。傷を治したとしても、ポイントとして残っているのです。オジさんは、私の病みで沢山ポイントを稼いだのです。そして今、清算する時が来たのです!私の手から放たれる無数の刃が、オジさんを蹂躙するのです。小さな爆発が立て続けに起きて、オジさんの・・・、
「・・・おぅっ!・・・ぬぅはっ!・・・んぎぃっ!・・・どぅふんっ!」
奇っ怪な声を出しているのです、苦悶の声です・・・?
肉体的ダメージを与えているのですが、更に追い討ちを掛けるのです。肉体的の次は、精神的にダメージを与えるのです。驚愕の一言をお見舞いするのです!
「フヒ・・・苦しいですかぁ?・・・フヒヒヒヒ、・・・いいことを教えますよぉ。貴方はダメージを受けてぇ・・・、HPが徐々に減っていますねぇ・・・?貴方のマフラーは大丈夫ですかぁ・・・?パンツは大丈夫ですかぁ・・・?フヘヘヘヘ・・・!全てをさらけ出して・・・、敗北と同時に恥を晒すといい・・・!!」
そうなのです、お気付きです?視界潰しの霧と思っていたかもですけど、その名は〔恥辱の霧〕なのです。恥辱なのです、・・・恥辱は何を指すです?・・・それは露出なのです!装備破壊補助なのです!視界を遮って、装備に傷を付けているのを隠していたのです。霧が晴れた時にはボロボロなのです、そこに〔病みの爆刃〕!コンボなのです、倒すことが出来なくても精神的に倒すのです!下着姿になったら、大体の人は恥ずかしくて降参するのです。オジさんも例外ではない筈なのです、パンツを破壊されて恥を晒すといいです!
・・・ん?・・・んん?・・・パンツを破壊?・・・・・・・・・あぁ!そうなのです!オジさんは既に下着姿なのです!そんなオジさんのパンツを破壊したら、精神的敗北どころか社会的抹殺になるのです!最近分かったことですけど、私達の初期下着は壊れないのです。だからこの戦法が使えるのです、装備だけを破壊するのですから。だけどオジさんは違うのです、赤いパンツはあり得ないのです。初期下着の色は、白か灰なのです。そう考えるとオジさんのパンツは別物なのです、壊れてしまうのです!既に爆刃が飛び交って、オジさんにダメージを与えまくりなのです!パンツが弾けとんで、オジさんのヌードがF.E.O世界を駆け巡るのです!ゾウさんです?マンモスさんです?波動砲です?・・・・・・あわわ、なのです!
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「・・・おぅっ!・・・ぬぅはっ!・・・んぎぃっ!・・・どぅふんっ!」
童女と侮っておれば、この有り様じゃい。いや、侮ってはおらんかったが想像以上。ワシの攻撃は、全てカウンターで返ってくる。そして霧に包まれるし、毒蛾に襲われるし、足が動けなくなるし、踏んだり蹴ったりじゃい!その後、全ての効果が消えて自身を奮い立たせたら、今度は爆発魔法じゃい。しかもその威力は、なかなかのもの。このワシが多大なダメージを負っている、童女のINTはワシのMEDより高いんじゃろな。それでも、今は堪えるんじゃい!ワシの心は最後まで折れんのじゃい、最後に勝つのはこの俺じゃい!
魔法に堪えるワシに童女が、
「フヒ・・・苦しいですかぁ?・・・フヒヒヒヒ、・・・いいことを教えますよぉ。貴方はダメージを受けてぇ・・・、HPが徐々に減っていますねぇ・・・?貴方のマフラーは大丈夫ですかぁ・・・?パンツは大丈夫ですかぁ・・・?フヘヘヘヘ・・・!全てをさらけ出して・・・、敗北と同時に恥を晒すといい・・・!!」
と言ってきおった。何を言うかと思ったらそんなことかぃ!ワシのマフラーとパンツはブラザーの作、生半可な攻撃では壊れんのじゃい!特にパンツは丈夫なんじゃい、だからワシは安全にパンツマンでいられる。この程度の魔法で壊れる筈がない、ワシのダメージは増えちょるがのぅ!・・・だが心配ではあるから、確認じゃい!
