出動ログ
出動ログ
7日00:25
観測装置の自動アラートにより特殊探索部隊ε十六名が出動。
観測されたKE値の最大偏差+1200。
偏差の中心と思しき場所は京都第六国立中学校と推定された。
同日00:49
駐屯地より出動した特殊探索部隊εが京都第六国立中学校に到着。
同日00:55
正門前に仮拠点を設営。ε2‐8及び自律支援機1機を先遣部隊とし、レベルⅡ装備で校舎内の探索を開始。
同日1:25
先遣部隊が異常実体を発見。異常実体が好戦的な性質を示した為交戦に移行。外部から異常は観測出来なかった。
同日2:11
交戦収束。異常実体3体を破壊。死者並びに負傷者無し。
同日2:27
異常実体と二度目の接敵及び交戦。外部から異常は観測出来なかった。
同日3:40
交戦収束。異常実体24体を破壊。死者0名。負傷者3名、内重症者1名。先遣部隊は探索中止を要請し、これは受理された。
同日3:55
異常実体と3度目の接敵及び交戦。外部から異常は観測出来なかった。
同日4:01
異常実体の発生数が多すぎる事を理由に先遣部隊より増援要請。ε9‐11及び自律支援機3機が増援部隊としレベルⅢ装備で校舎内に侵入。
同日4:08
京都駐屯地最高司令より仮拠点へ撤退の指示、並びに特殊探索部隊κにレベルⅤ装備で出動指示。
同日4:16
先遣部隊からの通信が完全に途絶。
同日4:22
増援部隊からの通信が完全に途絶。
同日4:30
特殊探索部隊κが京都第六中学校に到着。
同時に機動部隊εは仮拠点を放棄。ε1及びε12-16が京都第6国立中学校からの撤退に成功した。
最高司令指示により特殊探索部隊κの校舎への侵入が抑止された。
同日5:19
京都第六国立中学校の封鎖が決定される。
同日5:37
ε4を名乗る人物からの通信を傍受。通信は五秒間しか確立されず、内容も不鮮明。民間人1名を保護したと解釈される内容が一方的に伝えられた。
この通信の発信元端末は特定されなかった。
同日7:18
KE異常偏差の自然是正を確認。
同日9:00
京都第六国立中学校の封鎖処理が完了。封鎖最低期間は七百日に設定された。
補遺1
帰還した特殊探索部隊ε1及び12-16及び特殊探索部隊κは、規定の洗浄措置及び経過観察の結果汚染陰性と判断されました。
補遺2
後日実施された特殊探索部隊κによる事後調査の結果、多数の生体組織が回収されました。生体組織の分析の結果、大半は未知の生物由来の物でしたが、一部は人体片と確認されました。
それらの人体片を更に詳しく分析した結果、ε4を除く未帰還隊員のDNAが確認されました。
更なる解析によりε9-11は正式に死亡認定されました。
また、ε2-3に関しても死亡が強く疑われています。
しかしながらε4に関しては体組織が回収されていない事と、5:37の異常な通信を鑑みて喪失者の疑いが濃厚です。
また、5:37の異常な通信に基き、民間人の喪失者が発生した可能性の調査も行われましたが、その存在を証明する事は出来ませんでした。
更なる調査は保留されています。