7/28 午前
プルルルル 電話がなった。この番号はおそらく夢見香だ。香は僕の彼女で、何故か世界有数の金持ちだそうだ。「もしもし…」「もしもし、香?」僕だとわかったとたんに元気になる。「やっほー、元気?」「うん。そっちは?…って聞くまでもないか」いつも道理の会話である。「宿題終わった?」「終わった」「そっかー、そりゃまだだよねー、ってえぇっ」コントのような会話である。「嘘でしょ」何故嘘を言う必要がある。「ちょっと見に行く」ブツッ ツーツー本気で来るようだ。「へー来るんだー」後ろを向くとそこには、妹という設定のひなたである。「おまえを見たら驚くんだろうな」「さー」もしくは、久しぶりー、で終わるだろうな。
香がやってくると思っていると、ドアが開いた。そこから現れたのは…なまはげだった。「わりぃごはいねがー」「はーいそこにいまーす」香、この為だけにか。ひとしきり、なまはげが帰った後、「なにをしたんだ、はっきりいえー!」いつの間にか持っていた竹刀でぱぁんとたたく。「普通にだよ」と言っても通じない相手だ。しかし、他の事を言ってもほぼ確実に通じない。簡単に言うと基本的に、なにを言っても通じないのだ。多分この世で1.2を争うめんどくささが、ここにある。
僕 ここ秋田じゃねーぞ。いくら使ったんだ。
香 えっ、〇〇〇万位かな?