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閑話 ~下着

お久しぶりですな、読者の皆さん。心の折れたユキさん、とりあえずの復活です。


ゆるゆるイカせてもらいますよ。


感想も、ゆるゆる返信させてもらいます。

この話は、ディジー・エシャルトン・宝来達と生産した日の話である。妙なテンションになったティルがディジーら三人に気付かれないように、エイミーと静かに騒ぎながらある物を作った。その作った物が一人の男を目覚めさせる・・・。





俺が提供した素材で、ディジー・エシャルトン・宝来の三人は思い思いに物を作っている。三人纏まって部屋の端の方で作業をしており、俺の邪魔にならぬよう配慮しているみたいだ。別に気にする必要はないのだが、言っても遠慮すると思うから言わないでおく。それよりも、これから何を作るか・・・ってことだな。普通に、武器・防具・道具を作るのはツマらない。せっかくエイミーさんが激励してくれて、やる気MAXになっているのに。・・・変わり種だ、何か変わった物を作ろう。・・・さて、どうしようかと考える。俺が考え込んでいるからか、エイミーさんは話し掛けてはこない。・・・というか、俺の雰囲気で悩みを察して、同じように考えてくれてるっぽい。流石はエイミーさん、出来る女だぜ!腕を組んで考えているエイミーさんを横目で見て、俺は考える・・・。


エイミーさんが腕を組むと、胸が押し上げられるわけで。特にエイミーさんは、生産ギルドの支部長も認める程の巨乳保持者らしい。『グランベル王国内の生産ギルド随一の巨乳!』とは、生産ギルドシアル支部支部長ザハークの言葉らしい。知り合いになった男性職員に聞いたから、まず間違いないだろうと思われる。まだ会ったことがないけど、ザハークという支部長はロクでもない人物だと俺は思うのだがどうだろう・・・?俺も男、そんな物が目の前にあったら視線は釘付けになるというもの。チラチラと盗み見ることはせずに、考えながらガン見である。普段はそんなに気にはならないのだが、こうも主張が強いとどうしてもね。エイミーさんは、俺の視線を気にしていない。常に見られているから、気にしなくなったのだろう。・・・大物だな、エイミーさん。当然ながら、端で作業をする三人は気付かない。・・・俺の威厳は保たれたまま、安心である。


・・・エイミーさんの胸を見ていたら気付いた。気付いたというか、気になった。・・・下着ってどうなっているのだろうか?と。ブラとパンツが見たいとかではなく、性能が気になったのだ。防御力があったりするんかね?やっぱり。うーん・・・気になる、聞いてみるか。


「エイミーさん。」


考えているエイミーさんを、小声で呼ぶ。俺の呼び声に気付いたエイミーさんは、


「・・・?どうしたんですティルさん、何を作るか決まったんですか?」


そう言って近付いてきた。俺は耳元で、


「・・・エイミーさん、下着ってどうなっているんだ?気になって仕方がない。」


そんなことを言えば、当然・・・、


「・・・・・・は?・・・え?下着・・・?・・・・・・!?」


エイミーさんは、一瞬にして顔を赤くする。俺は、そんな彼女の反応に疑問を浮かべる。何故に顔を赤くするのだろうか?下着のことを聞いただけなんだが・・・。赤面で動揺するエイミーさんは、ふんす!と気合いを入れ直し、


「・・・分かりました!ティルさんが気になると言うならば、パ・・・パートナーとして応えなければ!口で言うより、この方がいいですよね?ティルさんも男性ですし・・・。お三方はこちらを気にしていませんね?・・・・・・直視はダメですよ?恥ずかしいんですから・・・。」


ディジーさん達が作業に没頭しているのを確認したエイミーさんは、恥ずかしがりながらスカートを・・・、


「・・・!!待った!待つんだエイミーさん!!」


・・・ようやく間違いに気付いた俺。俺はNPCの下着、性能が気になって聞いた。しかし言葉足らずに、彼女には『下着を見せてくれ。』と解釈されたみたいだ。・・・・・・完全にセクハラですね、大いに反省すべきことだろう。胸をガン見していたことも反省か?こういうのは、たまたまの偶然でってのが鉄則かね。ディジーさんらは、・・・気付いていないな。まぁそれはいいとして、


「・・・すまないエイミーさん、言葉が足らなかったみたいだ。俺が言いたかったことは・・・。」


なんとかエイミーさんの間違いを止めることが出来た。勿体なかったかな?とは男故に思うものの、俺の尊厳は守られたのだった。それほどのモノは、特に持ち合わせていないがな。





俺の言ったことを正しく知ったエイミーさんは、


「あぅあぅ・・・。分かっていましたよ分かっていました。分かっていましたけど、私は一体何をしようとしてたんですか・・・。」


モジモジしている。自らの行動が恥ずかしかったみたいで、俺を直視出来ないみたいだ。全面的に俺が悪いんだけどね。・・・いつまでもこの調子でいたら、先へ進むことが出来ないから仕切り直しだ。少し時間を置けば、エイミーさんの調子も普通に戻るだろう。・・・下着を作る前提で、毛皮を布に変えて時間を潰そう。毛皮、あったかな?


