第3話 第二次神魔戦争
不死王とメリアの二人と共に嫁エルシュカを救うために神界エルドネシアに訪れた。そしてゼクアは消滅神エイエルガ(剣帝グファエル)と戦闘を繰り広げ勝利したのであった。
当たり見渡しても敵がいない。城の地下からだろうか?エルシュカの微弱な魔力とその近くには剣帝グファエルとは比べものにならぬ魔力を感じる。しかも一つではない。
「ざっと5人はいるであろう。この魔力は神族の中でもかなりの猛者だな。」
とゼクアは呟く。
メリアは心配そうにゼクアを見て
「お父さんは転生したで本来の1%の力もないじゃん。大丈夫なの?」
と言い放つがゼクアは心配するメリアに対して
「俺は大魔王だ。そしてなによりお前の父だ。負けなんぞせん。なぜなら愛した女の命がかかっているかな。」
と返答して俺は平気だと説明した。
不死王はゼクアとメリアに対して
「ならば行きましょう。時間も無さそうですし。」
と提案した。
「そうだな。行くぞ。お前たち!」
そしてゼクアが拳を地面に叩きつけて神界城の地面を破壊して地下世界へと向かって飛び降りていったのだった。
「ほう、小世界か。かなり小さい世界だ。ここでは反射の対眼を使えば世界が壊れかけん。ここでは使えなそうだな。」
そのまま地下世界を進んでいく。そこにはアルディア世界のような街並みが広がっていた。街の住民(神族)たちが買い物をしたり食事をしたりしていた。まるで争いなど存在しない平和そのものであった。ゼクアは次のように呟く。
「中々平和のようだがこれは裕福なものだけだろう。」と
そしてさらに街を10キロくらい歩いていくとさっきのような平和な世界とは裏腹に神族同士で殺し合っている地域に気が付いたら入り込んでしまっていたのだ。
神族たちがゼクアに向かって急に刃を向けて攻撃を仕掛けてくる。この世界は地上の神界エルドネシアとは違い脆い世界だ。反射の対眼が使えない。使えば世界が崩壊するかもしれん。飛んできた刃を指2本で受け止め刃ごと砕き神族の一人の腕を掴み骨をボキボキと音を立てて砕く。そしてゼクアは一言言い放つ。
「俺はアルディア世界の元首.大魔王ゼクア.ヴァルド。厄災神エルシュカを探している教えてくれたら命は奪いはしない。」
「知らん。そんな者。」
「いやお前は嘘を付いている。俺は他人の嘘見抜くことができる。さぁ本当のことを言え命を失いたくないだろう?」
と言い放ちさらに折れた腕を魔力を一切練らずに強く握っていく。
「やめてくれぇ!!教えるから!!どうか!!
命だけは!!」
「ほう、やっと話す気になったか?」
「厄災神エルシュカは処刑されます。恐らく貴方の目の前でだ。」
「ほう、それは何故だ?」
「それは貴方が魔王イヴエルとの戦闘で敗れたものの転生しこの地を訪れると予測して訪れたときに厄災神エルシュカを処刑し絶望させ戦意喪失させて殺した厄災神エルシュカから膨大な力を奪い去り殺せと指示されたのだ。世界神ノウズベティア様から。」
「なるほど。魔王イヴエルの傘下のノウズベティアに司令が下ったというわけか。」
と深刻な表情でゼクアは言い放ったのだ。
なぜなら世界神ノウズベティアは神族の中では何もかも滅ぼし恐れられていたからだ。そのような性格ならばエルシュカは本当に殺されてしまうと思ったからだ。
「世界神ノウズベティアは今何処にいる?
