ケース1
「なんでこんなに溜め込んだんだっ!!!」
叩きつけた拳は勉強用デスクを粉々に粉砕した。
俺は週末まで貯めていた数学の宿題を見て絶句する。
そして狂ったかのように叫ぶ。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!俺の!俺の週末が終わってしまうぅっっっ!!!もはや終末だぁぁぁぁぁ!!!土曜日は丸一日部活っ!!!それ以外の時間は宿題に追われるっ!!!こんな宿題しなくても校内学年上位になれるわぁぁぁぁ!!」
事実、過去の模試では順位は全て15位以内に入っている。
1年の最後なんて2位だった。
それが2年になって宿題だけが増えた。
周りの成績は伸びない。
俺の成績は宿題のせいで苦手な英語が出来ずに下がる一方だ。
「こんな週末俺は認めんぞ!!」
俺は周りから以上だと言われるほどに高校生生活に置いて実用性のないことに長けていた。
スキルみたく説明すると、
視覚強化、短期記憶、並列思考、ってところだ。
ところがデバフみたいなのもある。
多言語理解妨害、虚弱体質、気絶睡眠、
気絶睡眠はねたことにすら気づかないから寝た気がしないやつだ。おかけで授業中ずっと眠い。
しかし、全く勉強せずに週末明けのテストに挑むなんて丸裸でマグマに飛び込むようなことはしたくない。
なので、ほかのことをする際に、並列思考を使って勉強しながらほかの事をやっている。
例えば、英語の単語帳を読みながら筋トレ、数学のテスト範囲を確認しながら小説を書く、とかだな。
結果、今では1年の範囲はほぼ復習完了。
しかし2年の範囲の成績はありえないくらいに落ちた。
勉強だけするのは死んでもごめんだ。