大体一〇分ぐらいか?それくらいの時間が過ぎた。エイミーさんも普通に戻った為、下着の性能について聞いてみる。・・・聞いてみた結果、予想はしていたけど・・・ステータス等が上がるみたいだ。基本は防具と同じでDEFが上がるとのこと。材料・製作者・スキル等によって、その他のステータスから特殊効果等も付与されるみたいだ。・・・それを聞いて疑問に思ったことがある。俺、・・・というか俺も含めたPCは最初から下着を着用している。下着を着用した上で、防具を装備しているのだ。気にも止めてなかったけど、最初から着用しているコレはDEFが上がっているのかね?それとも特殊効果があるのか?そもそも変えたことが無いんだけど、・・・色々と大丈夫なのか?風呂に入る時に脱ぐけど、その後はまた穿くよな?・・・汚くなっていないのだろうか?冷静になって考えてみると、それは恐ろしいことではないだろうか。不潔じゃん?・・・ダメだ気になると調べたくなる。


「エイミーさん、俺は今からトイレで調べてくる。もしかすると俺、・・・いや俺達になるか。・・・とんでもない事実が解き明かされるかもしれん。それでも・・・俺を見捨てず、パートナーとして一緒に行動してくれたら嬉しい。」


「なんだかよく分かりませんけど、安心してください!私はどんなことがあろうとも、ティルさんのパートナーです!ティルさんが嫌がっても、すがり付いて共にいかせてもらう決意ですので!」


・・・おぉ、流石はエイミーさん。俺には勿体なさ過ぎる程の良い娘だ。俺は彼女の言葉を聞いて、安心することが出来た。たとえ真実がアレでも、俺は前を向いて生きていける。もう恐れることはない、真実をこの目で調べてくれるわ!


・・・トイレにて自分の下着、パンツを調べた結果、


「意外に高性能、全く問題ないな。・・・よかった、マジで。」


とんでもない事実、・・・パンツが汚くなってない。ということが分かって、一安心ってわけだ。ずっと穿き続けていたから、もしかして・・・とは思っていたけどな。因みに、俺を含めたPC男性陣のパンツ性能はコレ。


〔清潔パンツ〕客人冒険者・生産者の初期装備パンツ。毎日穿いても汚れない・臭わない・壊れないの高性能。特に、NPC冒険者・生産者の方々が欲しがる。非売品である。(特殊効果:永続浄化・不壊)破損率:-【製作者:GM】


DEFとかのステータス上昇は無いものの、汚れない・臭わない・壊れないの三拍子。冒険者には嬉しい性能である。気付いてしまった為に調べてみたが、本当によかった。


作業場に戻った俺は、エイミーさんに報告をする。三拍子揃った下着だと知ると、物欲しそうに俺を見てくる。男物だし非売品だしで、譲渡出来ないんで諦めてくれ。まぁ高性能パンツはいいとして、分かったことがある。それは下着が装備品ってこと。それ即ち、下着は製作可能ってわけだ。そうと分かれば、やることは決まっている。当然作る、それが俺だ。自分で作ったパンツの性能にもよるが、冒険用にするのもいいだろう。街での活動時には、初期装備の清潔パンツで。・・・パンツを作る時、最低でも五枚ぐらいは作らないとな。何が起こるか分からないし、多く持っていて困ることはあるまい。穿いたパンツを変えた後、洗濯もしなければ。スキル屋に〈洗濯〉ってあるかな?それとも〈浄化〉?〈水〉で生活魔法ってあるのかな?・・・考えれば考える程、キリがない。今はとりあえず作って、その後に考えればいいか。便利下着を持っていないエイミーさんに、聞いてみれば一発だろ。





微妙にコソコソしながら、パンツを作る俺。ディジーさん達は、作業に集中している。こちらの動きに全然、気付いていないみたいだ。集中して、こちらに意識が向かないのはいいことだ。パンツを作っていることが知られると、説明とかで面倒だからな。無事にパンツが出来たとしても、当分は秘密にする予定だし。自分で試して良ければ誰かに教えるなり、掲示板に挙げるなりしようと思っている。さぁ彼女達がこちらに意識を向ける前に、パンツを作らなければならない。現時点でPC唯一のパンツを、オンリーワンパンツを作らなければな!


パンツを作るにあたり、種類はどうするか?答えは簡単で、俺の愛用しているパンツはボクサータイプの物である。フィット感が最高に気に入っている。因みに俺の清潔パンツは、俺の好みに合わせているのか分からんけど、ボクサータイプのパンツである。他のPCパンツも気になるところではあるが、・・・人それぞれ違うのだろう。そもそも獣人は尻尾があるのだが、パンツはどうなっているのか?気になる、かなり気になるな。まぁそれは後日、調べればいいわけで。作るパンツは、ボクサータイプで決まりだな。一応、他の種類のパンツも作っておこう。まず、俺が穿くボクサータイプは五枚、その他は各種三枚くらいでいいだろう。毛皮と布の数を考えると、これぐらいの枚数が妥当だな!


