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第10夜 君がいた夏
「どうして普通に迎えられないんだ?」しかし、今回のは凄かったな。「ちょっと、ね。父親の仕事でね、アメリカの方に行くことになって…」答えになってねえ。しかし、夢見家いま忙しいな。この前は夢見(兄)が死んで、今度はアメリカ?
「ん、ああ、そうか。じゃあ、今度の夏祭りには行けそうにないのか?」そう聞くと、こくり、と頷いた。「…そうか」「あ、でも、卒業式の時には戻って来る…と思うわ」「わかった」こういう会話をして、夢見邸から出た。
「お嬢様、本当に良かったのですか?」the執事という感じの男が聞いた。
「ええ、良かったのよ」彼女は窓を見ながら答えた。
「私が好きになった人だもの」ため息を吐く。
「彼をこの先の戦争に参加させる訳にはいかないわ」彼女は目を閉じた。
夢見家が凄い物語な影響与えてるな…