第2話 神界エルドネシア
時の止まった四次元空間で魔力を練りながら幻影王にゆっくりと歩いて近づいていく。
それに対して幻影王は自身が幻影王と呼ばれる由縁の魔法を発動させるため空高く飛びゼクアから距離を取り追撃されないようにしたのだ。
そして幻影王の魔法である幻影魔法が発動発動された。
辺り一帯の景色がどんどん変わっていく。
景色が変わっただけではない。8000年前ゼクアの配下だった者たちが幻影で映し出さされた。
映し出されたと思った瞬間その幻影がゼクアに向かって一斉に攻撃を仕掛けたのだ。
魔剣でゼクアを斬りつけようとするが魔剣を指2本で受け止めそのまま指2本のみで魔剣を砕いて見せたのだ。
「俺の八千年前の配下はこんなにも弱くないぞ?」
「 八千年の間に魔族のレベルも廃れたものだ。
魔族の王である俺は悲しいぞ。」
と残念そうな表情で口にしたのであった。
そしてゼクアは魔力を徐々に解放していき無慈悲にも幻影王が生成した4次元世界を崩していく。
完全に崩壊する直前に魔力の放出を辞め幻影王に一つ提案をした。
「お前は今は弱いが見込みがある。我が配下となり我が8000年前の仲間の仇を取り我が家族を救い出すのを手伝ってくるぬか?」
その提案に対して幻影王は
「もし断ればどうするのだ?」
と聞く。その質問に対してこう答えた。
「敵として殺す。手伝ってくれるなら俺の右腕不死王と共に我が道に進んでもらう。」
「俺はお前には勝てぬ。死にたくないからお前について行くとしよう。」
「ところでお前は俺の嫁のエルシュカと娘のメリアの居場所は知らぬか?」
と尋ねた。
尋ねて返ってきた言葉はなんとゼクアには朗報な内容だった。
「知っているぞ。お前の嫁たちは5次元世界.神界エルドネシアにいるぞ。我も神界エルドネシアを束ねる神に指示されこのアルディア世界を仕切っていたのだ。」
大魔王ゼクア.ヴァルドが幻影王の眼を見て
「幻影王よ!お前に俺から初の命令を下そう。」
と言い放った。
「何なりと命令くだされ。我はお前に負けたのだから」
「アルディア世界の奴隷化を止めろ。お前の連れていた部下は八割型殺した。あとはお前がこの地を安永とせよ。俺と不死王はこれから神界エルドネシアへと乗り込む。」
と言い放ちゼクアは右手から黒い球体のようなものを召喚し別次元世界へと移動するゲートを作り出したのだ。
「さぁ!行くぞ!我が愛しき配下よ!
これより家族を取り戻しに行くぞ!」
そして黒きゲートをくぐり抜けていく。くぐり抜けたら目の前には幻影王が作り出した世界よりも遥かに次元の高い世界。神界エルドネシアがそこにあったのだ。あたり一体が高密度な魔力で次元が保たれている。幻影王程度の次元の者だったら神界エルドネシアに入り込んだ瞬間に灰になり消え去っていたであろう。
不死王が神界エルドネシアに踏み込んだ瞬間
「なんだ。この魔力は。アルディア世界より高密度な魔力で構築されているのか?この世界は!」
と声を発し驚きを隠せずにいたのだ。
「まぁ。俺らの住む世界は魔力が少ないからな。俺が少し魔力を解放しただけで崩壊してしまうからな。この世界はならば少しだけ本気を出しても大丈夫そうだな。」
と呟く。
ゼクアが魔眼を開き神界エルドネシアの全体を見渡した。見渡して見れたのは広大な深海世界と地下世界ともう一つの平行して存在する5次元世界だった。
「この世界の中には世界が3つあるようだな。」
超高次元世界神界エルドネシアには小さな地下世界と無限の深き世界.深海世界.地下世界。
「これほど大きな世界は見たことがない。
この世界は壊すのに手間がかかりそうだな。
この転生したての身体ではな。」
と呟くゼクアを見て不死王が
「また幾多数多の世界を壊すのですか?」
と聞くがゼクアは次のように答えたのだ。
「この世界で俺の嫁と娘を解放しないなら一瞬で滅ぼすつもりだ。」
「とりあえずこのまま進むとするか。
進むそれは運命に従うということ。」
「だからゼクア様そのよくわからん構文は何なんです?」
と突っ込みを入れる。
ゼクアは少し笑みを浮かべて笑いながら答えた。
「あはは。昔、嫁に告ったときにもこんな感じで告ってそのままこんな感じよ。」と
「ふはは。ゼクア様がそんな風に告ってる所を想像しただけで笑えてきますね。」
「これ以上は恥ずいから辞めとくれぬか?」
とゼクアは話を終えたのてあった。
そして神界エルドネシアを進んでいくと近くに微弱だが魔力を感じゼクアと不死王は戦闘態勢をとり魔法陣を絵描き魔法陣から魔剣を取り出す。
しかし目の前に現れたのはボロボロの少女だった。
その少女がゼクアを見た途端泣きながら走ってきて抱きついたのだ。その少女がゼクアに対して泣きながら次のように言ったのだ。
「8000年の間どこに行ってたの?お父さん。」と
「メリアなのか?よく生きていてくれた。
どうやって魔王イヴエルから逃げてきたのだ?」
と涙を堪えてメリアに問いを投げかけた。
「お母さんが逃がしてくれたの。だけどそのせいでお母さんはもう......」
「安心しろメリア。この神界エルドネシアにエルシュカの魔力は微弱だがこの俺の魔眼で感知は出来ている。死んでは居ない。」