・・・・・・毛皮と布の数がそんなに無かった事実、何が妥当だと自分に言いたい。蛙皮の方が多いから、コイツと合わせてパンツを作ることにした。どちらかというと、海パン寄りになりそうだが気にしてはいけない。いつも通り、エイミーさんに手伝ってもらってパンツ作り。最近のエイミーさんは、俺を手伝って生産能力が上昇中。スーパーなエイミーさんは、ダテじゃない!そんなエイミーさんは、男物パンツ作りの手伝いで赤面中。チラチラと、こちらに視線を向けながら手伝うエイミーさん。ブーメランタイプっぽいパンツを広げて、アワアワしながら俺を見る。・・・エイミーさんが変態っぽく見えるのは気のせいじゃない。だが残念かなエイミーさん、俺はブーメランタイプを穿く気は無いのだよ。とりあえず作った予備、どうしようもなかった場合に穿くかもしれないが、それを穿くなら初期装備の清潔パンツを穿くだろう。ならば何故作ったか?それはパンツの性能が良ければ、他の奴に売る為だな。人それぞれ、パンツの好みは違うから、種類があればどれかは買うだろうさ。


そういうわけで、色々なパンツを作ったわけだ。俺が愛用する予定のボクサーから、ブリーフ・ブーメラン・褌・柄パン等。とりあえず、ボクサーの性能はっと。


〔ケロぴょんボクサー〕ホーンラビットの布とシアルフロッグの皮から作られたボクサータイプの男性用パンツ。フィット感が抜群で穿き心地は良い。布と皮の相性が良く、穿くことで脚力が多少強化される。 DEF+4 AGL+2 DEX+2 (特殊効果:脚力微弱上昇)破損率:0%【製作者:ティル】


ステータス上昇効果のあるパンツになった。しかも(脚力微弱上昇)も付いている。なかなかの性能じゃないか。無意識で組み合わせたわけだが、ウサギと蛙の相性がよかったみたいだ。・・・自分の才能が恐ろしいぜ、流石は俺。組み合わせによって能力上昇、やはり相性が大事みたいだな。奥が深いな、生産っていうものは。後は、エイミーさんのお気に入り?ブーメランパンツも見ておくか。


〔ケロぴょんブーメラン〕ホーンラビットの布とシアルフロッグの皮から作られたブーメランタイプの男性用パンツ。フィット感が抜群で穿き心地は良い。布と皮の相性が良く、穿くことで男の魅力が上がる。・・・が、似合わなければ逆に魅力は下がる。 DEF+2 AGL+1 MED+1 (特殊効果:PC・NPCからの好感度変動)破損率:0%【製作者:ティル】


・・・・・・そこは脚力にしとこうぜ、なぁ?なんだよ男の魅力って。まぁ確かに、ブーメランが似合う奴って基本カッコいいとは思うが。引き締まった筋肉との相性は抜群だろう。ゴリマッチョな奴が穿いたなら、『アニキ!』と言いたくなるかもしれん。確実に視線を集めるわな、見せびらかせばの話だけど。これは防具カテゴリーでも下着だからな、見せちゃいかんだろ。だがビルダーさんなら大丈夫か?見せパンってヤツになるのだろうか?そもそも、見せなくても効果は発揮するのか?うーん・・・どうなんだろ。・・・・・・ん?エイミーさんが期待の眼差しで俺を見ているが・・・。


「・・・穿かないからな。」


と言う。あからさまに落ち込むんじゃないよ!


・・・パンツを作ったわけだが、後は洗濯とかをどうするかだな。常に換えているであろうエイミーさんに聞いてみる。セクハラじゃないよ!念の為。


「基本は手洗いですね。魔法の才能がある人は、〈水〉と〈生活〉の合成魔法・ウォッシュで洗います。お金持ちの人は、魔導具で洗いますね。一般人は、〈生活〉スキルで手洗いです。スキル屋で10万Gだった筈です。毎日の生活をしていれば自然と習得するスキルですけど、客人の方々はそうはいかないでしょう?スキル屋で購入するのが一番かと。」


ふむ、〈生活〉を買えば洗濯が出来ると。俺の場合、〈俺流〉効果で買わずともわりと簡単にスキルGETは出来ると思うが。面倒だし、金もあることだから買うのが一番だろう。合成魔法も気になることだが、〈水〉は今んとこいらんからな。魔導具にも関心はあるが、これも置いとこう。・・・うん、〈生活〉を買うことにしようか。普通の行動時や冒険中にも役に立ちそうだからな、損は無いだろう。


