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第9話~バカ助とユニークモンスター

戦闘は難しい。ブックマーク50を越えていました。ビックリです。72もあるなんて。ありがたやありがたや。

「すげーなぁ。お前が一人でやったんだろ?」


「別に凄くはないだろ。ここの魔物は最弱の部類なんだから。」


「そーだけどさぁ、それでもすげーよ。お前みたいな戦闘スタイルもいねーし。」


「ふーん、・・・とりあえず剥ぎ取らないと。なぁ、暇なら手伝ってくれないか?」


「いいぜ。今日はもう帰ろうと思っていたからな。」


まずはそこら辺に転がっている死体を集めようと思っていたのだが・・・


ガサガサッ・・・


音のした方に目を向けると眼をギラつかせ、涎を垂らす狼がいた。


「新手か!」


「キターーーーーーーーッ!!」


すぐさま体勢を整える俺と、飛び跳ねて喜ぶコイツ。対照的な二人がそこにいた。


―――――――――――――――――――――――


【草原狼】LV10

北の草原を縄張りとする大型の狼。獲物の横取りを狙うずる賢さを持つ。強力な牙と爪を持ち、素早い身のこなしから繰り出される攻撃は驚異。余程の事がない限り、獲物を譲ることをオススメする。


・・・強っ!最弱の地でLV10ってなんだよ。かなりの強敵だな。さて、覚悟を決め・・・


「遂にきたぜこの時が!ユニーク野郎!!俺は待っていたぞ!!」


二本の剣をスラリと抜き、狼に向けて構える。


「俺の双剣が貴様を討つ!そして俺はF.E.O最初のユニーク討伐者だ!!」


覚悟を決める以前の問題だ。・・・コイツうるさい。


「おいお前、ちょっ・・・。」


「かぁぁぁぁくごぉぉぉぉ!!死ぬぇぇぇぇぇっ!!!」


人の話を聞く前に突撃しやがった。相手の動きもわからんのにバカなのか?・・・あ、避けられた。流石はLV10の狼、身のこなしからして雑魚とは違う。お、追撃も余裕で避けてるな。


「やるじゃねぇかよ!だがまだだ!!まだ俺はいけるぅぅぅ!!」


息を乱さず、連撃を繰り出すが当たらない。狼の奴はなぜ攻撃をしないんだろうか。


「いい加減に当たれよぉぉぉぉぉっ!!」


ヤツの渾身の一撃が狼を襲うが・・・バックステップで回避。そして・・・


『グルァァッ!!』


バックステップでヤツの攻撃を回避した瞬間、狼は一気に飛びかかった。狼はこれを狙っていたのか!隙が出る瞬間を!大振りの一撃から生じる僅かな隙からの攻撃にヤツは、


「ヘルプミィィィィィィィギャアアアァァァァッ!!!」


回避も防御も出来ずに、首筋を噛まれて消えましたとさ。痛そうだな。それよりも、急所を一撃かよ。凄いな狼。・・・にしても死ぬ寸前に助けてなんてバカなの?・・・バカか。名も知らぬバカ助よ・・・安らかに眠れ。


『グルルルル・・・!』


おっと、次の獲物は俺か。俺はそう簡単に狩れやしないぜ?





俺は手に持つ数本の投げナイフを連続で投げつける。が、当然狼は余裕で避ける。更に投げるが当たりはしない。すぐに次の投げナイフを用意しようとしたが、狼は一息に襲いかかって来た。


「ガァァァッ!!」


俺は横に転がりその攻撃を回避、すぐに起き上がり構えなおす。


「下手な行動はヤバイな・・・。」


投げナイフは隙が多い。なら我が道は一つ、やるしかないだろ接近戦。隙のない攻撃手段は俺にはコレしかない!バカ助の結末を見たあとだから不安だが・・・いくぞ!


「シャラァッ!」


俺は狼の懐に飛び込み、拳を繰り出す。たぶん避けられ・・・


「ギャンッ!!」


ないだと!俺のストレートは狼の顔に吸い込まれ、バウンドをして吹っ飛んだ。俺のスピードは狼に匹敵するみたいだな。起き上がった狼の眼は怒りに染まっている。ふむ、本気になったみたいだな。俺は最初から本気だが。まぁいい、仕切り直しだな!








俺と狼は正面からぶつかり合った。俺の拳が、狼の爪が互いの身体に傷を増やしていく。止まらぬ攻撃攻撃攻撃。一歩も譲らない戦いが続いたが次第に押されてきた。魔物の体力侮り難し。だが、俺はまだ・・・・・・ガクンッ

思いの外、ダメージを受けすぎていたみたいだ。一歩踏み出した瞬間、くずれるように膝をついた。


「くそ・・・!」


この瞬間を逃す奴ではない。狼はここぞとばかりに飛びかかってくる。


『グルァァッ!!』


狙いはやはり首筋か!バカ助の殺られた姿を思いだし、咄嗟に左腕で庇った。ガブリと強力な牙が俺の腕に食らいつく。


「・・・!!!」


死ぬほど痛いわけではないが、今までで一番痛い!・・・だが俺は最後までいくぞ。ここまで戦ったんだからな!食い千切らんとする狼を自分の体重をかけて地面に腕ごと叩きつけた。


『ガァァァッ!!』


叩きつけた瞬間、噛みつく力が弛んだ。その隙に狼の口から腕を引き抜いた。そして地面を割る勢いで右の拳で狼を突く。


「!!!!!」


運良くクリティカルになったみたいだ。狼は涎を撒き散らしながら、地面の上でのたうつ。渾身の一撃が随分と効いているようだな。まぁ、クリティカルだからな。それにお互いボロボロだ。俺は素早くアイテムボックスからポーションを取り出し飲んだ。先程から感じていた痛みがなくなったような気がする。そんなことはどうでもいいか。俺はのたうつ狼を抑え込み、馬乗りになる。


「悪いな・・・。」


そう呟いて全力で拳を振るい、狼を倒した。気が付けばもう、辺りは暗くなってきている。俺はすぐに倒した狼とウサギ達から素材を剥ぎ取った。ふぅ・・・疲れた。それに俺の革鎧が・・・帰ったら修繕しないとな。そう考えながら、フラフラと街に戻った。







因みに・・・


バカ助ことライアンはティルと草原狼が戦っていた場所にて、


「ァァァァァァァァァァァッ!!」


デスペナのせいか、人気の無い夜の草原にてバットに集られて再び死に戻ったのであった。

ステータス


名前:ティル

種族:人間

性別:男

LV7(+2)


HP:41/120(+10)

MP:40/50

STR:22(+4)/34〔+12〕

DEF:19(+5)/37〔+18〕

INT:11

AGL:19(+4)/29〔+10〕

DEX:33(+3)

MED:17(+3)

LUK:19(+4)


【SP】30(+10)


【スキル】

〈投擲〉LV5〈喧嘩殺法〉LV8(+3)〈鑑定〉LV14〈採取〉LV3〈鍛冶〉LV15


【控えスキル】

〈裁縫〉LV13〈装飾〉LV12〈調合〉LV10〈不屈〉LV2 NEW!


【固定スキル】

〈俺流〉LV12(+1)


【称号】

職人達の弟子

ユニークを狩りし者 NEW!


【装備】

鉄の投げナイフ×150〔STR+3〕

ラビットレザーセット(特殊)〔STR+9・DEF+18・AGL+10〕


【アイテムボックス】

ポーション×6・etc

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