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神のノリで転移させられた少年、異世界を往く!

「さぁぁぁぁぁ!今世紀もやってまいりました。!」


「世界を担当して1世紀!

ようやくこの仕事に慣れてきた兄妹によるゥゥゥゥゥゥ!?」



「「異世界交流会いいいいいいい!」」






「いや、何盛り上がってんの君たち

そんな大層な目的ないって」


「そうよぉ、新しい大元神様が『俺も転移っての見てみたい』って仰ったから

ちょちょっと人間を送るだけでしょぉ?」


「いや、なんか久しぶりに上神様に呼ばれたと思ったら

なんか面倒な仕事増えそうだったんでせめて気分だけでも明るく、と」


「私たち兄妹だってそれぞれ世界担当神になってようやく1世紀ってところで

ちょっと気が抜けてたんですよぅ…そこに変な仕事入れられて変なテンションに…」



「やぁ、まぁ気持ちはわからんでもないけど上からの仕事だからね?

あんまりいろいろ言うと内申に響くよ?ちゃんとやりな?」


「「はぁ~い…」」


「まぁまぁ、その代わり"転移させた"って事実があれば後はほっとこうが

過保護にしようが構わないらしいから。そうだったわよね?」


「まぁ転移させた人物を操って~とかしなきゃいいと思うよ、

ある程度自由にしても」



「「えッホントですかじゃあやりますやらせてください!」」



「現金だなぁ君たちも…

まぁやる気になってくれたんならよかったよ

んじゃ人選とかも任せるから、あとよろしくね」


「そっちに夢中になって世界の管理おろそかにしたりしないのよぉ

じゃあよろしくねぇ」



「「了解しましたぁっ!!」」







「さぁ、我が妹ヴァルヒェムよ」

「なんでしょう、我が兄ヴァルリヤル」



「転移者、どうしよっか」

「どうしましょうねぇ」


「うーん…まぁ人類の多い僕の世界から送るのは確定としても…」

「とりあえず生きてる人を亡きものとしてから送るよりいままでに

なくなったものの中から選んでは?」

「そうだねぇ、とりあえずここ数瞬に亡くなった人見てみようか」




「うーん、結構いるねぇ」

「とりあえず悪人は省きませんか?悪人の魂を転移させても悪事働くだけでしょうし」

「そうだね、じゃあ悪人を抜いてっと、おっ、結構絞れたねぇ」

「じゃああとはある程度の年まで育った人の~~」

「~~~~」

「~~~」

「~~」





「この条件でっと……おっ、一つになったねぇ」

「長かったですね…まぁ絞れたことですしこの人を転移させるってことで?」

「そうだね、決めてしまおう。

そうしたらあとはそっちの世界のことだし、いったん僕の世界の管理に戻るよ。

魂止めたり篩にかけたりしたからその調整だけでもしとかないと」

「わかりました。

じゃあある程度こっちでやって決まったところで確認取りますね

お疲れ様です。」

「うん、お疲れ~」












「って事でよろしくな、兄ちゃん」


「…はっ、え、うぉぉ!?

うっ、浮いてッッ!?

落ちッ!?」





「あっはっは!

何その反応、おもしろ!

期待できるねぇ」





目を開けると、そこには宙に浮かぶ胡散臭いおっさんが立っていました。

そして僕も宙に浮いてました




いやいやいや流石に胡散臭いって。

おっさんもだけどこの状況も十分怪しいって。


「いやぁすまんなぁ

いつも床とか気にしねぇから癖でな

今はちゃんと床も出したし、ま、とりあえず茶でも飲んで落ち着けや、な?」


だ、だれだこのおっさん...と、とりあえず言葉に従っておこう..かな


「はぁ、、いただきます。」


あ、うまいなこのお茶

貰えたら貰おう


「で、だ。

簡単に言うとな、、お前さんはこれから世界を転移するんだ。

で、その前にちっと割り込んで話しかけちまった、わりぃな」


へぇ、転移...



ん!?

「ブフゥッ!

て、転移って地球から異世界へ行くとかいうあれですか?」


「おう、早速お茶で毒霧とは元気だなぁお前

それで間違ってねぇ。

嬉しいか?ん?」


oh…思わず中学生の頃ふざけて覚えた密かな特技の毒霧を噴射してしまった。


「あ、すいません驚いて...