パンツの手入れに関して、なんとかなった。作ったパンツを片付けて、後はテキトーに物作りでもしますか。そう決めて、パンツを片付ける俺とエイミーさん。片付け中、エイミーさんがあるパンツを見付ける。


「・・・このパンツは一体何でしょう?」


手に持ち、広げて見るエイミーさん。そのパンツは真っ赤で、尻の部分に黄色で『S』の一文字が刺繍されている。無駄に派手なパンツであった。


「あぁそれはアレだ、ヒーローパンツ。Sはスーパーと読むんだ。」


それを作る時に思い浮かべたのが、『S』の一文字が胸に輝くアメリカの偉丈夫。ただの赤パンツだったなら、どこぞの芸人・ジャックナイフになってしまうからな。分かりやすく『S』を付けたのさ。このパンツは下着にあらず!正装である。これを穿けば、ヒーローになること間違いなし!・・・たぶん。そういえば、このパンツの性能はいかほどか?せっかく目に付いたんだし、鑑定してみますかね。ヒーローパンツをエイミーさんから受け取り、見てみると・・・、


〔ヒーローパンツ〕大蜘蛛の糸で織られた布で作られた真っ赤なパンツ。これさえ穿けば木々を軽々飛び移り、華麗な身のこなしで敵を葬ることが出来るかもしれない。効果を得るには、このパンツだけを装備する必要があり、多大な勇気が必要である。 HP+50 STR+5 DEF+25 AGL+10 DEX+5 MED+8 LUK+10 (特殊効果:装備者に〈勇気〉〈身体能力向上〉〈素登り〉の効果を与える)破損率:0%【製作者:ティル】


ヒーローに対しての熱い想いを込めた結果、なかなかに凄いパンツになってしまった。『S』字の偉丈夫ではなく、蜘蛛男な性能っぽいのは素材のせいか?とにかく、下手な装備よりもDEFが高い。色々なステータスも上がる他に、常時スキル効果を得られるみたいだ。・・・その為には、ヒーローパンツを一張羅にしなければならないようだが。常にパンイチ、常時裸族。確かに、かなりの勇気が必要だ。常に視線を向けられ、無駄に目立つ。正にヒーロー?なのかもしれない。


「ティルさん!ヒーローになるつもりですか!?・・・私、一生を懸けて応援します!・・・はい!!」


・・・と、手渡されるヒーローパンツ。


「だから穿かないっつーの!しかも重い!」


一生を懸けるって重いわ!互いに声を張り上げてしまったわけで、その声に反応したディジーさんが、


「・・・なになに?どったの?ティルさん。」


と近付いてきたので、目にも止まらぬ速さでパンツをボックスに。


「重装備でも作ろうかって話になってな。・・・それで少し、盛り上がってしまったよ。」


話をすり替えて、パンツのことは隠す。まだ明かさぬよ、面倒だし。そこから、ディジーさんらと共に無難な物を作りまくった。・・・パンツは、一人で冒険する時にでも試してみるかな。忘れなければ、・・・になるがね。エイミーさんは、なんだかんだで口が固いからな。まぁ大丈夫だろうさ。パンツが脚光を浴びる日は、そう遠くはないだろう。灯台もと暗し、パンツ侮りがたし。





あらかた作って片付けて、エイミーさんとディジーさん達と別れた俺。シグルゥの宿に戻る途中、悩める中年の男を発見した。・・・その姿、ガドルフのそれと似ている。この先どうすればと、悩んでいるものとみた。俺も存外、面倒事に突っ込むタイプのようだ。面倒事、嫌いなのに。難儀なもんだな、・・・俺は悩める中年の男に声をかけてみる。


「そこのおっさん、何やら悩んでいる様子。俺に打ち明けてはみないか?解消されるか分からんが、その悩みを吐けば楽になるかもしれんぞ。」


努めて優しい声音で話しかけたつもりだが、俺を視界に入れたおっさんは目を剥く。突然話しかけられたらそうなるか・・・普通は。


「なななななんじゃいキミは!イベントキャラかね物盗りかね!?見ての通り、ワシはただのおっさんじゃい!何すれば覚醒するか分からない迷走中のおっさんを苛めても、なんの得もないがな!早々立ち去れい!・・・お願いしまっす!!」


強気なのか弱気なのか、よく分からんおっさんのようだ。俺のことをNPCだと思っているっぽいし、しかも悪人キャラ。まぁ格好も出来立てほやほや魚人シリーズだからな、自分で言うのもあれだが・・・悪人にしか見えん。その反応は、しゃーなしだわな。・・・それはいいとして、


