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第1夜 夢の中で
今回から、夏の夢15夜編ですね。
こんな夢を見た。
気づくと僕は、白い空間の中にいた。そこは僕と、もう1人しか何もないところだった。いや、もう1人ではなく、もう1つといったほうがいいか。
そこにあったのは夢見十六夜の等身大のリアルな人形だった。正直言って、こんなにリアルだとキモい。なんでこんな物があるのかわからない。
しかし、なぜにこんな夢を見てるんだろう。
こんなに白い空間がこの世に有るわけがない。なので夢だとわかる。
「意味がないのはわかってるのになぁ」呟く。返事はない。当然か。
ふと、目線を落とすと、手に何か握っているのがわかった。スイッチのようだ。とりあえず抜き出してみる。なんのへんてつもない、スイッチだ。ただ、ドクロが書いてある。
嫌な予感しかしないので、手に戻そうとしたら、手が滑って、スイッチを落としてしまって…「カチッ」
そろそろ寒くなってきましたね。作中とは大違いだな。