ぬぅはぁ~っ!!ワシのマフラーがいつの間にか消えておる!ワシのパンツが、ワシのパンツがズタボロのボロボロじゃい!このまま堪えたとしても、ワシは本当に全てをさらけ出してしまう。このパンツだけは、このパンツだけはぁ~!・・・だが、無慈悲にもパンツが!!ぬぅ~ん・・・!これをやらねば、全てにおいて負ける!変・身・・・!!
イシュタムの放った病みの爆刃の前に、マイスターのパンツが無慈悲に破壊される。だが幸運にも、爆発による煙でその姿は見えない。イシュタムは非公式、所謂ノラP×Pバトルで何人ものPCを剥いできた女。因みに、クーパーを剥いだのもイシュタムだ。それ故に、彼女は剥いだと確信している。そして煙の中に、素っ裸のマイスターがいることを。
「さぁ・・・見せるといいですよぉ・・・、全てを・・・!F.E.O初の全裸でぇす・・・!!」
顔を真っ赤にしてアワアワしているが、言っていることはやや挑発的なイシュタム。だが煙が薄れていく中で、驚愕することになる。
煙が晴れ、爆心地の中心にマイスターはいた。片足を上げ、奇妙なポーズで立っている。そして、そのポーズにより見えそうで見えない。己の息子を見せまいとする悪あがき、イシュタムにはそう見えた。
「悪あがきで・・・、見えなくする気概は見事でぇす・・・。私も鬼じゃないですからぁ・・・、見られる前に降参を・・・「降参なんぞ、しないんじゃい!!」・・・なんですってぇ・・・!!」
降参を促そうとしたが、拒否される。イシュタムは戦慄を覚えた、そして少しずつ後ずさる。
「オジさんは裸なんですよぉ・・・、見られてもいいのですかぁ・・・!」
その言葉を聞いたマイスターは、俯いていた顔を上げた。上げた顔は不敵なものであった。
「見られても構わんのじゃい!!」
「・・・!!?」
イシュタムは目を見開き、口をパクパクしている。・・・コイツは正気かと、その顔を見てマイスターは・・・、
「・・・刮目するんじゃい!HEY!!」
一呼吸を空け、
「安心せんかぃ!」
その言葉を発した後に、足を下ろして・・・、
「穿いてるんじゃい!!」
見せびらかすように、両手の人差し指にて強調する。強調された場所には、見事に輝く真っ赤なパンツ。それがあったのだった。
「・・・・・・バカなぁっ!」
ワシのパンツが無事だという事実に、童女は後退りながら驚愕の表情を浮かべている。パンツを強調するようなポーズのまま、ワシは安堵した。〈変身〉が上手くいった、初めて使ったスキルだったがのぅ。この〈変身〉、ジョブがヒーローになった途端に習得した。固有じゃないんかぃ!と、最初の時は思ったのぅ。因みに効果はコレじゃい!
〈変身〉:アイテムボックス内に控えの防具がある場合、その控えの防具にへと強制変更することが出来る。装備していた防具はアイテムボックスに収納される。強制変更時、10秒間だけステータスが1.5倍になる。スキル使用後、1日経過しないと再使用出来ない。
そんなわけで、このスキルを使用して全裸を回避したのだ。日頃から、会う度にティルから言われていたこと。『予備は大事。』、その言葉の大切さがよく分かったんじゃい。旧ヒーローパンツを持っていてよかったと、心の底から叫びたい。新作パンツは破壊されかけた一枚のみ、高いからのぅ・・・一枚しか買えんかったのじゃい。故に、変身後のパンツは旧式。能力は新作に比べると低い、低いが思い入れのあるパンツ。初心忘れるべからずってわけじゃい!・・・ここから反撃じゃい、一撃じゃい、一撃で決めちゃる!