「俺もおっさんと同じPCだから、安心してくれ。・・・おっさんはPCだよな?」


「・・・なんじゃいPCか!驚かせるんじゃないわぃ!」


俺がPCだと言うと、一気に脱力するおっさん。とりあえず、警戒は解いたみたい。


「んで、何を悩んでいるんだ?リストラされたみたいだぞ、おっさん。」


と声をかけた理由を言う。するとおっさんは、


「そんなに悩んで見えたんかい?ワシは・・・。」


がっくり項垂れて、ポツポツ語り出すおっさん。悩みを聞こうと思っていたけど、突然語り出すなよ。聞く体勢取ってないよ、・・・まぁ聞くけど。


おっさんの悩みを聞いてみたところ、固有スキルがどうにも分からないとのこと。それだけ?とは思ったものの、固有スキルは外すことが出来ないからな。勿論、変えることも出来ないわけで。くだらないスキルだったら、悲惨な目に遭うわけだ。最初の頃のガドルフみたいなもんだ。その後、料理に光が差したからなんとかなったが。・・・どんなスキルなんだろう?スキルによっては、ガドルフみたいに持ち直すことが出来るかもしれない。


「因みに、どんなスキルか教えてもらったり出来るか?秘密なら、無理に聞くことはせんが・・・。」


スキル効果を知らなきゃ、助言も何も出来ないからな。一応、聞いてみる。


「ん~・・・そうさな、良い助言を期待して教えようじゃないかぃ。ワシの固有なんじゃが・・・。」


おっさんの固有スキルは〈解放〉、名からして何かを解放するものなのだろう。おっさんもそう思ったみたいなのだが、何を解放するのか分からない様子。とりあえず、説明してもらおう。


〈解放〉己の身に潜みしモノを解放した時、全ステータスが常時1.5倍になる。逆に己の身に潜みしモノを未解放、又は隠した時、全ステータスが常時0.5倍になる。


解放すれば一・五倍、解放しなけりゃ〇・五倍。それも常時ときたもんだ、これは厄介だな。解放出来てないってことは、おっさんは常時〇・五倍のステータスってわけか。そりゃあ、頭を抱えるわな。


「〇・五倍ってことは、おっさん。LV上げも出来てないんじゃあ・・・。」


「・・・正しくその通り、LV1のままじゃい。ストレス解消出来るかと思ってF.E.Oを始めたのに、ストレスが溜まる一方なんじゃい。LV1でステータスが半分なわけで、草原突破も正直難しいんじゃい。こんなおっさんなんて、誰も見向かないんじゃあ・・・。」


ガドルフ以上に哀れなおっさんじゃないか。超絶足手まといに手を差し伸べるバカなんざ、いる筈もないよな。・・・まぁ、ここにいるけど。話を聞いた以上、さよならはアレなわけだし。ぶっちゃけ助けて上げたいと思う、俺としては。うーん・・・、解放ねぇ。何を解放すればいいのかが分からないとな、さて・・・。


一つ目の固有は、F.E.Oを始める時の質問で決まるんだったよな?・・・ってことは、少なからずおっさんの希望が含まれている筈。F.E.Oにて、何をしたいかが固有に含まれている筈なんだ。俺の場合は、臨機応変で俺なりに楽しむって感じだったな。・・・要約するとそんな感じだった筈、悪く言うなら優柔不断ってヤツ?そんなわけで、〈俺流〉っていうユニークを手に入れた。故に〈解放〉には、おっさんの願望があると思う。


「おっさん、聞きたいことがある。」


俺の考えが正しければ、最初の質問に対しての答えに何かある筈。そのことをおっさんに話し、その時の答えを思い出してもらう。


「えーと・・・何だったか。・・・確か、自分を縛るモノから自由になりたい的なことを言った筈じゃい。生まれた時のように、まっさらな感じでっていうニュアンスで。・・・後、正義感的なことも言ったような言わなかったような。」


ふむ、そんな感じか。・・・そこから導かれる解放はなんだろう。


束縛からの自由、生まれたてな感じの解放。後、正義感。おっさん的に、心の闇というかストレス解消も含めて不満を叫んでみたらしい。だが、違うみたいで変化なし。おっさん的に、某家族アニメのチビッ子ばりの言葉使いで過ごしてみたらしい。だが、違うみたいで変化なし。それで解放されたら、正直キモいと思う。それ以上に、どうしてソコに行き着いたのか?謎である。おっさん的に、幼い頃に憧れた変身ヒーローポーズで色々やってみたらしい。だが、少し違うみたいで変化がちょっとだけ。ちょっとの変化が見られた為に、ヒーロー関係で攻めてみたけどちょっとの変化なまま。・・・後はネタ切れで悩みまくっていたとのこと。・・・これは重要なヒントになる、ヒーローがキーってわけだな。ヒーローって、正義に束縛されているようなイメージがあるのだが。純粋に正義を貫くところが生まれたて?まっさらな心がヒーローの証?・・・むむむ、よく分からん。とりあえず、ヒーロー的な何かが必要なのかな?


