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乙女百合は苦悩する

ホームページと貼り紙作りは長くなるので、省きました

前回から、ちょっと時間が経っているので二人の仲がいいです

「はぁー、やっと終わった〜。思ったよりも大変だったー。」


そう呟いたのはカエデだった。カエデは今ノノカの屋敷で紅茶を飲みながら、くつろいでいた。


「確かに、疲れましたね〜。準備するだけで満足しちゃいそうでした。」

「まだ始まってすらいないよ、ノノカさん。これからなんだから。」


カエデとノノカは、貼り紙の作成やホームページを作り終え、一息ついていた。


「人、来てくださるといいですね。私個人としては恋愛相談を受けてみたいものですけれど…。」


そうノノカがつぶやくと、カエデは不思議そうな顔をした。


「ノノカさん、恋愛相談できるの?そんな風には見えないけどなぁ。」

「カエデさん、失礼ですね。これでも私、入院していた頃は看護師さん達の相談に乗ってたんですよ。」

「あはは、ごめんごめん。いや意外だったからさ。まあ、すぐ来ることはないだろうから、それまでゆっくりしてればいっか。」


カエデは気楽にそう考えていた。(そういえば、ノノカさんのことあまりよく知らないな…。いつから入院していたんだろう)


「ねえ、ノノカさん。ノノカさんって、いつから」


そこまで聞いたところで、カエデの言葉は遮られた。電話の音によって。



「わわっ、カエデさん。電話がきましたよ。どうしましょう!」


慌てるノノカと違って、カエデは落ち着いていた。


「落ち着いてノノカさん。まだ相談者って決まったわけじゃないから。」

「そ、そうですよね。他の人かもしれませんね。ちょっと私出てきます!」


ノノカを見送った後、カエデは紅茶に口をつけた。(そんな早くくるわけないよ、さすがに)そうやって、カエデが落ち着いていると、慌てた様子でノノカが戻ってきた。


「カエデさん、相談者でした!明日来るみたいです!」

「えっ!?」


カエデは危うく口に含んでいた紅茶を吹き出しそうになった。今度はカエデが慌てる番だった。



「ノノカさん、相談者って本当!?」

「はい、若い女性の声で、明日伺っても大丈夫ですかって。」


ノノカの言葉にカエデは驚いた。


「えっ、じゃあ恋愛相談の方じゃ…。よかったね、ノノカさん。」

「それがそうでもないみたいなんですよ…。」


ノノカは不思議そうな顔をしていた。


「私が恋愛関係ですかって聞くと、〝違います。明日その場でお話しします″って、言われたんですよね。」


ノノカの言葉にカエデも首をかしげた。


「じゃあ、なんなんだろう?もしかして、友人関係とかかな。」


カエデの頭に浮かんだのは次にそれだった。


「とりあえず、明日直接お会いしてから聞いてみましょう。カエデさん、明日お昼から来れますか?」

「大丈夫だよ。明日か、緊張するね…。」


カエデの緊張した様子を見て、ノノカは微笑んだ。


「カエデさんって、意外に緊張するような人なんですね。」

「ノノカさん、何気に厳しいな…。」

「さっきのお返しです。」


そうしたたわいもない会話を終えると、カエデはノノカと別れた。


「しかし、本当に来るとわな〜。さすがに驚くよ。」


アパートに戻ったカエデはそう呟いた。(どんな子なんだろう、気になるな〜)カエデは初めて会う人には、けっこう緊張したりする性格であった。

(明日はノノカさんに任せることになるかも)そう思いながら、カエデは自然と寝てしまっていた。



翌日、ノノカの屋敷の前に来ていたカエデは、高校生ぐらいの女の子が門のところで困っているのを見た。(確実にあの子だよな…)話しかけないといけないなと、決心したカエデは女の子に声をかけた。


「あのー、もしかして相談者の方ですか?」

「えっ!?」


振り向いた女の子は、カエデを見てこう言った。


「可愛い…。」

「えっ…。」


カエデと女の子の出会いは衝撃的だった。



女の子を連れて、カエデはノノカの元へと向かった。その間、女の子はチラチラとカエデを見ていた。(ノノカさん、この子を見て驚かないといいけど…)


「ノノカさん、入るよ。相談者の子が来てたよ。」


ノノカの返事を聞かずに、カエデが扉を開けると、中では


「スー、スー。」


ノノカが寝ていた。呆れそうになったカエデの横では


「可愛いです!撮ってもいいですか!?」


と必死な剣幕の様子で女の子がスマホを構えていた。カエデは自然とため息をついた。



いまだ頭がはっきりしていないノノカの代わりに、カエデは女の子の名前を聞いた。


「葛城アヤメです。」


女の子が答えると、カエデは本題に入ることにした。


「僕が二ノ宮カエデで、こちらが橘ノノカさん。今日は来てくれてありがとう。ところで相談って何かな?」


カエデの言葉に、アヤメは言うべきか迷ったような顔をしていた。そんなアヤメを見たノノカは口を開いた。


「アヤメさん、迷っているようなら無理に言わなくても構いません。ただ、私たちは普通の人とは境遇が違います。私に関して言えば、もう長くは生きてられません。なので、気楽に話してください。」


ノノカの言葉に驚いた様子のアヤメは何かを決心したような目をした。


「カエデさん、ノノカさん。実は私…。」


その先の言葉を聞いて、カエデとノノカは目を見開いた。

女の子の悩みはもう決まってます。

明日あたりには次の話ができてると思います

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