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俺ケツ!異世界に来た俺は魔法少女100人からケツを狙われている!!!!!!  作者: お花畑ラブ子
第4章オレは75人の魔法少女からケツを守られている
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ケツから火が出る5秒前 2

「ほんとにやるんすか?師匠(せんせい)

「No.5のばーさんから薬もらったんだ。あの人は性格は酷いが、ポーション作りの腕は間違いないからな。」

「でも、さっきからめっちゃドクロの形の赤い煙出てるんだけど、飲んだら死んじゃわない?」

「んーじゃ、けつにぶち込むか。カリン、ズボンを下ろせ」

「えー?!私がずらすんですか?!」

「あ?お前ら家族みたいなもんだろ?」

「ま、まぁ、そうなんだけど、さ」

「おい、ガブコ、こいつの向きかえろ、仰向けのまんまじゃ、ぶっさしにくいだろ?」

不穏な会話が聞こえる。

「おい、早くしろよ、なんでいまさら赤くなってんだよ」

「あ、赤くなってないし!こんな!別に!何度も」

「まどろっこしいっすね!恥ずかしいなら、もう服の上からねじ込んでしまえばいいんすよ」



「ごめん、神様、おれ、もう、行かないと」

「あぁ、いってくるのじゃ」

こっくりと頷いた。この空間に彼女を1人残していく。後ろ髪を引かれる思いだ。…俺自身のこともまだわからない。

腑に落ちないことも……ある。だが、いまは、おれのけつが俺史上最大のピンチだ!!


「ちょ、ま!!」

よし、体勢は過去一かっこ悪いが、ぶっ刺される前におきることができ!


「え、えいっ!!!!」

「!?!?!」


「へぁ?!」

( 'ω')キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア


俺の声ははるか遠くまでこだましていった。






「ん?」

「どおしたんだ、(ファースト)

「いや、どこか切なくなさけない声が聞こえた気がしてな。どこかで、若い男の薔薇が散っちまったような、な」

「あらあら、(ファースト)。どうしたのかしら。吟遊詩人にでも、なるつもり?」

「たく、アホいってないで、仕事しろ仕事」


白い仮面の魔導師たちが話していたのは、巨大な樹の根元。ビルほどの太さと高さのあるその樹がたちならぶ森。あたりは静まり返っていた。


「ま、弱くはなかったけど、我々の敵じゃあないわな」


彼らの周りにはたくさんの兵士が倒れていた。

「せっかくのケモ耳天国だってのに、おっさんばかりだとな」

彼らのアタマには獣のような耳と腰からはしっぽが生えていた。筋骨隆々のその体にはいくつもの噛み傷や火傷のあとが見えた。

「で、どうだ?」

彼らの足元には小さな祠があり、そこに剣を突き立てていた。不思議なことに、まるで、見えない壁でもあるかのように切っ先は祠に到達することはなかった。

「もう少し時間がかかる。さすが獣人連邦の結界って所だな。おれの魔剣「北斗」の結界崩しでも、時間がかかりそうだ。玉ねぎみたいに次から次へと、結界が貼り直さる。こりゃ、骨がおるぜ」

「あんたのそれは、どんな結界でもやぶれるんだろ?」

「まぁな。魔力さえあればな。片腕1本と魔王の呪い、いや、氷豹の呪いか。このせいで魔力の量も質も絶不調だ」

「あらあら、じゅあ、帝都から腕利きをつれてきて、その呪いをどうにかしないとね。」

「帝都、か。」

「どうしたんだ。あまり乗り気じゃなさそうだな」

「クーデターも起きてんだ。混乱に乗じて何人か魔法少女何人かさらってくりゃあいいだろ」

「魔王の呪いはそこまで単純じゃあねーよ。呪いのエキスパート揃いの帝都だが、やはり頭ひとつ抜きでてんのは」

「『帝都の三王女』だなぁ。」

「王女を誘拐するとなると、それなりの覚悟がいるぜ?」

「俺の覚悟はとっくに決まってる。心配してんのはそっちじゃねーよ」

「?」



「王女さま、嘆願いたします。我々は今、食べるものがございません。パンが一欠片も。どうか、貴方様のお力で。私どもをお助けください。」

帝都にて、謁見の間。若い王女3人の前に貧しい姿の男が土下座をしている。

3人のうち、穏やかな微笑を浮かべた1人が話し始める。

「…わたくし思うことがあるのですが、お姉様方はどうお思いですか?」

「パンがなければパンを奪えばいいだろうに!ここは帝都!勝ち取り奪う。弱肉強食こそが絶対的正義、そうだろ?第2王女」

ギザギザとした歯をギラギラと見せつけて、噛み付くように言う。軍服を来た彼女は一見美青年にも見える。鋭い目付きが、となりの王女に向けられる。

「えへ、えへへ、パンがなければ、パンツをたべればいいのに。えへ、えへへ、美少女のパンツなら、ご飯3杯いける。えへ、えへへふ」

ぼさぼさとした髪をくしゃくしゃにして、彼女はにまにまとだらしなく、ヨダレを垂らしていた。ドレスもヨレヨレだった。1番まともそうなのは第3王女。口火を切った清楚なお嬢さまだった。

「どうか、なにとぞ、なにとぞ」

「まったく、おねー様方は、この方は食べるものがなくて、困っていらっしゃるのよ?」

「ありがとうございます。その通りでございます」

彼女は豊満な胸元から杖をとりだす。

「パンがなければあなたが、パンになればいいのに」

「な、なにを?!」

彼女が杖を一振すると、その場にはクロワッサンがひとつ。

「衛兵さんこのパンを彼の家族に。あの方が身を粉にして、パンを用意した旨を必ずつたえるように」

静まり返る謁見の間。

3年前の魔王との戦争直後『侵略帝』と名乗る1人の男が建国したこの国はあっという間に勢力を拡大させた。魔王の残党たちを狩り、助けた村や町を支配下に置き、力をつけた。なかでも『帝都の三王女』と呼ばれる彼女たちはある意味父親よりも広く大陸に名前が知られていた。才能に溢れてはいるが、悪名も轟いていた。No.22色欲(ラスト)の魔法少女。タイザイとして登録されている魔法少女は彼女たちの中にいる。

Twitterにて、今後のストーリーのアンケートを企画中です。ご参加お待ちしてますm(_ _)m

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