変身ポーズで少しの変化があったんなら、次は格好もそれっぽくしたらどうだろう。俺のヒーローイメージは、『S』字の偉丈夫。それっぽいパンツを作ったんだから、そうなんだろうと思う。真っ先に思い浮かべたわけだからな。おっさん的にはどうなんだろう。


「ワシ的ヒーローは、バッタな仮面じゃい。勿論、初代じゃい!」


バッタなヒーローは確かにカッコいいな。俺も初代あたりが一番良いと思う、現代系は俺の趣味に合わん。ベルト・・・変身ベルトっぽいのを今度作ろう。おっさんにやるのかって?・・・否、俺が身に付けて楽しむ。似合わなかろうが、男の夢の一つだな。少年の心を無くしたら、人生はツマらなくなる。・・・これ持論ね。・・・・・・っと、話が逸れたな。バッタなヒーローになりたいのだろうが、今あるのは偉丈夫パンツ。性能は蜘蛛男だけど。


「性能は蜘蛛男だが、見た目が偉丈夫寄りのパンツがある。・・・相当の覚悟が必要だが、穿いてみるか?」


おっさんが穿いたら当然、俺は廃棄処分にするけど。知り合いなら、まぁいいんだが。知らないおっさんが穿いたらアレだわな。知り合いでも〈生活〉を手に入れてない現状では、廃棄にするな。洗濯能力が無いとダメだろ、やっぱり。・・・じゃあ『穿くか?』って提案すんなよってことになるが、・・・ノリ?俺は穿かないし、知り合いに穿けとも言えない。ならば、実験・・・検証せねばならないだろう。なら、流れ的にこうするのが吉なんだろうさ。もしこれがハマれば、おっさんに売り込むのも可能になるだろう。今のおっさんには支払い能力が無いから、後払いにするが。今から、後々のことを考えても仕方ない。穿くか穿かないかってのが重要だな。さて・・・どうする?とおっさんを見る。


「・・・藁にもすがる気持ちじゃい!穿かせてもらうぞぃ!」


俺からパンツを渡されると、それを持って路地裏へ。そして・・・、


「・・・え?パンイチにならないとダメなんかぃ!・・・確かに、相当な覚悟が必要じゃのぅ!」


という声が。戻ってこないってことは穿くんだ・・・。相当な覚悟だな、おっさん!


――――――――――――


ワシはしがない只のおっさん、その名はマイスターじゃい!F.E.O世界に降り立ってから今日(こんにち)まで、ワシ自身のスキルがよく分からんのじゃい!〈解放〉ってなんじゃい、コレ!さっぱり全然分からんわぃ。お陰様で最弱街道爆進中じゃい!LVなんざ、まだ1なんじゃい。スライムに殺られるか弱いおっさんなんじゃ!それでもワシは辞めるわけにはいかん、いかんのじゃい。理由は簡単で、ストレス解消をする為にF.E.Oをやっているんじゃい。現状はストレスが溜まる一方じゃが、ワシは諦めん。ネバーギブアップじゃい!リアルからF.E.Oに解き放て、ワシの情熱を!!


・・・と啖呵を切ったものの、情熱だけでスキルが分かる筈も無し。何を解放すればいいんじゃろか?ストレスも溜まる一方じゃし、何の為にF.E.Oをしているんだか・・・。リアルで中間管理職特有のストレス溜めて、髪は少し薄くなってきたし、暴飲暴食で太るし。四十を超えてもゲーム好きなワシは、話題のF.E.Oをプレイしてストレス解消の筈が、現実は残酷じゃのぉ・・・。ゲーム内でもストレス溜め込むなんて、ワシもツイていないのぉ・・・。目を閉じれば思い出すワシのバカな行動、いい歳してゲーム内とはいえ何をしてたんだか・・・。





一つ目の思い出、それはストレスを叫ぶこと。内に秘めたる心の闇という名のストレスを、思いきり叫ぶだけのこと。ワシは叫ぶにあたって、人気の少ない場所。深き森の手前にある雑木林に来たんじゃ。この格上のフィールドには、あまり人が来ないんじゃ。格上故に、強いモンスターがおるからの。ワシなんか瞬殺は確実じゃい!でも、ここしかないんじゃあ!モンスターが来ても、たぶん逃げ切れる。脱出ルートは把握済みじゃい!いざ、叫べぇい!内なる闇を!


「ワシに新入社員達の教育を全て押し付けるんじゃないわぃ!クソ幹部にクソ同期共め!ワシだけ辛いんじゃい!ワシに何でも頼るんじゃないわぃ小童共めが!お前らのせいでストレス溜まるんじゃい、お前らのせいでハゲが爆進中じゃい!クソ嫁がぁ、この歳でアニメ・ゲーム好きの何が悪いんじゃい!貴様だってブランド狂いじゃないかぃ!金を湯水が如く使いおってからに・・・!ランチばかり食らいおってからに・・・!!バカバカバカバカバカバカちんが!ワシを追い込む奴等は全員ハゲろ、クソ虫がぁ~・・・!!」


と喚き叫ぶワシ。その後も似たようなことを叫ぶ、今のワシは誰にも止められんのじゃい!