というか、いや、まぁそういう小説は好きだったので分かりますし嬉しいのもありますけど

まず一番に戸惑ってます...かね」


イヤだって寝て起きたと思ったら宙に浮いてて見知らぬおっさんいるんだもん。

そりゃ戸惑うよ。


「そーかそーか、戸惑いか。

ま、そりゃそうだわな。

と言っても俺から説明もできないんだがな。

たぶん、あとから何かしらの形でわかる、はずだ。

それまで待っとけ」


お、おう…さてはこのおっさんテキトーだな?


「で、だ

転生するやつがどんなやつか気になって割り込んだんだが

まぁ元気そうでだし良いやつっぽいし変なことも考えてなさそうだ

心配はいらなかったな」


うーん、知らないおっさんに心配無用と言われてもこっちは心配事だらけなんだが...

でもこのおっさん何も知らなそうだしなぁ、、、


「ま、俺の用事はそれだけだ

邪魔して悪かったな、じゃ」


「あ、はぁ、ってかまぁ、何がなんだか分かってませんが...」

寝てて気付いたら知らないおっさんに絡まれてただけだからなぁ


「はっはっはっはっは

まぁ、その辺は我慢してくれたまえ

じゃあな!健闘を祈ってるぞ!」


おっさんがそう言うと視界がどんどん白けていき、ついには真っ白になった。

うーん、転移どうこう言ってたし神様的な存在なんだろうか。

いやでもあんなテキトーな神様やだなぁ…


と、考え事をしていると、急に抗いきれないほどに強烈な眠気が襲ってきた


最初は抗おうとしてたんだが、結局抗いきれず、眠ってしまった。







いやぁ、あの少年面白いなぁ

俺のこと知らないとはいえあそこまで物怖じしないとは...


「あっ!!!

こんなところにいたんですか!

まだまだ仕事残ってるんだからこんなところにいないで仕事しますよ!!」


あ~見つかっちまったかぁ

ま、見つかったんならおとなしく仕事に戻りますかぁ


「あいあい、そんなに急かさなくてもう戻るって

あんまカリカリすんなよぉ?

シワ増えんぜ?」


「シッ...!?

誰のせいだと思ってんですか!

あなたが大元神になってから仕事が溜まる一方なんですからね!?

今日という今日はやってもらいますよ!!!」


ってかこいつも俺に対して敬意とかそういうのを感じねぇよなぁ...


「へいへい

まぁ面白いもん見れたししばらくは真面目に仕事してやんよ」


「えっ...あなたが真面目に仕事を...?

明日ラグナロクでも起こるかしら…?」


「俺をなんだと思ってんだ...

いやぁ、上神の奴らに言ってた転移者に会ってたんだがな?」

「へぇ」

「~~~」

「~~」







はっ

なんかさっきのおっさんがきれいな人に怒られてるような変な夢を見てた気が…


「てか、転移!?

え、詳しい説明とか無いの!?

あの説明とも呼べない説明だけ!?嘘でしょ!?」


と、不満を叫んでいると不意に髪が落ちてきた

紙ではない。

髪である。


「はぁ!?

え、何これ…なんで空から髪…鬘?

なんで…?」


と、眺めていると落ちてきた髪の塊がぶるっと震えたかと思うと、付いていた髪が全て落ち、中から半透明のスライムのようなものが出てきた。


そしてそのスライムっぽいやつに髪を1本差し出されたので手に取ると、散らばっていた髪が集まり、一枚の紙になった。


そこには


「無事着いたな

そこから右手の方に道が見えんだろ?

道なりに行きゃ街に出るからそしたら宿屋を取れ。

んで、街に着いたらそこのスライムっぽいやつに話しかけてみろ

そいつも神の端くれだ。

色々教えてくれんだろ。


PS・お前これみた時髪だって思ったろ?

残念だったな、髪じゃ無く紙だ!

髪に似せた紙に包まれた神だ!

まんまと引っかかったな!」



と書かれていた。




「知らねぇよォォォォォォ!!!!!」



はぁ…とりあえず道なりに行くか…

そうしなきゃ死ぬ…





こんなんで大丈夫なのか異世界…


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