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俺ケツ!異世界に来た俺は魔法少女100人からケツを狙われている!!!!!!  作者: お花畑ラブ子
第3章 異世界に来た俺は50人の魔法少女からケツを狙われている
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私のNo.更新試験4

「ん?」

最初に異変に気づいたのは『氷牙』だった。自身の氷魔法で作った魔法球に違和感を覚えたのだ。

試験会場に来た魔法少女の数は53人。ほとんどが普段与えられた役割を行っているため、大陸中に散っている。それぞれが魔法少女として、名乗れるくらいに呪い師や魔道士より魔力が高く、魔力も一人一人判別できるほど、個性的だ。上位のNo.になるほど、その役割は重く簡単には移動できない。だからこそ下のNo.ほど多く、上位ほど少ない。当然その1番上のNo.が暴れても対応できるよう、簡単には壊れないように設計してる。

「なぁ、『氷骨』。今回の1番上のNo.は誰だ。」

『氷牙』は会場を守る結界を張っていた『氷骨』に尋ねた。

「あ?あぁ、たしか『双竜』だな。No.19」

「強いのか?」

「まぁ、そりゃあな。アナホリーダ大陸の東の島国を1人で担当してるくらいだからな。島全体が内乱状態だったのを治めたらしいし」

「ふーん」

2本の特殊な形状の刀に魔力を通して戦う。話は聞いているそんな彼女でさえも壊れないように設計したはずなんだがな。


「……11ッ!」

氷の球を叩き切ろうとするが、硬い。

「……なかなか。めんどうな試験でござるな」

No.が高いほど狙われる。より高い適性が試されるわけか。どの魔法少女も力の差こそあれど、弱くはなく、必死に拙者の球を狙ってくる。

「だが、拙者は負ける訳にはいかない」

国をあけることで、しばし国の状況は悪化しよう。しかし、魔法少女No.の待遇を維持しなければ、小さな小国はすぐに潰れてしまう。腰の刀に魔力を込める。

「主らには悪いが!拙者も負ける訳にはいかないでござる!!『飛龍抜刀』!!」

斬撃が飛び背後から襲いかかってきた魔法少女の魔法を真っ二つに切る。鳩尾に刀の背を叩き込み気絶させる。

「……12ッ!!」

パチパチパチ!

拍手の音がする。

「あらあら凄い珍しい魔法ね。何かの自然物ではなくて、斬撃そのものの魔法だなんて。聞いた話よりも随分切れ味が上がってるようだけど」

「お主もすぐその餌食になるぞ?…49番どの」

たおやかな動作で近づいてくる白い女。

「あら?No.が1つ繰り上がってる。まぁ、いまさらよね。」

白い仮面の女が自身の球を見ていった。仮面には模様が描かれていたが、その模様には見覚えがあった。

ろく?」

「あらあら、読めるの?この模様。」

「知らないで被っていたのでござるか?我が国は異世界転移者が多いでござるからな。その模様は異世界の文字でござる。で、お主は何者でござるか?そのNo.通りの実力ではないのでござろう?」

「……さすが、上位の魔法少女ね。やはり、あなたにして、よかったわ」

仮面の女の魔力が高まる。何をしてくるか分からぬ以上威力は落ちるが近づくべきではないな。

「『飛龍抜刀』!!」

彼女の身体が縦に割れる。

「、、、?!?!」

「いきなり、切りかかるなんて、悪い子」

縦に割れた彼女の身体が時間を戻したかのようにくっつく。

なんだこいつは。何かをされる前に。この得体の知れない敵を倒さねば。試験とは関係ない本物の敵。本能が警戒を促す。さらに異様な光景が続く。何をしてる。

「飛龍抜刀!!」

「……あらあら、あぶないわ。こうかしら『ひりゅうばっとう』」

「な?!」


自分の『飛龍抜刀』が、止められた?いや、ちがう、相殺された?!

「まだ、だいぶイメージとブレるわね。やっぱり暫く戦場を離れてたから。なまってるわね、私」

彼女は腕をぶらぶらと振った。その手には自分の刀によく似た刀が握られている。こやつも剣士?拙者が何年も修行して身につけたこの技を簡単に返した。いや、それよりもこの太刀筋。

「お主何者だっ!……『飛龍抜刀』!!!」

「あらあら、このわたしにもうその魔法は効かないわよ『飛龍抜刀』」

真っ二つになるはずだった仮面の女。そんな、まさか。手の痺れが現実であることを告げる。拙者と同じ技?!ばかな。いや、この技は自分しか知らないはずの術。

「あらあら、上手くいった。いい魔法ね。肉体強化、反射強化、武器強化、加速、斬れ味増大、この辺りかしら」

仮面の女は静かに言った。

「私はあなた、鏡のあなた。なーんて言ったら信じるかしら」

「馬鹿に、するで、ないでござる。」

「あらあら、それもそうね」

「たぬきか狐に化かされてる気分でござるよ。」

冷や汗がとまらない。この女。

「見様見真似でござるか……」

「あら、バレちゃった。」

なんて、ことだ。ありえない。

「あなた特徴的だから、分かりやすいのよね。見た目は奇異。口調も独特。真似るのには、うってつけ。それに、各地域との有力者とのパイプもばっちり。優秀で有能な魔法少女。それゆえに成り代わりは簡単。魔法は直に見ないとさすがに難しかったけど……。光の妖精さん力を借りるわよ」

彼女はくるりとその場で回転し、同じ姿に変わる。

「あらあらこの通り!そぉっくり!」

「……拙者に化けて、何をしたでござるか」

「……十分役に立てさせてもらったわ?私たちの計画のね?」

鏡写しになった自分の歪んだ笑顔が浮かんでいた。

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/.:° ╰(ˇωˇ )╯;。:*\

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