散々叫んで気分爽快じゃい♪心が軽くなったような気がするのぅ!スキル的に変化は無しじゃが、心的には解放じゃい!幸いなことに、モンスターの襲撃は無し。このまま街に帰るとするかのぉ。踵を返した途端、


『ぎにゃああああああっ!俺じゃねぇよゴブさんよぉ!さっきのわけの分からんのは、あっちだって・・・いでででで!森に入った瞬間に襲われるなんて、ツイてねぇよぉぉぉぉっ!!』


なんて叫び声が。・・・・・・ワシはなんも知らん、ワシは悪くないんじゃい!そう自分に言い聞かせて、ワシは街に逃走した。ワシの魂の叫びが一人の命を奪った悲しい事件じゃった。後で聞いたが、被害者はPC冒険者のライアン。・・・・・・南無。





二つ目の思い出、今思うとなんでこんなことをしたのか・・・。どこでどう思ってそんなことをしたのか?よく分からんのじゃい。よく分からんこととは、某家族アニメのチビッ子の口真似。『ハーイー。』『バーブー。』とか色々。あの時のワシは、狂気じみていたのではなかろうか?完全に変なおじさんになったわけじゃい。その時は一通りの踊りを一人でやったもんじゃのぉ・・・。ホント意味が分からん、これで解放されたらワシは何者になるんじゃろ?・・・怖いのぉ~、自分が。一時のテンションとは本当に・・・。





三つ目の思い出、それは変身ポーズでカッコよく決めること。ワシは特撮物、好物じゃからな!幼き頃より抱いていた夢じゃい!コイツが一番、〈解放〉スキルに影響があるとみた!いい歳になっても、妄想するあのシーン・・・。『止めろショッカーッ!ブッ飛ばすぞぅっ!!』から夢想し、力をたぎらせるワシ。ポーズを構えてからのぉ~・・・、


「ライダァ~・・・変身!とぅっ!!」


・・・ぬぅおぅっ!身体からみなぎる力・・・!これは・・・!


・・・・・・期待したのじゃが、一瞬だけで終わってしまったのぅ!だが、光明は差した。ヒーローへの変身、変身ポーズがワシの解放じゃい!!四十代おっさんの変身を・・・その目に焼き付けるんじゃい!宇宙な刑事からいくぞぃ!!


燃えた・・・燃え尽きちまったんじゃい・・・・・・・・・。一瞬だけみなぎって終わる高揚感、最終的にネタが尽きてしまったわけじゃい!〈解放〉とはなんぞや?分からんのぅ・・・全然分からんのじゃい。ワシのF.E.Oライフはどうなってしまうんじゃい。何もかも始めた時のままじゃい、誰か哀れなおっさんに助言を・・・。


ワシはF.E.Oにログインしても、大半は悩んでしまう。ならば何故F.E.Oにダイブするのか?簡単なことじゃい、リアルはしがらみが多い。目に映る物の殆んどが癪にさわる、休まることがないんじゃい。ならば飛び込むしかない、所謂現実逃避じゃい。ウフフ・・・、今日も一日が終わるのぅ。ワシの行動時間は基本、夜7時から11時の4時間くらいじゃい。その4時間を悩みの中で終わってしまう。人生とは儚いのぅ、いっそ生まれた姿で走り回りたいもんじゃい。そうすれば、全ての束縛から解放されて・・・。






ゾクッ・・・!






一瞬、変な感じがしたのぅ。・・・そんなことはどうでもいいか、今日は早めに帰るとするかのぅ。そう思った時に声を掛けられたんじゃい。その後、ワシの勝手でソウルブラザーになる男にのぅ!!





黒い鎧を装備した男は、見た目は悪の戦士だがワシのことを気にかけてくれた。久々に聞いた優しい言葉に、ワシは年甲斐もなく感動したんじゃい!心に感動を秘めたまま、年下であろう男にスキルのことを話す。するとその男は、一緒にスキルのことを考えてくれたんじゃい。もしワシが女だったら、惚れちまうんじゃい!チョロい女になっとったわぃ!・・・それはいいとして、色々と話した結果。その男から、赤いパンツを渡された。『相応の覚悟』が必要とされるパンツを・・・。そんなパンツをワシは穿く!このパンツを一張羅にしたら、変わる気がするんじゃい!心の内にある何かが、ゾクゾクと反応するんじゃい!まっちょれよ、新たなワシよ!ワシを、ワシを・・・刮目するんじゃい!






