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蟲喰い  作者: 助手2号
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初投稿です!よろしくお願いします。


出来る限り続けて行きたいので批評よろしくお願いします。モチベがあがります。

西暦2104年。


世界有数の工業国として知られるここ日本にも、当然ながら光の当たらない場所は存在する。高さを競い合うかのように空に伸びるビル群は辺り一面を影で多い、いくつも貼り付けられた硝子はやけに太陽光を反射している。街を歩けば周りは無機質な鉄とガラスで覆われ、数十年前は見えていたビルの隙間の空でさえ今は電線に遮られ、間から刺す光は嫌なくらいに眩しい。

そんな光と影の国日本には、全てが謎に包まれた世界最恐の生物が住み着いている。『奴ら』は、影がある場所ならばどこからでも現れる。通常の刃物、弾丸では傷一つ付けられず、姿形(すがたかたち)に統一性は無い。またそれぞれの個体が異なる力を備えているのも特徴である。そして奴ら最大の謎が、対象が日本人のみであるという事。そんな『奴ら』の事を我らは嫌悪と憎悪を最大限含んだ声でこう呼ぶ。『(むし)』と。


対して人類。地球上いや、銀河上最大の知恵を持つ生物がそう簡単に敗北する訳にはいかない。世界各国も蟲には注目しており、中には軍事利用を考えている国まである。しかし最大の理由は自国の防衛だろう。蟲がこれからも日本人のみを狙う保証は誰にも出来ないのだ。

そんな人類が蟲に対して見出した可能性はただ1つ。自らも蟲になるという事。奴らが互いを攻撃出来ると発覚したのが数十年前。奴らは自らの縄張りに入った別の蟲を容赦なく襲う。人類はその戦いに敗れた蟲の血を採取しては少しずつ解析してきた。その結果、人体に少量の蟲の血を流すことで一時的に蟲と同等の『力』を得ることが可能となったのだ。時は流れ現在より10年程前、施設育ちの1人の少年が、世界初蟲の討伐を成功させた事でその効力は実証され、『対蟲用(たいむしよう)新人類(しんじんるい)』として世間にも広く知れ渡った。

日本各地から集められた勇気ある彼らを、新たに始まる人類の時代の開拓者達を、生まれながらにして人生を決められてしまった憐れな彼らを、我らは尊敬と憐憫の情を含んだ声でこう呼ぶ。『黒子隊(くろこたい)』と。


      推測蟲総戦力 およそ1億2000万匹

             vs

        人類総戦力 およそ100人

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