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第4話 不死王の力

ゼクアが神々との戦闘を終えた頃アルディア世界に到達した不死王の元に刺客が現れたのだ。不死王が口を開き刺客に対して一言言い放ったのだ。



「お前だけか?たった1人でこの俺にかなうと思っているのか?俺は大魔王の右腕!不死王ガリエス。」



「我は月と光の力を宿せし月光神ザイフェシン。」



両者の魔力が辺り一帯を包み込み周りの住民は強大過ぎる魔力に身体が動かなくなってしまったのだ。



「住民たちよ。しばし待っておれ。この世界に訪れる暗黒をこの俺がたった今から滅ぼしてやろう。」



ここでは本気で戦えないだろう?不死王ガリエスよ!」



不死王の口角が上がり口を開く。



「8500年前の戦争で戦った者と比べたら貴様の魔力なんぞゴミに等しい。本気で戦えないくらい丁度いいハンデだ。」



「いつまで余裕ぶっていられるかな?我が力は月。

月よ。我に魔力を与えてくだされ。月夜光奪。」



太陽が出ていて昼間だったアルディア世界が突如として夜がやってきたのだ。



「ほう、月を動かし無理やり夜にしたというわけか?」



先程まで不死王からすると月光神ザイフェシンの魔力は大したことなかったのだが月の魔力を吸収した瞬間不死王ニ並ぶ魔力へとなったのであった。



「貴様。何という魔力よ。俺と肩を並べるとは。」



「これから貴様は死ぬのだ不死王。」



次の刹那アルディア世界が月光世界へと変化する。



「ここは月か?」



「いかにも此処は5次元世界の神界エルドネシアの月だ。」



「なるほど別の次元世界から月をも引っ張り出したとは。中々の規模の魔法だ。」



そして月光神ザイフェシンが光より速いスピードで不死王の周りをクルクル移動しながら腹部を素手で斬りつけ胴体を真っ二つにしてしまったのだ。



「案外、不死王の身体は不死とはいえ防御までは強力ではないらしいな。」



身体が真っ二つになった状態で吐血しながらも月光神ザイフェシンに対して次のように言い放ったのだ。



「光より速いスピードで殴られて身体が吹き飛ばん奴は大魔王ゼクア様しかおらんわ。」



「はははは。素晴らしい信仰心だ。それでこそ配下というものだ。だがその大魔王とやらも八千年前魔王イヴエルに負けたではないか。」



「負けた?何を言っている?アルディア世界を守ったではないか?貴様らは守ることせずただ世界を破壊ばかりして....貴様らに話しても無駄だな。」



町の住民もこの月で不安そうに不死王を見つめる。



「安心しろ!大魔王ゼクア.ヴァルドの右腕!この不死王ガリエスがお前たちを守ろう。」



「まずはその住民を殺すとしよう。」



「この世界から消すとするか。」



突如として酸素がゼロとなり呼吸ができなくり苦しみだす魔力の低いアルディア世界の住民たち。それを見た不死王がアルディア世界の住民の全員に魔力を配ったのだ。



魔力供給(エバレント)



苦しんでいた住民が魔力を配られたことにより苦しみから一瞬で解放されたのである。



「まず最初に貴様を殺さなければアルディア世界の住民を全て消し去ることはできぬか。」



「お前たちの目的は何なんだ?我が主ゼクア様の家族を使い何を企んでいる?」



「目的?そんなものアルディア世界を滅ぼす為に厄災神エルシュカの力が必要なのだよ。世界神ノウズベディアが厄災神エルシュカの力を得た時大魔王を凌駕するであろう。そして大魔王はこの世から去る。その瞬間を我は見たいのだよ。」



アルディア世界の月の魔力を喰らい神界エルドネシアを召喚し我々を連れてきた月光神ザイフェシンはさらに月全体に誰もが直視できない光を反射させた。反射させた瞬間不死王の首が宙に舞った。そしてそのまま地面に落下したのだ。



「貴様には我には勝てん。いくら不死でも魔力は無限でもなければスピードは光よりも遅い。そんなんでは我を捕えることも出来まい。」



「確かにお前を捕らえることは出来きそうにない。だからこそお前を捕られる。」



「何を言っているのだ?貴様は馬鹿か?」



次の刹那月光神ザインフェシンは吐血をしたのだ。



「貴様一体なにをした!!!」



「お前は俺の魔力に何分当てられていた?俺が不死王と呼ばれる由縁を教えてやろう。いや教えなくてももうわかるか?貴様ほどの猛者ならば。」



「まさか!貴様ぁ!俺の寿命を喰らったのか!!」



「そうだ。俺の魔力に当てられたものは寿命が削られその寿命、生命力は俺の魔力や寿命に変換され不死となる。相手がいる限り俺は不死だ。さぁ?お前に勝ち目はないぞ?」



必死に吐血が止まらなくなった身体を必死に動かそうとするがビクともしない。生命力を削られ過ぎたか?