「・・・・・・・・・フォォォォォォォォォッ!!」






――――――――――――


路地裏に隠れてパンツを穿くおっさん。おっさんの頭が動いているのは、パンツを穿く為に色々と脱いでいるから。何が悲しくて、おっさんの着替えを見守らなアカンのか?・・・まぁ。しゃーないことなんだがな。このシーンを他の奴に見られたなら、おっさんの立場が瞬殺されてしまう。ついでに、俺の名誉もな。・・・穿けと言った手前、最後まで見守らなければ。


おっさんが着替えだして三分くらい経った時、


「なんなんじゃいコレは!この高ぶる解放感!全ての業を脱ぎ捨てたかのような無垢なる心はぁ!解放されたワシの心に灯るは勇気!?ワシは、ワシはぁヒーローじゃったのか!!」


・・・!!?なんなんだこの波動は!おっさんの白髪混じりのハゲ頭が金色に・・・!おっさんは至ったのか!?俺よりは弱い力の波動ではあるが、先程までのおっさんとは違う。解放された力はこれ程までに人を惹き付けるのか?生まれるに至った力は、いずれ大きな力になるだろう。おっさんはまだ、羽化したての雛。これからが大変だぞ、おっさん。その力が強大になるには、おっさんがどう進むかで変わるんだからな。会ってから一時間くらいしか経っていないが、俺は嬉しいぞ。新たな力が目覚める瞬間に立ち会えたのだから。・・・・・・・・・なんだか知らんけど、意味が分からないほど高ぶって語ってしまった。・・・それはいい、とりあえず魅せてくれ。おっさんの力を・・・!!


波動が消えて、周囲に一瞬の静寂が訪れる。俺の近くに来たであろう、PC・NPCも波動を感じてか止まっている。そして消えたが、波動の感じた方に目を向けている。ここにいる者全てが、おっさんに注目している。・・・いや、みんなはおっさんであることを知らない。何者か?それが気になるのだろう。そして遂に、おっさんが姿を現す。


「ブラザー!待たせたのぅ!・・・ワシがワシこそが・・・パンツマンじゃい!!」


赤いパンツの偉丈夫、いや違う。赤いパンツの中年オヤジか、どこかの白鳥座ダンスをかましている。特に体を鍛えているわけでも無し、腹が出ている。胸にキラめくはモヒカンレスラーも真っ青な胸毛、どや顔オヤジがハンパねぇ。普通に考えたら、見苦しいとしか言えない。しかしながら華がある、カリスマと言うべきか?パンイチオヤジのどこにそんなものがあるのか?理解に苦しむところだが。悲しいかな、周囲の奴らも絶句。嫌悪の絶句ではなく、カリスマを前にしたような絶句だ。見た目はともかく、おっさんは本当にHEROなのかもしれない。おっさんの固有〈解放〉、教えてもらった効果以上の何かがあるのでは?それは俺には分からない、・・・がおっさんは生まれ変わった。まだまだ弱いが、鍛えれば俺に匹敵するのではなかろうか?・・・そんなことはどうでもいいか、それよりもだ。


「・・・俺がいつ、おっさんのブラザーに?」


俺の呟いた言葉は、この後の・・・、


「「「「「ウォォォォォォォォォッ!!!」」」」」


周囲の奴らの歓声にかき消された。・・・・・・心の底から言おう、・・・解せぬ。





その後の話をしよう。謎の歓声に包まれたおっさんはバッタ的なポーズを決めてから、家々の間を蜘蛛男が如く飛び回って闇夜に消えた。ご丁寧に月をバックに・・・だ。おっさんのシルエットが月に重なった時は、悔しいけどカッコ良かった。周囲に熱気をばら蒔いた為に、当分は騒がしかったことだろう。多少の置いていかれた感はあるが、俺は帰路に着いた。


・・・・・・が、帰路の途中でおっさんが空から落ちてきた。


「HEY!ブラザー!!そう言えば名を名乗ってなかったのぉ!ワシはマイスター、今日からパンツマンじゃい!」


鉄腕ポーズで名乗りを上げた。


「これはご丁寧に。俺はティル、・・・・・・今後ともヨロシク。」


「・・・!!?ブラザーがティルじゃと!このマイスター、感激を隠しきれん!!」


荒ぶる鷹のポーズで感激するマイスター。・・・・・・そんなわけで、マイスターのおっさんと知り合った。


おっさんと知り合ったことで、俺は定期的にヒーローパンツを作ることに。俺もなんだかんだでヒーロー好きなわけで、嬉々として作ることになる。後におっさんが、クランメンバーになるかもしれない・・・。

【簡易ステータス】

名前:マイスター

種族:人間

性別:男

LV:1

【ランク】

冒険者ギルド:ランクF-

【スキル】

〈身体能力向上〉〈光〉〈不屈〉〈体術〉〈ポジティブ〉

【固有】

〈解放〉〈カリスマ〉

【称号】

ヒーローの卵

初めてのパンツ

堪えた者

【アーツ】

〈補助〉オーラ

【魔法】

〈光〉フラッシュ





最初に考えた内容とは変わってしまったという事実。パンツパンツパンツの連呼。パンツが中心で、マイスターとの邂逅。どうしてこうなったのか?


未知なる力が俺っちに働いたのか?・・・まぁ、どうでもいいか。


次回も閑話な予定ではあったけど、時間が経ちすぎた。故に、本編に戻ります。本編、忘れちゃうからね。その次に閑話に戻るかも。ライアン日記を予定してたんでね。

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