さっさと殺すぞ。答えぬならな?」
と少し焦り見せたゼクアはそのように言ったのであった。
次の刹那矢が飛んできた。勿論ゼクアは素手で止めた。矢には手紙が付いてあった。
「我は世界神ノウズベティア。貴様の大切なものをたった今から全て壊す。八千年前の恨みは忘れぬぞ。」
と書いてあった。
ゼクアが言い放つ。
「まずい!神族がアルディア世界に数人行ったかもしれん!」
「不死王!今すぐアルディア世界に行って神族を殲滅させるのだ!そしてメリア!お前は父さんが守る。少し俺から離れててくれ。」
と言い放ち戦闘態勢に入ったのだ。
「 かしこまりました。我が主ゼクア様。」
では世界神ノウズべディアを殺しに向かおうとした瞬間に目の前に黒い球体が現れその黒い球体から神族が2人現れたのだ。
「これが大魔王ゼクアか。思ったより魔力が低いなそれに先程から我々は全てを見ていた。この地下世界では反射の対眼を使わないようだな。使えば周りを巻き込みこの地下世界も滅びかねんからな。だったか?幾多数多の世界を滅ぼした大魔王が甘くなったようだな。」
「 俺たち魔族と神族が戦うのか?これじゃ8500年前の神魔戦争と同じではないか?。」
「お前たちは昔から何を学んだ?エルシュカが魔族と神族の架け橋となり戦争は終わったのにな。それすら無駄にするのか?」
「何を言っている?寝言は寝てから言うのだな。大魔王ゼクアよ!エルシュカは架け橋となったと言ったがあんな物架け橋ではない!我々の憎しみはどこへ行くのだ!」
と憤怒の顔でゼクアに対して言い放ったのであった。
「それだけではエルシュカを殺す理由にはならんだろ?」
と問いを投げかけるが!
「そのエルシュカの行為そのものが裏切りなのだよ。8000年前貴様が魔王イヴエルに敗北し転生を余儀なくされ空白が空いた。その間に殺す準備は整ったのだ。上位神族厄災神エルシュカは殺すのが難しく8000年も時間がかかってしまった。その間に貴様が復活するのは誤算だかな。」
とゼクアの怒りに油を注ぐ発言を返された。。
「8000年前エルシュカを生け捕りして世界神ノウズベディアがさらなる力を得るため!エルシュカには最後くらいやくになってくれないとな!」
と神族が言い放つ。
「俺の女に手を出して貴様ら生きてこの地で生活できると思うなよ。これからお前たちに訪れるのは死ぬことより恐ろしい地獄だ。」
「俺の名は悲劇神エルネス。
全てのものに悲劇を与える者。」
「我の名は炎氷神ガルゼルト。
全てものは燃やされ凍らせられる。」
炎氷神ガルゼルトが魔法の詠唱を始める。
「我が眼に写せし炎よ!彼の者に訪れ.....」
次の刹那炎氷神ガルゼルトの背後から腹を素手で貫かれ身体の中で魔法を発射させて身体を粉々砕いたのだ。
「滅粉砕爆炎」
「俺が魔法の詠唱させてあげるとでも思っているのか?さぁ!残りは貴様だけだ。悲劇神エルネス。」
「何を言っている。我は不滅の炎である。」
「ほう。不滅か?ならばこれは耐えられるか?」
「毒蛇幻爆裂覚」
魔力でできた紫色の蛇が炎氷神ガルゼルトの身体に纏わりつく。
「幻覚を見せる魔法か?効かぬぞ!」
ゼクアがため息をついた。ため息をついた瞬間炎氷神ガルゼルトが後方に吹き飛ぶ。
「ため息でこの威力か?本物の化け物か?貴様は。だが我は不滅の炎の身体出来ている。我を殺すことなど出来まい。」
と言い放ち右腕からとんでもない物量の炎が発射される。炎だけだと思ったが氷がゼクアの身体に一粒入り込みその氷が一瞬にして100000倍の物量となってゼクアの身体を内側が突き破ってしまったのだ。