「月がある限り我の生命は途切れることはない!月よ!我に永遠の力をよこしたまえ!」



どんどん月光神ザインフェシンの身体に魔力が集結していき生命力を回復させていく。そして不死王の身体をさらにグジャグジャにしようと攻撃をしようとした瞬間目の前には不死王はいなかったのだ。



「何処に逃げても無駄だ!この世界は我が創りし月光世界。月光世界では我より速く動くことは愚か逃げることは不可能だ。」



「確かに逃げることはできぬな。」



と背後から聞こえた。振り向くがそこには誰もいない。



「下だ。」



影の中に潜んでいたのだ。



不死王は影に入り込み月光神ザインフェシンの生命力を吸い込んでいた。そして影から緩りと出てくる。



「お陰で身体を治す時間が稼げた。」



「もう終わりだ。月光神ザインフェシン。」



「 まだ終わらんぞ。」



「 いや終わりだ。お前の月を壊す。」



月全体に不死王の生命力を吸い込む魔力をアルディア世界の住民には当たらないように微調整をして垂れ流し始めた。



月光神ザインフェシンの生命力と月の生命力を同時に吸収していく不死王はあまりの魔力の消費量で地面に膝を付く。しかし月光神ザインフェシンはもっと辛い状況に陥っていた。口から大量に吐血をし眼からは血の涙を流し身体は老化していく。



そして苦しそうに月光世界を這いずり回る。



「助けてくれぇ!!魔王イヴエル様ぁ。」



「誰も助けてくれまい。イヴエルはお前らことを道具としか見てないだろうな。奴は狡猾だ。」



「いやそんなはずは!!」



次の刹那月光世界が砕け散る。壊したのは不死王の魔力の影響でもなければ不死王の魔力を浴び過ぎたからでもない。一体何が起きた?



目の前には頂点魔王と言わしめた魔界の暴君.魔王イヴエルがいたのだ。



「助けにきてくれたのですね。魔王様。」



無言で月光神ザインフェシンの元に歩いていき目の前で止まり腹を勢いよく貫き月光神ザインフェシンの魔法核を破壊し魔力を膨張させたのだ。



「 お前みたいな雑魚は最後くらい役に立ってもりえぬとな。」



と呟き突如として目の前から消えたのだ。



悍ましい程の威圧感があったのにも関わらず魔力すら感知が出来なかった。一体何故だ。



「あれ程の者なら膨大過ぎる魔力に圧倒されるはずなのにな。いやそんなこと言ってる場合じゃないな。アルディア世界で月光神ザインフェシンの魔力を暴走を続けられたら一溜りもないだろうな。」



そして暴走した月光神ザインフェシンに不死王は無慈悲と言ってもいい残虐な魔法を撃ち放つのであった。



吸い込んだ生命力を魔力へと変換して世界を壊せる程の威力の魔法を月光神ザインフェシンに向かって撃ち放ったのだ。凝縮された魔力は世界を壊すのではなくその対象を月光神ザインフェシンに絞って破壊したのであった。



当たった瞬間は何も起こらなかったが5秒位経ってからだろうか?月光神ザインフェシンの身体が灰になり消え去っていった。



「大きな生命力は時には毒となる。それが俺の魔法だ。これを食らって生きていた者は誰一人として存在しない。」



その頃ゼクアは神界城を抜け出し魔眼を凝らして神界エルドネシア全体を見渡しエルシュカを探し回っていた。



神界エルドネシアの深海にエルシュカの魔力を感じたそこには今まで神族と比べ物にならない魔力を感じた。神族だけではない。下手をしたら転生したてのゼクアをも退ける程の魔力の持ち主。



