俺のケツとキレたねーちゃん
投稿予約ミスですすみません
「あらあら、直すとなると王都にいけばいいかもしれないわ。村もそっちの方向だし」
「王都!」
カリンが目を輝かせた。なんだろ田舎に住む女子高生が都会に憧れるような感じかな。
「流行の最先端!!美味しいお菓子に!オシャレな街並み!!」
「王都はそんないい所とは思わねーがな」
「え!さちよさん王都に住んでいるんですか?!」
「ん~…まぁな」
なんだか、煮えきれない言い方だな。
「住んでるとこにいかせて!ねぇ!一泊でいいから!」
「あ~~~いや~~~」
「っ!あははは!」
堪えきれずにガブコが笑いだした。たまずささんやさちよさんも苦笑いしてた。
「あ~~~申し訳ないんだが、わたしがいたのは牢屋でな。まぁ、一緒がいいなら、いくらでも」
「そんなのやだ~~~」
「さちよさん何したんですか」
「師匠の罪状は無賃飲食」
「いやぁ、金ができたら返す予定だったんだよ」
「器物破損」
「この世界のものは脆くてな」
「暴行」
「あたしに喧嘩をふっかけてきたチンピラがわりぃ」
「詐欺」
「騙したんじゃねーよ!電池切れだったんだよ」
「デンチってなーに?」
「あぁ、俺たちがいた世界の魔力みたいなもんだよ」
「猥褻物陳列罪」
「あ?わたしのプロポーションのどこが、罪なんだよ!金がねーから、噴水で水浴びしてただけだろ?谷間に汗が溜まるんだよ」
「そこ、詳しく」
「座ってろ、ばかっ」
「あぁ、特に下乳がな」
「さちよさんも言わないで!」
「ガッハッハッ!」
「んで、魔法少女法違反っすね」
「なんだ、それ」
「魔法少女が守るべき法だよ。うっとおしい。魔法少女は大衆のために、国の利益にってやつだよ」
「あらあら、ひとつ、大衆のためにあれ。ひとつ、研鑽せよ。ひとつ、杖を鍛えよ。でしょ?」
「勝手に100人に選んで、勝手に義務を課す。国ってのはどこいっても変わらねーな。」
「師匠捕まえるとき大変だったんすから!」
「『雪豹』のやつ」
「師匠に弟子入りしてた時の方が良かったっす。『雪豹』さん最近なんか、おかしくて、怖いっす」
ガブコは悩ましげに腕を組んで言った。
「師匠の所にスパイとして潜り込んでいる間に性格がかなり変わってしまってて、」
「そうだな。『雪豹』の姉御は相当お冠だぜ?ガブコぉ?」
窓に腰掛けリンゴをかじる女が1人。彼女の触れている部分がパキパキと凍り始め。リンゴを丸ごと凍らせたかと思うと思いっきり噛み砕いた。
「『氷爪』?!なんでここにいるっすか?」
「さすが、あんたらは反応がはやいな!千変のカラスウリ、赤鷲のさちよ!と、なると、お前らがルーキーか。どっちが、けつ光るヤツなんだ?」
「どうする気?」
「杖を渡せ。でなけりゃ、へし折る」
「わたしはそんな変態になった覚えはない。こいつがそうよ」
「ちょっと!こういう時はばらさず、攪乱すべきだろ」
「攪乱?バカ言わないでよ!なんで、わたしがあんたのかわりに痛い目に合わないといけないのよ」
こ、こいつは!
「あたしの家族に手を出すなら、容赦はしない。敵に背はむけないわ!」
「実力差が分からないらしいな」
「いくら、あんたが強そうでもね!媚びない!負けない!くじけない!あたしはカリン!『北極聖』家族を帰す星になるの!」
「?ナンバーは?」
「98.....」
「あははははは!9....98あははははは。馬鹿がっ、かっこつけてんじゃねーよ!ブース!」
顔を真っ赤にして震えるカリン。
あのやろう!
だが、俺の怒りよりもさらに激しい激情を滾らせている人物がいた。
「ブ……ス?」
「あ?うわああああ」
次の瞬間。女の姿が、黒い影によって顔面を捕まれ、そのまま寄宿舎の外へと連れ去らわれた。
「なっ」
「やっべカラスウリが切れた」