「コイツ。氷も使うのか?中々興味深い。」
「反射の対眼、幻魔の魔眼がない大魔王なんぞ我々の敵ではないな!」
と言い放ち右腕がさらに強烈な炎が発射されゼクアの身体を包み込む。
次の瞬間悲劇神エルネスが動き
「貴様の運命は定まった。氷炎世界へ招待しよう。」
ゼクアが悲劇神エルネスが造った小世界へと連れ込まれていった。
「ここは炎氷神ガルゼルトの魔力をもとに造った世界なり!ここでは我が決めた出来事しか起きぬのだ。つまり貴様が死ぬ悲劇を定められば貴様が跡形なく死ぬのだ。覚悟せよ!」
「簡単には殺さなぬぞ!8000年の恨みを味わえ。」
「貴様は天空から降り注ぐ氷の氷剣からは避けられず負傷を負ってしまった。」
次の瞬間氷剣が1000000以上降り注ぎ交わしきれずゼクアの身体に何十本と突き刺さり串刺し状態へとなってしまった。即座に突き刺った氷剣を抜き氷剣を右手と左手に一つずつ持ち悲劇神エルネスに斬りかかるが
悲劇神エルネスの一言で氷剣がゼクアに牙を向き心臓、内臓を突き刺してしまったのだ。
「2本の氷剣たちよ!そのものの臓器を潰せ。」
大量の大魔王の血が流れていく。
その大魔王の血が神族2人に牙を剥く。
大魔王の血が2人の身体を突如として縛りあげ拘束し身体腐らせていく。
「俺の血に触れたものは腐り魔力を練るのに必要不可欠な魔法核すらも腐敗させていく。」
「さぁ。お前たちに残された時間は短いぞ?」
「舐めるなぁ。血如きで我を殺せるとでも思っているのか?愚か者よ!貴様の身体に氷剣が降り注ぐ!」
「さぁ!その出血量なら死は逃れられまい!」
氷剣がゼクアに思いっきり刺さると思ったがゼクアが少し強めの魔力を解放した瞬間氷剣が刺さることなく消滅したのだ。
「貴様は弱いが中々厄介だな。
まずは悲劇神エルネス貴様からだ。」
「我が弱いだと?いつまで王のつもりなのだ?」
「俺が生きてる限り王でいるつもりだ。炎氷神ガルゼルト貴様は邪魔だ!牢獄にでも入っていろ。」
と言い放ち魔法で牢獄を造ったのだ。
そして魔法でできた小さな牢獄に閉じ込めた。
エルネスが死を恐れ怯えて逃げ去ろうとするがゼクアに胴体を素手で斬られその場で倒れ力無く事切れたのだ。
そして牢獄に閉じ込めた炎氷神ガルゼルトを処分しようとした瞬間牢獄から力尽くで抜け出してきたのだ。
「俺が造った高密度の牢獄から抜け出すとは認めてやろう。お前は弱くない。」
悲劇神エルネスが造った小世界が崩れ始めていく。
「神界を覆う形で造った世界が完全に消える前ならば少しならば使えるであろう」
と言い放ち反射の対眼を開き高密度な魔力を解放して造られた小世界全域を囲うように巨大な魔法陣を絵描く。その魔法陣から悍ましい魔力が秘められた魔剣が召喚される。ゼクアはその魔剣を持ち一振りして世界の時間を止め二振り目を振った瞬間炎氷神ガルゼルトの身体が内部から外側へと徐々へと崩壊していく。
炎氷神ガルゼルトの身体は世界と共に時間を止められ動けない。そして思考も止まり何も感じなくなっている。三振り目が振られた瞬間世界の崩壊が始まり四振り目で無となり小世界が消滅したのであった。
「滅亡剣アゼフェイア。やはり使うものではないな。高次元世界ですら持たぬ。全盛期の1%の力しかなくてもな。」
「待っていろ。エルシュカ。今助けにいくから。どうか死なずにいてくれ。俺が唯一愛した者よ。」