「深海に行くとするか。」



そして深海まで魔法で移動していた深海に近づけぱ近づく程悍ましい魔力が身体に纏わりつく。とても不愉快で不気味な魔力と感覚だ。



深海に辿り着いた瞬間目の前には魔王イヴエルの仲間でありゼクアを転生へと追い詰めた。その12人のうちの1人と世界神ノウズベティアがいたのだ。



「我は第九魔王ガミエル。8000年ぶりだ。大魔王ゼクア.ヴァルドよ。見ない間に貴様の幻魔の魔眼は使えなくなり反射の対眼も使うことを辞めたお主は弱くなった。魔力も貧弱。それでよくこの俺の前に現れたものだ。」



その発言を隣で聞いていた世界神ノウズベディアがゼクアにことは投げかける。



「我は貴様をこの世から確実に消す為に魔王たちと手を結んだのだ。神の王である我と第九魔王ガミエル2人を相手にして勝てると思っているのか?」



「ふはは。何をいうかと思えば実力自慢か?いや、傲慢だな。8500年前本気を出していない俺に一撃葬られた事を忘れたか?世界神ノウズベディアよ。」



第九魔王ガミエルが空中に魔法陣を描く。その魔法陣の形は音符のようだ。恐らく音響に関する魔法を使うのであろう。



「さぁ!我が残響に飲まれ再び闇の中に埋もれていくがよい。」



次の刹那第九魔王ガミエルは指揮者のように指揮棒をリズムを刻み深海たけではぬく神界エルドネシア全域に音響を流し全ての住民に聞こえるようにしたのだ。



突如としてゼクアの身体に赤色の糸が身体に絡まる。

あのゼクアの力を持ってしても一切動けない。



「なるほど、呪響魔法か。中々の威力だ。簡単には動けまいな。」



世界神ノウズベディアも第九魔王ガミエルに続いて攻撃を繰り出し始めた。その一撃レーザービームのように光よりも速きスピードでゼクアに向かって撃ち放たれた。しかしその一撃はゼクアの頬を掠めただけだった。



「ほう?動けぬ状態で魔力を垂れ流し我の攻撃の軌道をずらしたか?流石は腐っても大魔王だ。」



第九魔王ガミエルか口を開き世界神ノウズベディアに指示を出したのだ。



「此奴の動きは呪響魔法で鈍らせておいた。あとはお前でもできるであろう。あと5分持ち堪えろ。世界神ノウズベディアよ。厄災神エルシュカが自動的に流れ込んでくるであろう。我が呪響魔法の影響によってな。」



と言い放ち静かに闇の中に第九魔王ガミエルは消えていったのであった。



「ちっ。エルシュカの命が危ないな。少しばかり魔眼なしで本気を出さねばならぬということか。」



世界神ノウズベディアが魔眼なしと言ったことに対して



「我を魔眼なしで倒す?貴様はどれほど傲慢なのだ!魔眼なしでは我に遠く及ばぬぞ。あるのは死のみだ。」



世界神ノウズベディアが天に登るかのように高く飛び神界エルドネシアの深海全域に魔法陣を絵描き天変地異を引き起こしたのだ。深海全域が世界神ノウズベディアの魔法陣に埋め尽くされ指を一つ動かせば突風が発生指をさらに一本動かせば落雷か発生しもう2つ動かした途端地震が発生し深海の海が暴走し津波が発生したのだ。



その津波はただの津波ではなかった。触れたものを腐食、蘇生不可能の即死吸の攻撃魔法だったのだ。



ゼクアは避ける術なく飲み込まれていく。無限に続く腐食、蘇生不可能の闇の深海にだ。だがゼクアはその深海の海に飲み込まれてもなお海の中で息をしていた。少し腕と脚が腐食していった。しかし徐々に傷が無くなっていく。しかも第九魔王ガミエルにかけられていた呪響魔法を強引に解除していく。



「腐食程度で俺が死ぬわけないだろう?」



「まさかぁ!その力は幻魔の魔眼か!」



「感謝するぞ。死の淵に追い込まれたことによって一瞬だけたが幻魔の魔眼を解放できたぞ。昔のように常時解放はできんがな。」



「俺の幻魔の魔眼は想像したものを全て具現化し傷をも治れと思えば治すことが出来る。さぁ。幻魔の魔眼も一時的に少しは使えるようだし反射の対眼の規模も上手く調整出来るであろう。」



ゼクアは口角を上げて次のように言い放って見せてのだ。



「この俺が反射の対眼を使う使わないどちらがいい?」



































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