ワシは天井を何枚か突き破り、空へと飛び上がる。すぐさま下を見据え、童女を捕捉。ド派手にいくと決めたからには、渾身の一撃を!童女は捕捉させまいと、動き回っている?動きが遅すぎて滑稽じゃのぅ!モタモタしとるわぃ!・・・と、気配が薄れていくだとぅっ・・・!童女は気配を消すスキルを持ち、スキルLVが高いんかぃ!?童女の姿は見えちょるが、その姿も消えるかもしれん。無いとも言い切れん、それに強化されてる時間も余りない。・・・やるしかないのぅ!これを逃せばワシの不利!童女の強さに敬意を、そしてこの一撃を!このパワーなら、あの技が成功するやも!・・・いつやるの?今じゃい!!
ワシはすぐに、オーラを発動する。いつも以上にパワー全開じゃい!そうしている間にも、ワシは落下していく。だが、自然落下ではダメなんじゃい!ワシが砦を突き破ったことで、共に空へと舞った瓦礫。ワシはたまたま近くにある瓦礫に目をつけ、これならいけると確信する。すぐさまその瓦礫を蹴りつけ、落下スピードを上げて童女をロックオン!尻を下に、童女を狙う。
「ぬぅぅ~んっ!ワシの一撃を受けるんじゃい!加減無用、一撃必殺!ヒィィィィップ・インパクトォォォォォッ!!」
今ここに、新必殺技が誕生じゃい!
金のオーラを纏ったワシの尻が、隕石が如く急降下する。童女は驚きつつも、
「・・・私の方が攻撃力・・・高い筈、・・・INTの方が高い筈ぅ・・・。先程までぇ・・・私がぁ・・・!飢餓ぁの魔手ぅぅぅぅぅ・・・!!」
ワシを苦しめた黒い手が迫るも、ワシの尻がソレを打ち破る。今のワシは、先程のワシを超えとるんじゃい!ワシの尻に貫けぬモノ無し!!
「・・・・・・!!・・・そんなぁ、・・・ここまで追い込んでぇ・・・!・・・ここで私が破れてもぉ、・・・何度でも立ち上がってぇ、・・・ティル様にぃ~・・・!それにぃ・・・私の他にぃ・・・、第2第3の刺客ぅ~・・・がぁ~・・・!!」
魔法を打ち破られ、避けることが出来ないと悟ったのか、童女は両手を広げてワシを仰ぎ見る。お主は強敵じゃった、お主のお陰でワシは更に強くなった。感謝する童女よぉ!
「・・・・・・MDTに栄光あれぇぇぇぇぇ・・・!!」
ドゴォォォォォォォォォン!!
「きゃあっ・・・!」
「うにぃっ!!」
「どわぁ~っ・・・!」
ワシの尻が童女を倒し、その衝撃が辺りを巻き込む。砦が崩れるその中心では、童女は光となって消えていく。そしてワシは・・・、
「・・・悲しいけどこれ、・・・決闘なのよね。」
切ない顔で、童女が消え行くのを見ていた。童女以外の声も聞こえた気がするが、きっと気のせいじゃい♪ヒップインパクトの傷跡、クレーターの中心でそう思うようにする。なんとなく、この後が恐いのぅ・・・!!
本当はイシュタム、こんなに強くする気はなかった。しかし、マイスターのアレをしたいが為に強くなりました。
〈病み〉も適当に考えたモノだからね。これ以上に良い名があれば、修正するかも。
因みに、イシュタムは攻撃を受けないと攻撃出来ない娘です。しかも〔気狂いの反弾〕を当てなきゃ、まともに戦えないのです。
マイスターが、魔法ではなく直接攻撃かアーツでイシュタムに攻撃を仕掛けたら、イシュタムは一撃で消えてました。
因みにMDTとは、マジで大好きティル様団の略です。これも適当に考えたモノ、他に良いのがあったら変えますよ。
後、イシュタムの『のです。』がバカっぽいなぁと思ってみたり。
まぁそれはさておき、マイスター戦を妄想しましたか?自分で言うのもアレですが、俺はニヤニヤしましたよw
次はティルVSヴェネールです。どんな戦いになるのか?今回の戦いの影響がどれ程か?作者にも分かりません。
登場人物を更新しないとダメかなぁ・・・。