と言い放ちメリアを安心させるためにメリアをハグをしたのであった。
「メリア。まずはその傷を治す。」
と言い放ち大魔王ゼクア.ヴァルドの魔眼が紫色に反射の対眼を発動させメリアのダメージ(傷)を負ったという事象を掻き消して見せたのだ。
「傷が消えていく。ありがとうお父さん。お母さんを助けに行こ?お父さんとなら怖くないもん。」
と父ゼクアに対して言い放ったのだ。
そしてゼクアはメリアと不死王を嫁エルシュカの魔力を感じる場所まで転移魔法「瞬消」を使用して転移したのであった。
転移された場所は神界エルドネシアの中にある小世界深海世界の中心部である神界城だったのだ。そこには永遠に朽ちることないと言わんはかりの魔力が常に大気中を彷徨っている世界だ。
そして目の前には嫁エルシュカがいた。だが鎖で拘束されている。頭から大量の出血し片腕は切断されており腹には魔剣が刺さっている。ゼクアは変わり果てたエルシュカを見てブチギレる。
「イヴエル....貴様は!お前許さん。必ず見つけ出して殺す。」
と呟きながらエルシュカの所へと歩いて行こうとした瞬間突如としてエルシュカが目の前から消え去る。
そして目の前にかなり異質な形をした魔剣を持っている男が1人現れエルシュカを渡すまいとゼクアを妨害してきたのだ。
「邪魔をするのか?」
「邪魔?ふはは!俺は君を殺したくてウズウズしているよ。」
「お前に用はないエルシュカを返せ。返せば何もせずに帰る。無駄な戦争は避けたくてな。俺の魔力にこの5次元世界神界エルドネシアの中心部深海世界ですから耐えられんからな。」
と言い放ち戦闘を避けようとしたがその男はそれすらも断るかのようにゼクアに次のように言い放ったのだ。
「俺は君のよく知る魔王イヴエルの配下の者剣帝グファエルだ俺に勝ったら魔王イヴエルたちの情報を渡そう。」
「よかろう。本物の力という者を教えてやろう。」
「いつまで大魔王のつもりだ?魔王イヴエルに負け父は殺され嫁は暴れた愚者が!」
と煽った同時に剣帝グファエルは魔剣に力を込めてゼクアの魔剣に自身の魔力を乗せた魔剣を力強く叩きつけた。叩きつけられた瞬間凄まじい威力で城の中の床がバキバキになり足場崩れていくがゼクアと魔眼の魔力を解放し壊れた床を事象を掻き消して一瞬で直してみせたのだ。
「ほう。床が壊れたという事象を掻き消したか!だがこの事象は掻き消せるかな?我が剣は触れたものを存在を掻き消す魔剣!消滅剣ディルゲイズ!」
と言い放ちゼクアの心臓めがけて突き刺したのだ。
心臓が刺され心臓が消滅して勝ちを確信した剣帝グファエルに対してゼクアが一言言い放つ。
「よく俺の心臓を見てみろ。」
「な!何故心臓が消滅していないのだ!」
「何?簡単な話だ。俺の反射の対眼はな常時発動する。それにより心臓が無くなる事象を掻き消したのだ。そして今よりその代わりにお前の心臓が消える。まぁ簡単に言えば事象の反射だな。普段はあえて魔眼の力を抑えているのだかな。」
とゼクアが説明を終えたと同時に剣帝グファエルの心臓に風穴が空き心臓が消滅し倒れた。
流石に心臓を消滅させられて死ぬかと思ったが剣帝グファエルはなんと生きていたのだ。
「心臓を消滅させられたぐらいで俺は殺れんぞ!」
「ほう、中々頑丈な男だ。お前たちの戦力は何となく分かった。せっかくだ。相手をしてやろう。大魔王の恐ろしさその身に教えてやろう。」
「ならば!教えてもらうか?その大魔王と呼ばれた由縁の力をな!」
次の瞬間両者の魔力が神界城を埋め尽くした。
神界城がガタガタと揺れて建物が崩れ始める。
「早くこの俺を倒さねば神界城が崩れてしまうぞ?
いいのか?貴様らの大事な城だろ?壊れるのが嫌なら俺の嫁を返すことだ。まぁーそんなこと言っても無駄か!ならば容赦はせぬぞ。」
とゼクアが言い放つ。
その発言に対して無言で何も反応せずに剣帝グファエルが消滅剣ディルゲイズでゼクアは斬り掛かってくる。ゼクアの臓器目掛けて攻撃するのではなくゼクアの持っている魔剣に対して力一杯ぶつけてくる。
「俺に消滅魔法が効かぬと学習したようだな。
それで単純に魔力の消費をさせる気だな?」
「いかにも!その通りだ!貴様は転生したで8000年前程の圧倒的で絶望的な魔力を感じぬ。余裕ぶっているようで実は余裕ではないのではないか?大魔王ゼクア!」
「俺はお前など知らぬぞ。」
「まぁ無理もない。我は8000年と姿も魔力も異なっている。いやそんなことはどうでもいい。」
と言い放ち剣帝グファエルが決着を早く付けようとしようとしたからか?剣速がさらに速くなりゼクアに斬ることに成功したと思った。しかしゼクアに降りかかるはずだった傷が剣帝グファエルに降りかかる。
剣帝グファエルの身体中から血飛沫をあげて力無くその場に倒れたのだ。
「ふはは。大魔王よ。貴様は神に歯向かったのだ。」
「我の8000年前の名は消滅神エイエルガ.....」
と言い残しそのまま死亡したのであった。
「消滅神エイエルガか。やはり敵は厄災の神と言われたエルシュカの同族である神族だったか。」
「エルシュカを探しにいくとする不死王、メリア!行くぞ!」